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2020年2月28日 (金)

NEW GRAVITY_air@ギャラリー・ルモンド(2020/02/27)

今日の夕方は原宿にあるイラストレーションのギャラリー、ギャラリー・ルモンドに。twitterで目にした、日本の80年代のイラストやアニメをテーマにした企画展が気になり、足を運んでみることにした。

日本の80年代のポップカルチャーがこの10年ほど海外で評価されているという話は以前から断片的に耳にしていた。最初に聞いたのはシティポップの話で、そして去年あたりからイラストやアニメのビジュアル表現について。僕のような世代にとって80年代のイラストといえば、永井博や鈴木英人のような純粋なイラストレーションはともかく、江口寿史やわたせせいぞうのような漫画作品は今見ると相当ムズムズするところがあるのだが(江口寿史氏も2015年の回顧展「KING OF POP」に寄せたコメントで「あの頃の作品を見返すと死ぬほど恥ずかしかったが、最近は若い人が面白いと言ってくれるようになり自分でもあれはあれでいいかと思えるようになった」という趣旨のことを書いていた)、海外の若い世代は単純に目新しくて面白いと感じているのだそう。

展示は前期と後期の2回、今回は前期で日韓台独の4人のイラストレーターが参加。作風はくっきりと分かれていて、韓国(tree 13)と台湾(Shiho So)の二人は当時の作品の雰囲気を現代に完コピ。作風の文脈が持つ力が強すぎて、客観的な評価が難しいほど(実際には何らかの形で現代のイラストとして成り立たせる仕掛けがあるんだけど、僕の眼力ではそれを取り出して言語化できない)。一方で日本(najuco)とドイツ(marmaladica)の二人は当時の作品から一定の距離を取り、現代のお洒落イラストの中に当時の要素(カラーリングだったり、小物や髪形などの風俗だったり、顔の描き方だったり)をミックスさせて、という作りになっている。

80年代がこういう形でブームになるのか、というのは当時多感な時期を過ごした人間としては何とも言えない気分になるけど、面白い展示であることは確か。特に流行を追いかけているような人は見ておいて損は無いと思います。来週から始まる後期の展示も見に行かないと。

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2020年2月26日 (水)

山本有彩個展「薄膜と均衡」@清アートスペース(2020/02/25)

今日の夕方は清アートスペースに。現在開催中なのは山本有彩氏の個展。

山本氏は日本画の技法を使って現在の女性を描く作家さん。日本画の技法を使って女性を今風に描くというのは最近流行の技法で多くの作家が手掛けているのだが、彼女の作品は女性画というよりも仏画にマチエールが近いように思う(具体的にどの部分が、とか、どういう技法を使っているようで、という話ができないのがもどかしいけど)。そういう幽玄な雰囲気と、女性の内面も伝える現代的な表現の噛み合い方が絶妙。前回見た個展の時も初日に完売したそうだけど、今回も展示作品のすべてに売約済みのシールが貼られていた。

このジャンルで間違いなくトップグループにいる作家さんだと思う。幅広い方にお勧め。

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2020年2月25日 (火)

木ノ戸久仁子個展「世界石化計画」@白白庵(2020/02/24)

今日の夕方は白白庵に。現在開催中なのは陶芸家の木ノ戸久仁子さんの個展。陶芸家、というのはあるいは違うのかもしれない。木ノ戸さんが制作しているのは「稀晶石」。自然石の魅力に見せられ、釉薬を混ぜ合わせることで陶芸の技法で自然石を再現しようと制作されている。陶芸の技法で、というのがポイントで、普通に調合の違う釉薬を繋いで焼くと熱膨張率の違いで割れてしまうのだ。絵具を混ぜ込んだエポキシ樹脂を硬化させるのとは違うのとは違う難しさ。ただその難しさがコンセプチュアルなものにとどまらず石やガラス質の質感を持っているのが作品として面白いところ。

今回の展示の目玉は光る稀晶石「夜光石」。蓄光性物質を混ぜて焼いたもの、とのこと。焼くというプロセスが入るので熱による変性があったりと実際に作品にするのは大変だったそう。焼いた後に蛍光性の塗料を表面に散らしても見た目は同じようなものができるだろうに、どうしてそこまでの苦労をするのだろう。作家さんと話して腹落ちした。今目の前にある自然石が存在するのはプロセスがあってのことなので、自分の作品もプロセスを表現したい、だから、光を当てて暗くすると全く違った見え方をする蓄光というのは作品の本質に関わるのだと。なるほどなぁ。

今回はころんとした小ささが気に入った一輪挿しを購入(光らないやつだけど)。書斎に置いて花を飾ろう。

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2020年2月24日 (月)

ekoms presents「cry for the moon vol.2」{一瞬しかない/白羽/クロスノエシス}@月見ル君想フ(2020/02/23)

今日の夕方は月見ル君想フに。最近動向を気にしているクロスノエシスという女性アイドルグループのイベントがある。今夜は新メンバーが加入して初のライブということで楽しみにしていた。

ゲスト2組の出演が終了後にクロノスが登場。MC無しで一気に5曲を歌い切った。ステージを見ていて思ったのは、ソロアーティストがバンドになったときのようだな、ということ。メンバーが増えてボーカルとダンスの密度がぐっと上がり、それを存分に生かしたアレンジになっていた(月見ル君想フのステージでは実際狭かった)。僕は「女の子が歌いながらコンテンポラリーダンスを踊るのが面白い」というところから興味を持ったので、その意味では3人編成の方が個性がくっきり出るように思う。だけど、その編成のままでは2~300人規模のハコでのグループから次の段階に進むのは難しかっただろう。歌いながら激しいダンスを見せるというパフォーマンスで大きなステージを使う、ダンス無しの楽曲だけでも聴く人をはっとさせる、そのためには人数が必要だし、今回のパフォーマンスはそういう次の段階で自分たちがどうなっていたいかを見せてくれた。

5月29日にワンマンが決まったそうで、見に行かなくっちゃな。楽しみ。

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2020年2月23日 (日)

常設展@松山庭園美術館(2020/02/22)

この週末は房総に小旅行。今回の目的地の一つは松山庭園美術館。たくさん猫を飼っていて展示室にも出入りしている面白い美術館が房総にあるよ、という噂を聞いていて、機会があれば見に来たいと思っていた。

美術館へのアクセスは八日市場駅から。週末はバスの本数が少ないが駅前にタクシーが常駐していているので少し高くなっても構わなければそれに乗って行くこともできる。美術館の入り口から展示室までは彫刻が配置された庭があり、猫が早速出迎えてくれ、展示室の中でもじゃれついて来てくれて楽しい。

展示作品は現代美術作品のほかに南蛮絵巻、茶道具、日本の近代作家のデッサン、洋画などさまざま。最後の展示室には喫茶室も兼ねていて、猫と戯れながらコーヒーを頂くことが出来る。

猫とアートが好きなら絶対に気に入るはずのスペース。毎年猫をテーマにした公募展をやっているそうで、その時にもまた見に来たいな。

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2020年2月20日 (木)

島﨑良平・ベロニカ都登 二人展@アートコンプレックス・センター(2020/02/19)

今日の夕方は散歩がてら信濃町のアートコンプレックス・センターに。やってた展示で印象に残ったのは島﨑良平氏とベロニカ都登氏の二人展。

島﨑良平氏の作品は以前に何度か見たことがある。日本画の技法や画題を使ってモダンな作品、特に女性を描く作家さんで、特に女性の顔が瓜実顔になっているのが個性。瓜実顔といっても浮世絵や竹久夢二とは違い、顔のパーツの他の部分は今風の描かれ方をしているので、そこの部分で生じるほんのりした違和感と可愛らしさが味になっている。今回は大作から小品までさまざまな作品が展示されていて見ごたえがあった。中でも鍾馗を女性として描いた作品が、他の作品とは違う凛々しさがあってよかったな。

ベロニカ都登氏はこのギャラリーの常連作家でこちらも何度も作品を見たことがある。漫画的な少女のイラストを描く作家さんで、島﨑氏との繋がりが想像できずこの二人展の組み合わせにへーっと思った。でも、アプローチや技法に違いがあるとはいえ、同じ時代に女性をモチーフとして制作をしている画家同士だから、素人には分からない互いの作品への驚きとかリスペクトとかがあるんだろうな。

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2020年2月19日 (水)

「永遠のソール・ライター」展@Bunkamura ザ・ミュージアム(2020/02/18)

今日の夕方はBunkamura ザ・ミュージアムに。今日はTOKYU ROYAL CLUBの会員向けに「永遠のソール・ライター」展の特別展示があるのだ。ちょっとした記念品もくれてとても嬉しい。

ソール・ライターはニューヨークで活躍した写真家。60~70年代に『ハーパーズ・バザー』などのファッション誌で活躍していたがその後は忘れられ、本人が商業撮影とは無関係に撮影していたカラー写真が2006年に写真集になり世界中に大きな反響を呼び起こしたのだとか。今では写真表現の歴史上でも「カラー写真のパイオニア」として重要な位置を占めるとのこと。

僕は写真表現の歴史には正直疎く(見る目もないし)、写真美術史上の彼の凄みというのは正直分からない。なので、単なるニューヨークの街のストリートスナップとして見ることしかできないのだけれど、そういう見方をしてもとても素敵な写真が並んでいたと思う。何というか、衒いがないのだ。例えば窓ガラスの曇りとか写り込みとかの効果を使った写真が多数展示されているのだけれど、わざとらしさや嫌味をほとんど感じない。たまたま面白い効果を目にしたからそのまま記録しました、というさらっとした感じがとてもいい。そして、撮影対象がニューヨークの街なので、50年代の写真でも00年代の自分の経験と引き比べて「あ、この風景、知ってる、分かる」と感じられるので、古さは全く感じない。

とても素敵な写真展なので、多くの人に目にして欲しいと思う。ニューヨークがまた懐かしくなった。

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2020年2月14日 (金)

小松敏宏個展「トポフィリア(場所愛)-ジャパニーズ・ハウス」@KANA KAWANISHI PHOTOGRAPHY(2020/02/13)

今日の夕方は西麻布のKANA KAWANISHI PHOTOGRAPHYに。現在開催中なのは小松敏宏氏の個展。会場に入ると顔のない人物が写った写真がずらりと並んでいる。よく見ると顔の部分に家の写真がコラージュされている。顔のない人たちはその家に住んでいる家族で、家の近くで撮った家族のスナップショットの上に家の写真をコラージュしている、というのが展示作品のコンセプトになる。

説明を文章で読むとアイデア一発勝負の作品のように見れるが、実際に作品の前に立ってみると感覚はまた違う。作品の持つ違和感はユーモアが伝わるように慎重に調整されているし、展示されている複数の作品を見比べると人が家族を持ち住まいを構える意味がじわりと伝わってくる気がする。作品のほとんどがフォトショップで作られたカラー作品だが、会場の端にはフィルムを物理的に切り取ってコラージュした作品もあり、個人的にはそちらの方が面白かった。

こういう初見でクスリと笑えるユーモラスさを持ちながらコンセプチュアルな深みもある作品はいいですね。見ごたえのある展示でした。

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2020年2月13日 (木)

如月の鼎展 6th@画廊くにまつ青山(2020/02/12)

今日の夕方は画廊くにまつ青山に。現在開催中なのは岩田壮平阪本トクロウ田中武の三人の作家のグループ展。大きめの作品が中心で点数こそ少ないものの見ごたえがある。

今回印象に残ったのは阪本トクロウ氏の出展作品。女官物の絵巻を写したような図柄の背景(いや表面か)に、墨を水面に流したような模様が重ねられている。モノトーンの静謐な風景画の作家さん、というイメージがあったので(自分の持っている作品がそうだということもあり)、現在はこういう作品を制作しているんだな、というのが意外だった。でも作家さんも人間なので成長もするし興味の対象も変わるんだよね。

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2020年2月11日 (火)

COMING OF AGE@エスパス ルイ・ヴィトン東京(2020/02/10)

今日の夕方は表参道のエスパス ルイ・ヴィトン東京へ。現在開催中なのは写真のグループ展。ルイ・ヴィトンのアーティスティックディレクターであるヴァージル・アブローがキュレーションしており、国内外の、大御所から若手まで20名の写真家が参加している。

会場に入ってぱっと感じたのは、揶揄2割、称賛8割ぐらいで「グローバルスマホの広告みたい」ということ。世界中のセンスのある若者のスマホから写真を集めてきたらこんな感じになるんだろうな、と思わせる力がある。実際には参加した写真家それぞれは個性と力量のある人ばかりだろうことを考えると、こういう風にまとめ上げる力がハイブランドのディレクターということなんだろうな。

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2020年2月 9日 (日)

高橋キンタロー「Beautiful Days 2020」@スペースユイ(2020/02/07)

今日の夕方はスペースユイに。現在開催中なのはイラストレーター、高橋キンタロー氏の個展。ひらけポンキッキで多くのアニメやイラストを手がけたりしたベテランで、6年前に初めて個展を見てからは展示を見逃さないように気を付けている。

今回の展示のモチーフは人物のほか動物、植物、静物など盛りだくさん。去年に引き続いて筆のタッチを生かした作品に目が行く。まるで水墨画のようにダイナミックな筆とキャンパスの相互作用を感じる作品だが、墨と和紙ではなく絵具とキャンバスであることによるある種の野暮ったさが逆に作品に生々しさを与えていて、その上でブラッシュストロークがそのまま写実的な表現にもなっているという腕前にも唸る。ベテランのイラストレーターというのは本当に凄い。

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2020年2月 7日 (金)

FACES and HEADS 2020@みうらじろうギャラリー(2020/02/06)

今日の夕方はみうらじろうギャラリーに。現在開催中なのは取り扱い作家のグループ展。参加作家に三谷拓也ひらのにこといった最近気になっている作家さんが入っていたので見に行くことにした。

三谷拓也氏が今回出展した作品は背景のテクスチャーまでしっかり描き込んだ作品。昨年末の個展の時とはちょっと違うアプローチで、作品のモノとしての魅力で言うとこちらの方が好みかな。ひらのにこ氏の作品は透明感こそ前回の個展で見たものと変わらないが、描かれている少女の人間としての癖が強調されていて、そういう意思が前に出るとこの描かれ方での雰囲気がずいぶん変わるんだな、と驚いた。

今回初見でへぇと思ったのが佐藤Tという作家さん。アクリル絵具でこってりした感じで描かれる女性は、日常生活の中のはずなんだけどちょっと崩れた風景の中に佇んでいる。なんとはない光景のはずなのに妙な緊迫感があって見ていてざわっとする。今年の7月に個展があるそうなので見に来ないと。

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2020年2月 3日 (月)

cuatro vol.3{TheThe/クロスノエシス/OUTSKIRTS/ヤなことそっとミュート}@新宿MARZ(2020/02/02)

最近気になっている女性アイドルグループ、クロスノエシスのスケジュールをチェックしていたらヤなことそっとミュートとの対バンを見つけた。以前から気になっていたグループだったので一緒に見れるなら、と心が動き、日曜の午前という時間ながら新宿MARZに出かけることに。

クロスノエシスは今回も目を離せない見ていて息もつけないような密度の高いパフォーマンス。2週間前に見たばかりのはずなのにシャープさを増していて驚いた。オケ音源も前回から少し変わった気がする。これが新メンバーを加えての方向性なのだとしたらものすごく期待できるな。今月末のお披露目が楽しみになった。

ヤなことそっとミュートのコンセプトは一言でいうと「オルタナのBaby Metal」。最近ちょっとメインストリームのシーンから外れてしまったオルタナ、グランジ、シューゲイザーといったフォーマットの音楽を女の子に歌わせることで新たな魅力を引き出そうというもの。ステージで実際に見てみると想像していたよりもずっとアイドルしていて、一方で空間や流れている音楽が20年ちょっと前に通いつめていたライブハウスそのものなのが不思議な感覚。来月にメジャーデビューが決まったそうで、活躍が楽しみ。

後の2組、TheTheOUTSKIRTSはどちらも大阪からの遠征。どちらも良い楽曲を良いダンスで見せてくれる楽しいセットだったが、アイドルとしてはとってもストレート。クロノスやヤナミューのようなステータス極振りのグループと比べると、東京と地方のアイドルシーンの違いを感じるなー。

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2020年2月 2日 (日)

寺田鉄平個展「瀬戸白」@白白庵(2020/02/01)

今日の夕方は白白庵に。現在開催中なのは陶芸家の寺田鉄平氏の個展。

展示室にはこれでもか!という数の作品がぎっしり並んでいる。茶碗を筆頭とした各種の茶道具はもとより、飯椀やマグカップ、湯呑みのような日常の器も多数。展示室に入ってぱっと感じたのは「勢い」だった。美術作家の展示であまり感じることは無いが、ポップスやロックのライブ会場では記憶にある感覚。作品に対する迷いの無さや思い切りで、しかもそれが老成したベテランのように「結果を知っている」から出てくるのではなく「結果は分からないが良いものになることは確信できている」ということから出てくるもの。いやもちろん実際の作家さんは死ぬほど悩んで作品を作るし陶芸という性質上失敗作もたくさん出てくるというのは知っている。でもどこかギリギリのところでオーラが作品に入るんだろうな。

イベントで開催していた、寺田氏の器を使ったカクテル点前も素晴らしかった。南青山のバー「ARTS」のバーテンダー、井上大輔氏によるもので、フレッシュミントを挽いた粉を抹茶に見立てて茶筅で仕上げたグラスホッパーで、その前に白梅の白湯、ジンジャーの風味のチョコレートを順番に頂くことによる香りの余韻のマリアージュが素晴らしい。どうやったらこんなアレンジを思いつくのだろうか。

僕は今回マグカップを購入。底に描かれた蟹がかわいい。会社に持っていって毎日使うつもり。

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