2020年3月29日 (日)

藤本絢子個展「紅而一点雪」@白白庵(2020/03/27)

今日の夕方は白白庵に。現在開催中なのはリニューアル一周年の記念企画。1階と2階が取り扱い作家のグループ展で、3階が藤本絢子氏の個展になっている。

展示されている作品はとにかく燃えるような赤が印象的。題材は金魚や椿、朝焼け夕焼けと様々だが、こういう社会が不安なご時世であればなおさら、作品の前に立つと体の中に染み入ってくるような気がする。会場には普通の絵画作品以外にもさまざまな技法の作品が並び、中でも興味深かったのは木材に直接描いた作品。元の樹木の雰囲気を残した形状の木材の一部が水平に切り取られ、そこに赤い画面が現れている様子は、生命の内部を見ているような、あるいは異世界への入り口のような、不思議な感覚がある。

藤本絢子氏の金魚のクリアファイル、そしてグループ展ではテキスタイル作家のやまだあやこ氏の布マスクを購入し、雑談。今回の展示期間には3月28日に日本酒呑み比べのイベントが企画されていたのだけれど、それが中止になったので今日来ることにしました。という話をする。どうか穏やかに美術作品を楽しめる日常が早く戻って来ますように。

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2020年3月27日 (金)

星野哲朗「Flavor」@スペースユイ(2020/03/25)

今日の夕方はスペースユイに。現在開催中なのはイラストレーターの星野哲朗氏の個展。2年前に初めて個展を見て、その重厚なマチエールがとても印象に残っていた。

今回展示されている作品のジャンルはさまざま。風景だったり、建物だったり、静物だったり。共通しているのはとても重厚なマチエールでありながら不思議にポップな印象があること。作家さんが在廊だったのでお話を聞いてみると、テンペラの技法を参考にしてアクリル絵具で描いているのだとのこと。アクリル絵具でこういうマチエールが出せるんだー、と感嘆することしきり。

子供の頃に憧れた大人の世界のような質感と同時代の作品としてのポップさを兼ね備えた作品は多くの人が楽しめるものだと思う。とても素敵な展示だった。

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2020年3月21日 (土)

グループ展「余白/ Marginalia」@SNOW Contemporary(2020/03/19)

今日の午後は久しぶりに品川からバスで帰ってきた。買い物もあって西麻布で降り、SNOW Contemporaryを覗いていくことに。
 
現在開催中なのはグループ展。展示されている作品は、例えば抽象画の画面を切断して並べ替え、それを拡大コピーしてまた切断して並べ替え…、という過程を繰り返したドローイングとか、ニンジンにブロンズ彫刻と同じ保存処理を施したオブジェとか、なかなかにコンセプチュアルなものばかり。グループ展のテーマも「会場には個別のコンテキスト=物語を把持する複数の作品が集められると同時に、布施の手によるフィクション=物語が寄せられます。展示作品とフィクションは、互いを自らの物語の「余白」(marginalia)として参照し合いながら、ひとつの体験を立ち上げるでしょう」とこれまた難しい。
 
いや、難解、というのではないのかな。フックが素人の目には地味過ぎて、何かを考える切っ掛けを感じられないというか。もちろん素人に分かる派手なフックを持つ作品が優れた作品というわけではないのだけれど、眼力のレベルごとに見て楽しい作品と言うのはやはり違うからな~。

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2020年3月19日 (木)

イメージの詩学@清アートスペース(2020/03/18)

今日の夕方はマンションのお隣のギャラリー、清アートスペースへ。現在開催中なのは取り扱い作家のグループ展。出展しているのは張巧君、石原七生、中島華映、青木香織、朱華という5人の女性作家で、作家ごとにテイストが違って楽しい。

出展作家の中で目を惹いたのは張巧君。女性のヌード写真に加筆したコラージュ的な作品を展示していたのだが、中でも刺繍で加筆した写真が興味深かった。ぱっと見には清川あさみの初期のアート寄りの作品を連想したのだが、じっくり見てみるとちょっと違う。ヌードの上に直接刺繍なので服を着ているのと比べて伝わってくるメッセージが違うのだ。フェミニズム的なコンテクストが少し後ろに退き、代わって人間が服を着る意味のようなことを考えさせる。技法的にはちょっとした違いに思えるけど。それだけでメッセージがずいぶん違ってくるんだな。

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2020年3月17日 (火)

前川多仁個展「Shangri-La」@白白庵(2020/03/16)

今日の夕方はご近所のギャラリー、白白庵に。現在開催中なのは染織作家の前川多仁氏の個展。実は先々週の土曜日から始まっていたのだがバタバタしていて来るのが遅くなってしまった。

展示されている作品はまず何よりも作品の色合いが強烈。原色、というのとはちょっと違う(作品の中で使われている部分もあるけど)。ロウケツ染めなどの伝統的な染織技法をベースにした色彩だそう。そしてその一方で、模様そのものは非常に自由かつ緻密。デジタル技術を駆使したプリントになっている。

こうやって作られた作品は、純粋なオブジェ、テディベアのぬいぐるみなどから、古帛紗や菓子切り袋などの茶道具、そして風呂敷やポーチ、がま口などの日常使いのものまで多彩。それぞれに面白みがあったが、個人的に惹かれたのは漢字をモチーフにした作品、それも「愛羅武勇」や「鬼魔愚零」、「仏恥義理」といったヤンキー漢字をあしらったものがインパクトがあった。作品の過剰な雰囲気とよくマッチしている、ということなんだろうなー。

とても迫力のある展示だったので何か持って帰りたく、菓子切り袋を購入。旅先でのカフェタイムにでも使ってみようと思う。

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2020年3月15日 (日)

グレン・ライゴン「In A Year with a Black Moon」@RAT HOLE GALLERY(2020/03/13)

今日の夕方は表参道のRAT HOLE GALLERYに。現在開催中なのはニューヨーク在住のアーティスト、グレン・ライゴンの個展。

会場にはドローイングもいくつか並んでいるけれど、展示のメインは黒い壺。李朝白磁の提灯壺をモチーフにした作品だそうで、完全性を否定する「破形の美」を複数の作品を並べることで表現し、白を黒にすることでそれを社会批評のメッセージとする、ということらしい。言葉にされると分かるんだけれど、目の前に並んでいる作品とはどうも繋がらない。自分が持つ李朝白磁に関する中途半端な知識というか思い込みが邪魔をするんだろうな。

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2020年3月12日 (木)

銀塩写真の魅力 VI展@ときの忘れもの(2020/03/11)

今日の夕方は久しぶりのときの忘れものに。現在開催中なのは銀塩写真のグループ展。こちらのギャラリーでシリーズで開催している企画で、今回も奈良原一高、瑛九、ジャン=ウジェーヌ・アジェ、マン・レイといった錚々たる巨匠たちの作品が並ぶ。

いずれの作品も銀塩写真のぬめるような質感に引き込まれるものばかり。どれも良かったんだけど、奈良原一高のアメリカ西部を舞台にした作品が乾いた風景と銀塩写真のコントラストが絶妙だった。実用的な価値は完全にデジタルカメラに奪われた技術なのは確かだけれど、表現の一つとして今後も残ってほしいと願わずにはいられない。

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2020年3月11日 (水)

元永定正展「あみだだだだ」@Fergus McCaffrey Tokyo(2020/03/10)

今日の夕方は表参道のギャラリー、ファーガス・マカフリー東京に。現在開催中なのは元永定正の個展。具体の初期主要メンバーの一人で、僕も小さな版画を一つ持っている。そういう作家なので日本の戦後美術の歩みの一シーンを確認する、というつもりでギャラリーに出かけた。

が、当てが外れた。並んでいたのはバキバキにネオでスタイリッシュな作品ばかり。ちょっとジョアン・ミロを彷彿とさせるプリミティブで童画っぽい画面の上にエアブラシで描かれたネオンサインのような線が自由に走っている。いやー、これ、今の目で見て全然古くないでしょ。10日ほど前に80年代レトロをフィーチャーしたイラスト展を見てきたが、そこに出ていた作品よりリアルに80年代前半に描かれた元永の作品の方がイマっぽいのはどういうことかと思う(完成度が高いのは無論のこと)。

巨匠と呼ばれる作家の凄みを改めて感じた展示。これを無料で至近距離で見られるという幸せがあっていいものだろうか。むしろ現代美術に興味がない人にこそ訪れて欲しい展示。

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2020年3月10日 (火)

民野宏之「作品展」@スペースユイ(2020/03/09)

今日の夕方はスペースユイに。本日から開催になるのはイラストレーターの民野宏之氏の個展。「ティファニーで朝食」や「不機嫌な果実」など、いくつものベストセラーの表紙を手掛けるベテランの作家さんで、毎年この時期に個展を開催している。毎年この時期になると「そろそろだな」と楽しみにしている季節の風物詩。

今年の展示は特別なコンセプトは内容で、風景と鼻の油彩画が展示されていた。風景画は岬や灯台を描いたものが多い。パッと見た感じは特殊なテクニックが使われているわけでもないのだけれど、空や海、岩や草などの質感を確かに捉えている画力に圧倒される。ベテランの商業イラストレーターって本当に凄いなぁと思う瞬間。

アクリル画の小品も展示されていて、そちらも楽しい。絵が好きなら幅広い層の人が楽しめる展示と思います。

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2020年3月 6日 (金)

REMEMBER リメンバー~あの頃~@アートコンプレックス・センター(2020/03/04)

今日の夕方は信濃町のアートコンプレックス・センターに。今回の目当ては80年~90年代をイメージしたグループ展。

昨日見たギャラリー・ルモンドでの企画展に比べると、コンセプトを詰め切れてないんじゃないかとか、そもそもiMacやガラケーが出ていたりと考証が甘いんじゃないか、とかいう点にも目が行ってしまうのだけれど、レトロかわいいイラスト作品のグループ展をやろうよ、というユルさはそれはそれで楽しい。一番目を惹いたのは三谷拓也氏の大判の作品、ウサギの被り物をした女子の上をネオンの線がシュッと伸びている構図の緊張感が素晴らしかった。

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