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2020/03/28

RFID Journal 抄訳 2020/03/27号

今月気になった記事はIoT機能を搭載した20フィート海上コンテナ。このブログでも10年以上前から追いかけているテーマですが、なかなか広く利用されるものが出てきません。おそらく機能やコストの問題ではなくビジネスモデルがうまくマッチしていないのだろうと個人的には思っています。この製品が成功するのかどうか、注意してみていきたいと思います。

Aeler1

飲料工場での瓶・缶への注入ノズルの脱落監視のソリューションも興味深かったです。このようなソリューションはAIと組み合わせた画像認識が得意とするところではないかと思っていたのですが、そうでもないのでしょうか。

なお、元記事はこちらになります。

IoT Brings Smarts to New Shipping Container

Aeler Technologies社はIoT機能を搭載した20フィート海上コンテナを開発しました。このコンテナには温湿度、気圧、衝撃、光の各センサーとGPS機能、携帯電話ユニットが搭載されており、またNFC機能を使ってローカルでこれらデータにアクセスすることもできます。パイロットプログラムのために60個のコンテナが準備されており、年末までには200個、来年には数千個のコンテナが展開される予定です。

RFID Keeps Floaters Out of Beverages

Dorcia Engineering社はFeig Electronics社と共同で飲料工場での瓶・缶への注入ノズルの脱落をRFIDで監視するソリューションを開発しました。従来はこの種の監視は画像ベースで行われていましたが、手間がかかり、かつ脱落をすぐに発見できないという問題がありました。RFIDで監視を行うことにより脱落をリアルタイムで監視することができ、ノズルが中に入ったビン・カンも即座に発見できます。

IoT Helps U.N. Refugee Program Track Water Volume, Safety

国連難民高等弁務官事務所では、難民キャンプに輸送される水の量と品質を測定するIoTソリューションのパイロットを行いました。このソリューションはフランスのIoTベンダーGreen City Zen社が提供するもので、LoRaWANを用いて通信を行います。

Schneider Electric Delivers IoT With Wiser App

電機メーカーのSchneider Electric社はTuya Smart社のIoTプラットフォームを利用したスマート製品シリーズWiserをリリースしました。このプラットフォームはWiFiやBluetooth、携帯電話、ZigBeeなどの複数の通信機能を利用可能です。

RFID News Roundup

  • Vizinex RFID社が大型金属機器向けのタグを発表
  • STMicroelectronics社がスマートデバイス向けコントローラーとスマートゲートウェイプラットフォームを発表
  • NGK Insulators社がIoT器材向けのリチウムイオン電池を発表
  • NORVI社が産業向けIoT分野を拡張

Living in Interesting Times

新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大することで、多くのサプライチェーンが壊れると考えられます。これらのサプライチェーンを修復する、あるいは次回のこのような状況で壊れないようにするには、RFIDが役に立ちます。

Manufacturing Labor Shortages Is the New Normal

製造業で質の高い労働力を必要なだけ採用できないことは既に当たり前のことになります。このような状況の下で製造ラインを安定して運用し、従業員に必要なサポートと教育を行うためにはIoTの利用が必須になります。

Laundry Service Leases RFID-Tagged Linens to Barcelona Hospitals(有償記事)

スペインの病院向けサービス会社Interhospitalia社はバルセロナにある22箇所の病院に制服やシーツの管理サービスをRFIDを用いて行なっています。これにより、病院が紛失した制服やシーツを把握したり、一定の選択回数に到達したものを発見したりということが可能になります。このサービスはUHFパッシブのリネンタグを用いるもので、UBI Solutions社がソリューションを提供しています。

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2020/03/20

RFID Journal 抄訳 2020/03/20号

今年4月に開催予定だったRFID Journal LIVE!が9月に延期。残念です。9月には新型コロナウイルスの蔓延も終息し、賑やかに開催されることを望みます。

そこで発表される予定だった2020年のRFID Journal Awardsの候補者、Tommy Hilfiger社、Johnson & Johnson社、Lockheed Martin社などのメジャーどころも入っていますが、個人的には不自然に南米の比率が高く、アジアの比率が低いように感じます。日本企業としては富士通フロンテックのリネンタグが製品部門でエントリーしています。

今週気になった記事はギャラリーラファイエットで導入されているスマートハンガー。ハンガーにNFCリーダーを付けるだけではなくディスプレイまで搭載してしまうのは想定外でした。海外からの顧客はスマホをローミングで使いたくない、といった事情はあるのでしょうが。

Bluegriot1

なお、元記事はこちらになります。

Smart Hangers With NFC Help Shoppers Find Their Fit

フランスのBlueGriot社はNFCに対応したスマートハンガーを開発し、Galeries Lafayette百貨店で利用が開始されています。このハンガーにはNFCリーダーとIEEE802.15.4ベースの通信モジュール、そしてモニターが搭載されており、顧客はハンガーにかけられた商品のサイズと価格を確認できると共に、他のサイズで試着するために店員を呼び出すことができます。

RFID Journal LIVE! Postponed Until September 2020

世界的な新型コロナウイルスの流行拡大を受け、4月に開催される予定だったRFID Journal LIVE!は9月9日~11日に延期になりました。

Geotab Partnerships Integrate Fleet-Management Systems

トラック車両管理のソリューションを提供するGeotab社はGM社が提供するOnStarと連動するサービスを開始しました。これにより2社のソリューションをハードウェアの重複無しに利用することができ、データを単一のポータルから取得できるようになります。

Finalists Unveiled for 14th Annual RFID Journal Awards

2020年のRFID Journal Awardsの候補者が決まりました。今回の候補者にはTommy Hilfiger社、Johnson & Johnson社、Lockheed Martin社などが含まれます。日本企業としては富士通フロンテックのリネンタグが製品部門でエントリーしています。

SpotSee Named Cornerstone Sponsor of RFID Journal LIVE! 2020

サプライチェーン向けセンサーソリューションのベンダーであるSpotSee社がRFID Journal LIVE! 2020のコーナーストーンスポンサーになりました。

RFID News Roundup

  • Tyrata社がRFID対応のタイヤ圧監視システムを発表
  • CircuitWorx社とThingstream社がIoT接続製品で提携
  • Kudelski Group社がIoTプラットフォームとGSMAセキュリティを統合
  • Zigbee AllianceがBureau Veritasを試験機関として追加認定
  • K2 Software社とCelonis社がデジタルビジネストランスフォーメーションで提携
  • Senet社とT-Systems社がIoTソリューションで提携
  • Transparency Market Research社がRFIDタグとラベルに関するレポートを発表

Blockchain: Risks and Rewards for the Future of the Supply Chain

サプライチェーン内でブロックチェーンを利用する場合には、サービスを購入するか自社開発するか、パブリックにするかプライベートにするか、という選択があります。ブロックチェーンの導入では導入の利益と共にトラブル発生時に対応する方法を明確にする必要があります。

Surveyors Locate Savings With RFID Deployment(有償記事)

土木測量を行うDRMP社は測量器材の管理にRFIDを利用しています。同社が導入したソリューションはA2B Tracking社が開発したもので、UHFパッシブを利用しています。

 

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2020/03/13

RFID Journal 抄訳 2020/03/13号

今週興味深かったニュースはUWBを用いた家庭向けRTLSソリューション。高齢者やペットのリアルタイム追跡が用途です。アクセスポイントで三点測量を行うタイプのようで、Appleが投入した製品とはアプローチが違いますが、高精度のRTLSを家庭に導入、という面では共通します。両製品で同一のタグを使えるようになると普及が進みますね。

Wiser1

今週の特集記事はRFIDとブロックチェーンを組み合わせたサプライチェーンビジビリティ。錚々たる企業が参加していますが、記事の内容から見るとかなりコンセプト的なものだったようにも読めます。ホワイトペーパーが出ているようですのでそれを読んで判断、ということでしょうか。

今週の編集後記はRFID/IoTに係る用語の変遷。過去記事データベースを使い、Internet of Thingsという用語が普及し始めたのは2012年からとか、興味深い話が書かれています。

なお、元記事はこちらになります。

Polk County Fire Rescue Saves $40,000 Monthly via RFID

フロリダ州のポーク郡消防署は薬品や器材の在庫管理にRFIDを利用しています。利用する薬品の中には消費期限が短いものがあり、期限切れで廃棄されるものが発生していました。RFIDを利用することで、これら薬品の消費期限切れを防ぐことができ、また複数の拠点での在庫を融通しやすくなることで在庫量を削減できるので、月に4万ドルの節約が可能になります。利用する技術はUHFパッシブで、救急車ごとに1台のRFIDリーダーが搭載されます。

UWB Enters Home With System That Tracks Pets, People and Things

Wiser Systems社はUWBを用いた家庭向けRTLSソリューションを開発しています。このソリューションは電池式タグとUWBアクセスポイントを組み合わせたソリューションで、高齢者やペットの見守り、PCなどの大型機材の所在確認などが想定されています。このソリューションは今年中にスマートホームベンダーとの提携でテスト版がリリースされる予定です。

Energy Company Testing Passive RFID Sensor for Equipment

Asygn社は歪みセンサーや温度センサーを接続できるUHFパッシブタグ向けチップAS321Xを開発しました。匿名の電力会社がこのチップを搭載したタグで機械の稼働状況チェックを行うトライアルを実施中です。

Via Onda Announces New Reader and Tag Made in Brazil

ブラジルのRFID機器メーカーVia Onda社はブラジルで製造されたリーダーとタグの新製品を発表しました。

RFID News Roundup

  • Avery Dennison社がSmartrac社のRFIDビジネスを吸収。RFIDブロッキング素材を導入。
  • Confidex社が大量物流向けのRFIDラベルを発表
  • Semtech社がHelium社とLoRaWAN IoTネットワークを展開、LoRa IoTの新ソリューションを提供。
  • Zebra Technologies社がPortable Technology Solutions社と提携
  • Insight SiP社がUWBとBLEの統合無線モジュールを発表

A Many Splendored Internet of Things

RFID Journalの過去記事データベースによると、Internet of Thingsという言葉が最初に登場したのはKevin Ashton氏の1999年のコラムですが、広く利用されるようになったのは2012年からです。またRFID Journalの2002年の最初の記事はICカードであり、その時点では個品にRFIDタグを貼付して管理するのは未来の話だと考えられていました。

McDonald's, Starbucks Focus on Reusable Cups

McDonald's社やStarbucks社はカップの再利用プロジェクトNextGen Cup Challengeというプロジェクトを進めています。このプロジェクトは顧客がプラスチックのカップを購入し、店舗で受け取って飲み終わって指定の回収場所に戻すことで、次回も自分が購入したカップが利用できるというものです。このプロジェクトではカップの識別にRFIDとQRコードを利用しています。

RFID and Blockchain Bring Shared Visibility to Supply Chain(有償記事)

オーバーン大学のRFIDラボはRFIDとブロックチェーンを組み合わせてサプライチェーンビジビリティを提供する実証実験を行いました。この実証実験には製造側でNike、PVH Corp.、Herman Kayの3社、小売り側でKohl's、Macy'sの2社がそれぞれ参加しました。実証実験の結果はホワイトペーパーとして公表されています。

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2020/03/07

RFID Journal 抄訳 2020/03/06号

今週気になったのはバッテリーレスのBLEセンサータグ。WiFiなどからの環境給電で読み取り時以外にもセンサーを動作させ続けることができるとか。バッテリーレスのBLEタグの話は数年前からぽつりぽつりとニュースが流れていましたが、どうも本格的に実用化された様子がありません。今回は期待したいと思います。

特集記事はインド国鉄の車両位置RFID管理。車両にUHFパッシブタグを、線路脇にリーダーを取り付けることで最新の通過位置を判定します。記事を読みましたがNECが出てきませんでした。確かインドのこの案件には噛んでいた記憶があるのですが…。

なお、元記事はこちらになります。

NFC Headlines at Afro Nation Festival

アフリカ音楽のフェスティバルAfro Nation Festivalではリストバンドチケットによるキャッシュレス支払いが行われます。ソリューションとしてFesticket社のEvent Geniusが採用されており、旅行や宿泊、アクセス管理、ブースでの支払いなどの複数の機能が統合されています。

Ceramics Company Gains Efficiency With RFID

ブラジルの陶器メーカーPorto Brasil Ceramica社は倉庫での在庫・出荷管理にRFIDを利用しています。利用している技術はUHFパッシブで、iTag社のシステムが採用されました。

NFC Delivers Hemp Product Authentication, Information to Consumers

大麻由来の鎮痛薬カンナビジオールを販売するPearlCBD社は商品ボトルに商品情報を提供するNFCラベルを埋め込みました。カンナビオールは大麻由来であり、多くの州では合法的に販売されていますが連邦ベースのものも含めて複雑な規制が存在します。同社の商品の顧客はラベルにスマホを当てるだけで詳細な商品情報を得ることができます。

Confidex Drives Tire Tracking With Small RFID Tag

Confidex社はタイヤ向けUHFパッシブタグの新製品TyreTagをリリースしました。TyreTagは直径40ミリの円形で、読み取り距離は3メートル。指向性が無いため車両に装着されたとき、在庫されたときのどの状態でも読み取ることができます。

Avery Dennison Announces RFID Factory in Brazil

Avery Dennison社はブラジルにRFIDタグの工場を新設します。この工場はアメリカ、メキシコ、ヨーロッパ、中国に続く5箇所目の工場です。

Companies Testing Passive BLE Sensor Tag

Wiliot社はバッテリーを搭載しないBLEのセンサータグを初日しました。この製品の読取距離は3メートルで、環境電波からの給電を行うため読み取り時以外でも温度計などのセンサーを稼働させてデータを取得することができます。現在同社の製品は20社がトライアルを実施中で、サトーやAvery Dennison社などと協業を行っています。

RFID News Roundup

  • Printronix Auto ID社がサーマルRFIDプリンターを発表
  • Wiliot社が切手サイズのIoTコンピューターで資金調達
  • Swift Sensors社が防水のPoEブリッジを発表
  • TAG Sensors社がノルウェーに工場を設立
  • CalAmp社が資産管理向けのスマートセンサーを発表
  • Armstrong International社とEveractive collaborate社が上記トラップのIoT監視システムで提携

Get the Basics Right

「顧客があなたの店に戻らない本当の理由:リアル小売店舗の状況」という業界レポートに、リアル店舗を訪問した顧客の5人に2人が自分が探している商品が在庫切れになっている体験をしています。多くの経営者は業務の革新に目を奪われますが、革新の土台になるのはこのような基本的な部分であり、そのためにはRFIDの利用が有効です。

RFID Simulations for Faster, Smarter and Cost-Effective IoT

RFIDを用いてIoTアプリケーションを構築することで、より迅速に検証サイクルを廻すことができ、必要なアクションに注力することができるため効率の良い構築が可能になります。

Indian Railways Deploys RFID to Manage 350,000 Railcars(有償記事)

インドの国有鉄道会社Indian Railways社は車両の所在の確認のためにRFIDを導入しました。これは車両のそれぞれにUHFパッシブタグを貼付し、線路脇の固定リーダーで通過を読み取るものです。インド国鉄は2008年に独自システムをテストしましたが、拡張性に欠けるためオープン標準に基づきマルチベンダーでの導入を行うこととなりました。現在タグが貼付されている車両は2万4千台で、2021年にかけて同社の保有車両35万台すべてにタグを貼付する予定です。

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