2020/07/04

RFID Journal 抄訳 2020/07/03号

今週気になった記事は上腕に巻き付けるタイプのNFC体温計。わきの下で測れるので正確、装着中は継続的に測定が可能というメリットはありますが、それでも装着の負担は大きいはずでどういうユースケースを想定しているのかが気になります。

Identifpatch1

ニューヨーク郊外の美術館でUWBを使ったソーシャルディスタンス支援ソリューションを導入という話も気になります。この種のソリューションは最近本誌でよく取り上げられていますが、実際にどの程度のニーズがありどこまで本気なのか知りたいですね(中々表に出てこない話になるとは思いますが…。

なお、元記事はこちらになります。

Museums Will Open With UWB-Based Social-Distancing Tool

ニューヨーク郊外にある美術館Magazzino Italian Art museumはRTLSを用いたソーシャルディスタンス機能を導入して休業からの再開を果たしました。同館が導入したのはUWBを用いたAdvanced Industrial Marketing社の製品EGOProで、他の来訪者から2メートル以内の距離に近づくと振動と点灯で通知します。

RFID Brings Clarity to Eyewear Inventory

眼鏡問屋のFrame Source Group社は取引先の小売店がフレームの在庫管理を行うためのソリューションAdvanced Inventory Management Systeを開発しました。このソリューションはUHFパッシブRFIDを利用するもので、SimplyRFID社のソフトウェアを含みます。

NFC Patch Takes Temperatures to Reduce COVID-19 Transmission

Identiv社は体温測定を行うセンサータグを開発し、10以上の政府機関や企業にサンプルを提供しています。この製品はBody Temperature Measurement Patchという名称で、NXP Semiconductors社のNTAG NHS Smartセンサーチップを搭載しています。このタグは上腕部を巻くように装着し、温度センサーはわきの下、アンテナは外側に来るようになっており、数日間装着を続けることができます。

RFID Journal LIVE! Announces SpotSee as Cornerstone Sponsor

今年の9月9日~11日に開催されるRFID Journal LIVE! 2020ではSpotSee社がコーナーストーンスポンサーとなります。同社は温度・衝撃センサーなどを搭載しサプライチェーンを監視することを目的としたIoT機器を販売しています。

RFID News Roundup

  • Safedome社がBluetoothベースの接触追跡技術を発表
  • NXP社、Mastercard社、Xiaomi社が非接触決済をロシアで展開
  • Kerlink社とTagoIO社がクラウドプラットフォームにIoT技術を統合
  • Kogniz社が新型コロナウイルス感染拡大下で従業員を安全に職場に戻すためのAI技術を提供
  • KORE社とDexcom社がIoTによる患者モニタリングシステムで提携
  • Industrial Internet ConsortiumとIoT Alliance Australiaがデジタルトランスフォーメーションのホワイトペーパーを発表

Virtually Eventful

新型コロナウイルス感染拡大のため展示会の開催が困難になっていますが、RFID Journalではオンラインイベントを多数開催して読者の学びの機会を提供しています。

How IoT Sensors Can Help Detect and Control Contagious Diseases

ウェアラブルセンサーやリモート体温計、インテリジェントな空調センサーなどのIoTセンサーは、伝染病の検出や患者のケアのために有効に利用することが可能です。

Counting 15,000 Inventory Items in an Hour With One Employee(有償記事)

ブラジルの衣料品小売For Boys For Girls社ではRFIDを用いて店舗在庫管理を行っています。同社はiTagのソリューションを導入し、従来は4人の従業員が8時間かけて行っていた棚卸しを1人が1時間で行えるようにしました。精度も86パーセントからほぼ100パーセントに向上してます。

 

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2020/06/27

RFID Journal 抄訳 2020/06/26号

今月興味深かった記事はAvery DennisonとRFID Journalが共同で発表したパッシブRFIDのマーケットトレンドに関するホワイトペーパー。SIベンダーがRFIDの動向をキャッチしていくことを目的とした内容です。まだ全体は読んでいませんが良さそうな内容です。

店舗での接触削減に関連するソリューションの記事が2つ出ていました。一つは試着品・返品の隔離ソリューションで、もう一つはセルフチェックアウトによる行列削減のソリューション。RFIDをこういう切り口でプロモーションしていこうというアクティブさは良いですね。

なお、元記事はこちらになります。

RFID Helps Quarantine Products to Ensure Shopper Safety

Checkpoint Systems社は店舗商品の隔離ソリューションInventory Quarantineを発表しました。このソリューションは返品や試着を行った商品を識別して一定の期間売り場に出さないようにし、隔離期間が終わって売り場に出せるようになったら通知する機能を持ちます。このソリューションは同社の小売業向けソフトウェアスイートの一部として開発されました。

ITag Internationalizes Its RFID Operations

ブラジルのRFIDメーカーITag社はパラグアイ、ペルー、台湾、ウルグアイなどに駐在員事務所を開設して顧客にタグを提供できるようにします。

NXP Expands Its MIFARE DESFire Product Portfolio

NXP Semiconductors社はMIFARE DESFireシリーズのNFCチップに新製品EV3 ICを追加しました。EV3 ICは従来製品との下位互換性を保ちつつ読み取り距離の延長や動作速度の改善が図られており、駐車料金の支払いやアクセス管理などでの利用が想定されています。

Webinar Report: RF Controls Smart Antenna, Times-7 Packing Station

RFID JournalはRF Controls社とTimes-7社の2社を講師に招いたWebセミナーを開催しました。両社は今年のRFID Journal AwardのBest New Product部門のファイナリストです。RF Controls社の製品はUHFパッシブRFIDを使ったRTLSを可能にするCS-490スマートアンテナ、Times-7社の製品は梱包・出荷の確認ソリューションです。

RFID News Roundup

  • MSM Solutions社がAndroidベースのRFIDプラットフォームを発表
  • IOTech社がIoTシステム向けのオープンなエッジソフトウェアプラットフォームを発表
  • ADLINK社とIntel社がAIロボットコントローラーで提携
  • Axess社がスキーリゾートでKathrein RFID社の製品を採用
  • CompTIA社がAIと5Gがテクノロジーの革新を主導すると発表
  • Sectigo社がIoTのセキュリティに関するYouTubeビデオを公開

A New Resource for Systems Integrators

Avery Dennison社とRFID Journalは共同で「Passive RFID: Market Trends and New Market Opportunities for Systems Integrators」というホワイトペーパーを作成しました。このホワイトペーパーはRFID事業を手掛けるシステムインテグレーターが技術やユースケースの動向の変化を把握するために有益です。

RFID Technology Can Help to Eliminate Queues at Stores

新型コロナウイルスの感染拡大下で店舗での行列を減らすことは小売業にとっての大きな課題になっています。RFIDを用いたセルフチェックアウトはこのための有力な手段となります。

Hershey Uses Its Packaging Intelligently-As Media(有償記事)

チョコレートメーカーのHershey社はスマートパッケージングを重要なソリューションだと考えています。

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2020/06/19

RFID Journal 抄訳 2020/06/19号

今週気になった記事は単価20セントのBluetooth SoC。これぐらい安くなってくると従来と全然違う使い方ができます。UHFパッシブと違ってスマホで直接読めるメリットを生かしたユースケースをどう開発できるか。楽しみです。

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自動車用スマートキーの標準化も興味深いです。標準化によって中位・下位モデルへの展開が進んでほしいというものありますが、NFCに加えてBLE、UWBが使えるようになるとユースケースが広がりますね。

Zebra TechnologiesのBLE、WiFiを使った接触管理ソリューションもへぇーと思いました。同社はUWBを押しているはずですが、専用のインフラなしで使えるソリューションへのニーズがあったということなんですね。

なお、元記事はこちらになります。

Zebra's BLE Proximity Solution Offers Distancing for Enterprises

Zebra Technologies社はBLEやWiFiを用いて作業員の接触管理を行うソリューションを提供します。同社はUWBによる高精度のRTLSを用いたソリューションを展開していますが、新型コロナウイルスの感染拡大による急速な接触管理のニーズの高まりを受け、専用のインフラを導入せずに手軽に利用可能なソリューションの提供を開始しました。

Clubs, Music Venues Eye RFID to Reopen Safely With Reduced Contact

イベント決済ソリューションを提供するBillfold POS社はHFリストバンドを用いた非接触での入退場管理・決済のソリューションを提供しています。新型コロナウイルス感染拡大下でこのソリューションは接触拡大の観点から注目を集めています。

InPlay to Release Low-Cost SoC for Simple BLE Deployments

半導体メーカーのInPlay社は単価20セントのBluetoothシステム・オン・チップNanoBeacon (IN100)を開発しました。このチップはRTLSやワイヤレスセンサーなどで利用されることが想定されており、メモリが少なかったり設定値を書き換えたりという機能を省く一方で、Bluetooth 5に対応しています。また省電力設定のため小さな電池でも5~10年利用することができます。

Car Connectivity Consortium Announces Digital Key 2.0 Specification

スマートフォンと車載機器の接続に関する業界団体Car Connectivity Consortium (CCC)はスマートキーの標準規格Digital Key 2.0を公表しました。この規格ではNFCを利用するもので、自分のスマートフォンを自分の車の鍵にするほか、友人などへの鍵の書き出し、バッテリー低下時の動作、インターネット接続が存在する場合の拡張機能の提供などをサポートします。次期規格のDigital Key 3.0ではBLEやUWBを用いてタッチではなく位置ベースでの処理が可能になる予定です。

RFID News Roundup

  • STMicroelectronics社がソーシャルディスタンス・接触追跡のために同社製品を利用するリファレンスデザインを公表
  • 標準化団体OneM2MがIoT相互接続性のために新たなパートナーと提携
  • Bosch Sensortec社とQualcomm社がソフトウェアで提携
  • FEIG Electronic社がRFID/バーコード両対応リーダーを発表
  • バイオ燃料製造企業がKathrein RFID社のソリューションを採用
  • JADAK社がRFID/バーコードリーダーを発表
  • Insight SiP社がソーシャルディスタンス支援デバイスを発表

How RFID Is Being Implemented Within the Healthcare Industry

近年ヘルスケア分野でのRFID導入が広がっています。RFIDの導入を適切に評価するためにはアクティブ、パッシブ、インテリジェント(自律的なデータの処理を行う)というタグの種類の違いや、在庫、患者やスタッフ、手術器具などのユースケース、そしてコストや電波干渉などの制限を理解することが重要です。

Havan Labs Reduces Store Inventory Time via RFID(有償記事)

ブラジルのHavan LabsはRFIDを導入して店舗在庫の棚卸時間を削減しました。従来は15人のスタッフが5日かかっていた作業が1人で1時間で終えられるようになりました。

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2020/06/13

RFID Journal 抄訳 2020/06/12号

今週は日本関係の記事が2つ出ていました。

一つはジョンソン・アンド・ジョンソンが人工関節部品のRFID管理。手術時に数百個の部品セットが病院に出荷され、そのうち数個が使われて返却されるので正しく補充するというユースケースで、RFIDが効く典型的な事例でありRFID Journalでも何度か記事が掲載されていましたが、同社が日本で展開していたとは知りませんでした。

もう一つはLocix社のWiFi RTLSシステム。WiFi RTLSは精度が出づらいというのが課題ですが、同社は最新規格のIEEE 802.11ac規格の上で最大80MHzのチャネルボンディングを使うことで誤差1メートルを実現しています。これも日本のプロロジス社の倉庫で利用されていると書かれています。

なお、元記事はこちらになります。

RFID Facilitates Safe Return to Work Post-COVID-19

Engineering社はRFIDでソーシャルディスタンシングを確保するためのデバイスSmart Proximityを開発しました。このデバイスは他のデバイスが一定距離以内に近づいたことを検出し、従業員にリアルタイムで警告が行われます。同社は同じ技術を使ってフォークリフトや危険地域に接近したことを警告するソリューションも提供しています。

RFID for Orthopedic Implant Management Offers Standardized Solution

Johnson & Johnson Supply Chain社は関節置換手術で用いる埋め込み部品の管理をRFIDで行うソリューションを日本で展開しています。この種の部品は数百個のセットが手術に合わせて病院に送られ、外科医はそのうち数個を埋め込んで残りを同社に返却します。利用された部品を正しく識別して補充することは非常に手間のかかる作業でしたが、RFIDを用いることで大幅に省力化が可能になりました。利用される部品の識別番号にはSGTINが利用されています。

Systech Announces New Drug Supply Chain Solution

Systech社はブラジル国家衛生監督庁の新規制の仕様を満たす医薬品トレーサビリティシステムを開発しました。この新規制では薬品の流通企業は政府に対して詳細な流通データを提出することが要求されます。このソリューションはクラウドで提供されます。

Spatial-Awareness Technology Released for Hospitals, Factories and Logistics

Locix社はWiFiのIEEE 802.11ac規格をチャネルボンディングで利用することで誤差1メートルの高精度RTLSを提供しています。同社はBLEやUWBなど他の無線技術も評価しましたが、BLEでは性能要求を満たせず、UWBはシステム価格が効果になりすぎると判断しました。同社のシステムは日本のプロロジス社の倉庫で利用されています。

RFID News Roundup

  • STMicroelectronics社が自動車デジタルキー向けにNFCリーダーICのポートフォリオを拡充
  • Apptricity社がRFID対応のモバイルアプリを発表
  • BehrTech社がIoTセンサーでカナダ政府から補助金を取得
  • Tompkins Robotics社が店舗向けのマイクロフルフィルメントソリューションを提供
  • Thread Group社がSilicon Labs, NXP, Nordic Semiconductor, WideSkyなどからIoT認定を取得
  • Powercast社がRAIN RFID Allianceに参加

Free Social-Distancing App

Regulr社は2メートル以内の接近を警告するDistanceというソーシャルディスタンス支援アプリを無料で提供しています。同社はこの機能をドアの通過の判定のために開発していましたが、その機能を新型コロナウイルス対策のために開放したものです。

How Digital Distance Management Can Ensure the Resumption of Operations

物流や製造業の現場に従業員間の距離を測定しリアルタイムで警告を発する高精度なRTLSベースのソリューションを提供することで新型コロナウイルスの感染拡大下での活動再開を進めることができます。

Company Automates Contact Tracing, Social Distancing via IoT(有償記事)

引っ越し会社のWHR Group社は、オフィス内で手指消毒を行う操作の確認と、ソーシャルディスタンシングの確保、陽性者が出た場合の接触追跡を行うソリューションを導入しました。導入したのはIntelligent Observation社の近距離磁気誘導(NFMI)を用いたソリューションです。

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2020/06/06

RFID World Watcher Monthly April/May 2020

今月も2か月合併号、申し訳ありません。最近は新型コロナウイルスの関係で医療関係の話ばかりという印象があったのですが、まとめてみると事例関係を中心に幅広い分野の記事がありました。


RFID World Watcher Monthly April/May 2020(PDF形式、299KB)

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2020/05/31

RFID Journal 抄訳 2020/05/29号

今週は久しぶりにハード・ソフトの製品関連の記事が多い週になりました。

今週気になった商品は有償記事の入出庫検品ソリューション。この分野ではドックドアの通過を読み取ったりハンドヘルドリーダーを使ったりが一般的な作業手順になりますが、このソリューションはRTLS機能を持つリーダーで直接トラックの荷台や荷捌きエリアにある貨物の情報を読み取ります。とても面白いソリューションと思いますが、具体的にどういう効果を出せるのかとか、苦手な貨物は無いのかとか、知りたいところです。

EM Microelectronic社のUHF/NFCデュアル対応RFIDチップも面白いです。第二世代製品と言うことで、このジャンルの製品にはやはりニーズがあるのですね。機能強化されたのが暗号部分というのも興味深いです。

なお、元記事はこちらになります。

Kerlink, CityTaps Deploy LoRaWAN Network in Kenya

Kerlink社とCityTaps社は共同でケニアにLoRaWANネットワークを展開します。このネットワークは水道メーターのリモート監視に利用されます。

EM Microelectronic Releases Second-Generation Dual-Frequency RFID Chip

EM Microelectronic社はUHF/NFCデュアル対応のRFIDチップem|echo-Vの第二世代製品シリーズを発表しました。このシリーズは第一世代から読み取りパフォーマンスが向上しており、Web認証とAES暗号化の有無により4種類の製品が存在します。UHF/NFCデュアル対応チップは小売分野でサプライチェーン管理と顧客体験の両方を1つのタグで管理することを可能にします。

Long-Range, Low-Power Tag Enables RFID at Industrial, Outdoor Sites

ISBC社は機械や車両などのトラッキングを屋外で行うことを目的としたUHFパッシブタグReflect42を発売しました。この製品は霜が存在する環境かでも42メートル先から読み取りを行うことができ、鉄道や鉱山などで利用されています。

Powercast, LiquidX Enable Washable e-Textiles With Wireless Charging Electronics

Powercast社とLiquidX社は衣服に直接印刷し洗濯可能なワイヤレス給電用のアンテナを発表しました。従来この種の製品はバッテリーを搭載しており洗濯の際にモジュールを取り外す必要がありましたが、この製品では衣類に電子回路を装着したまま洗濯と充電が可能です。

IoT Solution Serves Micro-mobility, Emergency Response, Cold Chain

Particle社はIoTを用いた所在管理ソリューションを提供しています。同社のソリューションは社員、在庫、資産といったさまざまな所在管理を複数の業界のユースケースに合わせた形で最小のカスタマイズで提供できることが特徴です。新しくリリースされた管理用IoTデバイスTrackerOneに、LTEモジュール、GPS、各種センサーが搭載されています。

RFID News Roundup

  • Smartrac社とSUKU社が新型コロナウイルスの試験キットと個人用防護具の認証サービスを開始
  • Sensormatic Solutions社が店舗内での店員、顧客のソーシャルディスタンシング確保支援ソリューションを提供
  • Pod Group社とExpeto社がグローバルなIoT接続サービスで提携
  • Ardian社がSwissbit社を買収
  • TSC Printronix Auto ID社とSOTI社がプリンター管理で提携
  • STMicroelectronics社がNFC活用促進を行うZhaga Consortiumに参加
  • Cartesiam社が自社のAIソフトウェアをSTMicroelectronics社のマイクロコントローラー向けに更新
  • Siemens Mobility社とOndas Networks社が鉄道向けIoTで提携

Retailers Struggle With Supply Chains Under Stress

パンデミックのために世界の多くの地域で外出規制が行われており、その分だけネットでの注文や配達が必要になってきています。多くの小売業はこのような事態に対応できておらず、不正確な在庫情報によるトラブルに苦しんでいます。このような問題はRFIDを用いることで解決できます。

Connected Devices Have a Key Role to Play in an Era of Pandemics

新型コロナウイルスの感染拡大下でウェアラブルデバイスは重要な役割を果たします。バイタルサインセンサーを搭載したデバイスを用いて装着者の健康状況を計測することで感染状況の把握や患者の適切なケアを行えますし、GPSを搭載したデバイスでは患者の隔離や接触者の発見に有効です。

RFID Startup Creates Intelligent Warehouse Solution for Freight Forwarders(有償記事)

Cargocast社は貨物の積み下ろしをRFIDで自動的に確認するソリューションを販売しています。このソリューションはUHFパッシブタグとタグの位置を測定できるリーダーとを組み合わせたソリューションで、トラックの荷台や荷捌きエリアにある貨物の所在を把握できます。このソリューションは既存の物流システムと連携することも可能で、従来は手入力されていた検品情報を直接システムに送信できます。

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2020/05/23

RFID Journal 抄訳 2020/05/22号

今週の記事もヘルスケア関係の事例が目立ちます。

その中で気になった記事はSmartrac社の通い箱用防水タグ。通常のタグでは剥がれてしまうが、でも化学物質や高温に耐える仕様を持ったタグでは高価すぎる、という需要は確かにありますよね。通常のタグと同じ価格水準とのことで、導入拡大に一役買ってくれそうです。

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RFID Journal LIVE!の会場で発表される予定だったFID Journal AwardsのBest New Product部門ファイナリストのプレゼン、Webセミナーで見られるようになりました。今回は富士通フロンテックのリネンタグも入っています。ご興味のある方はぜひ。

COVID-19 Drives Corrections Agencies, Governments to Investigate IoT

SuperCom社は新型コロナウイルスの隔離に用いるソリューションのトライアルを2つの国で行っています。このソリューションはPureCareというBLE搭載の足首装着デバイスとスマートフォンをリンクさせて動作し、隔離対象者の現在位置をクラウドに送信します。

Utilities Test IoT for Water Heater Management

Apricity社は住宅用給湯器の稼働データを収集するIoTソリューションを提供しています。センサーはArasと呼ばれ、LTE-MとNB-IoTネットワークの2種類の通信機能を搭載しています。

New RFID Tag to Offer Flexible, Low-Cost Durability

Smartrac社は工場やサプライチェーンなどの通い箱系のユースケースを対象に、水洗いなどに耐えられる耐久性を持つ新製品タグDOGBONE DURAを発表しました。これらのユースケースで耐久性が必要な場合にはプラスチックでケーシングされたタグが利用されることが多いですが、そのようなタグは化学物質や高温などのより過酷な環境に耐えられるよう設計されていて、非常に高価です。DOGBONE DURAタグは水洗い程度の環境に耐えられる耐久性を持ちつつ安価であることが特徴で、同社は通常のタグ価格と変わらないとしています。

Infineon Launches eSIM Solution for IoT Devices and Applications

Infineon Technologies社はIoTデバイス向けのeSIMソリューション、OPTIGA Connect eSIM IoTを提供しています。同社はTata Communications社と提携し、200以上の国と地域でキャリアに依存せずに通信が可能にしています。

Webinar Report: SpotSee ShockWatch and Fujitsu Textile Tag

RFID Journalは今年のRFID Journal AwardsのBest New Product部門ファイナリストの製品を紹介するWebセミナーのシリーズを開始します。今回公開したのは輸送中の衝撃の発生をビジュアルとRFID読み取りの両方で確認できるSpotSee社のShockWatchタグと、富士通フロンテックのリネンタグの新製品です。

RFID News Roundup

  • Nedap社はRFID製品群を最新のOSDP標準に対応
  • Matik社がMELZER社のRFIDラベルコンバーターを販売
  • Kit Check社がRFIDプラットフォームに殺菌機能を追加
  • CEA-Leti社がミリ波での6Gネットワークの調査を実施
  • Industrial Internet ConsortiumがIoTデジタルトランスフォーメーションのホワイトペーパーを発表
  • YoSmart社がSemtech社のLoRaデバイスをスマートホーム向けIoT製品に統合

Business as Unusual in a Post-Pandemic World

新型コロナウイルスの感染予防で接触管理を行うためにRFIDを利用することができます。RFIDはヘルスケア業界でこのような目的のために利用されてきましたし、RFIDによって行動を監視されるという懸念に対処することもRFID業界にとっては昔から必要だったことです。

During the New Normal, Consumers Demand Hygienic Packaging

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、消費者が食品パッケージに求めることは消毒がされていることが最優先になりました。RFIDなどの自動認識技術はこのような要求に対応するために有効です。

Hospital Meets High Demand for Scrubs With RFID(有償記事)

モントリオールの病院Jewish General Hospitalではスタッフの制服類をRFIDで管理しています。同病院では衣類の洗濯をスタッフに任せているため、必要な時に制服がピックアップ場所に無いかもしれないという心配から、スタッフは制服を過剰に自宅に持ち帰っていました。RFIDによる管理を導入することでこのような問題が解決されました。

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2020/05/16

RFID Journal 抄訳 2020/05/15号

最近は事例記事が新型コロナウイルス関連のものばかりで、それ以外の記事はパンデミック前に動いていた標準化の話ばかり、という感じになっています。当然と言えば当然ですね。編集後記にあるようにRFIDにはそれ以外の用途もたくさんあるので、はやくそういう記事も紙面を賑わす世の中が戻ってきて欲しいと思います。

今週気になった記事はRoundup扱いながら、NFC Forumがワイヤレス充電規格を認可したというお話。供給電力は1Wと小さいですが従来と同じ回路を利用できるというのがミソで、スマートウォッチやワイヤレスイヤホンなどはこの規格がメジャーになっていくのかもしれません。

もう一つRoundupでサトーがRAIN RFID Allianceに参加したことを知りました。日本の企業が国際団体に出ていく話は個人的な経験もあり読んでいてとても嬉しいです。

Australian Growers, Cities Tracking Soil Conditions via LoRaWAN

オーストラリアの通信事業者であるNational Narrowband NetworkはLoRaWANを用いた土壌水分モニタリングソリューションを提供しています。このソリューションはSensoterra社のワイヤレスセンサーとモバイルアプリを利用しています。

NXP, Microsoft Expand IoT Real-Time Operation System Partnership

NXP社とMicrosoft社はリアルタイムOSでのIoT活用に関するパートナーシップを拡大します。具体的には、Microsoft社のAzure RTOSへのサポートをNXP社の開発プラットフォームMCUXpressoに組み込みます。

NiceLabel Offers Free Cloud-Based Labeling to Those Fighting COVID-19

NiceLabel社は医療機関など新型コロナウイルス対応を行っている組織に対してクラウドベースのRFIDラベルソリューションと技術コンサルティングを無償で提供しています。

Industrial Internet Consortium, 5G-ACIA Collaborate on IIoT Technology

産業向けIoTの業界団体であるIndustrial Internet Consortium (IIC)と5G Alliance for Connected Industries and Automation (5G-ACIA)はパートナーシップを締結しました。両団体は相互運用性を確保するために提携し、産業向けIoT分野で5Gを利用する効果を最大化することを目指します。

IoT Consortium Adds Connected Health, Wellness to Key Verticals of Focus

IoTエコシステムの開発を行う業界団体Internet of Things Consortium (IoTC)は医療・ヘルスケア分野を重点取り組み分野に加えると発表しました。パンデミックのために医療分野でのIoT利用の必要性は高まっていますが、小規模な組織では導入が遅れています。

RFID News Roundup

  • Secufy社とThingstream社の緊急呼び出し用IoTボタンが注目を集める
  • Suprema社がNFC、BLEを使った非接触アクセス管理ソリューションを発表
  • Kudelski GroupとCoreKinect社が医療アセット管理ソリューションを発表
  • MachNation社がIoT顧客体験のテストサービスを発表
  • サトーがRAIN RFID Allianceに参加
  • NFC Forumがワイヤレス充電規格を認可

RFID: Still Innovative After All These Years

最近のパンデミックの下でRFIDにもヘルスケアなどの関連する用途で注目が集まっていますが、RFIDには他にも多くのイノベーティブな用途があります。それらの用途にRFIDを利用している人はぜひご連絡ください。

An Overlooked Use of RFID at Hospitals

パンデミック下のRFIDの医療分野での用途で見過ごされているものは、消毒液や医療資材などの持ち出し管理です。

How Technology Can Help to Ensure Safe Events in the New Norm(有償記事)

ブラジルの輸出振興組織Baumle Fairs Organizationは見本市での安全確保のためRFIDやQRコードを利用する方法について検討しています。

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2020/05/01

RFID Journal 抄訳 2020/05/01号

今週気になった記事は消防車メーカーのモリタがRTLSソリューションを導入したという話。SIerが国際航業の日本国内の事例なのですが日本では報道されていないと思います。ちなみに利用技術はQuuppa社のBLE製品です。

識者投稿はテレメトリーで用いられている2G回線の巻取り。代替技術の覇権が定まっていないので陳腐化リスクがあるという指摘です。2G回線と新技術との複合モジュールを使うことがソリューションの一つに挙げられていて意外でした。

有償記事は自動認識ソリューションの市場レポート。パンデミックの影響の予測は難しいということで、まぁそうですよね。今年の需要は製造業で2割、小売で1割低下し、物流やヘルスケアなどでは横ばいというのは、現時点での予測としてはそんな感じかなと思います。

なお、元記事はこちらになります。

ABRFID Donates 3,500 Face Shields to Hospitals

ブラジルのRFID業界団体ABRFIDは病院に3500枚のフェイスシールドを寄付します。

Fire Truck Company Rolling Out Next Phase of BLE System

消防車メーカーのモリタは製造中の消防車の位置を特定するためにBLEを利用しています。同社の工場では55000平方メートルの製造エリアに300台の製造中の車両が点在しており、かつ車両ごとに仕様が異なるため作業者が車両を発見するために大きな負担がかかっていました。依然に同社はBLEタグを使ったトライアルを行いましたが、その時点では十分な精度を得られなかったため、国際航業に代替のソリューションを依頼しました。国際航業はQuuppa社のRTLSソリューションを提案、66台のアンテナを製造エリアに設置して、車両の位置を1メートルの制度で特定できるようになりました。

Kerlink to Power Rollout of Automated Stem Water Measuring System

灌漑ソリューションのSaturas社はKerlink社が提供するLoRaWAN接続サービスを自社製品に組み込みました。

Access-Control Unit Offers RFID, BLE and Server Connectivity

HID Global社はアクセス管理ゲートの新製品HID Signoシリーズを発表しました。このシリーズは、LF/HF RFIDやBLEなど複数のプロトコルに対応しています。

RFID News Roundup, Part 1

  • Triax Technologies社がソーシャルディスタンスと接触追跡用のIoTアプリを発表
  • POSDATA GroupとSensormatic Solutions社が小売棚卸で提携
  • DEPS社がウクライナでKerlink IoT LoRaWANソリューションを提供
  • enVista社が新型コロナウイルス感染拡大中に無償のコンサルティングを提供
  • Arm社がHexing社と提携、スマートメーター向けIoTプラットフォームを提供

RFID News Roundup, Part 2

  • GlobalPlatformがIoT器材のセキュリティ認定でSESIP方法論を採用
  • 村田製作所がオープンイノベーションのWebサイトを開設
  • Quuppa社が自社の工場向けRTLS製品でConfidex社のタグを認証
  • Comparesoft社、Itemit社、RedBite Solutions社の3社が資産管理アプリで提携
  • Zigbee AllianceとDigital Illumination Interface AllianceがIoTゲートウェイで提携

Time to Shine

世界各地でビジネスをお行なっている人たちは真面目で社会に対して恩返しをしたいと考えている人たちです。RFID企業が賞賛すべきことを行っているのであればRFID Journalに連絡してください。彼らのことを記事にしたいと思います。

The Wireless Future - But What Flavor?

5Gの導入によりテレメトリーに用いられているGSM回線の代替を考える重要性が増してきています。代替となりうる技術には、NB-IoT、LTE-M、LoRaWAN、Sigfoxなどがあり、いずれも決定的な優位性を持っていません。現時点での選択としては、リスクを覚悟して最もカバレッジの良い技術を選ぶか、コスト増加を許容してGSMと新技術の両方に対応した通信モジュールを選ぶかの2つがあります。

Study Shows RFID, Auto-ID Firms Will See Early Losses, Potential Growth This Year(有償記事)

VDC Research社は2020年の自動認識技術のマーケットレポートを発表しました。同社によると、パンデミックの影響は小売と製造で大きく、運輸、ロジスティクス、ヘルスケア、ユーティリティーという業界にはあまり大きな影響を与えていません。これにより、2020年の自動認識ソリューション需要は、製造業で2割、小売で1割低下し、それ以外の分野では大きな影響が見込まれていません。同社は今後数ヶ月で5年間の中期予想を纏める予定です。

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2020/04/25

RFID Journal 抄訳 2020/04/24号

今週興味深かった記事はMastercardのNFC決済上限額の引き上げ。新型コロナウイルスへの対応(現金受け渡しの削減、消費喚起)といった側面もあるそうです。決済の75パーセントがNFCで行われているというのも凄いですね。

識者投稿はインテリジェント・プロセス・オートメーション(IPA)。初めて見る用語だったので調べてみるとRPAを機械学習などのAIでより高度な処理を可能にしたものなのだとか。言葉としては2018年の秋ぐらいには日本に入ってきているようですが、それほど広まっていないのは興味深いところです。

なお、元記事はこちらになります。

Wi-Fi System Employed by DHS Tracks People Location and Traffic

InnerSpace社はスマートフォンなどのWiFi機器の位置をリアルタイムで把握するためのソリューションinFORCEを提供しています。このソリューションは米国国土安全保障省での訓練や匿名のスタジアムでの顧客同船把握などに使われており、InnerSpace社は新型コロナウイルスに対しての防護での利用可能性を探っています。

IoT at 10,000 Feet Tracks Volcanic Activity

エトナ山で放出されるラドンの量の観測にIoT技術が活用されています。これはKerlink社が提供するLoRaWANモジュールを利用したものです。ラドンは火山の活動レベルを示すもので、従来は手作業でセンサーを持ち込んで計測しておりましたが、計測頻度が低く、気象条件の悪い冬季には計測が困難になるという問題がありました。LoRaWANを搭載したワイヤレスセンサーの利用により、データをリアルタイムで取得することができるようになりました。

STMicroelectronics Releases Vibration-Sensing System

STMicroelectronics社は工場設備用のセンサーを想定した振動センサーを発表しました。このセンサーIIS3DWBは3軸MEMS加速度計で、単価は9ドル。IoTによる産業設備のスマートな保守が主なユースケースです。

Kathrein Targets Logistics for Smart Shelf Solution

Kathrein Solutions社はRFIDリーダーとデイジーチェーン接続した棚アンテナを組み合わせた電子かんばんソリューションを販売しています。このソリューションは自動車業界で導入実績がありますが、他の業界でもサプライチェーン管理に利用できます。

Mastercard Increases Limits for Non-Contact Operations in Europe

Mastercard社がヨーロッパでのNFC決済の限度額を引き上げました。この引き上げは恒久的に行われた国と新型コロナウイルス対策として時限措置として行なわれた国とがあります。現在Mastercardのヨーロッパでの決済のうち75パーセントがNFC決済で行われています。

The Good News With the Bad

新型コロナウイルス感染拡大が世界を覆っていますが、企業はそれぞれのビジネスを継続しています。RFIDやIoTに関するニュースがあればRFID Journalにご連絡ください。

Solving Operational Inefficiencies With Intelligent Process Automation

インテリジェント・プロセス・オートメーション(IPA)はAIを利用した業務の自動化を行うことで、従業員を単純な反復処理から解放します。IPAでRFIDを利用することで物理世界とのより深い統合が可能になります。

Swiss Factory Boosts Rail Bogie Efficiency, Traceability(有償記事)

スイスの鉄道車両メーカーStadler Winterthur社はボギー台車の製造管理にRFIDとQRコードを組み合わせたソリューションを利用しています。このソリューションはIdentech社が提供しました。

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