2019年6月19日 (水)

THERIACA 服のかたち/体のかたち@デザイン・クリエイティブセンター神戸(2019/06/15)

今日はお仕事で神戸に出張。三宮の港の方で用事を済ませてから駅の方に向かう途中で、なにやら古いビルをリノベーションした博物館のようなものを見つけた。確認してみるとデザイン・クリエイティブセンター神戸という施設で、昔の生糸検査所だった建物だとのこと。

やっていた展示は「THERIACA(テリアカ)」というファッションレーベルの展覧会。服を「人」の形ではなくカーペットやはしごなど人間とかけ離れた「もの」の形から作るという実験的なアプローチで生まれた服の実物と、その着用風景の写真(スライドショー)とが展示されていた。

布の段階では「何だこりゃ」と思うような作品が並んでいるんだけれど、それを着こなしている姿は案外違和感が無い。考えてみれば、いわゆる洋服ではない民族衣装には、布が人の形に合わせて裁断されているわけではなく余った部分があるものは多くあるわけで、そういう知識のある人にはちゃんと着こなせるのは当然なんだろう。

そういう意味では、例えば建築の展示と同様に、見て面白がるには服に対する技術的な知識が必須なんだろう。布そのものがどのように体に纏われるのか、世間で広く知られている民族衣装との違いはどこなんだろうか、といったことが分かる人にとってはへぇーと感じられる展示だとは思うのだが、個人的にはちょっと難易度が高すぎた。例えば着用過程の動画とか、民族衣装との比較展示とか、あってもよかった気がするな。

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2019年6月16日 (日)

八木秀人「Piled up messages」@hpgrp GALLERY TOKYO(2019/06/13)

今日の夕方は宮益坂で食事だったので表参道から向かう途中にhpgrp GALLERY TOKYOへ寄り道。現在開催中だったのは八木秀人氏の個展。デザイン文字を等高線模型のように積層されたスチレンボードで表現した作品が並んでいる。
 
文字のデザインのレベルはさまざまで、ぱっと見て分かるものもあれば近づいたり離れたりしながら何度も眺めても結局分からなかったものもある。それぞれの層の厚みはそれなりの厚さがあり、手作業の細かさで見るものを圧倒しようというマイクロポップ的な作品ではないが、スチレンボードの裁断は一枚一枚手作業で行っているそうで、見た目の派手さ、華やかさと手作業に込められた神経のバランスの対比が楽しい作品になっている。
 
難しいことを考えずに脳の眠っている部分をビビっと刺激してくれるような作品で、こういう力っていうのもアートには大事だなぁ。
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2019年6月11日 (火)

ピーター・ソール/エリック・パーカー@NANZUKA(2019/06/08)

今日は夕方に下北沢に出かける用事があったので、少し早めに出て渋谷のNANZUKAに。現在開催中なのはピーター・ソールとエリック・パーカーの2人展。

エリック・パーカーの作品は3年前にここNANZUKAで見たことがある。トロピカルな筈の風景をサイケデリックな狂った色彩で仕上げた作品で、現代美術としての毒を持ちつつとってもポップで楽しい作品になっていてへぇと思った記憶がある。今回は人物像をコラージュ風に仕上げた作品も展示していた。

もう一人のピーター・ソールはエリック・パーカーのお師匠さんだそうで、御年85歳という大ベテラン。現代美術のムーブメントの主流からちょっと離れた場所で制作をしてきたアーティストらしく、日本での個展は今回が初めてになるのだとか。パッと見はヘタウマっぽいアメコミなんだけど、じっくり見てみると独特のテクスチャがあったりして印象が変わる。

どちらの作品もアメリカの現代美術の伝統を感じさせる迫力のあるもので、ギャラリーの空間より美術館の方が似合うな、と思ったほど。足を運ぶ値打ちのある展示だと思います。

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2019年6月 9日 (日)

かのうたかお個展「The POTTER」@白白庵(2019/06/07)

今日の夕方は白白庵に。現在開催中なのは陶芸家のかのうたかお氏の個展。今回は氏が登り窯で制作した壺がメインで展示されている。

3階の展示会場に入ると大きな壺が並ぶようすに圧倒される。作品自体は過去の器で見かけたテクニックを使ったものもあるけれど、作品のスケールが変わると印象も全く変わる。割れていてそのままでは壺として使えない作品もいくつかあって、「オブジェとして見てもらえればそれで良し、壺として使いたければ金継ぎをすれば使えるようになる。そういう自由さのある存在なのが面白い」と聞いてへぇと思った。

今回は大きめの作品が多く普段使いできる器の出品は少なめだったんだけど、その代わりに並んでいたのが「つちく」という小さな人形たち。釜の中で灰を振りかける妖精をイメージしたそうで、色や姿がバラエティに富んでいて見ていて飽きないし、壺と並んでなんともユーモラスな雰囲気を醸し出している。この「つちく」も購入できるので、気になった方はぜひどうぞ。

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2019年6月 7日 (金)

北沢夕芸「海を見ていたマリー」@スペースユイ(2019/06/05)

今日の夕方はスペースユイに。現在開催中なのはイラストレーターの北沢夕芸さんの個展。普段は雑誌や書籍で表紙や挿絵を手掛けている。作品を見たら多くの人が「あ。このイラスト見たことある」と思う個性の強いイラストなんだけれど、ここスペースユイでは普段の仕事とは違ったファンタジックな世界観をテーマにした作品が並ぶ。2015年に最初の個展を見て以来、毎年楽しみにしている。

個展のテーマは回ごとに変わるが、今回はあまり強い縛りをかけずに自由に描かれていたように思う。タイトルの通り何かを見ている人物が多かったかな。今回は立体作品も多く、平面作品とはまた違ったファンタジックな世界観がとても魅力的だった。

グッズも充実していて、絵葉書のような定番の他に、去年展示されていた鉛筆画のポートレートがブックレットになっていたり、キャラクターを印刷したマスキングテープがあったり。今回はマスキングテープを購入して帰宅。商業イラストを手掛けている作家さんなので、絵の好きな人なら誰でも楽しめる間口の広い展示。お勧めです。

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2019年5月30日 (木)

細密画・神戸博喜個展「FLO」@白白庵(2019/05/28)

今日の夕方は白白庵に。現在開催中なのは細密画の神戸博喜氏の個展。先週土曜日から始まっているんだけど帰省していたのでオープニングには参加できなかった。

神戸氏の作品は以前にも何度か見たことがあったが、夜の照明の下で見ると面相筆で描き込まれた精密な線が醸し出す濃密な雰囲気に飲みこまれそうになる。じっと作品を見つめた後、視線を外した時にふぅっと息が出て息を止めていたことに気づいたりして。

ラウンジでお茶を頂きながらアート談義をした後、1階の常設展で角居康宏氏の錫の小皿を購入。同じく角居氏の盃と合わせて外に持っていくのが楽しみ。

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2019年5月23日 (木)

六本木クロッシング2019展:つないでみる@森美術館(2019/05/22)

今日の夕方は森美術館へ。現在開催中なのはこの美術館のトリエンナーレ、六本木クロッシング。今回のテーマは「つながり」とのことで、1970-80年代生まれを中心とした日本のアーティスト25組の作品が展示されている。
 
展示されている作品はどれも現代美術作品としての勢いを感じさせるもの。アンドロイドを使った永続作品が入り口近くのエリアに展示されていて相当インパクトがあった。個人的に一番興味を惹かれたのが佐藤雅晴という作家の映像作品。日本とドイツを舞台にし、駅前やカラオケボックス、電車の中などの様々な無人の光景の中で鳴る電話(固定電話、ガラケー、タブレットのSkype)の短いシーンを24個つないだもの。最近のアニメーションにあるリッチな風景表現を使ったもので、新作アニメのティーザー映像と言われても違和感が無い。現代美術とコマーシャルアートのクロスオーバーは興味のある分野だけれど、映像の方でも進んできてるんだな。
 
森美術館の看板企画だけあって今年も見ごたえのある内容。会期終了に間に合って良かった。
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2019年5月21日 (火)

花・Flower・華-四季を彩る-@山種美術館(2019/05/19)

今日の午後は散歩の途中に久しぶりの山種美術館へ。現在開催中なのは広尾開館10周年記念展。四季折々の花の絵が展示されている。

会場が会場だけに「ザ・日本画」的な圧倒的な存在感のある作品が多く、それはもちろん素晴らしいのだが、ちょっとその雰囲気から外れた作品は会場の中で目立ち、ああこういうタイプの作品だったのかと気づいたりするのも面白い。例えば荒木十畝の《四季花鳥》。タイトルの通り春夏秋冬の花と鳥を描いたシリーズ作品なのだけれど、リッチで華やかな色遣いはどことなく同時代のアール・ヌーヴォーの作品を思い起こさせる。

会場はとても混雑していて、テレビにでも取り上げられていたのかもしれない。こういうオーソドックスな作品をしっかり見るのは楽しいものですね。

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2019年5月15日 (水)

人非ざるものが棲む世界@アートコンプレックス・センター(2019/05/14)

今日の夕方は信濃町のアートコンプレクス・センターに。今回の目当ては人外作品のグループ展。悪魔、天使、怪物やヒューマノイド、ロボットなどなど、「10%以上どこかしらの見た目が人間であれば、その他90%は人外で良い」という参加規程で公募された作品が並ぶ。

ハイアートとイラストとのクロスオーバーというこのギャラリーの得意分野のど真ん中のテーマだけあり、ギャラリーの常連作家はもとより公募作品も力の入ったものが並ぶ。グロが入った作品も多いが、個人的な好みで言うとちょっと苦手。今回いいなと思ったのは旧下という作家さんの作品で、ファンタジー系できれいにまとめられた作品はぱっと目が行くよね。

展示エリアもなかなか広く、新しい作家さんにも出会えるお得な展示。タイトルからして人を選ぶけど、その筋の方は足を運ぶ値打ちがあると思います。

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2019年5月12日 (日)

“The Factors” solo exhibition of Takayuki Matsumine@コートヤードHIROOガロウ(2019/05/10)

今日の夕方はコートヤードHIROOに。今日はTakayuki Matsumine氏の個展のオープニングレセプション。フリースタイルスキーの転倒事故で頸椎を骨折して四肢麻痺となり、口に筆を咥えて描くマウスペインターとして活動している。
 
展示会場の入り口にはいきなり砕けた頸椎、ちぎれた脊髄の立体作品があってギョッとする。正直、最近の個人的な経験から、俯瞰して現代アートの文脈の中に作品を位置づけるというよりは、骨折からアートに出会い、こういう作品を作るようになったアーティストの経験の方にどうしても意識が向かった。それぞれの作品にはアーティストによるキャプションが付けられていて、そのうちの一つに「頸椎を骨折して良かったとはとても言えないけれど、骨折しなければ自分は咲かなかっただろうなとは思う」という記述があり、読んでいてこみ上げてくるものがあった。
このキャプションを読んで何か感じるものがあった人にはぜひ現物を見てもらいたい展示。足を運んで良かったです。
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