2018年8月14日 (火)

山本有彩個展「きょうも生きたね」@アートコンプレックス・センター(2018/08/12)

今日のお昼は信濃町のアートコンプレックス・センターへ。今週は当りで見ごたえのある展示が多かったのだが、特に良かったのは山本有彩の個展。

日本画の技法を使って描かれた女性たちなんだけれど、そのテクニックから醸し出される女性の内面の雰囲気と、いわゆる日本画的な美人画とはちょっと違う現在の日本での(イラスト的なものも含む)美しい女性の描き方との組み合わせがなんとも絶妙で、作品の前を立ち去りがたいものばかり。初日に完売になったそうだけどさもありなんと思う。

考えてみれば浮世絵だって当時の商業イラストで、なおかつ(例えば春画なんかを考えると)今で言う「萌え絵」だったわけで、当時の人たちには浮世絵はこういう風に見えていたはずなんだよなー。

これから個展があったらかならず足を運びたい作家が増えた。これからの活躍が楽しみ。

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2018年8月11日 (土)

村田真「上の空」@SNOW Contemporary(2018/08/10)

今日の夕方は西麻布交差点のSNOW Contemporaryに。現在開催中なのは村田真氏の個展。会場に入るとなんだか不思議な絵が並んでいる。空や部屋の壁など、どこを見たらよいのか分からない横長の作品たち。作品の中には画面の下の方に何かが不自然に描かれているものがあり、おそらく歴史的な名画の上半分を描いた作品たちだ、ということに気づく。

絵画ってこんなに意味の無い場面が大きな面積を取っていたんだな、というフレーミングへの気づきとして見ることもできるし、名画と言われる作品たちをいかに漠然としたイメージで捉えていたか、という、認知の問題として捉えることもできる。その意味ではとても面白い、現代アート的な魅力を持っている。

ただ、同じ作家の去年の個展、「『プチ戦争画』シリーズ」でも思ったんだけど、正直なところ展示されている作品がモノそれ自体としての魅力を持っていないんだよね。展示されている作品が不完全な上半分としてなおモノとしての魅力を放っていたらなおメッセージに深みが出たのかなー、と思うとちょっと惜しい。

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2018年8月10日 (金)

内間安瑆・内間俊子展@ときの忘れもの(2018/08/09)

今日の夕方は久しぶりにときの忘れものに。現在開催中なのは内間安瑆・内間俊子というアーティスト夫婦の回顧展。

内間安瑆の作品は3年前のやはり8月にこちらのギャラリーで個展を拝見した。沖縄系の移民二世の版画家で、恩地孝四郎に出会い抽象木版画を志し、ニューヨークを拠点に活動したという作家。浮世絵の伝統技法をベースにパステルカラーを何色も重ねた独特の作品で、木版としての摺りの面白さと色彩感覚が絶妙に調和した、一目見て分かる個性を持った作品。今回は笹をモチーフにした涼やかな作品も展示されていて、この暑さの中でほっとした気分になった。

内間俊子の作品を見るのは今回が初めて。ボックス型のアッサンブラージュやコラージュの作品が中心で、スタイルからジョゼフ・コーネルを連想したんだけど、日本人の作品だからか、すっと「あっ分かる」と心に入ってくるのが気持ちいい。

ご主人が在廊だったのでお話を伺うことができた。今回の展示はニューヨーク在住の遺族の支援を受けたもので、美術館の学芸員に見てほしいということで企画したと。次はどこかの美術館で大規模な展示を見ることができたらいいな。

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2018年8月 5日 (日)

「江戸名所図屏風」と都市の華やぎ@出光美術館(2018/08/03)

今日の夕方は飲み会。開始時間まで少し時間があるので久しぶりに出光美術館を覗いて行くことにした。

現在開催中なのは「江戸名所図屏風」を中心とした企画展。他にも江戸の風俗を描いた作品や、京都の洛中洛外図などの関連作品が合わせて展示されている。

屏風の中に描かれているのは無数の江戸の人々。一人一人はとても小さいのだが、それによって浮世絵独特の記法が薄まり、今のイラストとして見ても違和感がなくなっているのが面白い。その分一人一人の個性や感情などがストレートに伝わってきて、全く見飽きない。

今回は後ろに予定があるので後ろ髪を引かれる思いで会場を後にしたが、オペラグラスを片手に何時間でも見ていられる展示だったろうな。会期中に再訪できたらいいな。

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2018年8月 2日 (木)

ベルトラン・ラヴィエ展「Medley」@エスパス ルイ・ヴィトン東京(2018/07/30)

今日の夕方は表参道のエスパス ルイ・ヴィトンへ。現在開催中なのは最近続いているコレクション展の一環で、ベルトラン・ラヴィエというフランス人アーティストの個展。

会場に入ると大きな唇が出迎えてくれる。これは唇型のソファーで、解説を読むと既製品らしい。そして白い台座はよく見てみると冷蔵庫。なるほど、レディ・メイドという訳だな。

他にも、アルミ板やテキスタイルなどのフラットな素材の上にべたっと厚く絵具を塗りつけた作品や、ネオンサインを使った作品など、ほのかな既視感がある作品が多い。というか、1980年代、1990年代のその種のアート運動に影響を与えた人こそが、このラヴィエなんだとか。へぇー。

いかにも現代アート、というスタイリッシュな作品たちで、エスパス ルイ・ヴィトンの空間や表参道という場所に良く似合う。バッドテイストや政治的なメッセージも無いのでデートで出かけて「お洒落だねー♪」というのにもぴったりだと思う。

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2018年7月30日 (月)

NEKOMANDARA 2018~きよみずミチル展@ギャラリー&サウンドバル ゲルニカ(2018/07/29)

今日の夕方は妻と渋谷のギャラリーバーに。ゲルニカという金王八幡宮のすぐ近くにあるお店。何度も前を通っているんだけど全然気が付かなかった。今夜はきよみずミチルさんの個展のクロージングパーティーで、サックス演奏とライブペインティングのパフォーマンスがある。

地下に潜ってみるとニューヨークで通っていた小さめのライブハウスを思い起こさせる良い雰囲気。奥に個室があるのも良い雰囲気(ライブの時に楽屋に使われるそう)。今回は旧作展ということで出展された作品は以前に見たことがあるんだけど、こういう雰囲気の中で、制作時期が違う作品を並べて眺めてみるとまた雰囲気が違う。

クロージングパーティーでライブペインティングするのはきよみずミチルさんではなくninko ouzouという作家さん。SOOM KIMさんというサックス奏者の演奏に合わせ、1時間ほどでかなり大きな絵が描きあがった。ライブペインティングってどんなものが描きあがるんだろうという緊張感がやっぱりいいな。

アングラなスペースでのカルチャーイベントってやっぱり楽しい。ちょっと若い頃に戻ったような気分になった。

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2018年7月28日 (土)

久門剛史「トンネル」@オオタファインアーツ(2018/07/27)

今日の夕方は久しぶりに六本木のギャラリービル巡り。今回一番面白かったのはオオタファインアーツで開催していた久門剛史の個展。

会場に入ると最初に目に入るのが大きな水槽。よく見ると右下のガラスが円形にくりぬかれていて、そこに円形のガラスが斜めに差し込まれ、モーターでゆっくりと回転している。いいなぁ、この作品。作品自体は何の有用な機能も持たない純粋なオブジェのはずなのに、生産機械の持つ機能美と同じ気配を放っている。この違和感が面白く、いろいろ考えさせられる。

その他にも壁にスポットライトを投射するものなどいくつかの作品が展示されていた。展示の性質上展示室の照明も抑えられており、夏にふさわしい涼し気な展示。ひととき外の暑さを忘れることができた。

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2018年7月26日 (木)

裸ノ眼@Gallery Suchi(2018/07/25)

今日の夕方は仕事で茅場町に出てきたので久しぶりにGallery Suchiへ。開催中だったのは所属作家のグループ展で、笹井孝太、冨所龍人、中尾直貴、三重野慶という4人の作家の作品が展示されていた。

もちろんこちらのギャラリーなのでいずれも写実絵画の作家さんなんだけど、作家によって作品のタッチが全然違うことに改めて驚き。今回特に目を惹いたのは三重野慶という作家さんで、光の扱い方がとても計算されていて、よく見ると筆のタッチが結構残っているのに、ぱっと見た印象はどう見ても眩しい外光の中で撮った写真。不思議で何度も見返してしまった。

写実絵画といっても色々あるし、作家が写実性のどこに興味があるかもそれぞれだということがよく分かる展示。ブームになっているジャンルだけに、ファン以外の人にも見る価値のある展示だと思う。

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2018年7月20日 (金)

竹井千佳初画集「Sparkling」原画展@スペースユイ(2018/07/19)

今日の夕方はスペースユイにお邪魔。現在開催中なのはイラストレーターの竹井千佳さんの個展。彼女の展示はここスペースユイで4年前に初めて見た。その時は「女子会川柳」のイラストの方、という印象だったんだけど、その後にNHK「ガッテン」の背景美術や「ロゼット洗顔パスタ」のキャンペーン、安室奈美恵の展覧会「namie amuro Final Space」の公式グッズなど、あれよあれよと言う間に大きな仕事を手がける作家さんになった。

僕はミュージシャンには勢いに乗っているアーティストが持つオーラを感じたことが何度かあるんだけど、美術でもそういうのってあるんだなぁ、というのが今回の驚き。シンプルな立ち姿を描いた作品にリキテンスタインのような風格があったり、女子のドロドロな部分を描いた作品のはずなのにぐっとポップに仕上がっていたり。もともとポップで現代的な感性と高い技術の丁寧な仕事のバランスの間で作品を作ってきた作家さんなので、その思い切りがさらに鋭くなったのかな。

今回は初画集「Sparkling」の原画展でもあり、もちろん購入し、サインをして頂いた。誰もがキュートだと思える素敵な作品の、勢いのある展示。会期は土曜日までですが、お勧めですよ。

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2018年7月16日 (月)

ナイトギャラリー 2018 「夏の宵茶会」@白白庵(2018/07/14)

今日の夕方はご近所のギャラリー、白白庵に。今日から始まるのはナイトギャラリーイベントで、この会期中だけ展示時間が21時に延長される。

今日は初日でオープニングレセプション。到着した18時半ごろはまだまだ明るかったのだが振舞われるお酒を頂きながら作品を眺めていると徐々に外が暗くなってきて、それに合わせて会場の雰囲気も変わってくる。

今回の会場の主役は照明作家の加藤渉さんの作品たち。和紙や竹を使った照明器具が放つ光はとてもオーガニックだが、実はLEDを使ってるそう。無機質な雰囲気を与えないために明るさに揺らぎを与えないといけないんだけど、変動のサイクルが一定だとそれはそれで不自然になるので色々な資料を参考にしながら回路を組んでいるですというお話にへぇーと驚く。

この灯りに照らされるうつわたちは、質感はさまざまながらどこかに夏らしい涼し気な要素を持った作品ばかり。会期中何度か訪れて、明るさごとの雰囲気の違いを楽しみたい展示です。

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