2009年12月11日 (金)

隈研吾展 Kengo Kuma Studies in Organic@ギャラリー間(2009/12/10)

ギャラリー間では隈研吾展を開催中。サントリー美術館や根津美術館といった僕のお気に入りかつご近所の美術館のデザインを手がけ、かつ自身の事務所も僕の通勤ルート上にあるという建築家なので、何とか見に行きたいと思っていた。そろそろ会期末が近づいてきたので仕事帰りに立ち寄ることに。

展示は非常にあっさりしたもので、個人的には隈氏のデザインらしさというのがあまり出ていなかったのでちょっと拍子抜け。もちろん僕が建築展というのに慣れていないというのもあるのだが、ちょうど一年前ここで開催された安藤忠雄展が良くも悪くも俺節全開なものだったので。学生さんや外人も含めとても賑わっていたので客観的に良い展示ではあるのでしょう。興味のある方は来週末までなのでお急ぎを。

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2009年12月 7日 (月)

コレクション展@国立国際美術館(2009/12/05)

金曜日に京都に出張で、週末は実家に泊まって関西の仲間の集まりに出席した。その前に覗いたのが国立国際美術館。彫刻の企画展も開催されていたのだがコレクション展が非常に面白かった。僕は国立国際美術館のコレクション展は万博公園にあった頃から何度か見たことがあって、それなりのレベルの作品が展示されているのだがどうも教科書的なキュレーションであまりピンと来ないなぁという印象を持っていた。今回はヨーロッパの比較的新しい世代の作品を展示の冒頭に持ってきて、その印象で展示全体をまとめている。全体に今までのコレクション展よりぐっと引き締まった内容で、この美術館はこんな作品を持っていたのかと認識を新たにした。

展示の最後の部分は工藤哲巳の小特集。こればかりは去年ニューヨークで見た個展ほどには冴えておらず、「グロくてキモくてサイコーでした♪」とはいなかったのが惜しかった。

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2009年12月 3日 (木)

田口和奈『半分グレーでできている』@void+(2009/12/02)

void+は表参道にあるギャラリー。ごく近所、というかほとんど毎朝通勤で歩く道沿いにあるのだが、今までピンと来る展覧会が無く足を運ぶ機会が無かった。今回たぐっちゃん(連れかよ)の個展があるというのでちょうどいいやと出かけることに。

void+は外から見えるよりもずっと狭い展示スペースで、今回の出展作品も3点。いずれも女性のポートレートで、4月のシュウゴアーツでの個展がちょっと食い足りなかった僕にはどんぴしゃの内容。部屋が狭い分照明に工夫してあり、ゼラチンシルバープリントのねっとりとした質感がひときわ強調されて美しい。展示作品数以上の価値のある展覧会だと思う。

ついでながら本展のパンフレットはタブロイド版と大きく印刷も良い感じなのでフレームに入れて部屋に飾るなんてのにもぴったりと思う。ご興味のある向きは訪れた時に忘れず入手されたい。

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2009年11月19日 (木)

『間に合わせもの』ラウシェンバーグへのオマージュ@原美術館(2009/11/18)

今日の午後は東京タワーの下でセミナーがありそのまま直帰。夜には東銀座で約束がある。開いた時間どうしようかと考え、バスに乗って原美術館に出かけることに。

現在の原美術館で開催中なのはラウシェンバーグの回顧展、ということになるのか、彼の死を悼み彼及び同時代の作家の作品をコレクションから選んだ展覧会。以前にも書いたが僕はこの時代のアメリカ現代美術が好みのど真ん中で非常に楽しめた。ウォーホルやリキテンスタイン、ジョーンズにノーランドとこれでもかと有名作家の代表作品が並べられていて、どれだけコレクション作品を持ってるんだよこの美術館はとほとんど怖くなった。

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2009年11月13日 (金)

ジュリアン・オピー個展@SCAI THE BATHHOUSE(2009/11/10)

現在SCAI THE BATHHOUSEではジュリアン・オピーの個展を開催中。有名な作家だし去年には大規模な個展が実と美術館で開催されたので彼の作品は誰もがどこかで見たことがあるだろうが、僕がギャラリーでオリジナル作品を見るのは始めてだ。思っていたよりも展示作品数も多い充実した内容で、2つある展示室のうち一つは顔のパーツを全く書かないシンプルな線だけで人体像を表現した作品、もう一つは作家が「サロンのような展示にしたい」と書いたとおりの重厚なポートレイト作品だった。

特にポートレイト作品が出色で、作家の従来の作品の特徴を残し、かつホログラムやビデオといった新しい表現方法を用いながら、まるでレンブラントのような重くどっしりしたイメージを作り出す力量は尋常ではない。充分な力量が無い場合にはバッドテイストかイラストかのどちらかになってしまうのだが、そういう隙を見せないのは大したものだ。ポップさとそれを裏打ちする明快な知性という意味で、リキテンスタインあたりの正当な後継者と言えるのではないだろうか。

開催は今週末まで。お早めにどうぞ。

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2009年11月 9日 (月)

よみがえる浮世絵-うるわしき大正新版画展@江戸東京博物館(2009/11/08)

この週末は母が上京してきており、普通の観光案内のつもりで江戸東京博物館に連れて行った。そこで面白そうな企画展が開催されているのを見つけ、そちらも廻るように急遽予定変更。

新版画とは江戸時代の浮世絵版画と同様の技法によって製作された大正から昭和初期の木版画。日本ではまだジャンルとしては確立してはいないが、欧米での評価を受けた逆輸入という形で評価が始まっているという。実は僕がこのジャンルを知るのは初めてではなく、ニューヨーク在住時代の2004年に、スミソニアンのサックラー・ギャラリーで行われていた日本近代版画の展示会を見ている。この時代の日本にこのような芸術があったのかという驚きを強く感じたのを覚えている。今回の展覧会ではそのサックラー・ギャラリーの所蔵品、ムラー・コレクションが始めて里帰りするというのも話題になっている。

展示作品数も非常に多い、とても見ごたえのある展覧会だった。大正・昭和の浮世絵?と半信半疑の人もいるかもしれないが、作品のレベルはとても高い。特に人物画が秀逸で、西洋絵画の影響を受けた構図やテーマを浮世絵版画の技術を使って表現することにはこれほどの可能性があったのか、ということを作品を見れば感じると思う。もちろん風景画も優れたものが多く、ロバート・ムラーがコレクションを開始するきっかけとなった川瀬巴水の「清洲橋」は青色の扱いが素晴らしいリリカルな作品だ。

久しぶりに図録も購入。本日が展示最終日で、偶然に見ることができてとても幸運だった。

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2009年11月 6日 (金)

諏訪敦展@キドプレス(2009/11/04)

ここしばらく清澄のギャラリービルに出かけておらず、次回の越中島での学会も旅行と重なり参加できないことが分かったので、夕方に出かけてみることにした。このビルに入っているギャラリーはどこも夜7時まで開いているのがありがたい。

今日は展示換え中のギャラリーも多く足を運んだ割にはピンとくるものが少なかったんだけれど、その中で印象に残ったのがキドプレスでの諏訪敦展。キドプレスは名前の通り版画を扱うギャラリーなのだが、ギャラリースペースの横に工房も併設しているのが面白い。この工房は普段は写真や絵画作品を制作しているアーティストに版画作品を作らせるという活動もしており、今回の諏訪敦展でも作家は版画に初挑戦だったとのこと。

ギャラリースペースは広くないので展示作品は4つ、うち一つがオリジナルで3つが版画だった。オリジナル作品は吸い込まれそうな濃密な描写でこれは文句無しだったのだけれど、版画はそれに比べると…という感じだったかな。この作家独自の個性が出ており、なおかつ版画ならでは、という作品というのは簡単にできるものではないのだろう。

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2009年11月 2日 (月)

新・根津美術館展@根津美術館(2009/11/01)

根津美術館はうちの近所にある美術館。それほど足を運ぶ機会はなかったが雰囲気が好きな美術館の一つで、引っ越してきたときには気楽に通えるようになると楽しみにしていたのに調べてみると階層で長期休館中でずいぶんがっかりしたのを憶えている。この改装がようやく終わり、10月7日にリニューアルオープンした。しばらくバタバタしていてなかなか足を運べなかったのだが、ふと調べてみるとリニューアル記念展が来週で終わってしまうことに気づき、あわてて出かけることに。

改装された建物と中の空間はジャパニーズモダンでスタイリッシュなものになっていた。サントリー美術館みたいだな、と思ったら何のことは無いどちらも設計が隈研吾氏。余談ながら氏の事務所も南青山にあり、近辺では比較的小さな建物でも氏が設計したものをちらほら見かける。開館一ヶ月になるというのに館内はかなりの混雑。あまり美術館慣れしてなさそうな人の比率が高かったのだが、テレビで取り上げられたりしたのだろうか。

今回は趣旨からいって当然ながら所蔵品展。そのレベルの高さに圧倒された。展示会のサブタイトルにもなっている国宝・国宝那智瀧図に加えて重要文化財がずらりと並ぶ。デザイン性の高さと写実性を兼ね備え、今の目で見てもはっと足を止めさせるものばかり。僕が特に惹かれたのが吉野龍田図。吉野の桜と龍田川の紅葉とを一双とした作品で、そのきらびやかさに圧倒された。動物物の写実性ももちろん高く、猫を描いた作品が多かったのだがどれも個性的で面白かった。

これから月代わりぐらいで展示があるようでとても期待している。あとはもう少し混雑が落ち着いてくれるといいんだけどな。

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2009年10月 6日 (火)

森村泰昌スペシャルイベント@草月ホール(2009/10/05)

今夜の森村泰昌のイベントはギャラリーからの案内メールで知った。映像作品の中で彼がマリリン・モンローの扮装をしてピアノを演奏するシーンがあり、その観客役のエキストラで参加するという、彼の作品を知らない人にはなかなか説明が難しい(笑)イベント。メールで申し込んでしばらく忘れていたのだが先週に案内のメールが届いた。

彼の知名度からすると当然なのだろうが草月ホールは満員。ステージには赤いピアノが置かれている。ヨーゼフ・ボイスのパフォーマンスなど、戦後の日本の前衛音楽の歴史をずっと見てきたベーゼンドルファーだそうだ。

この作品は彼が現在取り組んでいるシリーズ「なにものかへのレクイエム」の最後を飾る作品として来年に巡回する展覧会で発表されるそう。なのでネタバレ的なことはあまり書かないが、芸術作品の公開制作の場の緊張感というのは僕のようなライブ好きにはいいものだ。自分が出ているという贔屓目を抜きにしても良い作品になるだろうし。

お土産に作品の一シーンを元にしたサイン入りの写真も貰ったし、大変満足。来年の展覧会が楽しみだ。

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2009年10月 3日 (土)

エルネスト・カイヴァーノ展@小山登美夫ギャラリー(2009/10/01)

本日は会社の創立記念日で嬉しい平日のオフ。何をしようかと考えて、清澄のギャラリービルでやっている展覧会を見逃していたことに気付いて出かけることに。どこの展示もそこそこ面白かったんだけど、小山登美夫ギャラリーの展示が一番印象に残った。

現在開催中なのはエルネスト・カイヴァーノというスペイン人の画家の個展。とても緻密なドローイングで、どことなく古典的というか中世的な印象がある。カラーのドローイングも出展されていたのだが、僕はモノクロの作品の方が好みだったな。

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