2018年1月16日 (火)

常設展@Palazzo Massimo alle Terme(2018/01/12)

ローマ最終日の朝。帰りのフライトが15時なので午前中に最後のローマ観光をしようとローマ国立博物館マッシモ宮(National Roman Museum - Palazzo Massimo alle Terme)に立ち寄ることにした。

ホテルに近いし早い時間に開いていたからといういい加減な理由で立ち寄ったのだが、とても見ごたえがあった。一番圧倒されたのは1階と2階にずらりと並ぶ彫刻で、とにかくリアルだし歴史や歴史の教科書で見たこともありそうだしというものばかり。

3階の壁画やモザイクもとても味があったのだが時間が押していたので駆け足になってしまったのが残念。ここだけではなく、次のローマでは美術館・博物館を見て回るのにじっくり時間を取りたいな。

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2018年1月12日 (金)

‘Mangasia: Wonderlands of Asian Comics’@Palazzo delle Esposizioni(2018/01/10)

ローマに観光旅行に来た。今回は遺跡を見て回るのがメインのつもりで美術館やギャラリーなどはあまりチェックしていなかったのだが、バスの車窓から「Mangasia」という大きなポスターを見かけて興味が惹かれた。調べてみるとタイトルの通り日本以外のアジアでのマンガ表現を含む広範な内容のよう。これは見なければ、と思って出かけてきた。

思っていたよりも硬派というかヘビーな内容で、マンガに何が表現できるか、それがマンガである意味は何か、といった点を技術面よりも内容面に重点を置いて展示している。なので北朝鮮のプロパガンダ漫画とか日本の成人コミックのような、へーそういうのも出すのかー、というトピックも取り上げていた。こういう切り口はとてもヨーロッパっぽいっていうか、表現者に対して社会が求める責任が大きいんだろうなと思う。

その分見て回るだけで面白い、という部分には若干欠ける。日本以外の漫画、特に東アジア地域以外の漫画は、一つ一つの作品を見ると上手いな良く描けてるなという作品も多いんだけど、多様なジャンルをカバーする展示の中で日本の作品と並べてみると、物足りない部分も目に付いてしまう。

本展のキュレーターはバービカン・センターの人なんだけれど、他の国を巡回したりするのかな。できれば日本にも来てほしい。

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2015年7月 6日 (月)

櫻桃小丸子 ちびまる子ちゃん学園祭 25周年特展@華山1914文創園区(2015/07/05)

この週末は会社の研修旅行で台北にやってきた。最終日の日曜は自由時間があり、せっかくだからアートを見ていこう、と華山1914文創園区にやってきた。ここは日本統治時代の酒造工場の跡地をクリエイティブスペースに再生したエリア。ギャラリーの他にカフェやライブラリなどさまざまなお店が入っているのに加え、共用スペースもとてもクリエイティブ。何よりゆったりと空間が使われていて緑が豊かなのがいい。

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今回やってきたのはちびまる子ちゃんの展覧会が目当て、というか、バスで移動中にポスターを見かけて検索して華山1914文創園区の存在を知った。ちびまる子ちゃんは台湾でも人気らしく、ミッフィーの展覧会もやっていたのだが並んでいる人の数は圧倒的にちびまる子ちゃんの方が多い。

展示の内容は日本人の目から見ると大したものではない。ちびまる子ちゃんの世界、家だったり学校だったり夏祭りだったりが展示されているエリアがメインで、造作もそれほど凝ってはいない。それでもみんなパシャパシャと写真を撮っている。

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展示の最後には原画が少しと、台湾のアーティストがデザインした服を着ているちびまる子ちゃんの人形が並んでいる。

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東京にこういうスペースってあったらデパートの催し物のようなこういう展示は敬遠されるんだろうけど、それをやるという市民との距離感は結構いいなと思った。次回台北に来た時はこのエリアでゆっくり過ごしてみたいな。

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2013年1月20日 (日)

Mariko Mori: Rebirth@Royal Academy of Arts(2013/01/17)

イギリスの美術館めぐり二日目。ピカデリーサーカスで買い物をした帰りにRoyal Academy of Artsで開催中の森万里子展に立ち寄った。ガイドブックで見かけたときはギャラリーでの企画展程度の規模かと思ったのだが、入ってみるとかなりの規模の個展だったのでちょっとびっくり。

僕が彼女の作品を最初に見たのは確か2001年のテート・モダン。コレクション展の一角に作家コーナーが設けられていたと思う。その後もDeitch Projectsや東京のSCAI THE BATHHOUSEで何度か作品を見ている。今回展示されていたのはそれらのギャラリーで見た作品が中心だった。

大きくて一番目立っていたのは半透明な乳白色のプラスチックをLEDと組み合わせたインスタレーション。ゆったりしたスペースでまとめて眺めると以前に見たときとは印象が違う。円形に配置された9個の石碑が色を変えながら明滅するTranscircleという作品は太陽系内の衛星の相対位置を表現したもので、大きな石碑のTom Na H-iuという作品はカミオカンデが受信したニュートリノ、つまり星の爆発に合わせて部分的に明滅する。とても癒される作品だが、作品としてのコンセプトは明快だ。

ニューエイジ的な作風はちょっと日本人離れしていて欧米での評価のほうが高くなってしまうのかな。日本でもこれぐらいの規模の大規模個展を見てみたいものだけど。

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2013年1月17日 (木)

William Klein + Daido Moriyama@Tate Modern(2013/01/16)

今週は休暇を取って妻とロンドンに遊びに来ている。寒い時期なので(今日も最高気温が1℃とか)、ぶらぶら歩き回るのはなるべく控えようと話していたのだが、ここだけは外せないと出かけてきたのがテート・モダン。僕の知る限り世界最高の現代美術館という印象は変わらず、今回も分厚いコレクションと大胆かつシャープなキュレーションに圧倒されてきた。企画展の部屋の中にごくさりげなく、モネとターナーの大作を対にして展示するようなことは、他の美術館でできているのを見たことがない。

いつもはコレクション展を見て廻るだけでおなかいっぱいになっちゃうのだけれど、今回は森山大道の企画展が開催されていたので見に行ってきた。ウィリアム・クラインとの二人展で、世界のいろいろな街を舞台に生きる人々の姿を捕らえた作品が迫力のある大判で展示されている。どちらの作家も現実のイメージを正確に印画紙に焼き付けるアプローチとは対極の、ブレや粗さを生かし写真という手法でフィルタリングしたイメージを表現するというスタイル。それぞれの作家が東京とニューヨークを撮った作品が並んでおり、それを手がかりに二人の作家の類似性と違いを確かめることができる。

ともかく街を生きる人々のエネルギーが画面から噴き出してくるような展示で、クールで知的なコレクション展とは好対照。寒い中出てきた値打ちのある素晴らしい展示だった。

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2012年2月 8日 (水)

On Kawara - Date Painting(s) in New York and 136 Other Cities@David Zwirner(2012/02/01)

木曜日の昼間は妻とチェルシーのギャラリー街に。25th St.から19th St.までのギャラリーを駆け足で廻ったのだが、一番感じたのが「どの作品もデカい!」ということ。前回来たのは2年ちょっと前で、その頃はまだギャラリーで作品を買う習慣が無かった。なので「この作品を買えるかな」と考えながら見るようになったのは今回が初めてなのだが、その視点で見ると大手のギャラリーに並んでいる作品はどれもサイズが大きすぎる。狭い我が家にはもちろんのこと、いかなアメリカ人とはいえこの作品は自宅には飾れないだろうというものばかり。こういったギャラリーは個人のコレクターではなく美術館相手の商売をしていたんだなぁ、ということに今更ながら気づいた。

今回は展示換え中のギャラリーも多かったのだがいくつか面白い展示にぶつかった。Gagosianではマンハッタンの全3店舗(というか全世界の11店舗)でダミアン・ハースト展を同時開催中。森美術館で見た動物の胴体をぶつ切りにしたバッドテイストの作品の印象が強かったのだが、現在展示中の作品は白いキャンバスに単色の円を色を変えながら幾何学的に配置していくスポット・ペインティング。いかにも現代美術という作品だが、機械的に描けるよう描画の規則を決め、アシスタントに描かせているという点もまたスター作家らしい。

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Mary Booneでは艾未未のヒマワリの種を展示していた。これは数百万個のヒマワリの種を床に並べたものなのだが、実はそれぞれのヒマワリの種は景徳鎮の職人が手作業で作った陶器。また、ヒマワリは文化大革命時代に良き人民の象徴(常に太陽である毛沢東の方向を向く)であったとのこと。これほど強いメッセージを持っているのに作品自体はシンプルで、いかにも彼らしい作品だと思う。この作品の初出はロンドンのTate Modern。そのときの規模は今回の数十倍で、ヒマワリの種の上を歩くこともできたらしい。できればそちらで見たかったなぁ。

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で、今回一番印象に残ったのが、David Zwirnerでの河原温の個展。サブタイトルのとおり彼の日付絵画を並べたもの。よくもまぁ、というほどの数の作品が並んでおり、その中にはアポロ11号の月面着陸を受けて作られた3つの大判の作品が含まれている。日付絵画以外には、百年カレンダーに自分が生きた日と日付絵画を作成した日をマークしたものが展示されていた。フライヤーには世界中のコレクターから作品を借りてきたと書いており、美術館ならともかくギャラリーでそこまでやる努力に敬服。

日付絵画がずらりと並ぶとその迫力に圧倒されてしまうのだが、21世紀の目で見てみると「日付フォーマットは現地語、但し現地語がアルファベットでなければエスペラント」というコンセプトはかなり異様ではある。今だったら、日付ぐらいはフルローカライゼーション、そうでなければ英語は世界語だよね。このシリーズが始まった1966年、「欧米」という言葉に今と違ったリアリティがあった時代ならではのアプローチで、逆に今の目から見ていろいろなことを考えさせられる。

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2009年11月22日 (日)

Drawn Together - GEGO/SHIOTA@GOFF+ROSENTHAL(2009/11/20)

この週末に有給を足し、ニューヨークに3泊で遊びに来ている。プライベートかつ一人でニューヨークに来るのは2年ぶりで、やっぱり開放感が違う。

朝に到着しホテルに荷物を預けて最初に出かけてきたのはチェルシーのギャラリー街。今回はそこそこ収穫があったのだが、その中でも紹介しておきたいのがGOFF+ROSENTHALで開催中だった塩田千春とGertrude Goldschmidt(GEGO)の二人展。僕は塩田千春の作品はバスタブの中で泥をかぶったりとか黒糸で絡め取ったピアノを燃やしたりといった大技系のものの印象が強かったのだが、今回の作品はギャラリーというサイズの制限もあってかおとなしめで、小さな仏像をケースの中で絡め取ったり、部屋の隅に黒糸でくもの巣のようなインスタレーションを行ったりというもの。その作品のアプローチがGEGOという亡命ドイツ人女性作家に似ているということで今回の展示になったそうだ。

塩田が使うのが黒糸であるのに対し、GEGOが使うのはワイヤ。だが並べて展示してみると(というか塩田がGEGOの作品を踏まえて新規に作成したそうだが)、似たような素材・アプローチでもこれほど印象が違うのかと思う対照的なものになっていた。まるで神経組織がむき出しになったようなヒリヒリする印象を与えるGEGOの作品に対し、一つ一つの黒糸の存在感というよりはそれが重なる空間で何かを訴えてくる塩田の作品。二人展という様式を生かした、良い展示だったと思う。

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2009年8月30日 (日)

Ghost Ranch and the Faraway Nearby@The Albuquerque Museum(2009/08/26)

出張でニューメキシコ州にあるアルバカーキに来ている。アトラクションの少ないビジネス都市で、夜に会食が入っていることもあって自由行動もできないのだが、昼休みに少しThe Albuquerque Museumに立ち寄った。

The Albuquerque Museumは博物館的な展示とギャラリースペースとを両方持つ、アメリカの地方都市によくあるタイプの美術館。正直言って博物館部分にも常設ギャラリーにもこれといった展示は無かったのだが、ゴーストランチの写真展を企画展で開催していてこれがちょっと面白かった。

ゴーストランチはアルバカーキから北に1時間ほどのサンタフェの近郊にある牧場。砂漠や岩山に彩られた奇観と、アメリカの国民的画家ジョージア・オキーフが住んでいたことで知られる。僕もニューヨークに住んでいた時に旅行で出かけたことがある。今回の企画展はCraig Varjabedianという写真家が出したゴーストランチの写真集のオリジナルプリントを展示したもの。訪れたときの記憶が鮮明に思い出されて懐かしかったのだが、惜しむらくはこの写真集はモノクロ。アンセル・アダムス風の味があると言えばそうなのだけれど、やはりゴーストランチの景色は赤・黄・白といったビビッドな原色が命。あえてモノクロにした狙いは空振りだったように思える。

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2009年5月31日 (日)

睡蓮の間@Musee de l'Orangerie(2009/05/29)

今週はパリに出張に来ている。3泊のうち2晩は仕事飯。昼間の打ち合わせ場所もホテルから離れているという悪条件で、その上仕事で来ている訳なので「そんな愚痴っぽいシャンソンを聞かせにパリまで来たんですかいジャポネの旦那」みたいなネゴをしてへとへとではある。だが、そこらの田舎街ならともかくパリに来て美術館にもジャズクラブ(シャンソニエでもいいけど)にも行かずに帰るというのは男が廃るというものだ。

そんなわけで最終日のフライト待ちの時間を使ってオランジュリー美術館に。この美術館の目玉はモネの「睡蓮」が8枚展示された「睡蓮の間」。モネの作品のために作られた2つの楕円形の大広間で、天井から自然光が降り注ぐ作りになっている。作品といい自然光といい地中美術館を思い出してしまうのだが、オランジュリーの方が広くて明るく、展示の性格はかなり違う。こちらは明るい分、ちょっと離れて見たほうが印象が強いかな。

もう一つ驚いたのは写真撮影がOKだったことで、実際多くの人がバシバシ写真を撮っていた。作品が撮影に耐えるのであれば作品に触れ合ってもらうために非常に良いことだと思う。

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2009年5月 5日 (火)

Krazy! The Delirious World of Anime + Manga + Video Games@Japan Society(2009/05/03)

現在Japan Societyでは日本の漫画・アニメ・TVゲームの3つのジャンルで"J-Pop Culture"を概観しようという展覧会Krazy!が開催されている。これは日本では見られない、とういかニューヨークで見てこそ価値のある展覧会なので、雨をついて出かけてきた。

残念ながら、1時間ほどかけて展示を見た範囲では正直あまりピンと来なかった。特に漫画では出展されている作品は面白く、アフロサムライから鉄コン筋クリート、さくらんといったいかにもというあたりから横山裕一のニュー土木のようなマージナルな作品、またJ-POPの源流としてきちんと江口寿志を取り上げているあたりもちゃんとしている。でも「日本のマンガカルチャーにはこんな作品がある!」という驚きに頼っちゃってるように見えるんだよなぁ。アメリカ人向けの展覧会としては正しいのだけれど、日本人が見るものとしては、サブカルチャーとして消費している作品をアートの文脈に置いたときに見え方が変わる、というケミストリーを出すためのキュレーションが欲しいと思ってしまうのだ。

また、ビデオゲームやアニメの展示内容が漫画とリンクしていないように見えるのも気になった。特にビデオゲームはパックマン、マリオとゼルダだけで全般的に物足りなかったな。ビデオゲームとしての完成度・市場への影響ではなく、他の文化エリアへの影響ということであれば別の作品を取り上げることもできたと思うのだが。

この展示会では関連イベントも多数開催しており、またカタログも分厚くてテキストも多い。本来そういった関連の活動も含めて意義を評価すべきなのだろう。そのあたりまでじっくり取り組むつもりの人はぜひどうぞ。

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