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2019年1月30日 (水)

北見隆 越智香住 谷口広樹「一陽来福」@スペースユイ(2019/01/28)

今日の夕方はスペースユイに。現在開催中なのは北見隆、越智香住、谷口広樹の3人の作家によるグループ展。今回のテーマは「童子」ということで、それぞれの作家さんがそれぞれの切り口での作品を出展していた。

北見氏の作品はメルヘンチックな世界のイコン風に描かれた子供たちで、谷口氏の作品は東洋風の童子を描いたユーモラスなもの。越智氏の作品は陶製の子供の像で、夢うつつで眠っている表情がなんとも愛らしい。どの作品も招福を意識した、どことなく余裕のある優しい雰囲気を放っているのが印象的だった。

会場では作家さんのグッズの他におみくじが販売されていた。作家さんのイラストが印刷されていて、ちゃんと結果も描かれている。僕が引いたのは谷口氏のイラストの「末吉」。今年もささやかでも幸せなアートとの出会いがありますように。

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2019年1月29日 (火)

桑原正彦展「夏の日」@8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery(2019/01/27)

今日の夕方は散歩のついでにヒカリエに。小山登美夫ギャラリーでは桑原正彦氏の個展を開催していた。

展示されていたのは淡い色彩と滲んだ線で描かれた作品。ぱっと見てテクニックに驚く、というタイプの作品ではないんだけれど、じっと見ているとじわじわくる。存在そのものが祝福でも呪いでもなく、ものがそこにただ「在る」感じ。フライヤーには「寂寥感と表裏一体の不思議な多幸感が満ちた」という表現がなされているけど、もっと俗っぽい表現で言うと、高熱が引いていく時に脳内にぼんやり広がっている光景、とでも言えばいいか。

こういう絵って作家さんは何を思ってどういう風に描くんだろうなー。芸術ってやっぱり面白いと思う。

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2019年1月27日 (日)

ロビーコンサート25{荒井里桜}@ホテルオークラ東京(2019/01/25)

今日の夕方はホテルオークラ東京に。こちらでは毎月25日の17時30分から、若手のクラシック奏者をサポートするロビーコンサートを開催している。存在自体は以前から知っていたものの僕の行動範囲ではアクセスが良くなくなかなか聴きに来る機会がなかったんだけど、久しぶりに思い立って覗いてみることにした。

ロビーに着いたらすでに座席は埋まっていて周りに人が溢れている。とりあえずは協賛のサントリーが提供しているシャンパンを頂く。グラスがフルート型ではなくクープ型なのがさすが名門ホテルという感じですね。

今回の出演は荒井里桜というヴァイオリニストで、ピアノとのデュオで演奏。30分間MC無しというストイックなセットで、聞いたことがある曲から馴染みのない曲までを幅広く演奏してくれた。やっぱり弦楽器の生音は格別だな。このコンサートシリーズ、今年からはなるべく足を運ぼうと思う。

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2019年1月24日 (木)

因幡都頼個展「移り気な季節」@画廊くにまつ青山(2019/01/23)

今日の夕方は画廊くにまつ青山に。現在開催中なのは因幡都頼氏の個展。このギャラリーなので日本画の現代作家さんで、女性の群像を描いたSMサイズの12作品、それぞれが月に対応していてその月の花が服などにあしらわれている。

ぱっと見て作風がとても面白いなと感じた。日本画を技法として選ぶ現代の作家さんは、特に女性を描く時には、クールでスタイリッシュな感じでやや理想化して描くことが多いのだが、展示されていた作品は意識して生々しい、俗っぽい雰囲気を醸し出しているように見える。美少女イラストと劇画、と言うとちょっと例えが強すぎるかもだけど。

作品の解説を聞いてみて納得。作家さんは本当は屏風や巻物の風俗図を描きたくて、その中に出てくるであろう人物描写をSMサイズに切り出しているのだとか。風俗図の中の登場人物なら確かにこういう雰囲気が似合うね。現在は大きなサイズの風俗図にも取り組んでおり、そのうち公募展などに応募するでしょうとのこと。ぜひそのサイズで見てみたいな。

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2019年1月23日 (水)

冨井大裕個展「線を借りる」@void+(2019/01/22)

今日の夕方は表参道の小ギャラリー、void+に寄り道。現在開催中なのは冨井大裕という彫刻家の個展。このギャラリーらしく展示は4点とミニマルで、ファッションブランド「tac:tac」の服のパターンを彫刻にしたアクリルの作品が中心。

他者が作ったモノの中に出てくる「かたち」の一部を借りて作品にする、というアプローチは先日大阪で見てきたエリック・ゼッタクイスト氏の作品と重なる部分があり、その分だけ違う部分も際だつ。一番大きいのは、ゼッタクイスト氏の方は対象が人類が作り出したもっとも美しいものたちを対象にしているのに対し、冨井氏の方は同世代のクリエイターだ、ということかな。前者が美しさの本質を取り出そうとしているのに対し、冨井氏は異化を意識しているように思える。

もっとも、何も考えずに見ても綺麗だねぇと思える作品でもある。思い切りの良い切り口を見る気持ちの良さは、富山の五郎丸屋の銘菓「薄氷」に通じるものがある。表参道交差点からも近いので、ちょっと覗いてみると良いと思いますよ。

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2019年1月20日 (日)

カリカチュールがやってきた!~19世紀最高峰の諷刺雑誌@伊丹市立美術館(2019/01/19)

この週末は所用で神戸に。集合時間よりかなり早い便で伊丹空港に到着したので、久しぶりに伊丹市立美術館を覗いていこう、と思い立った。

現在開催中なのはコレクション展で、17世紀半ばのフランスの絵入り風刺雑誌「カリカチュール」誌を特集したもの。七月革命の高揚の中で創刊され、変節し反動化していく七月王政を痛烈に批判しつつも次第に追い詰められていくなか、煌めきを放った多くの風刺画が展示されている。

作品を見て最初に圧倒されるのは作品から伝わってくる気迫の凄まじさ。知性で研ぎあげた笑いの刃を権力者に突き立ててやる、という気迫は、精神的なものだけではなく、刃が肉に突き刺さった時の鈍い手応え、骨と擦れ合っているときの軋みのような肉体的な圧迫感まで感じさせる。自分を安全圏に置いたまま相手を嘲笑うことでマウンティングすることを目的とした凡百の風刺画とは全く異なる。

もちろんイラストとしても魅力も超一流で、様々な見立てを行いながも鋭く対象の特徴を捉え、対象の内部に潜む属性を抉り出す筆力は、その作品が描かれたコンテキストをある程度理解することで一層引き立つ。

美術的な素晴らしさはもちろんのことながら、世界の各地で民衆の怒りが大きなうねりを引き起こしているこの時代に非常にタイムリーな展示でもあると思う。普段はあまり美術に関心が無くて、と言う人にこそ、見に行って何かを感じて欲しいと思う。

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2019年1月19日 (土)

小池アミイゴ「東日本 そして旅する日本語原画展」@ スペースユイ(2019/01/17)

今日の夕方は今年最初のスペースユイに。ここ数年は年明けの展示はイラストレーターの小池アミイゴ氏の個展というのが恒例になっている。

今年の展示の中心は羽田空港第一ターミナル出発ロビーで展開されている「旅する日本語」の原画。耳慣れないが美しい単語をベースに小山薫堂氏が短い物語を執筆し、それをベースに小池氏が描いた作品。当然ながら小山氏の物語も並べて展示されていて、見比べながら鑑賞してみると旅情というか作品から伝わってくるものがぐっと分厚くなるように感じるのが不思議。原画スケッチによる映像作品も展示されている。

また、小池氏が東日本大震災以降取り組んでいる、東日本の何気ない風景を描いた作品たちも展示されている。例年と同じく、じわじわと心がほぐれていくような滋味溢れる展示でした。

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2019年1月16日 (水)

普天間かおり@サンエー那覇メインプレイス(2019/01/13)

この連休は沖縄に旅行。おもろまちのホテルに宿泊し、夕方にちょっと時間が出来たのでサンエー那覇メインプレイスで見かけたフリーライブに出かけることにした。

出演は普天間かおりという人。名前の通り沖縄の人なのだが、活動はずっと東京をベースに続けているそう。1990年代にアニメソングでデビューし、その後はシンガーソングライターとして活動しているのだとか。歌はどの曲も心にしみるような優しい歌で、こういう歌を沖縄で聞くと、なんだかグッときますね。東京でも聴く機会があるといいな。

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2019年1月14日 (月)

オブジェクト・ポートレイト@大阪市立東洋陶磁美術館(2019/01/10)

今日は会社の仕事で大阪に出張。予定よりも少し早い時間に仕事が終わったので、東京に帰る前に大阪市立東洋陶磁美術館に立ち寄っていくことにした。

現在開催中なのはエリック・ゼッタクイスト氏の個展。彼は古陶磁の細部を高度に抽象化して白黒の二色で表現するという作品を手がけている。今回出展されている作品は、当然ながらここ大阪市立東洋陶磁美術館が所蔵する優品たちをモデルにしたもの。

陶磁の全体ではなく、シルエットのごく一部(例えば取っ手とその隣接部分)を切り取ったり、穴が開いている部分を写し取ったりと、そのアプローチは実に多彩。展覧会の説明にあるとおり単独の抽象画としても面白く見ることはできるんだけど、モデルとなった陶磁と並べて見比べてみると、器の美を切り取る鑑賞眼を否が応でも感じさせる。器全体の印象をこう切り取るか、という衝撃と、その見方を踏まえて器を見直すと前回と違って見えるという驚き。見巧者の手ほどきというのはこういうものか。

この美術館のファンであればぜひ見ておくべき展示。というより、常設展示にするべきじゃないのかな、これ。

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2019年1月 9日 (水)

カタストロフと美術のちから展@森美術館(2019/01/07)

今日の夕方は森美術館に。現在開催中なのは15周年記念展。人間がカタストロフに直面した際に、美術はそのカタストロフにどう向き合うべきなのか、再生のために何ができるのかをテーマにした、かなり重たいテーマの展覧会。

前半はカタストロフをどう記録、表現するのかをテーマにした作品が並ぶ。カタストロフを抽象的にとらえた作品もあるが、もちろん具体的にカタストロフを記録した作品も多い。阪神大震災、アメリカ9/11テロ、東日本大震災と、自分が直接間接に体験したものを記録した作品の前ではどうしても足が止まる。淡々とした作品のほうがじわーっときたりするんだよね。

後半は美術がカタストロフにどう立ち向かうかがテーマ。チャリティなどの行動を促すものもあれば、被害者を癒し希望を伝えるものもある。

思うに美術でカタストロフに立ち向かうといことは言うほど簡単なことでは無いのだろうと思う。一般生活での常識の枠組みが壊れるような状況では、専門知識を持たない一般市民が善意から判断し行った行為が、かえって被害を広げ被害者を傷つけてしまうこともあるだろう。場合によってはアートがそれを拡大することもあるかもしれない。そういうことに対して自覚的であり緊張感を持ちつつ、でも黙っていろというのはやっぱり違う、と声をあげることは大事なのではないだろうか。

15周年記念にふさわしい重厚な内容。森美術館はやっぱりいい展示しますね。

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2019年1月 6日 (日)

マリタ・リウリア展「Golden Age」@スパイラルガーデン(2019/01/05)

今日の午後は渋谷から歩いて帰る途中に表参道のスパイラルを覗く。スパイラルガーデンで展示をやっていたので見ていくことに。これが今年最初のギャラリーになる。

現在開催中なのはフィンランドのアーティスト、マリタ・リウリアの個展。1980年から制作を始め、現在はフィンランドを代表するアーティストの一人だそう。会場には絵画や写真などいくつかのジャンルの作品が並んでいるが、印象が強かったのは絵画作品。最初にキャンバスに磨り潰した溶岩を顔料とした絵の具が塗りこめられ、その上に金や銀の絵の具で描いていくスタイルだそうで、闇の中からほのかに浮きだしてくる光を思わせる。

新年らしい華やかさがある一方で、それにとどまらない深みも感じられる。大作が多いのであれこれ小難しいことを考えなくても作品の前に立つだけで伝わってくるものがある。展示期間が17日までと短いのが残念で、本当だったら美術館で2ヶ月ぐらいの会期で開催してもおかしくない内容。表参道で機会があれば是非。

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