« 2018年7月 | トップページ | 2018年9月 »

2018年8月26日 (日)

百瀬恒彦「指輪物語 THE LORD OF THE RINGS.」@スペースユイ(2018/08/23)

今日の夕方はスペースユイへ。現在開催中なのは百瀬恒彦氏の写真展。Webサイトで見た写真がとてもファンタジックで素敵だったので、これは見に行かなくちゃと足を運んだ。

展示されている写真は中世のヨーロッパを舞台にしたファンタジーに出てきそうな建物や風景を撮影したもので、その中に金環食を撮影した大判の写真が一つ混じっている。写真、と言っても彩色がかなり強調されていたりとかなり加工されており、それがつるんとした印画紙ではなくテクスチャーの強い紙に焼き付けられいる。タイトルから(映画「指輪物語」の舞台となった)ニュージーランドの写真なのかなと思ったのだが、主にスコットランドで撮影したのだそう。タイトルは作品としては金環食の写真であり、テーマとしては「核」なのだとか。

とても雰囲気のある美しい写真で、一枚一枚作品の前で見入ってしまった。上に書いたように紙の質感も作品の雰囲気の一部なので、現物を見に来た甲斐があった。

Momose_05

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年8月23日 (木)

clad core-島崎良平・秦絵里子・ベロニカ都登 三人展@アートコンプレックス・センター(2018/08/22)

今日の夕方は信濃町のアートコンプレックス・センターに。気になる展示があって足を運んだのだがそれはいま一つピンと来ず判断を保留。一方で地下の大ホールで開催されていたグループ展が良かった。

出展作家の島崎良平秦絵里子ベロニカ都登はいずれもこのギャラリーの人気作家。ただ三人の間にあまり共通点があるようには感じられず(女性画をメインに活動しているのと、1986年生まれということぐらいか)、フライヤーなどにも三人展をやる意味や作家挨拶などは書いていなかったのでそのあたりは良く判らない。

出展作家の中で一番面白かったのは島崎良平。日本画のテクニックを使って今のイラストの感性を取り入れた女性画を描くという、このギャラリーが力を入れているスタイルの作家さん。このアプローチにはいくつか切り口があって、例えばハイアートである日本画にイラスト的な要素を入れることによるバッドテイストが個性になるもの、日本画が持つ日本女性の肌や髪の表現力に純粋に着目するものなどがあるのだが、この作家さんは伝統的な日本画の女性の描き方も踏まえた上でイラストとの融合を狙っているように見える。個人的にはそれは上手く行っていると感じるし、ちょっとファンタジックな雰囲気が出るのは面白い。

他の二人の作家さんも良い作品を出しているので、ハイアートとイラストのクロスオーバー分野の現状に興味があるなら足を運んで損の無い展示ですよ。

Photo

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年8月21日 (火)

秘蔵の名品 アートコレクション展「動物たちの息吹」@ホテルオークラ(2018/08/19)

今日のお昼は虎ノ門に出かけてきたのでホテルオークラで開催中のアートコレクション展を覗いていく。これは企業や団体が所有していて普段はなかなか一般の人の目に触れることが無い作品を展示し、その収益をチャリティに使おうというイベントで、毎年夏に開催されている。

今年のテーマは「虎ノ門」にちなんで虎をはじめとする動物たちをモチーフにした作品。会場には和洋中の動物の作品がずらりと並ぶ。展示コンセプトもあり必ずしも尖った作品が多いわけではないんだけど、優品という雰囲気は間違いなく醸し出している。

「眼福」という表現がぴったりの優雅な展覧会だった。見終わったらラウンジでゆったりコーヒーを飲んでいきたいような気分になりますね。ちなみに写真は今回の展示の目玉、菱田春草の「柿に猫」の絵葉書です。

P_20180821_192243

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年8月19日 (日)

おしゃれブラザーズ「男たちの晩夏」@白白庵(2018/08/18)

今日の夕方は白白庵のオープニングレセプションに。今日から開催されるのはアートユニット「おしゃれブラザーズ」の個展。フライヤーを貰ったときにユニット名だけで頭の中に?マークがいくつも浮かんだのだが、その後も展示の内容には一切告知が無く、どんな展示になるのかと思いながらお邪魔した。

展示内容は細かくは書かないが、海の家をイメージしたというブースがギャラリー内に設けられ、とってもユルい感じになっていた。好き嫌いは人それぞれかなぁとは思うが、大上段に構えて言うとアートの地平を広げるために必要な果敢な取り組みだと思う。クールでハイセンスなだけのものなんて、今どき誰でもできるものね。

今回はそういう曲者な展示コンセプトだからか、オープニングレセプションに参加した人たちもいつもにも増して濃い雰囲気だった。上に書いた海の家をイメージしたというブースではコーヒーが振る舞われ、これが実に旨い。レセプションの賑わいを避け、通常展示日に訪れてコーヒーを頂きながら静かに夏を仕舞うというのも一興と思いますよ。

P_20180818_201712

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年8月18日 (土)

HARUMI YAMAGUCHI×YOSHIROTTEN Harumi's Summer@ギンザ・グラフィック・ギャラリー(2018/08/15)

今日の夕方はギンザ・グラフィック・ギャラリーへ。こちらを訪れるのは初めてだが、DNPが運営するグラフィックデザインの専門ギャラリーで、どことなくギャラリー・間と似た雰囲気。

現在開催中なのは山口はるみの個展。昭和50年代にパルコや西武のポスターを手掛けて一世を風靡したイラストレーターで、その世代の方なら一目見て「あー、あれ」と思い出すはず。YOSHIROTTENという若手のアートディレクターが展示を構成したそう。

入口のある一階はホテルの屋内プールを模した展示になっていて、彼女の代表作の水着の女性たちのポスターが壁に並んでいる。ネオンサインも配されていたりして、何と言うかむせ返るような昭和50年代感。地下の展示フロアでは、壁一面がポスターなどの作品を時代順に並べたコラージュ作品になっていて、展示台には彼女が手掛けた雑誌の表紙などの現物が展示されている。

とても懐かしいし、今の目で見るとギラギラしたエネルギーがとても新鮮なのだけれど、僕は彼女の作品を自分事として見ていた世代のちょっと下なんだよね。僕より5つぐらい年上の人が見ると個人的な思い出とリンクしてもっといろいろな感慨があるんじゃないかな。

P_20180815_174613

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年8月14日 (火)

山本有彩個展「きょうも生きたね」@アートコンプレックス・センター(2018/08/12)

今日のお昼は信濃町のアートコンプレックス・センターへ。今週は当りで見ごたえのある展示が多かったのだが、特に良かったのは山本有彩の個展。

日本画の技法を使って描かれた女性たちなんだけれど、そのテクニックから醸し出される女性の内面の雰囲気と、いわゆる日本画的な美人画とはちょっと違う現在の日本での(イラスト的なものも含む)美しい女性の描き方との組み合わせがなんとも絶妙で、作品の前を立ち去りがたいものばかり。初日に完売になったそうだけどさもありなんと思う。

考えてみれば浮世絵だって当時の商業イラストで、なおかつ(例えば春画なんかを考えると)今で言う「萌え絵」だったわけで、当時の人たちには浮世絵はこういう風に見えていたはずなんだよなー。

これから個展があったらかならず足を運びたい作家が増えた。これからの活躍が楽しみ。

Photo

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年8月11日 (土)

村田真「上の空」@SNOW Contemporary(2018/08/10)

今日の夕方は西麻布交差点のSNOW Contemporaryに。現在開催中なのは村田真氏の個展。会場に入るとなんだか不思議な絵が並んでいる。空や部屋の壁など、どこを見たらよいのか分からない横長の作品たち。作品の中には画面の下の方に何かが不自然に描かれているものがあり、おそらく歴史的な名画の上半分を描いた作品たちだ、ということに気づく。

絵画ってこんなに意味の無い場面が大きな面積を取っていたんだな、というフレーミングへの気づきとして見ることもできるし、名画と言われる作品たちをいかに漠然としたイメージで捉えていたか、という、認知の問題として捉えることもできる。その意味ではとても面白い、現代アート的な魅力を持っている。

ただ、同じ作家の去年の個展、「『プチ戦争画』シリーズ」でも思ったんだけど、正直なところ展示されている作品がモノそれ自体としての魅力を持っていないんだよね。展示されている作品が不完全な上半分としてなおモノとしての魅力を放っていたらなおメッセージに深みが出たのかなー、と思うとちょっと惜しい。

Top201807

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年8月10日 (金)

内間安瑆・内間俊子展@ときの忘れもの(2018/08/09)

今日の夕方は久しぶりにときの忘れものに。現在開催中なのは内間安瑆・内間俊子というアーティスト夫婦の回顧展。

内間安瑆の作品は3年前のやはり8月にこちらのギャラリーで個展を拝見した。沖縄系の移民二世の版画家で、恩地孝四郎に出会い抽象木版画を志し、ニューヨークを拠点に活動したという作家。浮世絵の伝統技法をベースにパステルカラーを何色も重ねた独特の作品で、木版としての摺りの面白さと色彩感覚が絶妙に調和した、一目見て分かる個性を持った作品。今回は笹をモチーフにした涼やかな作品も展示されていて、この暑さの中でほっとした気分になった。

内間俊子の作品を見るのは今回が初めて。ボックス型のアッサンブラージュやコラージュの作品が中心で、スタイルからジョゼフ・コーネルを連想したんだけど、日本人の作品だからか、すっと「あっ分かる」と心に入ってくるのが気持ちいい。

ご主人が在廊だったのでお話を伺うことができた。今回の展示はニューヨーク在住の遺族の支援を受けたもので、美術館の学芸員に見てほしいということで企画したと。次はどこかの美術館で大規模な展示を見ることができたらいいな。

16

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年8月 9日 (木)

+Graphysm@void+(2018/08/09)

今日の夕方は久しぶりに表参道の小さなギャラリー、void+に。現在開催中なのは宮嶋葉一、袴田京太朗、内海聖史という3人の作家のグループ展。

今回の会場はいつもの倉庫っぽい小部屋ではなく、普段は打ち合わせスペースとして使われているっぽい大きな部屋。本来は癖の無いホワイトキューブのような部屋のはずなんだけど、部屋の中に大胆に区切りが設置され、区切られた3つの空間のそれぞれに各作家の作品が展示されている。

参加作家は最近ここvoid+で個展を開催した人たち。宮嶋の作品は白い画面に黒い太線で描かれた二重丸。髪型に特徴のあるバロック音楽家の顔だとすぐに分かる。袴田の作品は鉄鋳物の布袋像の一部をカラフルなアクリル板の積層で置き換えたオブジェ。しかも何体も並んでいて、布袋像のあの笑顔で並んでこちらを見ているので結構シュール。内海の作品は小さなドットの重なりで構成された絵画。木漏れ日が煌めく光景にも見えるし、純粋に抽象画として見ることもできる。

それぞれにとても現代美術らしい作品が、構造物で作られた空間に不思議に馴染んでいる。今回の展示は現代美術を空間の中にどう取り入れていくかがテーマのようだけど、それには成功していると思う。知らない事務所の中に入っていくようでちょっと怯むけれど、見て損は無い展示。表参道でちょっと時間があればぜひどうぞ。

Tumblr_pbqlidzb4e1wq5uxto2_r1_1280

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年8月 7日 (火)

Bevery / チャラン・ポ・ランタン@六本木ヒルズアリーナ(2018/08/06)

今日の夕方は今年2回目のコカコーラSUMMER STATIONに。今夜は珍しく2メンで、Beverlyとチャラン・ポ・ランタンという2組のアーティストが出演。その割に会場はかなり空いていて、アイドルや声優でないときにはこんな感じなんだよなー。

最初に出演したのはBeverly。フィリピン出身のアーティストで、歌は上手いしハイトーンが通る感じは凄い。ただ個人的にはこういうアーティストは上手いということは分かるんだけどどうも自分の気持ちに引っかからずにすっと抜けていくところがあって、「上手いのは分かるのに悪いなぁ…」とちょっと申し訳ない気持ちになってしまう。

チャラン・ポ・ランタンはボーカルとアコーディオンの姉妹ユニット。ジンタのようなSEに乗って登場し、いきなり美空ひばりの「お祭りマンボ」を歌い始めたので度肝を抜かれた。良い感じでアングラ、サブカルなセンスが楽しい。時間が無くて途中で帰ることになったけど、今度ゆっくり聞いてみたいな。

P_20180806_175759

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年8月 5日 (日)

「江戸名所図屏風」と都市の華やぎ@出光美術館(2018/08/03)

今日の夕方は飲み会。開始時間まで少し時間があるので久しぶりに出光美術館を覗いて行くことにした。

現在開催中なのは「江戸名所図屏風」を中心とした企画展。他にも江戸の風俗を描いた作品や、京都の洛中洛外図などの関連作品が合わせて展示されている。

屏風の中に描かれているのは無数の江戸の人々。一人一人はとても小さいのだが、それによって浮世絵独特の記法が薄まり、今のイラストとして見ても違和感がなくなっているのが面白い。その分一人一人の個性や感情などがストレートに伝わってきて、全く見飽きない。

今回は後ろに予定があるので後ろ髪を引かれる思いで会場を後にしたが、オペラグラスを片手に何時間でも見ていられる展示だったろうな。会期中に再訪できたらいいな。

Img8146169007890186348_dbbdeecd9dbe

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年8月 2日 (木)

ベルトラン・ラヴィエ展「Medley」@エスパス ルイ・ヴィトン東京(2018/07/30)

今日の夕方は表参道のエスパス ルイ・ヴィトンへ。現在開催中なのは最近続いているコレクション展の一環で、ベルトラン・ラヴィエというフランス人アーティストの個展。

会場に入ると大きな唇が出迎えてくれる。これは唇型のソファーで、解説を読むと既製品らしい。そして白い台座はよく見てみると冷蔵庫。なるほど、レディ・メイドという訳だな。

他にも、アルミ板やテキスタイルなどのフラットな素材の上にべたっと厚く絵具を塗りつけた作品や、ネオンサインを使った作品など、ほのかな既視感がある作品が多い。というか、1980年代、1990年代のその種のアート運動に影響を与えた人こそが、このラヴィエなんだとか。へぇー。

いかにも現代アート、というスタイリッシュな作品たちで、エスパス ルイ・ヴィトンの空間や表参道という場所に良く似合う。バッドテイストや政治的なメッセージも無いのでデートで出かけて「お洒落だねー♪」というのにもぴったりだと思う。

Laboccasurzanker_cadagpparis2018

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2018年7月 | トップページ | 2018年9月 »