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2018年1月31日 (水)

中国革命宣伝画展@明治大学博物館(2018/01/30)

今日のお昼は調べごとで外出したので昼休みに明治大学博物館に立ち寄った。現在開催中なのは中国革命宣伝画展。英語のチャイニーズ・プロパガンダ・ポスターという呼び名の方が有名かもしれない。毛沢東の時代に人民の教化・支配のために作成された一連のプロパガンダ作品のことだ。

僕も以前からチャイニーズ・プロパガンダ・ポスターの魅力に惹かれていて、洋書の分厚い画集を持っていたりする。敵役を徹底的に卑しく描いたプロパガンダの妖しい魅力に溢れたものから、ささやかな平和の中での献身など今見てもそれほど違和感がないものまで、本来の作風は幅広いのだが、今回の展示は文化大革命をテーマにした書籍の出版連動企画ということで、毛沢東の神格化に関係する作品が多く、展示のバラエティという面ではちょっと物足りなかった。

ただ民衆を支配するために作られたポスターたちは、現物を見るとそのサイズや質感から伝わってくる何かを確かに持っている。そのプレッシャーに圧倒されつつも、でも今の世の中に生きる人間にとっては、そのキッチュさを素直に笑ったり楽しんだりしてもいいんじゃないかな、とも思ったり。見れてよかった展示。

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2018年1月30日 (火)

M7@画廊くにまつ青山(2018/01/29)

今日の夕方は画廊くにまつ青山に。現在開催中なのは男性作家7人のグループ展。

こちらのギャラリーの取り扱い作家は女性が多い印象があったので、男性作家のグループ展というのがまずちょっと意表を突かれた。そして出展作家の技法もさまざまで、丸岡和吾とか渡辺おさむとか、あらこんなところでお名前を、という作家も出展している(こちらでの渡辺おさむの個展は先日見ていたりするけど)。

でも不思議なことに、出展されている作品を見ると、確かにこのギャラリーらしさ、今の生活の中でクールでモダンと感じられるものをちょっと変化球な技法で作る作家たち、というのが見えてくる。ギャラリー企画のグループ展ってこういうことなんだね。勉強になった。

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2018年1月28日 (日)

新春日本画7人展 Ⅲ@アートコンプレックス・センター(2018/01/27)

今日の夕方は信濃町のアートコンプレックス・センターに。今回の目当ては日本画作家7人によるグループ展先日の個展がとても面白かった三谷拓也氏が参加しているのを知り、見ておこうかと出かけてきた。

どの作家も伝統的な日本画のフレームワークを踏まえつつ同時代のアートとしてのありかたを工夫しているのだけれど、それぞれに方向性が違うのと、あとは作品の持つ力は「これからが楽しみ」というクラスの作家さんが正直多かったので、全体としての印象はやや薄め。例えば同じくコンテンポラリーな日本画を扱う画廊くにまつ青山でのグループ展とかとは印象が違う。

逆に言うとそれぞれの方向で伸びしろがあるということなので、これから化けるひとも出てくるんだろうな。出展した作家さんの名前は覚えておこう。

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2018年1月27日 (土)

現代美術に魅せられて―原美術館コレクション展@原美術館(2018/01/25)

今日の夕方は原美術館のプレス&メンバー向けのギャラリーツアー。今回の展示はオープニングレセプションが無かったので代わりに設定されたみたい。これは楽しそうと申し込んでいた。

今回の展示はタイトル通り館長の原俊夫氏が現代美術に魅せられて原美術館を開館するまでの過程をコレクションで追った展示になっている。ギャラリーツアーには原俊夫氏も参加し、めちゃくちゃ面白い話を聞かせてくれた。

工藤哲巳をニューヨークのギャラリーに訪ねて「この作品を売ってほしい」と言った作品が「自分の転機になった作品なのでどうしても手元に置いておきたい」といったん断られたが翌日になってホテルに「一晩考えたがそこまでおっしゃるのなら原さんに持ってもらうのが良いと思った」と連絡があった話とか。

李禹煥のギャラリーを訪ねるとき、当時は一介のコレクターだったので軽んじられないようにとキャデラックを借りて出かけたら、その後に李禹煥の家族から「キャデラックのおじさん」と言われていた話とか。

1980年代に本業の出張で台湾に出かけた時に入ったギャラリーで当時は無名だったアイ・ウェイウェイの作品を見つけて購入し、その後20年経って世界の大物コレクターのツアーでアイ・ウェイウェイのギャラリーを尋ねたところ、他の大物コレクターを差し置いてアイ・ウェイウェイが原氏の所にまっすぐやってきて「あなたが原さんか。あなたが私の作品を買ってくれた最初の美術館だ」と言われて周りが驚いた話とか。

カレル・アベルの所に行ったら「あなたが日本に初めての現代美術館を作るのか。それならぜひこれを買ってほしい」と「広島の子供」を譲ってくれた話とか。

いやまぁ、面白い話がずらずらと出てくる。こういう話は文章として読むのと本人の口から聞くのとでは全然ニュアンスが違うんだよな。自分でも作品を買うので、だからこそスケールの大きさが分かるし圧倒された。

今回は話に夢中だったのと混雑していたのとで作品をじっくり見れなかったのが心残り。もう一度見に来ることにしよう。

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2018年1月22日 (月)

ルー・ヤン展 電磁脳神教@スパイラルガーデン(2018/01/21)

今日のお昼は散歩の途中にスパイラルに立ち寄る。ホールでは中国のアーティスト、ルー・ヤンの個展が開催されていた。

展示されている作品はアジアの神々(ヒンドゥー教の神々や、日本の仁王や、おそらく道教の神々んど)をベースに蛍光色の極彩色を施した強烈に目を引くもの。映像作品を中心に写真やインスタレーション、ドキュメント映像など、かなりのボリュームだった。目を引いたのは日本のアイドルグループ「バンドじゃないもん!」のメンバー、ちゃんもも◎を起用した作品。

正直ぱっと見てあまりの悪趣味さに面食らったんだけど、この作品そのものはあくまで「アート」として読み解くべきで、エンタメとして消費するものではないんだろうな。日本のマンガやアニメのキッチュな側面や各国ローカルの文化と融合した受容のあり方などがきっとこの作品のテーマ。
こういう形で日本のポップカルチャーに取り組んでくれる人がいるというのはありがたいことだと思う。

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2018年1月21日 (日)

伊豆野一政個展「贋者」@白白庵(2018/01/19)

今日の夕方は白白庵のオープニングレセプションに。今日から開催されるのは伊豆野一政さんの個展。

彼の作品はグループ展やイベントなどで何度も見たことがあるが個展は初めて。まるで長らく地中に埋まっていたような風情の古色のある作品が中心で、インスタレーションやオブジェから普段使いのぐい呑み、一輪挿しまで種類も豊富。

伊豆野さんから聞いた話も面白かった。元々は写真を撮っていて複数の時間の流れを持つ被写体を画面に入れたいと思ったことからそれに向く陶器を自分で作り始めたのがきっかけだとか、伊賀焼で灰が降り積もることによって生じる効果を電気窯で再現するための工夫を面白がられて贋者という展覧会になった、とか。

今回はレセプションなので日本酒も振る舞われたのだが器が伊豆野さんのぐい呑み。上に書いたように地中に埋まっていたような風情の作品で口に付けるとどういう感じになるのかと思ったらこれが感覚を鋭くするような感覚で面白い。

焼き物の意味とかを見る視点をいろいろ増やしてくれるような面白い展示。陶芸の表現にはこういう可能性もあるんだな。

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2018年1月19日 (金)

粂原愛展「こちふかば」@画廊くにまつ青山(2018/01/18)

今日の夕方は画廊くにまつ青山に。現在開催中なのは粂原愛の個展。

基本的にはこのギャラリーの作家らしい、日本画の技法をベースに現代的な作品を作る作家さんなんだけど、塗りの使い方が独特。日本画の要素を取り入れた作家さんって比較的フラットな塗り方をする人が多いんだけど、この作家さんはちょっと油絵のような色の重ね方をする部分を上手く使っていて、一方でフラットな部分もきちんとあり、そのメリハリが面白い。うーん、絵の知識がもうちょっとあったらうまく表現できるんだろうなー。

絵としての力がしっかりある作品で、それぞれに見入ってしまった。これからの活躍が楽しみ。

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2018年1月17日 (水)

Unknown Sculpture Series No.7 #5 髙田安規子・政子『Dissonance』@void+(2018/01/16)

今日の夕方は会社帰りに表参道のギャラリー、void+に。現在開催中だったのは髙田安規子・政子による彫刻展。

展示室に入るとぱっと目に入ってくるのは何の変哲もなさそうな化粧台。あれっ、と思って近づいてみると、テーブルの上にはミニチュアの酒瓶や壺、あるいはテーブルが置かれている。ここがギャラリーでなければ、持ち主の趣味でそういうミニチュアをアクセサリーとして置いているのかな、と感じたかもしれないが、ギャラリーで美術作品として展示されていることで、違和感が強く強調されて解釈に迷うことになる。

考えてみればこのvoid+自体がギャラリーとしてはちょっと異例のサイズの空間。作品の持つ縮尺のゆがみが空間の隠れていた特性を意識させるという面白いキュレーションにもなっている。

ネタが分かってから出かけると出オチっぽい部分もあるかと思うが、初見では確かに一本取られた展示だった。表参道でお時間があればぜひ。

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2018年1月16日 (火)

常設展@Palazzo Massimo alle Terme(2018/01/12)

ローマ最終日の朝。帰りのフライトが15時なので午前中に最後のローマ観光をしようとローマ国立博物館マッシモ宮(National Roman Museum - Palazzo Massimo alle Terme)に立ち寄ることにした。

ホテルに近いし早い時間に開いていたからといういい加減な理由で立ち寄ったのだが、とても見ごたえがあった。一番圧倒されたのは1階と2階にずらりと並ぶ彫刻で、とにかくリアルだし歴史や歴史の教科書で見たこともありそうだしというものばかり。

3階の壁画やモザイクもとても味があったのだが時間が押していたので駆け足になってしまったのが残念。ここだけではなく、次のローマでは美術館・博物館を見て回るのにじっくり時間を取りたいな。

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2018年1月12日 (金)

‘Mangasia: Wonderlands of Asian Comics’@Palazzo delle Esposizioni(2018/01/10)

ローマに観光旅行に来た。今回は遺跡を見て回るのがメインのつもりで美術館やギャラリーなどはあまりチェックしていなかったのだが、バスの車窓から「Mangasia」という大きなポスターを見かけて興味が惹かれた。調べてみるとタイトルの通り日本以外のアジアでのマンガ表現を含む広範な内容のよう。これは見なければ、と思って出かけてきた。

思っていたよりも硬派というかヘビーな内容で、マンガに何が表現できるか、それがマンガである意味は何か、といった点を技術面よりも内容面に重点を置いて展示している。なので北朝鮮のプロパガンダ漫画とか日本の成人コミックのような、へーそういうのも出すのかー、というトピックも取り上げていた。こういう切り口はとてもヨーロッパっぽいっていうか、表現者に対して社会が求める責任が大きいんだろうなと思う。

その分見て回るだけで面白い、という部分には若干欠ける。日本以外の漫画、特に東アジア地域以外の漫画は、一つ一つの作品を見ると上手いな良く描けてるなという作品も多いんだけど、多様なジャンルをカバーする展示の中で日本の作品と並べてみると、物足りない部分も目に付いてしまう。

本展のキュレーターはバービカン・センターの人なんだけれど、他の国を巡回したりするのかな。できれば日本にも来てほしい。

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2018年1月 7日 (日)

黒田潔「Paper」@hpgrp GALLERY TOKYO(2018/01/05)

今日の夕方は表参道のhpgrp GALLERY TOKYOに。現在開催中だったのはイラストレーター黒田潔の個展。

展示されているは色遣いを抑えた様々なイラストレーション。生活の中でふと目にするような日常的なイメージをテーマにしたもので、背景だとかイメージの対象の個別の個性とかを削ぎ落したミニマムな形で表現されている。パッと見は無個性なイメージなんだけれど、そういう印象を受けることも含めて明確な制作意図があるのだろうことは伝わってくる。ただ、どのようなコンテクストで読み解くべきか、という手がかりが分からず、そこがちょっとモヤモヤしたなー。

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2018年1月 5日 (金)

西太志+矢野洋輔展「居心地の良さの棘」@8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery(2018/01/04)

今年最初のギャラリーは綱島の帰りにヒカリエのTomio Koyama Galleryへ。開催中だったのは矢野洋輔と西太志の二人展。

矢野洋輔の作品は木を素材としたもので、異なる種類の木材を木目などを揃えてつなぎ合わせることで一枚板のように見せる作品や、木目や割れを生かして人の顔の要素のように見せる彫刻など、木の癖をそのまま生かした温かみのある作品が並ぶ。

一方で西太志の作品はキャンパスに木炭と黒絵具で描かれたモノクロームの絵画。矢野洋輔の作品と並べて見たので最初は木版を焼いて黒焦げにしたのかと思った。それほどに強く、謎めいた印象の作品で印象的。

ちょっと酒が入っていたので集中力は散漫だったけど、正月最初の展示だからそれも良いよね。今年も良い作品にたくさん巡り合えますように。

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