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2008年12月31日 (水)

純粋なる形象-ディーター・ラムスの時代展@サントリーミュージアム天保山(2008/12/29)

帰省で大阪に帰ってきている。今夜は飲み会で早めに街に出てきて買い物をしていたが、思ったよりも時間が余ったので久しぶりのサントリーミュージアム天保山に。ここからの大阪港の眺めは相変わらず素敵だ。工業港の詩情って妙な表現かもしれないが、他の港では感じられない独特の雰囲気がある。

現在の展示はブラウン社の製品デザイナーであるディーター・ラムス氏の業績をたどるもの。彼は戦後のインダストリアルデザインの方向を決定づけたほどの巨匠とのことで、展示も彼の作品だけではなく前後・周辺の作者の作品も含むものになっている。個人的に好みのど真ん中のデザインばかりで、どれも欲しくて困った、って何てベタな感想(笑)。ひょっとしたらミュージアムショップに出てないかな、と期待していたらトラベルクロックだけは置いてあった。普通の家電価格なのでお土産にぜひどうぞ。デジタル腕時計が特に気に入ったんだけど、こういうデザインの物ってどこかで売ってないのかなぁ。

興味深かったのは、上に書いた時計類やドライヤー、調理器具などの使い方が明確なものについてはデザインの力が今でも全く衰えていないのに対し、オーディオ製品などの複雑なユーザインタフェースを必要とする製品群は技術とデザインのバランスが崩れている時期があること。インダストリアルデザインというのはやはり製品の機能あってのものなんだな。

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2008年12月29日 (月)

オダトモヒデ@綱島Blue Corn Cafe(2008/12/26)

今日は仕事納め。会社の会議室で少し飲んでオフィスを出たらその足で綱島に向かう。髪を切ってすっきりしてから本屋を冷やかし、今年最後のブルコンに。今夜出演のオダトモヒデ4月に一度見ている。今回は時間の関係で最初のセットしか見ることができなかったが、古めのロック・ブルースのカバーを中心に演り、満足できるライブだった。

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2008年12月26日 (金)

L'Ultimo Bacio Anno 08{アン・サリー/細野晴臣}@恵比寿ザ・ガーデンホール(2008/12/24)

去年のイブは代官山だったが今年は恵比寿。ガーデンホールは今回が初めてになる。ちょっとリュクスなスペースを想像していたのだが結構カジュアルで、普段は普通にライブハウス使いをしているのでは。客席前方はフロアに、後方が作り付けの階段席になっている。今日はフロアにパイプ椅子を出していて、僕の座席はそこ。通路の角の席で見通しは良いし足もゆっくり伸ばせるのだが、休憩時間はひっきりなしに人が通ってちょっと鬱陶しい。

今日の出演二人だと大物は細野晴臣のほうということになるのだろうが、僕の目当てはどちらかというとアン・サリー。彼女は僕がニューヨーク在住中の帰省時にレコードショップのフライヤーで名前を見かけ、何の気なしにCDを聴いてみてこんなに歌の上手い人がいるのかとちょっとショックを受けた。それ以来一度はライブで聴いてみたいと思っていたのだがなかなかスケジュールが合わず、結局こういう日になってしまった。

で、生で聴いてみると、やっぱ上手いなぁと。ちょっとオリジナル曲もあったけれど基本的にはスタンダードを歌うステージで、アメリカのそれはもちろん日本のスタンダード(「蘇州夜曲」とか「桑港のチャイナタウン」とか)もよく似合う。細野氏へのトリビュートということで「ガラスの林檎」を歌ったのも良かったな。アレンジによって曲を自分のものにするというよりは、オリジナルの意図に忠実に向かい合う過程に個性が入り込むという感じのカバー。もっと狭い店で聴きたかった、と思うかと事前に考えてたんだけど、歌が全然ホールの広さに負けておらず伸びやかでこちらの方がいいなぁと思うほど。

20分の休憩を挟んで細野晴臣の出番だったのだが、実は僕は彼が今どんな音楽をやっているかの予備知識がなかった。なので、いきなりアメリカンオールディーズ、それもブルコンでやってるような直球ど真ん中のやつが始まったときは少し驚いた。当然ながら上手いし、バンドメンバーも多いので音も厚い。それに加えてトークが絶妙で、日本人ミュージシャンでアメリカのキャバレーショウの味を出せる人を僕は初めて見た。

当然ながらセッションタイムがあり、最後はWhite Christmasをデュエットして終了。クリスマスイブの夜にふさわしい、スペシャルなライブだった。

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2008年12月23日 (火)

December Song Book'08{furani/大森洋平/拝郷メイコ}@赤坂グラフィティ(2008/12/22)

師走のバタバタが片付いたので今週はあちこちライブに行ける。今日は赤坂グラフィティ。ステージ横にクリスマスツリーが飾ってあってちょっと気分。

最初に登場したのはfuraniという女性アーティスト。最初の曲をキーボード弾き語りで、その後はベース、ドラム、バイオリンのサポートを入れて演奏していた。このハコらしいやさしくしっとりしたポップスだったのだが、しっかり上手いうえに楽曲にも幅があり飽きさせない。

次に出演したのが大森洋平。こちらは全曲ギター弾き語りでやはりいい感じだった。僕は男性SSWを直接目当てに出かけることはあまりないので、イベントライブでこういうアーティストに出会えると嬉しくなる。ただ、MCがぶっきらぼうというか照れがあるのはちょっと頂けない。こういうジャンルを、特にライブで演る以上はトークもショウの重要な一部だと思う。

トリが今夜の目当ての拝郷メイコ。最近のイベント用のセットから少し変えていて、新曲でもなかったんだけれど、クリスマススペシャルということだったのかな。しばらくぶりに生で聴くと、この透明感のある声を生の人間が出しているということにちょっと感動する。

最後にはセッションでHappy Christmasを。イベントならではのお楽しみで得した気分になるよね。客席にコーラスを求めたりして、ちょっとハッピーな気分になったライブだった。

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2008年12月21日 (日)

1930年代・東京~アール・デコの館(朝香宮邸)が生まれた時代展@東京都庭園美術館(2008/12/20)

東京都庭園美術館では開館25周年記念展を開催中。テーマは美術館の建物、朝香宮邸が建てられた1930年代の東京ということで、今回足を運んでみた。展示品は美術品・工芸品が多いのかと思っていたが、どちらかというとファッション・広告デザインの比率が高かった印象。先月見てきた「関西のグラフィックデザイン展」と重なる対象も多く、一層興味深く見ることが出来た。関東大震災からの復興直後の時期であり、どことなく新開地の気負いを感じさせる、というのは関西人の思い込みかな。美術・工芸作品として展示されていたものも含め、作品そのものが圧倒的な強度を感じさせるというものはほとんど無かったが、展示会全体として時代の空気が伝わってくるものだった。

もう一つ、この展示会では普段は展示されない朝香宮邸の家具や部屋も後悔されている。特に興味深かったのは今回初公開という中三階の倉庫(納屋)。元の用途からして当然ながら他の部屋のように華やかな装飾があるわけではないが、古い建物の機能的なスペースとしてなんとも言えない味がある(昔の食糧ビルとかこんな感じだった気が)。今後は資料展示や講演会に使っていきたいとのことだけれど、それはちょっと勿体無い。美味く使えばキュレーションの幅が広がるだろうに。

余談ながら、この展覧会はモガ・モボにちなんでか帽子をかぶって来館すると2割引してくれる。事前には知らず単に寒いから毛糸の帽子をかぶっていっただけなのに割り引いてくれてかなり得した気分だった(笑)。

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2008年12月20日 (土)

GO!GO!7188@赤坂BLITZ(2008/12/16)

今年の年末年始もGO!GO!7188のツアーを見つけた。ツアータイトルも"ねんまツアー"と人を食っている。彼女らのライブは外れがないことが分かっているので、今年初めのライブ以降の活動は追いかけていなかったがためらわずに前売券を買って楽しみにしていた。

会場は赤坂BLITZ。懐かしくて泣けてくるコヤだ。もちろん改装前と違って今は赤坂サカスの中の一スペース。会場の周りは華やかにクリスマスの飾り付けがされているし、隣では中島みゆきの夜会が開催中というセレブな雰囲気だが、中にはいるとどことなく昔の雰囲気が残っているのが嬉しい。少し狭くなったかな。もちろん邪魔な柱は無くなっている。

ライブはいい意味で予想通りのまったく期待を裏切らないもの。キャリア的にはそろそろベテランだが実年齢は若いはずなのに、客あしらいも含めた圧倒的な貫禄は何なんだろう。2時間強の時間はあっと言う間だった。
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2008年12月14日 (日)

Milky Banana@綱島Blue Corn Cafe(2008/12/13)

今日の夕方は綱島で忘年会。久しぶりの伊勢源で料理も馬鹿話も堪能し、勘定を終えたところで時計を見ると9時半ぐらい。今からだと第2セットに間に合うな、ということでブルコンに。

今夜の出演はMilky Banana前回のライブがいい感じで、そのとき買ったアルバムは愛聴くしている。今日のライブも良かったのだが、忘年会で結構飲んだ後だったのでちょっと勿体なかったかな。いや、酔いつぶれる寸前に心に沁みる音楽が流れているのが良いのか…。

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2008年12月12日 (金)

吉岡徳仁ディレクション 「セカンド・ネイチャー」展@21_21 DESIGN SIGHT(2008/12/10)

21_21は東京ミッドタウンのデザインギャラリー。サントリー美術館とは違いビル群の外、北側の庭に半ば地中に埋まるような形で存在しているので存在に気付かない人は気付いていないのではと思う。近所なのでもちろん存在は知っていたのだが今まで出かける機会が無かった。今日は仕事で展示会を見に東京ミッドタウンに出てきたのと、企画展「セカンド・ネイチャー」の出典作家にニューヨークで見て記憶に残っていた安部典子が入っていたので帰りに立ち寄っていくことにした。

21_21の展示スペースはコンクリート打ちっぱなしのある意味いかにもという感じの空間なのだが、仕切りの入れ方が独特なのであまりベタさは感じない。出典作品のそれぞれはかなり薄味で主張が強くなく、安部典子の作品もかなりの小品だった。むしろ、展覧会タイトルにあるように、デザイナー吉岡徳仁が出典作家の作品(自作も出展している)を使って作り上げた空間そのものが作品ということだろう。

展示会の見所は一番大きな部屋に展示された吉岡の作品群。天井からは長さの違う透明なファイバーを吊り下げたインスタレーションが雲のような効果を出しており、そこに展示された作品は塩の結晶がびっしりと張り付いた椅子。そして、その作品を作成する過程の水槽に入れられた素材や、ある音楽を聞かせて成長させたと言う結晶の作品。ある種ハプニング・アート的な作品で、インパクトの大きな部分を結晶という素材に頼っている面もあるのだが、部屋全体としての展示には強いインパクトがある。

難しく考えなくても、ファイバーで作られた部屋の中の雲と、きらめくような結晶、そして泡がたゆたう水槽という空間は冬に相応しいちょっとした異世界。東京ミッドタウンに来る機会があれば、30分ほど時間を取ってぼんやり眺めてみてはいかが?

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2008年12月 9日 (火)

ザ・バファリンズ@新宿BAR非常口(2008/12/08)

ザ・バファリンズというユニットを知ったのは不思議な経緯で、この地の夏に社員旅行に出かけたときに海老名SAにフライヤーが置いてあったというもの。それも半年も前の名古屋でのライブイベント告知のもので、なぜそんなものがおいてあったのか分からない(何枚かまとまって置いてあったので誰かが捨てていったというわけではないと思う)。最近部屋を片づけていたらそのフライヤーが出てきてそのときのことを思い出し、ネットで調べてみたら今日が最後のライブと言うことを知った。これも何かの縁かと思い出かけることに。

会場のBAR非常口は新宿2丁目にあるライブスペース。バーとラウンジに分かれた作りになっていて、バーには土地柄ゲイコミュニティーのポスターが貼ってあったりして少しぎょっとしたが、ラウンジは広さも適度でソファーが置いてありいい感じ。こういうスペースで音楽が聴けるって日本にはあまりないんだよね。

本日はイベントでザ・バファリンズの出番は最後の4番目。場所柄なのかサブカルっぽいイベントで、出演者のダメっぽい感じがいい味を出している。筋肉少女帯っぽい路線を狙って楽曲はそれほど悪くないけどわざわざ入れたダンサーが全然踊れてないとか、MC中に自虐ネタで女性メンバーの日記を読むというのを入れたはいいが客を置いてけぼりにして内輪で盛り上がってスケジュールが押しまくったとか。その中で島村秀男という男性シンガーが端然とした印象で、アコーディオンの弾き語りでシャンソン的な曲をいい感じで歌っていた。他の出演者との関係でバックバンドが無くアコーディオン以外がカラオケだったのが非常に残念で、機会があれば是非もう一度聴いてみたい。

で、ザ・バファリンズ。他のアーティストに例えると椎名林檎 meets Perfumeとでもなるだろうか。女性二人のユニットで楽曲のベースは電子音、プラスチックなダンスを踊るのだが、キャラ立てとかは初期の林檎チック。コスチュームがボディコンのナース服というのも僕は「本能」のPVを思い出した。フライヤーを見てYouTubeで試聴して見当を付けていた通りのベクトルでビンゴ。予想外の驚きはかなり完成度が高かったこと。正直もっとグダグダかもと思っていたのだ。アングラ的なショウとしてライブで見るにはとても楽しめた。結成から1年ほどでの解散は惜しい。

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2008年12月 7日 (日)

安藤忠雄建築展[挑戦-原点から-]@ギャラリー・間(2008/12/06)

久々のギャラリー・間では安藤忠雄の個展が開催中。いつもは渋好みのこのギャラリーでずいぶん派手な企画を、と思ったら、TOTO出版にて刊行中の『安藤忠雄の建築』の出版を記念しての開催ということらしい。なので彼の仕事、「光の教会」のような小規模のものから副都心線渋谷駅"地中船"、はたまた中東やイタリアでの都市プロジェクトを写真、イラスト、模型などで紹介しているのだが、今回の展覧会の目玉は別にある。彼の実質的な最初の仕事、「住吉の長屋」の実寸大模型が展示されているのだ。

長屋一件分のスペースの中央三分の一を中庭として開放したこの住宅は、雨の日には傘をさしてトイレに行かねばならないなど普通に考える生活の便利さを犠牲にした設計で、長く毀誉褒貶のあった作品とのこと。僕も存在ぐらいは知っていて、正直どうかなぁとは思っていたのだが、実物大のものを見てみたら実は「好きなら住めるんじゃないの」という気がした。各部屋は案外広いし、中庭はおそらく風は防いでくれるので雨だけなら慣れれば何とかなりそうだ。僕のように図面や模型から生き生きと実物を想像することが出来ない素人は、建築は実物を見てみるものだと思った。

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2008年12月 4日 (木)

鏡園-馬良撮影作品展@上海美術館(2008/12/02)

今週は上海に来ている。まぁお仕事というか国際会議でギリギリやるのが任務なのだが、オフタイムぐらいはドンパチやるよりブンチャカやろうよォと思ってTimeOut上海(あるのだ)を見てみたが普通のライブが全然無い。ひょっとしたらホテルやレストランで定期的に出演しているバンドの実力は侮れないのかもしれないけれど、これほどの大都市でこれはないんじゃないかなー。

そんなわけでせめてギャラリーぐらいは見ておこうと上海美術館に。常設展はやっておらず、現代作家の企画展が同時に3つ開催されていたのだが、圧倒的に目を引いたのが馬良の展示。上海の若手の写真家で、シュルレアリスティックな作品なのだが視点の面白さや写真としての質感、そして中国作家としてのアイデンティティを感じさせるリリカルな雰囲気がすばらしい。風景の中にシュールな扮装・ポーズをした人物を配した《小旗手》《郵差(郵便配達夫)》、セピアの墨絵風の写真、でも良く見たら題材はガラクタの上に漢文を置いた《二手唐詩》のそれぞれのシリーズが特に印象的だった。中国の現代写真家の作品はいくつか見た記憶があるが、彼の作品はその中でも白眉ではないだろうか。馬良だけに。誰が上手いこと言えと(ry。いやほんと、良かったです。名前を覚えておいて損は無しと思いました。

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