2018年10月15日 (月)

ビーナスを綴じる-Venus Bound-@アートコンプレックス・センター(2018/10/14)

今日のお昼はアートコンプレックス・センターに。今回気になって足を運んだ展示は「ビーナスを綴じる-Venus Bound-」。このタイトルだけだと良く分からないが、「『春画』や『エロス』をテーマに据え、これを溌剌と明るく扱った展覧会を計画します」となると、これはやっぱり興味がある。

ここアートコンプレックス・センターはハイアートと商業イラストのクロスオーバー的な作家・作品がメインのジャンルの一つで、当然のこととして女性を扱った作品も多い。見る側のイメージをそのまま投影した美しい女性の絵画・イラストは見る側の男性による見られる女性の支配といったポルノグラフィックな要素を持ちがちだ。そういった関係を逆手に取った表現を試みる作家もいる(このギャラリーでの代表作家では大槻香奈とか紺野真弓とか)けれど、おおらかにエロスを肯定する作品を展示しよう、というのは、それとはまた違ったこのギャラリーの展示方針への反逆だと感じたのだ。

で、展示なのだけれど、うーん伝わる人には伝わるのかな、でも個人的にはピンと来なかったな、というのが正直なところ。どの作家さんもとても誠実にこのテーマに取り組んだということは作品を見て伝わってくるんだけれど。ただ最後のコーナーに展示されていた池田満寿夫の作品を見てもあまりピンと来なかったので、僕が個人的にこのジャンルへの感受性が弱いということなのかもしれない。

今の時代にとても意欲的な展示だと思う。ぜひ企画展として今後も定期的に続けていってほしい。

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2018年10月14日 (日)

金田花季展「百獣の女王」@白白庵(2018/10/13)

今日の夕方は白白庵に。現在開催中なのは金田花季氏の個展。最初に彼女の作品を見たのは5年前のアートフェア「天祭一〇八」だったと思う。その時は猫を童話チックに描くイラストレーターという印象だったんだけど、その後の5年間でずいぶん作風が変わった。フードのような被り物として猫の上に猛獣を描くというアプローチを取り入れ、最近の作品では骸骨や爬虫類のようなグロテスクなモチーフも描くようになった。画風がそういうモチーフに合っていたこともあり、作家性がぐんと上がって現代美術としてもとても面白い作品になっている。

今日は作家さんが在廊だったのでいろいろ話を伺うことができた。一番興味深かったのは被り物として猛獣を描くというアプローチはどこから出てきたのですか、という話で、猫も虎も好きだけどそれまでは虎はどうしても背景、脇役としてしか描くことが出来ず、何か方法が無いかと考えていたら「被り物にしたら猫と同じ大きさで描いても不自然じゃないのでは」と思いついたと。いや、凄い、アーティストさんの発想で作品を作らない人間とは全然違うところから出てくるので本当に勉強になる。その他にもグロテスクな作品は面白いんだけどそればっかり描いてると参るのでスイートな作品と交互に描いてるとか、いろいろ面白い話も伺えた。

風刺やユーモアもある刺激的な作品なので、近く大きな仕事をしそうな作家さんで今後が楽しみ。気楽に眺めることもできるのでぜひ展示に足を運んでみてほしい。

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中島洋子「模様と装飾2」@スペースユイ(2018/10/12)

今日の夕方はスペースユイに。現在開催中なのはイラストレーターの中島洋子氏の個展。

フライヤーに載っていたのは花を型染風に描いたイラスト。デザイン的なリズムとイラストレーション的な柔らかさの両方がある素敵なイラストだな、と思って足を運んだ。会場に足を運んでみるとフライヤーに載っていたのが一番デザイン寄りの作品だったようで、もう少しイラスト的なテイストの強い作品もあり、それらはそれらで魅力的。

作家さんが在廊だったのでいろいろお話を伺う。普段はイラストレーションを中心に活動しているけれどデザイン的な要素も取り入れてみようと今回の展示にチャレンジしたとか。そういう展示を見られるのもこのギャラリーの醍醐味。

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2018年10月13日 (土)

光と鬼│横須賀功光@EMON Photo Gallery(2018/10/11)

今日の夕方は広尾でセミナー。自宅に帰る途中にどこかギャラリーでも覗いて、と考えて、広尾にあるEMON Photo Galleryを思い出した。2年ほど足を運んでいなかったギャラリーだけど、スマホでWebサイトを見てみると当時より面白い展示をやっている様子。今はどうなっているんだろう、と思って立ち寄った。

現在展示中なのは横須賀功光氏の個展。資生堂の広告写真や、日本人初のヴォーグのフリーランススタッフカメラマンとして有名な写真家で、僕は名前は知っていたのだが作品をまとめて眺める機会はなかった。今回はキャリアの初期から晩年にかけての芸術写真を代表作のオリジナルプリントで眺めるという企画。

何というか、どの作品も光が実体として感じられるような迫力のある作品だったのだが、中でも惹かれたのは『斜』というシリーズ。金属のオブジェを空間に配置し、そこにコントロールした光線を当てて得られる光と影を撮影したもので、ギリギリまでストイックでありながらとても艶めかしい、モノクロ写真の本質を見せてくれるような作品だった。

ギャラリースペースなので展示作品数は限られているが、無料で見られるとは信じられないほど質の高い展示。写真に興味がある人にはとてもお勧め。

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2018年10月10日 (水)

コレクション展@ハーモ美術館(2018/10/07)

この週末は大学時代の友人と信州に旅行。今日は友人の案内でハーモ美術館にやってきた。諏訪湖の周りを走っているととにかく美術館が多く、ちょっと走るとすぐに別の美術館の案内板が出てくるほど。そんな中から友人が選んだハーモ美術館は、素朴派を中心とするコレクションを持つ美術館。

入口を入るとダリの彫刻「時のプロフィール」が迎えてくれ、階段を上がって最初に展示されているのがアンリ・ルソーやグランマ・モーゼスなどの素朴派のコレクション。そのほかにもルオーやビュッフェ、マティスやシャガールなどバラエティに富んだ作品が展示されていて、興味や知識レベルに応じてどんな人でも楽しめる展示になっていると思う。

ミュージアムショップやカフェもセンスが良く、何より諏訪湖の景色が素晴らしい。諏訪湖に旅行に行くなら他の美術館を差し置いて足を運ぶ価値があると思う。

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2018年10月 9日 (火)

彫刻コレクション展「世界を映す-1983~1995」@美ヶ原高原美術館(2018/10/06)

この週末は大学時代の仲間と長野に旅行。地元の友人の案内でドライブの途中に美ヶ原高原美術館に立ち寄った。こちらは箱根彫刻の森美術館の姉妹館で、広大な庭園には350点の現代彫刻が常設展示されている。あいにく風が強く雲が重たく立ち込める日だったので解放感はそれほど感じられなかったのだが、それでも大自然の中に散在する彫刻の様子は素晴らしかった。天気の良い日にゆっくり廻れば一日楽しめるんだろうな。

屋内展示場ではこの美術館が開催してきた国際公募展での入選作品のコレクション展が開催されていた。1983年から1995年にかけて、合計12回の開催ごとに1点の作品が展示されている。僕が名前を知る作家はほとんどなかったんだけど、マグダレーナ・アバカノヴィッチの作品に再開できたのは嬉しかった。

開催されていた期間がまさにバブルという年代で、1995年で途切れてしまっているのがなんとも残念だけど、屋外の展示を見るとその後もコンスタントに作品の購入は続けている様子。今度はこの美術館をメインにゆっくり信州を訪れてみたい。

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2018年10月 8日 (月)

きよみずミチル個展「猫愛その伍」@アートコンプレックス・センター(2018/10/05)

今日の夕方はアートコンプレックス・センターきよみずミチルさんの個展を見に。擬人化した猫の絵を描く作家さんで、4年前に偶然にこのギャラリーでのフライヤーを見つけて足を運んで、それ以来個展に出かけている。

今年は個展が重なり、6月7月にもそれぞれ足を運んでいるので、似た作品が多くなるのかなと思っていたのだけれど、今回は過去の作品も持ってきましたということで懐かしい作品もあり、楽しむことができた。初めて金箔を使ったという作品とか、猫のアートフェアで賞を取った作品とか、目新しい作品も。

作家さんも在廊でいろいろな話が弾んだ。年末のグループ展にも出展するそうなのでまた見に行かなくちゃ。

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2018年10月 4日 (木)

小笠原美環「こわれもの」@MAHO KUBOTA GALLERY(2018/10/03)

今日の夕方は外苑前のMAHO KUBOTA GALLERYへ。現在開催中なのは小笠原美環氏の個展。思春期に海外に出てドイツを拠点に長く制作を続けている作家とのこと。

展示されている作品はほぼモノトーンの油彩画。モノクロ写真と見まがう写実的な風景を描いた作品から抽象画との合間にある作品まで幅は広いが、いずれも静謐な空気感、それも見る側の心理状態を投影したような雰囲気を漂わせている。

「こわれもの」というタイトルは、作家が感じるここ数年の世界や社会の動向を反映させたものだとのこと。出展作品はそういうものを伝える力を確かに持っていると思う。良い作家に出会えたな。

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2018年10月 2日 (火)

茶畑和也「ハートのわすれもの」@スペースユイ(2018/10/01)

今日のお昼はスペースユイに。現在開催されているのはイラストレーター茶畑和也氏の個展。茶畑さんの個展を見るのは6年ぶりになる。

今回の展示のメインもハートをモチーフにしたイラスト。このイラストは東日本大震災の後に福島原発の作業員の方々を励ますために描き始めたそうで、それを7年間ずうっと継続されているというのはただただ凄いと思う。原発事故に絡んだテーマで作品を作れば、怒りなり苛立ちなりのネガティブな感情が作品に出てしまうのが普通だと思うんだけど、そういったものをまったく感じさせないんだよね。

今回はハート以外のイラストもあり、また前回も展示されていた針金のオブジェも出展。絵葉書とかカレンダーとか、手頃に買える作品も多い。青山で時間があれば覗いてみてください。どんな人でも幸せな気分になれること保証しますよ。

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2018年9月25日 (火)

鮫島ゆい展「√ root」@ときの忘れもの(2018/09/23)

今日は大阪に墓参りで日帰り帰省。あちこち動き回ったんだけど途中で時間を作ることができ、大津で開催している鮫島ゆいさんの個展を見ていくことにした。鮫島ゆいさんの作品を初めて見たのは6年前。当時のneutron tokyoで、青空に浮いた雲の絵を妻が気に入って購入したのがきっかけ。その後も展示には足を運んでいたんだけど、発表の場所を関西に移されたので見に行く機会が減ってしまった。作品を見るのは2014年のthe three konohanaでの個展以来だから4年ぶりになるか。

会場の2kw galleryはJR大津駅の山側、国道一号線沿いにある。ここは学生時代に通学で通っていた道なので懐かしい。ギャラリー自体はさほど広くはないが2階建てになっていてあることを上手に生かした作りになっていて窮屈さを感じさせない。2階からの琵琶湖の眺めは見事。

展示されている作品は荒いタッチで描かれた具象と抽象の合間にあるような作品なんだけれど、その画面の中に単一色でフラットに塗られた区画が入り込んでいて、その面白さに目を惹かれる。このモチーフは以前から変わりませんね、と聞いてみると、ずっと自分の中にあるテーマで最近また強くなってきているんです、という話をしてくれた。

ちょっと慌ただしかったけど来てみて良かったな。次は東京で作品を見ることができたらいいな。

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