2018/08/10

RFID Journal 抄訳 2018/08/10号

今週気になった記事は中国アリババグループのSmartrac社への出資。QRブームの親玉がなぜNFCに、と思う人も多いでしょうが、偽造品や横流しの防止という用途ではNFCにメリットがあり、アリババはそのメリットを取りに行っている、ということだと思います。ただ他の用途への展開ももちろんありうるはずで、今後の展開が気になります。

ロシアW杯でのサッカーボールへのNFCタグ組込み、プーチンからトランプへの贈り物として一般紙でもゴシップ的に取り上げられましたが、RFID Journalでも取り上げられました。アメフトではボールや選手に各種のセンサーを入れて実況に使うことが始まっていますが、サッカーはゲーム性が違ってそういうニーズはあまり無いのでしょうね。

識者投稿では「Hospital 4.0」という概念が取り上げられています。名前の通り「インダストリー4.0」の病院版のようで、検索しても日本の記事はまったく引っかかって来ませんが、ヨーロッパを中心に使われ始めているようです。今後どう広がっていくか、日本に入ってくるのか、注目です。

なお、元記事はこちらになります。

RFID Technology Scores Ticketing, Brand Engagement at World Cup

今年のロシアワールドカップではサッカーボールにNFCタグが組み込まれていたことが話題になりましたが、それに加えて試合のチケットにもNXP 13.56MHz MIFARE Ultralight EV1チップが組み込まれていました。ワールドカップのチケットには2006年のワールドカップで最初にRFIDチップが組み込まれました。

Integrated BLE-NFC Solution Opens the Door to Mobile Access

Nedap社は企業のアクセス管理にスマートフォンを利用するソリューションMACEを提供しています。このソリューションはNFCだけではなくてBLEやバーコードも利用できるようになっています。

Alibaba Invests in Smartrac, Takes a Seat on the Board

中国のAlibaba GroupはSmartrac社に出資しました。投資額は公開されていませんが主要株主のJ.P.Morgan社はまだ支配権を保有しています。Alibabaの出資目的は偽造品の流通防止と消費者への情報提供です。

ABRFID to Deliver IoT RFID Award in August

ブラジルのRFID業界団体であるABRFIDは8月に開催されるLATAM Retail Showで2018 IoT RFID Awardの授与式を行います。今年は事例、人物に加え、学術論文に対する授与も行われます。

RFID News Roundup

  • Identiv社は偽造防止用の耐タンパRFIDラベルを発表
  • Checkpoint Systems社が新たなRFIDソリューションを発表
  • Rockwell Automation showcases IIoT applications
  • Scandit社がAR向けのIoTソリューションでシリーズBの資金調達を実施
  • ソラコムがIoTデバイス向けのプロビジョニングサービスを発表
  • テンセントがLoRa Allianceへの参加とLoRaWANネットワークの提供を発表

Hospital 4.0 and Connectivity in the Health Sector

患者の体の各部のバイタルデータを大量に収集し、それを用いてAIで判断を行う「Hospital 4.0」という概念が登場しつつあります。

Scalpers Deploys RFID Across 150 Stores(有償記事)

ファッション小売チェーンのScalpersは、全世界150店舗を対象にRFIDによるサプライチェーン管理システムを導入中です。同社はNedap社のRFIDソリューションを9店舗に試験導入し、その結果が良好であったため、全店舗への展開を決めました。

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2018/08/03

RFID Journal 抄訳 2018/08/03号

今週気になったのはSTMicroeletronics社のType 5規格対応NFCチップの記事。NFCタグが70cmの距離から読み取りができると、ユースケースがずいぶん変わってくると思います。この規格に対応したタグやリーダーだけではなく、新たに出てくるサービスにも注目したいですね。

Simble Robotics社の棚卸ロボットの記事も興味深かったです。地上走行型のロボットはドローンの登場で注目度が薄れた感がありますが、それは地に足のついた普及にとっては悪いことではないと思います。本来は日本のメーカーの得意な分野でもあると思うので、日本メーカーも頑張ってほしいですね。

Tallyrobotsimberobotics

なお、元記事はこちらになります。

FreeWave Technologies Provides UHF Video Streams, Manages Volcano Conditions

FreeWave Technologies社は900MHzのUHF帯を利用してビデオカメラの画像を送信するソリューションを開発しました。同社はWiFiの利用も検討しましたが、消費電力が大きくなるため断念しました。同社によると900MHz帯を用いたビデオカメラの画像の送信は世界初とのことです。

Awarepoint Assets Transferred to CenTrak Subsidiary

RTLSベンダーのCenTrak社は同業のAwarepoint社の資産とスタッフを継承しました。Awarepoint社は主に病院向けにBluetoothとZigbeeのRTLSを提供している会社です。Awarepoint社のオフィスは既に閉鎖されていますが、製品は引き続き提供されます。

Simbe Robotics Brings RFID to Computer Vision Robot

Simbe Robotics社は自社の棚卸ロボットTallyにRFIDリーダーを搭載しました。同社は2015年にTallyの最初のバージョンを発売し、それには画像認識による棚卸し機能のみが搭載されていました。ですが、画像認識だけではアパレル製品のサイズ違いなどを正しく識別できないため、RFID読み取り機能が追加されました。最新のバージョンでは画像認識とRFIDの両方を利用することができます。

IoT Opens Doors to Home Connectivity

スウェーデンの窓・扉メーカーのInwido社はIoTを利用した遠隔管理ソリューションを提供しています。このソリューションは建物の利用状況に応じて扉や窓の鍵をかけたり、室内の温度や明るさが適切になるようにブラインドを上げ下げしたり、室内のCO2濃度が上昇したら窓を開いて換気を行ったりします。このソリューションはセンサーとの無線通信にZ-Waveを利用し、ソフトウェアはクラウドベースのWatson IoT Platformを活用しています。

New Type 5 NFC Chip Boasts Long Range, Tamper Detection

STMicroeletronics社はType 5規格に対応したNFCチップST25TVをリリースしました。このチップは近傍型規格であるISO 15693との互換性を持っており、70cm程度の距離から利用可能であるため図書館での持ち出し検出などに対応してます。また、複製防止のためのデジタル署名、パスワードによる保護などのセキュリティ機能も持ちます。

Operationalizing IoT Data to Drive Revenue in the Enterprise

企業がIoTデータを活用して業務を改善していくためには以下のようなステップを踏む必要があります。

  • IoTデータのポテンシャルを理解する
  • 導入の進捗に合わせてデータの収集方法を修正していく
  • 収集したデータを業務変革のためのアプリケーションと統合する
  • データの流れが収益に流れになるようなソリューションを作る

Hellenic Army Finds Reduction in Time and Cost With RFID in Supply Chain(有償記事)

ギリシャ軍はRFIDを用いた兵站管理のテストを完了しました。このテストは米軍も利用しているSavi社のアクティブタグを利用したもので、過去1年間に4つの港でテストを実施しました。同軍はこのテストの結果を踏まえて導入の可否を検討していく予定です。

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2018/07/21

RFID Journal 抄訳 2018/07/20号

今週は比較的地味な記事が並びました。

編集後記によるとRFID Journalが小売業向けのデジタルトランスフォーメーションの白書を制作中とのこと。同誌ならではのRFIDの様々な切り口が掲載されるものになっていてほしいですね。早く読みたいです。

SML社のRFID事業報告も興味深いです。大手は着実に事業を拡大させているんですね。

なお、元記事はこちらになります。

IoT Elevates Service and Lowers Downtime for Otis Customers

エレベーターメーカーのOtis Elevator社はエレベーターの予防保守や最適配車などを実現するIoTソリューション、Otis ONEを提供しています。このソリューションはドアの開閉の動作やエレベーターの加速など、従来は取得されていないデータも活用しています。Otis ONEは半年前に稼働しました。

SML Produced 1.4 Billion Tags for Retailers in 2017

SML社は2017年に14億枚のRFIDタグを販売し、同社のタグは世界の小売向けRFID案件の95%で採用されていると発表しました。小売向けのRFIDソリューションの年平均伸び率は30%で、RFID業界全体の伸び率を上回っています。

IoT Cuts Water Use, Boosts Yield for Asparagus Farm

有機農場のDevine Organicsはアスパラガスの栽培にIoTを活用しています。農場のあるカリフォルニア州は水が不足しており、農場は水の利用を細かく管理する必要があります。同農場ではLoRaで通信を行うワイヤレスセンサーを導入して土壌の水分含有率を測定することで、水の使用量を6%削減しながら収穫量をほぼ倍増させました。

UWB Brings Mapping Services Indoors

測位サービスのベンダーであるHERE Technologies社は屋内での高精度測位技術としてDecawave社のUWBソリューションを採用しました。UWBソリューションは3次元で10センチメートルの精度で即位を行うことができるため、WiFiやBluetoothビーコンでは精度が不足する、製造現場や倉庫での測位に利用されます。

Stora Enso to Be Cornerstone Sponsor of RFID Journal LIVE! Europe 2018

11月7日にロンドンで開催されるRFID Journal LIVE! Europe 2018で、RFIDソリューションプロバイダーのStora Enso社がコーナーストーンスポンサーになることが決定しました。今回のRFID Journal LIVE! Europeは第14回目となり、小売業トラックとそれ以外のトラックの2つのトラックで開催されます。

RFID News Roundup

  • Checkpoint Systems社とImpinj社がオーバーン大学認定RFIDタグの製造で協力
  • Smartrac社がNXP社のUCODE 8を搭載したRFIDインレーのBeltを発表

Digital Transformation Must Be Wholistic

RFID Journalは小売業向けのデジタルトランスフォーメーションの白書を制作中です。小売業のデジタルトランスフォーメーションはマーケティング的な側面に注目が当たりがちですが、商品を必要な分量だけ調達して店舗やWebストアに並べ、オンラインで各店舗のものも含む在庫を確認できるようにする必要があります。デジタルトランスフォーメーションは企業全体をカバーするものでなければなりません。

The Crossroads of Communications and RFID

スマートフォンは通信機能を持つだけではなくバーコードやRFIDタグを読み取ることもできるようになっており、持ち運びのできる業務端末として重要になりつつあります。

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2018/07/06

RFID Journal 抄訳 2018/07/06号

今週気になった記事はダイヘンのRFID生産管理のニュース。クリーンルームでの乾燥処理の工程管理に利用しているようですが、日本のメディアでは報道を見ていない気がします。どういうルートでRFID Journalに伝わったのかちょっと気になります。

識者投稿はIoTを使ったサプライチェーン管理で起こりうる落とし穴の話。MRPを例にとり、在庫量が最適水準よりも高い状態と低い状態が繰り返されるという症状のお話なのですが、Bimodal Inventory Distributionと言うらしいこの症状、検索してもほとんどヒットしません。MRPの世界では有名な概念なのでしょうか。

なお、元記事はこちらになります。

RFID Brings Visibility, Analytics to Conditions and Status of Electronics Under Assembly

日本の産業用電機メーカーのダイヘンはRFIDを利用した生産管理を行っています。同社が製造する精密機械ではクリーンルームで乾燥を行うという工程がありますが、機器ごとにクリーンルームに滞在した時間を監視することは大きな作業負担になっていました。同社はFogHorn Systems社のソリューションを導入し、この作業を自動化しました。

Store Reduces Checkout Time by 80 Percent

ブラジルで化粧品の訪問販売を行うMari Semi Joias社はRFIDを用いて販売員の実績管理を行います。販売員が持ち出す商品の確認は従来は人手で行われ、毎回30分を要していましたが、RFIDシステムを導入して自動で読み取りを行うようにした結果、確認時間が6分に短縮されました。

IoT Manages Nutrient-Rich Milling in Africa

ボランティア団体のSankuはアフリカで小麦にビタミンやミネラルを添加して地域に提供する活動を行っています。同団体は地域ごとに小規模な工場と提携しているため、添加剤を定期的に補充するための活動には非常に手間がかかりました。同団体はIoTソリューションを導入し、添加剤の使用量をデータセンターに送信するようにしました。

Thermocouple Solution Tracks Location, Status of Temperature Sensors

熱電対メーカーのTE Wire&Cable社は製品の需要管理のためにPlataine社のRFIDソリューションを導入しました。熱電対とは異なる材料の金属線を接続して温度差を計測するセンサーですが、製品に寿命があるため一定の回数を超えて利用することができません。TE Wire&Cable社は製品にUHFパッシブタグを貼付し、製品をセットする取り付け口にリーダーを設置することで、使用回数を自動的に記録し、寿命に対するアラートを発行することができます。

RFID News Roundup

  • Feig Electronics社が人間の所在確認むけのUHF RFIDリーダーを発表
  • Teslonix社とCISC Semiconductor社がIoTとRFIDのテストソリューションで協業
  • Nordic Semiconductor社がBLEデバイスの無線性能評価向けのLitePointを検証
  • Smartrac社がオハイオ州でRFIDビジネスを拡大
  • IntelliGuard社がProdigy Health社のオンサイト在庫プログラムのサポート契約を獲得
  • Industrial Internet Consortiumがthe Journal of Innovationのデータ版を公開

Tracking Asylum Seekers via RFID

アメリカで不法移民の施設収容時のトラブルが話題になっています。RFIDリストバンドを使うと、誰がどこにいるということを正確に管理することができます。

Learned Lessons from MRP and the Promise of the IoT

IoTをサプライチェーン管理に利用しようとする場合、同じ目的で導入されたMRP(資材所要量計画)の経験が役に立ちます。MRPではしばしば「間違ったことを素早く行う」という状況になり、在庫が多すぎる状態と少なすぎる状態の間を振幅する状況を引き起こします。このような状況を防ぐには慎重な計画が必要です。

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2018/06/22

RFID Journal 抄訳 2018/06/22号

今週気になったのはUHFパッシブ対応の電子ペーパー搭載RFIDラベル。コンセプトモデルの存在は知っていましたがいよいよ評価キットの出荷が近づいてきました。面白い使い方のできる製品だと思います。

Powercast1

IoT機器のセキュリティに関するレポートも興味深いです。必ずしも従来のTCP/IPネットワークに直接接続できるデバイスでなくても、いろいろな攻撃の踏み台として利用される可能性はあるはず。時間を作って読んでみたいですね。

編集後記はAIを使って在庫の推計をする製品の話。記事にある通り、特にアパレル分野などでは最後の一個をいかに売り切るか、その一方で在庫切れ品を販売してしまわないようにするか、がポイントになるので、推計値の価値は限定的ではないかと思います。定番商品を在庫切れを起こさないように管理することが目的なら価値はありますが。

なお、元記事はこちらになります。

New Label Changes Displayed Price Data With Power from RFID

Powercast社は外部給電なしで動作する電子ペーパー搭載RFIDラベルを開発しています。このラベルはUHFパッシブで動作し、固定リーダーであれば10m、ハンドヘルドリーダーであれば2mの距離から、UHFラベルの書き換えが可能になります。固定リーダーで遠距離から書き換える場合にはタグ1枚当たり45秒の時間がかかるので、夜間にバッチ処理で書き換えるような運用が向きます。この製品の評価キットは2018年の第4四半期に出荷される予定です。

RFID Enables Use of Non-synthetic Cleaner by Tracking Expirations

Paradigm Convergence Technologies(PCT)社は微酸性電解水を利用した殺菌清掃システムの管理にRFIDを利用しています。微酸性電解水は分解して食塩水に戻るため薬品を使えない環境での殺菌清掃に有効ですが、分解するため溶液の期限管理を厳密に行う必要があります。PCT社はボトルにNFCタグを貼付し、ボトルを持ち出す際に専用キオスクで期限をチェックすることで、期限切れのボトルが利用されることを防ぎます。

Pinnpoint, Smartrac Team Up With Lexmark for RFID Printing

RFIDタグメーカーのSmartrac社とラベルメーカーのPinnpoint社はLexmark社のRFIDラベルプリンタを利用する返品物流のRFIDラベリングのためのソリューションを提供しています。返品物流は小売業の大きな負担になりつつありますが、RFIDラベルを返品を受け付けた店舗でオンサイトで作成することで、返品物流のビジビリティを大幅に向上させることができます。

Security Firm's Study Finds Thousands of IoT Devices on Company Networks

Infoblox社はIoT機器のセキュリティに関するレポート"What's lurking on your network: Exposing the threat of shadow devices"を発行しました。このレポートによると、 オフィスの中に存在するIoTデバイスはフィットネストラッカーやスマート家電などを含めると従業員数の10倍以上になることがあり、DDoS攻撃などの温床になる可能性があります。

RFID News Roundup

  • NXP Semiconductors社とBaidu Cloud社が中国のIoTセキュリティで提携
  • Mojix社がSTARflex RFIDリーダーをアップグレード
  • Balluff社がRFIDセーフティーガードロックを発表
  • Teslonix社とCISC Semiconductor社がIoT-RFIDリーダーとテストソリューションで提携
  • Kerlink社がGoogle Cloud IoTとLoRaWANの統合製品を発表
  • Rivetz社とTrustonic社がブロックチェーン対応アプリのセキュリティを拡張
  • Broadgnss Technology社が高精度測位可能技術を搭載したGPSレシーバーを発表

Inventory Accuracy Without RFID?

RFIDを使った棚卸を行わずにソフトウェアで正確な在庫を算出するという触れ込みの製品があります。これらの製品は従業員の棚卸作業のエラー率や盗難率などを基に特定時点での在庫数を計算するものです。これら製品は原理上一定の誤差が生じてしまうため、オムニチャネルで最後の1品を売り切ってしまうという用途には用いることができず、RFIDによる棚卸しにとって代わるものではありません。

RFID Asset-Tracking Technology for Warehouse Relocation

倉庫の引っ越しを行う際にはRFIDを利用することで作業効率を上げたり紛失を防止したりといったメリットを得ることができます。

Aerospace Company Gains Efficiency Threefold With RFID(有償記事)

航空宇宙メーカーのBAE Systems社は仕掛品管理、在庫管理、資産・機材管理を目的としたRFIDソリューションを導入しました。このソリューションではUHFパッシブタグとImpinj社およびMojix社のリーダーが使われています。このソリューションはボーイングの子会社のTapestry Solutionsが提供するIoTプラットフォーム、Enterprise Sensor Integration (ESI)を利用したものです。

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2018/06/15

RFID Journal 抄訳 2018/06/15号

今週気になったのはiPS細胞塊(オルガノイド)をRFIDチップで識別するという話。横浜市立大医学部の武部貴則教授のチームが開発したようなんだけれど、日本のメディアで取り上げられているのを見たことが無い気がします。

Organoids1

ドローンを使った油田採掘用の金属パイプのRFID棚卸しの話。可能だという話やトライアルをやったという話はずいぶん前からニュースに出ていますが、実用化も着実に進んでいるんですね。

編集後記で出ていたIATAのRFID手荷物のトラッキング標準作成の話。良いニュースではあるのですが、正直まだその段階だったのかという印象も。とっくの昔に標準作成は終わり各社の導入待ちというステージになっていたと認識していましたが...

なお、元記事はこちらになります。

RFID-enabled Organoids Offer Aid in Scientific Research

横浜市立大医学部の武部貴則教授はiPS細胞から培養した細胞塊(オルガノイド)の識別のため、細胞塊にRFIDチップを直接埋め込む手法を開発しました。この手法は、細胞塊が成長後にRFIDチップを埋め込むのではなく、RFIDチップに付着したiPS細胞がチップを包み込むように成長していくというものです。RFIDチップは0.4ミリ角で512バイトのメモリを持ちます。

Fracking Companies Track Iron via RFID-enabled App

石油・ガス掘削機材の大手メーカーWeir社は、掘削機材のトラッキングをRFIDとスマートフォンアプリで行うソリューションを顧客に提供しています。同社はもともと社内のビジビリティのために機材にRFIDタグを貼付していましたが、機材が顧客に渡った後もタグが残っていることを利用してこのソリューションを開発しました。利用しているのはRFID4U社のUHFパッシブタグです。

Drone RFID Read Rate Hovers Near 100 Percent in Oil Fields

カリフォルニア州立工科大学のスピンオフ企業であるProcess Expert社は油田の採掘に利用される金属パイプの棚卸にRFIDとドローンを利用するソリューションを提供しています。油田では数十万本のパイプの棚卸が必要とされる場合がありますが、このソリューションでは精度が95~100パーセントを提供します。利用しているのはUHFパッシブタグです。

Brazilian Retail Chain Reduces Overtime Costs

ブラジルの小売りチェーンLojas Ki Barato社は店舗での在庫管理を目的としてRFIDソリューションを導入しました。ソリューションはITAG社が提供しました。

BLE-enabled HomeBridge Brings Beacons to Home Automation

ネットワーク機器ベンダーのVolansys社は、自社のホームオートメーションゲートウェイ製品にHomeBridgeにBluetooth 5.0対応機能を組み込みました。同社の既存製品はWiFiとZigBeeに対応しており、Bluetooth 5.0への対応により各種のホームオートメーション機器のインターネットへの接続を統合して処理することができます。製品はすでにパイロット導入が実施中で、今年の第2四半期中に販売が開始される予定です。

RFID News Roundup

  • Wade Garcia社とInCom社がRFID利用の出席管理システムのライセンスで提携
  • iDTRONIC社がハンドヘルドRFIDリーダーの新製品を発表
  • STMicroelectronic社のNFC技術がTCL communication社のスマートフォンに搭載
  • Electric Imp社は携帯ネットワークを用いたIoTサービスを発表
  • Quuppa社がインドア測位サービスのパートナーイベントを開催

Airline Industry Embraces RFID Baggage Tracking

IATA(国際航空運送協会)はRFIDを用いて手荷物のトラッキングを行うための標準を作成することを議決しました。IATAは航空手荷物の世界的なロールアウトを2020年までに実施することを目標にしています。

Sorting Out Security: Making Sense of Today's Solutions

IoTのセキュリティのためには、適切な暗号化の実施と、プロセッサー上での処理の分離が重要な役割を果たします。

Patti Engineering Solves RFID Challenges at Manufacturing and Distribution Site(有償記事)

産業機械メーカーのPatti Engineering社は顧客の物流センターでトレイとパレットのトラッキングをRFIDを用いて実施するソリューションを導入しました。利用している技術はUHFパッシブで、Siemens社のリーダーが採用されました。

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2018/06/01

RFID Journal 抄訳 2018/06/01号

今週目を惹いた記事は高級ベッドのホテルへのリースの課金を利用ベースで行うというものです。航空機エンジンなどで有名なビジネスモデルですが、圧力センサー付きのRFIDタグを利用すればベッドでも利用が可能になるのですね。

IoTとRFIDのパブリックイメージの比較に関する考察も興味深かったです。私自身は単純にハイプサイクルのステージの違いではないかと思うのですが、IoTは導入して動作させることは難しくないがRFID(特にパッシブUHF)は現在でもなお読み取りにノウハウが必要という点は何らかの手当てが必要かなとも感じます。

なお、元記事はこちらになります。

Congonhas Airport Modernizes Security and Operations

サンパウロのコンゴーニャス空港はアクセス管理と器材利用最適化のためにRFIDを利用しています。このソリューションはパッシブRFIDとWiFiタグを利用し、車両と人員が制限エリアに入退場し内部で移動することをモニターします。ソリューションはターミナルオペレータのInfraeroと技術ベンダーのZebra Technologies社、GTP-EazyComm社が開発しました。

RFID Tracks Luxury Bed Use at Hotels

スイスの高級ベッドメーカーElite Beds社は、圧力センサー搭載のアクティブRFIDを装着したベッドをホテルにリースし、利用回数に応じてホテルに課金するビジネスを行っています。センサータグとソリューションはAgoraBee社が開発しました。

Zebra Printers Enable Intelligent Badge Printing With HF, LF Tags

Zebra Technologies社はRFID対応のバッジ向け小型プリンタZC300とZC350を発売しました。これらのプリンタは写真入りのRFIDバッジをオンサイトで印刷することを目的としたものです。現在はUHFパッシブタグに対応していますが、近くNFCやHFタグに対応したモデルも登場する予定です。

Hotels, Office Buildings Among Companies Piloting Technology Once Aimed at Health Care

RTLSベンダーのCenTrakはBluetoothビーコンの統合ソリューションの販売先を拡大しています。従来は同社の主な販売先はヘルスケア業界でしたが、オフィスビルやカジノなど、従来とは異なった企業がBluetoothビーコンに興味を示しつつあります。

IoT News Roundup

  • AT&T社とHoneywell社が航空機や物流向けのソリューションで提携
  • Vodafone社がアイルランドの企業にグローバルなIoTネットワークへのアクセスを提供
  • AT&T社とAira社が視覚障碍者向けのIoTソリューションで提携
  • Samsung社がスマートファクトリー向けのIoT資産管理ソリューションのデモを実施
  • Wireless Broadband AllianceがIoTローミングの要件を発表
  • NetComm Wireless社とEricsson社がIoT分野で提携

The Image of the IoT vs. RFID

IoTに対するパブリックイメージがRFIDのそれより好意的な理由は、インターネットへの好意的なイメージを受け継いでいること、比較的導入が簡単で使って見やすいこと、大企業が参入しており広告に多額の予算を投入していることなどがあります。

The Importance of Integrating RFID Into Ecommerce Business Strategies

e-コマース業界にとってRFIDの利用は重要です。サプライチェーンの管理や顧客への配送状況のビジビリティ提供、オムニチャネルコマースなど、RFIDがもっとも低コストで実現できる重要なアプリケーションが多数あります。スタートアップ企業や中小企業であっても、e-コマースに取り組むのであればRFIDの利用を検討すべきです。

RFID Journal LIVE! 2018 Report, Part 1(有償記事)

今年の4月10日~12日にオーランドで開催されたRFID Journal LIVE! 2018には3000人以上が来訪しました。そこで行われたプレゼンテーションをご紹介します。

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2018/05/25

RFID Journal 抄訳 2018/05/25号

今週は比較的地味な記事が並びました。

その中で目を引いたのは、RFRain社のRFIDオールインワンソリューション。工具管理などの「ちょっとRFIDを体験してみよう」系のスタートキットは同誌でも過去に掲載されていましたが、もう少し規模の大きいソリューションを対象にしたオールインワンのパッケージはまだまだ少ないのだと思います。買ってきて箱を開けてケーブルを繋げばとりあえず使える、というのは普及ペースの加速にはやっぱり必要でしょう。

3Dプリンタ出力の著作権管理にRFIDを使う方法も面白いですね。具体的な対応製品など増えてくると良いと思います。

なお、元記事はこちらになります。

Startup Offers Low-Cost RFID System That Can Be Self-Installed

ベンチャー企業のRFRain社はUHFパッシブRFIDを導入するためのパッケージソリューションを販売しています。このソリューションにはRFIDリーダーとゲートウェイ、そしてクラウドのアプリケーションの使用権が含まれており、価格は3,499ドルです。

Brazilian Sugar and Ethanol Company Uses RFID in Agribusiness

ブラジルではサトウキビの栽培の管理にRFIDが利用されています。このソリューションはCPqD社が開発しました。

Zebra Printers Enable Intelligent Badge Printing With HF, LF Tags

Zebra社はRFIDバッヂを印刷するためのハンディプリンタZC300とZC350を発売しました。このプリンタはアクセス管理用に用いられるRFID対応の入退場バッヂを作成するためのもので、Androidタブレットと連携して動作します。現在のバージョンはHFタグとLFタグに対応していますが、今後3~6ヵ月のうちにUHFタグに対応したバージョンも発売する予定です。

New Wi-Fi Access Points Come With BLE

ネットワーク機器ベンダーのRuckus Wireless社はKontakt.io社との提携により自社のWi-FiアクセスポイントにBLEビーコン機能を組み込みました。これにより、BLEビーコン機能の企業への導入が容易になります。

Spotify Playlists Link to NFC Jukebox

NFCリーダーを搭載した子供向けジュークボックスのJookiはSpotifyに対応しました。NFCカードやフィギュアをSpotifyのプレイリストにリンクさせることができ、NFCカードをJookiの上に置くことでそのプレイリストの再生が始まります。

Technologies Needed for a True Digital Transformation

デジタルトランスフォーメーションは、現実世界の管理対象を個別に識別すること、識別した管理対象の状態を知ること、取得した管理対象とそのデータをビックデータ分析で処理すること、の3段階になります。基本となる管理対象の個別識別にはRFIDが最も有効です。

Using RFID Technology to Prevent Unauthorized Copying of 3D-Printed Objects

3Dプリンタの普及はデータが流出することで同一の物体が自由に複製できるようになるという問題を生じさせました。3Dプリンタによる偽造を防止する手法として、RFIDタグなどの認証要素を対象に埋め込む処理を3Dプリンタが行うようにするというものがあります。

IoT Data Management Targets Food Safety at Processing Plants(有償記事)

食品業界向けの製造ソリューションを提供しているSomax社は、工場の衛生に関する情報をセンサーで収集し、タブレットやスマホで閲覧するためのIoTソリューションを提供しています。

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2018/05/10

RFID Journal 抄訳 2018/05/10号

今週興味深かった記事はRFIDタグ生産機械のメーカーMuhlbauer社による、低コストで環境にやさしいRFIDインレー製造装置。プリンテッドRFIDが視野に入ってきてどうしてもそちらに意識が向いてしまいますが、従来型の製造方式も着実に改善が続いているんですよね。

識者投稿はIoTのセキュリティについて。目新しいファクトが提示されている訳ではないのですが、切り口が参考になります。

なお、元記事はこちらになります。

RFID Solution to Prevent Terrorism on Flights

世界最大の旅客機向けケータリング企業Gate Gourmet社のペルー支店は、機内食の調理に用いられる包丁の所在管理にRFIDを利用します。従来は空港の制限エリアで利用される包丁の所在は調理師に任せられていたため、ミスや内通によりナイフが機内に持ち込まれテロリストに利用される可能性がありました。同社は包丁にUHFパッシブタグを貼付してスマートシェルフに格納するようにし、包丁の持ち出しと返却は調理師に持たせたNFC対応のIDカードで確認するようにしました。このソリューションはRadical Solutions社が開発しました。

Muhlbauer's Tag Manufacturing Machines Aim to Be Greener, Lower-Cost

RFIDインレー生産機械のメーカーMuhlbauer社は低コストで環境負荷の低い新製品を開発しました。従来はRFIDタグのアンテナはエッチングで製造されますが、同社はアンテナ部分を直接打ち抜いて製造することで。コストを低減するだけではなくエッチングのための酸の利用も不要にしました。

Petrochemical Company Launches Refinery of the Future With IoT

石油化学会社のTexmark Chemicals社はIoT技術を採用した「未来の製油所」のコンセプトの導入を進めています。第一段階として、Hewlett Packard Enterprise社のソリューションを導入し、ポンプに装着したセンサーの情報をWiFiでリアルタイムで取得できるようにしました。

Battling Cargo Theft in Brazil

ブラジルは今年の4月にBrazil-IDと呼ばれる商品の追跡・認証システムを導入しました。ブラジルでは盗難が産業部門でのコストの上昇の原因になっており、Brazil-IDは盗難の抑制手段として期待されています。Brazil-IDはRFIDを用いた有料道路料金支払いシステムやナンバープレート識別システムとの連携が可能です。

RFID News Roundup

  • Weir Oil & Gas社がRFID対応の車両管理システムとモバイルアプリを導入
  • SmartMetric社とGrupo Datco社がRFIDセキュリティーカードのディーラー契約を締結
  • Global Market Insights社がIoTヘルスケアマーケットの予想レポートを公表。2024年に100億ドルを突破
  • Future Market Insights社がRFIDプリンターの市場レポートを公表。今後数年会で市場が拡大
  • IBM社とCisco社がインテリジェントなIoTプラットフォームで協業
  • STMicroelectronics社とJorjin社が2周波数対応のSigfox IoTモジュールを発表
  • Penske社と日立が車両のパフォーマンスをIoTで改善するソリューションで協業

What Does "Digital Transformation" Really Mean?

最近話題になっている「デジタルトランスフォーメーション」は、現実世界の情報の全てにITシステムがアクセスできるようにすることです。これにより新たなビジネス改善が可能になり、これに乗り遅れた企業は5~10年以内に消滅すると主張するコンサルタントもいます。

Securing the Insecure: Security Challenges Posed by the Internet of Things

近年のIoTデバイスの進歩と変化は、不規則な通信パターンの発生、必要な時にローミングデバイス経由で通信するモデルの崩壊、セキュリティの観点からのハードウェア能力の制約など、さまざまな問題を引き起こしています。これらに対応するためにはセキュリティに対する慎重だが新しいアプローチをとる必要があります。

RFID Cuts Queue Waits, Boosts Truck Turnaround Times at Indian Plants(有償記事)

インドの大手トラックメーカーAshok Leyland社は工場間のトラックでの部品・資材の移動の管理にRFIDを利用しています。利用している技術はUHFパッシブで、ソリューションはVicinity RFID社が提供しました。

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2018/05/04

RFID Journal 抄訳 2018/05/04号

今週の記事で気になった事例はアイルランドのVPP(仮想発電所)でIoT技術が使われているという話。該当分野では目新しい話ではないのですが、RFID Journalとしてはちょっと異色な記事で、こちらの分野にウイングを広げていきたいということかな、と感じました。

POSと統合された固定式RFIDリーダーの記事も、やっぱり海外でもこちらの方向への展開が進んでいるんだなと感じさせる内容です。

なお、元記事はこちらになります。

IoT Enables Renewable Power Management for Irish Energy Company

アイルランドのベンチャー企業Solo Energy社はIoTを用いた家庭用蓄電装置の管理システムを開発しました。このソリューションは顧客の利用場所に設置された蓄電池の充電と放電のタイミングをリモートで管理し、VPP(仮想発電所)として扱えるようにするものです。このソリューションは既にパイロットの評価を終えており、今年中に商用利用が開始される予定です。

Feig Electronics Buys Panmobil to Provide Handheld, Wearable Technology

http://www.rfidjournal.com/articles/view?17488

RFIDメーカーのFeig Electronics社はハンディリーダーのメーカーPanmobil Systems社を買収しました。この買収によりFeig Electronics社は従来より広い範囲のソリューションを顧客に提供できるようになります。

New RFID Reader Serves as All-Inclusive Point-of-Sale Device

Caen RFID社はPOSと統合された固定式RFIDリーダーHexを開発しました。このリーダーはPOSとして利用するための全ての機能を備えており、すでにイタリアの高級ブランドで導入が始まっています。

RFMicron Now Axzon as Part of Company's Rebranding Efforts

RFMicron社はAxzon社へと社名を変更しました。これは、同社が事業のコアを半導体からワイヤレスセンサーソリューションに移したことを踏まえてのブランド再構築の一環です。同社は3年前から販売したセンサーから収集されるデータを分析するソリューションへの参入を始めていました。

RFID News Roundup

  • Bowen社とAtlas RFID Solutions社がMidwest電力プロジェクトで協業
  • FleetMind社が廃棄物コンテナをRFIDで追跡する特許を購入
  • BlueCats社とPLUS Location Systems社がRFID対応の統合ソリューションを発表
  • Industrial Internet Consortiumが産業向けのテストベッドと白書を公開
  • DNA社がCisco JasperをIoT接続に採用
  • Paragon ID社がオイスターカードの220万ポンドの案件を受注

Business People Speaking About Technology

RFID Journal LIVE!はRFIDの技術展示会と思われがちですが、実際にはユーザーのユースケースに焦点を当てた展示を行ってきました。

How to Make Your IoT Vision a Reality

IoTのプロジェクトは最初に正しい方針を定めてそれを守り続ける必要があります。このためには、スポンサーの支持を得てトップダウンのアプローチを取ること、ビジネスとITの間の整合性を取ること、データの適切な取得を行うことが重要になります。

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