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2019/03/30

RFID Journal 抄訳 2019/03/29号

RFID Journal LIVE!が近づいてきたため製品の記事が増えてきました。

今週面白いなと思ったのはThingMagicの新型UHFパッシブRFIDリーダー。組み込み用の小型モジュールなのですが、マイクロプロセッサーを搭載しており読み取り条件をプログラミングできます。ユーザーから「自分たちはRFIDのプロになるつもりはない」という要求を受けて開発したものだそうで、RFIDのコモディティ化は着実に進んでいるんだなと感じました。

El6e1

Citizens Reserve社はRFIDとブロックチェーンを組み合わせたサービスプラットフォームも興味深かったです。トライアルを行っている企業があるそうで、ユーザー視点で具体的に利益が出ることを想定しているのでしょうか。

なお、元記事はこちらになります。

Myer Achieves Near-100 Percent Inventory Accuracy With RFID

オーストラリアの百貨店チェーンMyer社は店舗での商品管理にRFIDを導入しています。同社は電子製品を対象としたトライアルを昨年実施し、ほぼ100パーセントの在庫精度の達成と売り上げの上昇、棚卸作業時間の短縮などの成果が出たため、対象商品と導入店舗の拡大を進めています。導入したのはCheckpoint Systems社のUHFパッシブソリューションです。

RFID Module Brings Autonomy to Reader Installations

RFIDメーカーのJADAK社はUHFパッシブRFIDリーダーの新製品ThingMagic EL6eを発表しました。この製品は単体で読み取りデータを処理するためのマイクロプロセッサーを搭載しており、事前にプログラミングされた条件を元に読み取りイベントの通知を行うことができます。同社はこのモジュールにUSBインタフェースを搭載したエンドユーザ向け製品ThingMagic Elaraも発売する予定です。

Blockchain Platform Leverages RFID Solution for Inventory Management

Citizens Reserve社はRFIDとブロックチェーンを組み合わせたサービスプラットフォームSUKU Ecosystemを提供しています。同社のプラットフォームはSmartrac社のCOSMOSソフトウェアを利用しており、家畜業界がトライアルを実施中です。

Simon AI Provides Turnkey IoT Solution With BLE

BLEベンダーのKontakt.io社はプラグアンドプレイに対応したIoTプラットフォームの提供を開始しました。このプラットフォームはIoTテクノロジーの導入経験が無くサブスクリプション契約を利用したい中小企業を対象としたもので、倉庫や医療施設でトライアル導入が行われています。

RFID News Roundup

  • Zebra社がフィールドオペレーションに関する調査結果を公表
  • Muhlbauer社とPragmatIC社がRFIDの製造ソリューションで提携
  • NeWave Sensor Solutions社とSmart Label Solutions社がRetail CIO Outlookの注目企業に選定
  • iDTRONIC社がHF-NFC RFIDパネルリーダーを発表
  • Teslonix社が分散RFIDリーダーシステムの商用化パートナーを募集
  • Semtech社がLoRaを用いたクラウド位置システムを発表
  • Accruent社とTridium社が不動産・工場向けのIoTパートナーシップを締結

A Tool to Match Buyers and Sellers

RFID Journal LIVE!では参加者が自分の目的に合ったベンダーを検索して製品の詳細を調べたりメールを送信したりすることができるツールRFID Connectを提供しています。

The IoT and Near-Real-Time Retail Personalization

スマホを用いた顧客の屋内外での位置の取得、商品に貼付したRFIDタグを用いたパーソナライズされた情報提供などの新たな顧客体験を提供する技術は、未来の存在ではなく現時点で既に利用可能です。

Lockheed Solution Tracks Fighter Jet Parts Around the World(有償記事)

Lockheed Martin社はF35戦闘機の部品の所在管理をRFIDで行っています。同社が利用しているのはCuro International社の製品で、433MHzアクティブタグ、GPS、携帯電話と衛星電話の通信機能を搭載しています。

 

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2019/03/25

RFID Journal 抄訳 2019/03/22号

本当は先週末に配信するはずだった記事です。遅くなり申し訳ありません。


今週興味深かった記事は様々な家具をIoT対応にするためのキットNode-ify。センサーと通信モジュール、そして通知の条件を設定できるクラウドアプリの組み合わせで、特別難しい技術は使っていないと思うのですが「こういうの欲しかった」といくワクワク感があります。本格的にビジネスになるにはエコシステムが成立することが必要でしょうが…。


Nodeifyweb


衣服に直接貼付できるテキスタイルRFIDタグの記事も興味深かったです。このジャンルでも着実に技術進歩が進んでいるんですね。ただ糸そのものをタグにしたりとか、技術的にはもうちょっと進歩する余地があるような気もします。


なお、元記事はこちらになります。


Textile Label Launch Includes Dual NFC-UHF Functionality, Printing Machines


Textrace社は衣服に直接貼付できるテキスタイルRFIDタグを製造しています。テキスタイルタグには、販売後も自然に衣類の中に存在できる、スペース的な制約が少ないためUHF-NFCデュアルタグのような大型のタグを性能を犠牲にせずに実現しやすい、などのメリットがあります。


HID Global, Mist Systems Bring BLE to RTLS Deployments


HID Global社はMist Systems社と提携し、BLEビーコンを用いたRTLSシステムを提供しています。このソリューションは従来のソリューションよりも低コストであることを特徴としており、緊急呼び出しボタンを搭載しています。このソリューションの主な導入先はヘルスケア業界です。


RFID Blockchain Demo at LIVE! 2019


オーバーン大学RFIDラボはRFID Journal LIVE! 2019でサプライチェーンでのRFIDとブロックチェーンを組み合わせたデモを展示します。


RFID Technology Companies Team for Product Development


スタートアップ企業のSensThys社はMicroelectronics Technology Inc.社と提携して新製品を開発し、RFID Journal LIVE! 2019で発表します。両社は具体的な内容をまだ公開していません。


Node-ify Brings IoT to Homes at Low Cost


スタートアップ企業のPalo Alto Innovation社は様々な家具をIoT対応にするための製品Node-ifyを開発しました。Node-ifyは温度や湿度、光、加速度など様々なセンサーを搭載可能で、BLEとLoRaで通信します。利用者は用途ごとに必要なセンサーを選んでNode-ifyに接続し、通知すべき条件をプログラミングすれば、その条件を満たしたときに信号がゲートウェイに送られます。


RFID News Roundup



  • Honeywell社が提携ベンダーの製品も扱うオンラインストアを開設

  • Smart Packaging Solutions社が支払いカード製造を簡略化できるプレラミネートを発表

  • ADLINK社がIoT対応ソリューションでGoogle Cloudと提携

  • Packet社がMicrosoft Azure対応の自動化IoTサービスを発表

  • C3社がエンタープライズAI向けの開発環境を発表


Think About RFID Strategically


RFIDは工具の管理だけに利用することもできますが、自社の戦略優位を追求するために活用することもできます。RFID Journal LIVE! 2019では戦略的活用法についてのセミナーが開催されます


The IoT and Near-Real-Time Retail Personalization


スマートフォンから取得できる顧客情報や位置情報、商品に貼付されたRFIDタグなどを用いて、完全にパーソナライズされたリアルタイムのプロモーションを行うことができます。これは未来の話ではなく、現在普及している技術で実現可能なものであり、企業は可能な限り実現に取り組むべきです。


IoT Monitors Human Behavior in Carbon-Neutral Building(有償記事)


カナダで最近建設されたゼロエミッションビルディングのEvolv1ではIoT技術を用いた各種のモニタリングが行政と民間の研究者によって行われています。利用されている通信技術はeleven-x社のLoRaWANです。

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2019/03/24

RFID World Watcher Monthly January/February 2019

1月はカレンダーの関係で配信数が少なかったので今回は2ヵ月合併号にしました。製品からソリューション、企画まで盛りだくさんの内容になりましたが、ZigbeeやUWBなどの標準化のニュースが目を引きます。翌月にはNFCやBluetoothの動きもあり、IoT分野での動きが地殻変動を誘発しているのでは、という印象を受けます。

RFID World Watcher Monthly January/February 2019 (PDF形式、178KB)

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2019/03/16

RFID Journal 抄訳 2019/03/08号

今週はNFCとBluetoothの規格関係の記事が面白かったです。

NFC Forumがセキュアエレメントを利用しない非接触支払い関係の規格候補をリリースした件、記事を読む限りではQRコードを用いた決済のUI部分をNFCに置き換えることをターゲットにしているようです。多くの場合スマホのカメラを向けるよりタッチの方がユーザーエクスペリエンスとしては優れているでしょう。中国での展開もそうですが、遅れてきたQR決済ブーム中の日本での反応も気になります。

Bluetooth 5.1に測位規格が入るという話も面白いですね。スマホに標準搭載されたBluetoothが数センチメートルの精度での位置測定を行えるようになると、屋内での位置サービスが全く変わってくると思います。

現代自動車がスマホのNFC機能をキーにする機能を搭載した件。テスラがBluetoothを使ったりBMWがアプリを使ったりとの事例がありましたが、NFCを利用するものとしては世界初なんですね。へぇーと思いました。

Hyundai1web

なお、元記事はこちらになります。

NFC Makes Smartphones the Key to Hyundai's New Cars

現代自動車はソナタの2020年モデルでスマートフォンをキーできるようにしました。同社はiOSとAndroid向けにHyundai Digital Keyというアプリをリリースし、インストールしたスマホのNFCかBluetooth機能をキーにすることができます。1台の車両に4人のユーザーをリンクさせることができます。スマホのNFC機能を自動車のキーとして利用するソリューションとしてはこれが世界初になります。

Seafolly Brings Intelligence to Swimwear Management

オーストラリアの水着のSPAであるSeafolly社は店舗での商品管理にRFIDを導入します。同社は水着の在庫管理にRFIDを利用するほか、試着室にRFIDリーダーとスマートミラーを導入してパーソナライズされたお勧め商品情報を提供します。

Finalists Unveiled for 13th Annual RFID Journal Awards

今年のRFID Journal Awardのファイナリストが発表されました。日系企業関連ではNECが手掛けたデリー・ムンバイ間産業大動脈開発公社がOther Industry部門でノミネートしています。

NFC Forum Releases Payment Spec as Alternative to QR Codes in China

NFC Forumは非接触支払いに対応した新たな規格の候補をリリースしました。これは中国で広く利用されているQRコードの置き換えを意図したもので、通常のNFC決済で用いられるセキュアエレメントは利用せず、データ交換のみをNFC上で行うものです。

BLE Standard Brings RTLS Functionality to Beacons

現在策定が進められているBluetoothの次世代規格Bluetooth 5.1で高精度の測位機能が追加されます。現在Bluetoothで標準的に利用できる測位方式はビーコンが読み取り範囲内にあることだけだけですが、Bluetooth 5.1では複数ビーコンを使った三点/三角測量(angle-of-arrival, AoA)と、アンテナアレイ搭載の特殊ビーコンを使う方式(angle-of-departure, AoD)の機能が新たに利用可能になります。AoAやAoDによる測位精度は数センチメートルで、現行の数メートルから大幅に向上します。Bluetoothを使った測位機能は従来からQuuppaなどのベンダーが独自に開発しており、今回それが標準に組み込まれることになりました。

New Passive Sensor Tag Operates With Standard Readers

Asygn社は標準的なリーダーでの読み取りが可能なバッテリーレスUHFパッシブセンサータグAS321Xを開発しました。近年バッテリーレスのUHFパッシブセンサータグは多くの企業から発表されていますが、それらの大多数は特殊なリーダーやファームウェアを必要とします。同社の製品は標準的なリーダーで読み取ることができるのが特徴です。

RFID News Roundup

  • RAIN RFID Alliance社が2018年のRFIDチップの販売個数が150億個だったと発表
  • Know Labs社が血中アルコール濃度を測定するRFIDプラットフォームを発表
  • Insight SiP社がBLE対応のLoRa RFモジュールを発表
  • 村田製作所、Cypress社、NXP社の3社がマルチプラットフォームのWi-Fi IoTソリューションで協業
  • 富士通がNordic Semiconductor社のSoCを搭載したBLEモジュールを発表
  • Litmus Automation社がSiemens社と製造業IoTのエッジコンピューティングソリューションで提携

Free RFID Baggage-Tracking Workshop for Airlines

RFID Journal LIVE! 2019では航空手荷物のRFIDトラッキングに関するワークショップが開催されます。このワークショップは航空会社と空港の関係者は無料で参加することができ、IATAとデルタ航空が講演を行います。

NFC Applications for Wine and Spirits Brands

ワインと蒸留酒でのNFCのユースケースのうちもっとも重要なものは偽造品の発見と製品関連コンテンツによる顧客エンゲージメントの拡大です。一本150ドル以上のワインにとってNFCタグのコストは重要ではなく、動きの速いブランドはNFCタグを導入して先行者利益を得ています。

Drug Company Automates RFID Tagging of Compounded Products(有償記事)

Nephron Pharmaceuticals社は病院に納入している注射器にUHFパッシブRFIDタグを貼付しています。同社はRFIDを用いて出荷時点から利用時点までのトラッキングを行うことができます。

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2019/03/02

RFID Journal 抄訳 2019/03/01号

RFID Journal LIVE!の開催が近づき、記事も関連のものが増えてきました。

今週興味深かった記事はDell Technologies社のIoTエッジゲートウェイに関するもの。今のDellはこういう製品も売ってるんですね。

ロームのNFC対応のQiモジュール(NFCタグを検出した場合にはQiでの給電を行わない)の件もへぇと思いました。車載用とのことで、こういう安全装置は必須なのでしょうね。

なお、元記事はこちらになります。

Electronic Components Firm Releases NFC-enabled Wireless Charging System for Cars

ロームは自動車向けにワイヤレス充電器QiのNFC対応タイプを発売します。NFC対応のICカードやキーホルダーなどをQi充電器の上に置くと大電流が流れて損傷してしまう可能性があります。同社の製品はNFCデバイスからの応答を検知してデバイスが存在するときには充電を行わないように制御します。

Carvana to Speak at RFID Journal LIVE! 2019

RFID Journal LIVE! 2019では中古車のオンライン販売を行うCarvana社のサプライチェーン担当ディレクターが講演します。同社は4か所の検査センターと数十か所の流通ハブで車両の識別を行うためにRFIDタグを各車両に貼付しています。

IoT Technology Tracks Weather, Air Quality in Cities

Understory社は大気汚染の状況を監視するためのIoTソリューションAtmosphereを全米10都市に展開する計画です。同社は太陽電池で動作するワイヤレスセンサーを対象の都市に多数展開し、収集したデータをクラウドで処理します。

IoT Brings Intelligence to Edge for Ships, Oil and Gas, Utilities

Dell Technologies社は船舶や石油・ガス生産施設、風力発電設備などでの利用を想定したIoTソリューションを販売しています。このソリューションは同社のIoT向けエッジゲートウェイとArundo Analytics社のエージェントソフトウェアを組み合わせたもので、チャネルパートナーを経由して販売されます。

RFID News Roundup

  • European EPC Competence CenterのRFIDレポートでSML RFID社が特集
  • A2B Tracking社が自社の固定式リーダーでアセット管理ソフトウェアをサポート
  • Smartrac Technology Groupが小型NFCトランスポンダを発表
  • Infinite Peripherals社がヘルスケアモバイル機器にRFIDによるセキュリティを追加
  • Sigfox社がコネクテッドオブジェクト向けの無線プロトコルのスペックを公開
  • Bosch Sensortec社はIoTアプリケーション開発促進のための仮想コミュニティを設立

Learning from the Best RFID Deployments

現在RFID Journal Awardの審査が進められています。RFID Journal Awardの審査員は業界に対する経済的な利益を持たない専門家で、自分が審査しているカテゴリすべての応募を読んで、1位に15点、2位に9点、3位に3点を付けます。この点数の合計にもとづいてカテゴリ別にベスト3が決められ、RFID Journal LIVE!の会場で講演が行われます。

Smart Labeling Applications for the Health-Care Industry

ヘルスケア分野におけるスマートラベリングには大きく分けて1つの用途があります。1つは偽造薬の発見や作業ミスの防止を目的とした薬品の認証、もう一つは薬の期限切れなどにも対応できる在庫管理です。

IoT Driving Entertainment Experiences at Theme Parks, Malls(有償記事)

ITEC Entertainment社はテーマパークのオンサイト管理を行うソリューションを提供しています。同社は専用のリストバンドやアプリを導入したスマートフォンをBLEビーコンとして利用し、来訪者がどのアトラクションの列に並んでいるかを把握し、状況に合ったサービスやエンターテインメントを顧客に提供したり、またテーマパーク内の機材の最適な利用を図ることが出来ます。

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