RFID Journal 抄訳 2018/07/27号
元記事では過去に掲載された記事への再リンクが多くなっていて、それを除くと件数は少なめです。
今週面白いなと思ったのはRFIDを利用する家庭用スパイスサーバーを開発しているベンチャー企業の話。日本のセンスだとどこまでのニーズがあるかよく判らないのですが、惹かれる楽しいニュースなのは間違いありません。
スタンフォード大学のスピンオフ企業が手掛ける、WiFiネットワークに相乗りするセンサータグの話も興味深かったです。この記事だけでは技術的な詳細をつかむことができなかったので、もうちょっと勉強してみたいですね。
なお、元記事はこちらになります。
Tracking Brazilian Clothes Made in China
ブラジルのiTag RFID Smart Labels社は台湾のPrintronixと提携し、アジアで縫製されて中国に輸入されるアパレルに個品タグ付けを行うソリューションを提供します。
NFC Spices Up Meals for Intelligent Rack Users
ベンチャー企業のTasteTro社はRFIDを利用する家庭用のスパイスサーバーを開発中です。このスパイスサーバーは20種類のスパイスを格納し、レシピに合わせて必要な分量を取り出せるというもので、各スパイスのケースにNFCタグが貼付されてケースが正しい場所に設置されているかや十分な残量があるかを検知し、本体はBluetoothでスマホに接続されて必要なレシピの設定を行います。この製品は2019年第一四半期に出荷予定です。
Sensor Data, Images Hitch Ride With Wi-Fi-based Solution
スタンフォード大学のスピンオフ企業であるWavelite社はWiFiネットワークを活用したセンサータグHitchHikeを開発しています。HitchHikeのタグは受診したWiFiの電波を電力に変えて起動し、受診した信号を加工して転送することで専用に設定されたWiFi端末にセンサーデータを送信します。
RFID Goes Out to Pasture, Matching Ewes With Lambs
テキサスA&M大学は羊の交配のためにRFIDを利用する実験を行っています。農家は羊毛を効率よく生産する羊を繁殖できるように交配をコントロールしようとしますが、羊は牧場で自由に移動できるため、所在の管理は簡単ではありません。同大学の研究者は、それぞれの羊の耳にSapien社のLFパッシブタグを貼付し、水飲み場に来た時に読み取りを行うことで、羊の行動を記録して分析に役立てます。
技術ベンダーの間にはRFIDの幻滅期の間に着いたネガティブなイメージを避けようと、自社の製品を別の技術用語でブランディングしようとするところがあります。これは愚かな動きです。すべての技術は本格的な普及に先立って必ず幻滅期を通るので、そのようなブランディングをすることは、ようやく幻滅期を脱した技術ブランドを捨て、これから幻滅期に入る技術ブランドを採用しようとすることだからです。
Smart Cows and How Not to Design IoT Products to Fail
IoTデバイスが実環境で適切に動作するかどうかには5つの重要な要素が関わってきます。輻輳、電波干渉、アクセスポイント間のローミング、ファームウェア更新などによる互換性の喪失、セキュリティ侵害がその5つです。
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