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2017/01/26

RFID Journal 抄訳 2017/01/26号

今週気になった記事はMojix社の新ソリューション。Microsoft社と提携し、サプライチェーンのビジビリティデータをブロックチェーン技術で認証する機能を持ちます。RFIDとブロックチェーンの組み合わせはぽつぽつ見かけるようになってきましたが、この種のサプライチェーンビジビリティとの相性はどうなのでしょうか。さほど大きなメリットがあるとは思えないのですが…。

特集記事は先週に続いて大手RFIDベンダーのキーマンへのインタビュー。今週は今後の技術展開やサプライズの可能性など、興味深いテーマになっています。

製品紹介記事にはアスタリスク社のスマホ接続型ハンドヘルドリーダー。タグの位置を測定する機能がついているそうで、興味をそそられます。

なお、元記事はこちらになります。

Mojix's New Reader Antenna, App and Blockchain Aim for Real-Time Visibility

Mojix社は小売店舗のリアルタイム在庫管理向けのRFIDリーダー製品TurboAntennaと関連ソフトウェアを開発しました。また、同社はMicrosoft社と提携し、サプライチェーン内で発生したイベントをブロックチェーン技術で認証するためのオプションの提供も開始しました。これにより、サプライチェーン中の各プレイヤーは中央リポジトリなしで発生イベントの認証を行うことができます。

RFID Brings Intelligence and Treatment to Livestock Production

GrowSafe社は牧場での家畜の活動状況をRFIDで管理するシステムを販売しています。このシステムでは、家畜にLFタグを、飼葉桶に重量センサーとRFIDリーダーをそれぞれ取り付け、家畜がどの飼葉桶でどれだけの量のエサをいつ食べたかを自動的に記録します。

New Handheld RFID Reader Locates Tags Within Centimeters

日本のアスタリスクはスマートフォンに取り付けて動作するハンドヘルドリーダーASR-R250Gを開発しました。このリーダーは読み取ったタグの相対位置を判定することができます。

Spectrometer Sensor Chips Offer Potential for Light Sensing With RFID

ams社は可視光と近赤外線に対応したオンチップ型の分光計センサーを開発しました。これらのセンサーは単純な光の検出だけではなく、波長の変化による各種の変化を検出することができます。これによってNFCやBluetoothを利用するワイヤレスセンサーの機能が広がることが期待できます。

RFID News Roundup

  • 富士通フロンテックがアパレル、ファッション小物向けのUHFタグの新製品を発表
  • Transcends社がIoTに対応したRIFIDIの新バージョン3.6を発表、RMRS社がRIFIDI Edge Serverを導入
  • Tyco Retail Solutions社がZebra Technologies社の製品を取り扱い品目に追加
  • Checkpoint Systems社が化粧品向けのビジビリティ用RFIDタグを発表
  • Nedap社がヘビーデューティー仕様のUHFタグの新製品を発表
  • Identec社が自社のCyphertag製品向けの中距離リーダーを発表

What Would Make RFID Adoption Explode?

先週の編集後記で述べた、RFIDがリテール分野でティッピングポイントを超える条件は、一つは利用者が製品(タグ、リーダー、ソフトウェア)の組み合わせリスクを意識しなくてもよくなること、もう一つは導入の手間がかからないようにすることです。このためには機能を絞り込んだシンプルな製品が必要となるでしょう。

Databases for Small RFID Projects

RFIDシステムを利用するためには3種類のデータが必要です。一つ目は「いつ」「どこで」「何が」起きたかを格納するイベンドデータ、二つ目はイベントデータを解釈するためのマスターデータ、3つ目は個品管理をするために必要なシリアル番号データです。

RFID Trends: What's Ahead in 2017, Part 2(有償記事)

先週からの続きで、大手RFIDベンダーのキーマンへのインタビューです。今週のテーマは、コストの問題、今後の技術発展、ありうるサプライズについてです。

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2017/01/20

RFID Journal 抄訳 2017/01/20号

今週興味深かった記事は編集長Mark Roberti氏の「RFIDはアパレル分野で今年ティッピングポイントを超えるかもしれない」というもの。氏はここ数年慎重でしたが、踏み込んできた印象です。デファクトスタンダードとなりうるホールプロダクトがまだ見通せない現状では先走り感もありますが、期待して見守りたいと思います。

クルーズ客船の乗客サービス管理にNFC・BLEの複合タグを利用する話、ディズニーのマジックバンドを思い出しました。マジックバンドが報道されたのは4年前の話ですがその後は続報を見かけません。サプライチェーン事例と違い公開する意味は薄いのでノウハウを抱え込むのは自然なのですが。

今週の有償記事は主要RFIDベンダーへのインタビュー。ビジョナリー的な未来の話は出てきませんが、RFIDの普及がどこまで来ているかについて有益な情報が詰まっている内容でした。

なお、元記事はこちらになります。

JADAK to Purchase ThingMagic

医療機器メーカーのJADAK社はTrimble社からThingMagicブランド事業を買収します。JADAK社は自社の医療機器製品へのUHFパッシブRFID機能の統合を進めており、2015年には同じくRFIDベンダーのSkyeTek社を買収したところでした。ThingMagicの買収価格は2千万ドルです。

BLE, NFC Bring Concierge Service to Carnival Cruises

クルーズ客船大手Carnival Cruises社はNFC・BLEの複合タグを利用して乗客へのサービス提供を行います。このタグはOcean Medallionと呼ばれ、客室の鍵などとして利用されます。また、Bluetooth機能により乗客の所在を知ることができ、例えば客室が空室で清掃が可能かどうかを判断できます。同社はこのソリューションを今年後半に客船Regal Princessに導入する予定で、リーダーは7千か所に設置されます。

RFID Saves Man-Hours, Boosts Safety at Middle East Construction Project

中東の大手建設会社CCC社は建設現場での作業員管理にRFIDバッジを利用します。同社が採用したのはIdentec社のUHFアクティブタグを内蔵したバッヂで、LFによるエキサイター機能も搭載しています。このバッヂをゲートの入口と出口で読み取ることで、どの作業員が建設現場に入っているかを知ることができます。

Arcade Game Boosts Play With RFID

Smart Industries社はRFIDに対応したUFOキャッチャーTicket Smartsをゲームセンターに販売しています。Ticket SmartsはUFOキャッチャーの賞品にUHFパッシブタグを貼付し、商品ごとにポイントを付与します。ゲームをプレイする人はIDカードでポイントを受け取り、ゲーム終了後に窓口に行ってポイントに相当する景品を受け取る仕組みです。

Buildings 'Talk' to Tourists in Portugal and Italy via BLE Technology

ポルトガルのMobinteg社は旅行者向けに街の情報をBluetoothビーコンで提供するアプリSMIITYを提供しています。SMIITYは建物の壁に設置されたBluetoothビーコンをもとに建物の情報をスマホで閲覧するためのものです。同社は大気汚染の状況を観測するビーコンSMIITY Boxも開発しました。SMIITY BoxはSMIITYのビーコンとしても動作し、SMIITY Boxの観測結果はSMIITYを検索したアプリ経由で送信されます。

Zebra Launches RFID-enabled Overhead Sensor

Zebra社はRFIDと画像処理を組み合わせた小売店舗向けソリューションSmartSenseを発表しました。SmartSenseは天井に1.2~1.5m間隔でセンサーを配置し、店内のどの客がどの商品を手に取ったか、持っているかをRFIDと画像認識から取得します。これにより店内の在庫管理の精度を99%以上まで引き上げることができます。

RFID News Roundup

  • AutomationDirect社がRFID経由で設定できる非接触安全スイッチの新製品を発表
  • Idesco社がポータブルIDカードプリンタにRFIDエンコーディング機能を追加
  • D-Tech International社が学校図書館向けのRFID対応盗難防止システムを発表
  • STAR Systems International社が自動車吊り下げ用RFIDタグの新製品を発表
  • Elatec社がTWN4 MultiTechリーダーを発表

Is This the Year RFID Takes Off?

編集長のMark Roberti氏はここ数年の年頭予想でRFIDはまだ爆発的な普及点には達していないと述べてきましたが、2017年にはいよいよ普及点に到達するかもしれません。普及点への到達の条件はホールプロダクトの一つが市場でデファクトスタンダードとして認定されることです。現時点ではまだこの条件は満たされていませんが、ベンダー各社はホールプロダクトを市場に投入しようとしており、アパレル分野では年内に状況が変わるかもしれません。

RFID Adoption Headwinds

RFIDの導入には3つの注意点があります。一つ目はRFIDを業務全体の変革を起こすものとして扱うこと。二つ目はRFID導入前後の比較ができるように現在の業務状況を調査しておくこと。最後はRFIDによって得られたデータを用いて改善策を立てて実行することです。

RFID Trends: What's Ahead in 2017, Part 1(有償記事)

RFIDの今後を占うため、RFID Journal誌は大手RFIDベンダーのキーマンにインタビューを行いました。インタビュー先はCheckpoint Systems、Omni-ID、Impinj、SML Group、NXP Semiconductors、Avery Dennison、HID Global、Zebra Technologies、Smartrac Technology Groupの各社です。

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