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2016/11/01

RFID Journal 抄訳 2016/10/31号

先週はうっかり本誌が休刊だと勘違いして配信が遅れてしまいました。申し訳ありません。本来の今週分もできれば今週中に出します。

今週興味深かった記事は識者投稿の「指示的アナリティクス」。見かけない用語なので調べてみたところ、IoTがらみで去年ごろから注目され始めたキーワードのようです。レポートや書籍もいろいろ出ているようで、ちょっと読んでみたいと思います。

編集後記はRFIDの導入メリットを生かすには業務の対応が必須というお話。本誌では定番のテーマですが、なかなか改善はしないものなのですね。

なお、元記事はこちらになります。

RFID Automates Payments at Regina's Snow Dump

カナダのレジャイナ市では除雪した雪の投棄の支払いにRFIDを利用します。同市は雪の投棄場で車両のサイズごとに定められた料金を徴収していますが、登録車両にUHFパッシブタグを貼付することで読み取りを自動化しました。

UMass Med Center to Use Beacons to Track Naloxone

マサチューセッツ大学の医療センターでは配布した薬剤の管理にRFIDを利用しています。管理対象のナロキソンはオピオイド系麻薬の過剰摂取によるショック症状を治療するために利用されますが、患者や家族の中には使い方が分からないからと捨ててしまう人もいます。同センターはナロキソンを含む医療キットにBluetoothビーコンを取り付け、病院からバス停までの数か所にアクセスポイントを配置することで、病院の敷地内で廃棄されていないかどうかを検知します。

High Tech Fire & Safety Manages Equipment Inspections via NFC

カナダの機材管理・メンテナンス企業High Tech Fire & Safety社は消火器の点検にNFCを利用します。同社は従来点検記録を紙でつけていましたが、消火器にNFCタグを貼付し、NFC対応のスマホで読み取ることで、機材番号の入力を自動化し結果をその場でクラウドに送信できるようにします。システムはTap Report社が開発しました。

RFID Locks Up Visitor Interest at Horsens Prison Museum

デンマークのホーセンス監獄博物館では展示にRFIDカードを利用しています。館内には病院や教会など8箇所にRFIDリーダーを搭載したビデオ再生システムが設置されており、来館者は囚人のカードをリーダーにかざすことでその囚人ゆかりのエピソードを再生することができます。利用されているのはMifareのタグで、Arduinoでハードウェアが制御されています。

Leading Retailers to Share RFID Case Studies at RFID Journal LIVE! Europe 2016

11月10日にロンドンで開催されるRFID Journal LIVE! Europe 2016では、Marks & SpencerやDecathlon、Sport Zoneなど大手リテーラーによる事例発表が行われます。

RFID News Roundup

  • NXP社がRFIDチップ製造用に大型のシリコンウェハーを提供
  • Smartrac社とFinnCode社が子供用の音楽絵本にNFC技術を提供
  • CYBRA社がスタッフ・資産向けのRTLS対応安全管理ソリューションを提供
  • RAIN AllianceがRFIDリーダーの感度計測に関する新たなドキュメントを発表
  • Extronics社が危険エリア向けのUHF RFIDハンドヘルドリーダーiRFID500を発表
  • Avery Dennison社がフレキシブル電子部品のPragmatIC社に出資
  • イタリアのバス会社がBluetoothビーコンを使ったマナー向上アプリを提供
  • Janam社のRFID対応耐久型モバイルPCがIntelliTrack社アプリの対応機器に認定
  • ハチドリの渡りの研究にRFIDが採用

NFC Helps Charity With Fundraising Event(有償記事)

サンフランシスコで募金イベントを開催する団体Tipping Pointは、同団体が開催する最大規模の募金イベントで参加者の寄付の意思の表示確認をNFCリストバンドで行います。募金イベントの参加者はスタッフが持つハンドヘルドリーダーにリストバンドを読み取らせるだけで寄付ができるので、手際の悪さによって寄付をもらい損ねることがなくなります。

Navigating a Critical Road in the Dark

多くのユーザー企業は業務をどう改善するかを考えずにRFIDを導入します。例えばRFIDによって得られた情報をどのように参照し、それによってどのような行動を起こすかが定まっていなければ、RFIDを導入する意味がありません。SIベンダーはユーザ企業のすべての事情を知っているわけではありませんし、RFIDを理解した優秀なアナリストは多忙でアサインすることが困難です。自社でRFIDをどのように利用するかは他社の事例などを参考にしながらユーザ企業自らが決める必要があります。

On the Marriage of IoT and Prescriptive Analytics

IoTによる業務の変革を期待して導入に踏み切る企業は多いですが、収集される膨大なデータを分析する当てがないままIoTを導入するのは読めない本を購入するのと同じです。10年前のRFIDブームの時にも同様の失敗が起きましたが、これはデータ分析手法が当時は未発達だったためです。IoTのデータ分析を活用するには、分析結果から次に行うべき行動の推奨まで行う指示的アナリティクス(プレスクティブ・アナリティクス)などの手法を導入すべきです。

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