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2016/07/21

RFID Journal 抄訳 2016/07/21号

先週がアメリカ独立記念日でお休みだったため、今週は普段より多めの記事が並びました。

今週面白かった記事はIKEAの食品・食器店舗での木製スプーンを使った購買体験です。機能的に同じようなことは、例えば商品カードを使うなどしても実現できるはず。これによって得られる購買体験のどこを評価してトライアルをしてみようと思ったのか、その効果はどうだったのか、とても興味があります。

今週はBluetoothとUHFパッシブの複合タグの記事が二つ並びました。ミドルウェアが吸収してくれるのであればタグが複数の通信手法を持ってもまったくおかしくないんですよね。スマホだって、NFC、Bluetooth、LTE、2.4GHzと5GHzのWiFiといくつもの通信手法を持っている訳です。この分野はソリューションの厚みが増すにつれていろいろなアプローチが増えてくるのではないでしょうか。

学術系の不定期連載の記事は、体内で分解・吸収されるNFCセンサータグ!ほとんどSFの世界ですね。こういうことが出来るのかと驚きました。

なお、元記事はこちらになります。

EECC Benchmark Study Finds UHF Tag Performance Better Than Ever

ドイツの調査機関European EPC Competence Center (EECC)はUHFパッシブタグのパフォーマンスレポートUHF Tag Performance Survey (UTPS)の2016年版を出版しました。今年で10年目になるこのレポートでは、361種類のタグのパフォーマンスを22種類の基準で測定しています。今年は小型の金属タグや中国製の低価格ラベルタグ、またセンサータグなどが目玉になっています。

Ikea Canada Engages Customers With RFID at Pop-up Store

IKEAがカナダの仮設店舗でRFIDを利用した新たな購買体験のトライアルを実施しました。食品と食器を扱う仮設店舗では、来店者はRFIDタグを埋め込んだ木製のスプーンを渡され、それで商品横の棚を叩くことで購入を指示、最後にレジでスプーンと引き換えに商品を受けとります。利用された技術はLFパッシブです。

Beacons, App Help Patients, Employees Navigate Huge Clinic

アメリカ最大の病院の一つNational Institutes of Health Clinical Centerは2,500名のスタッフが年間1万名の患者を治療します。加えて同病院では改装工事が行われ部屋番号のルールが変更されたため、位置の把握が非常に困難になっていました。この問題を解決するため同病院はBluetoothビーコンを導入しました。スタッフや患者はスマホを持ち、Bluetoothビーコンを読み取ることで現在位置や状況に応じた情報を受け取ることが出来ます。

U.S. Malls, Hospitals Use Senion's Beacon-based Solution

スウェーデンのSenion社はBluetoothビーコンを用いた位置測定ソリューションを販売しています。このソリューションでは顧客のスマホに建物内の正確な位置を送信するだけではなく、動線分析を行うこともできます。このソリューションは10ヶ所以上の病院や大手のショッピングモールに導入されています。

Venture Research Adds More Intelligence to Its Surface Reader

Venture Research社はUHFパッシブとBluetoothの両方に対応した棚型リーダーSurface Readerの新製品を開発しました。この製品は棚の上に管理対象が全て載っているかどうかを側面のLEDでユーザーに通知することが出来ます。また、Bluetoothタグについては、リーダーが3個以上存在する場合にはRTLS機能を用いて棚の上に無い物品の位置を検知することが出来ます

McDonald's, Other Companies Test TAG Sensors' RFID Temperature Loggers

ノルウェーのTAG Sensors社はプリント形成の電池を搭載した低価格の温度センサータグを開発しました。この製品にはNFC搭載とUHFパッシブ搭載の2つのバージョンがあります。この製品はマクドナルド社の欧州部門など複数の企業でトライアルが実施されています。

Inventor-e Launches Hybrid Auto-ID Solutions

イギリスのInventor-e社はUHFパッシブ、NFC、Bluetoothビーコンを搭載した複合タグを用いるソリューションを提供しています。同社の製品は病院や倉庫、造船所などさまざまな分野で利用されています。

Startup to Pilot Low-Cost Wireless Sensor Technology

ベンチャー企業のC2Sense社は特定のガスの存在を検出する低価格なセンサータグを開発しています。このタグは有毒ガスや食品の腐敗時に出るガスを検知することが可能で、タグ部分はNFCとUHFパッシブのものが開発中です。

RFID Journal to Hold 12th Annual LIVE! Europe Conference in London on Nov. 10

第12回のRFID Journal LIVE! Europeが11月10日にロンドンで開催されます。今回はアパレルと公理に重点を置いた内容となります。

RFID News Roundup

  • SMARTRAC社が動物用RFIDタグの注射キットを発売
  • HID Global社が帳面取り付け用のUHFパッシブタグTapMarkを発表
  • Sionic Mobile社が会員プログラムアプリにiBeacons対応を追加
  • CSL社が経営陣によるバイアウトを完了、Seveco社からの投資を受け入れ
  • Impinj社がIPOビッドに4600万株を発行
  • Estimote社がNFC経由で設定可能なBluetoothビーコン製品を発表

RFID Gets to the Root of Surgical Services Problems(有償記事)

フロリダ州の病院Celebration Healthでは手術手順の改善の為にRFIDを利用しています。同病院ではAeroScout社のWiFiリストバンドタグを患者とスタッフに装着し、手術前からの一連の作業の流れを記録、かかった時間や人員が適切であったかの分析を行っています。

Managing Uncertainty

イギリスのEU脱退やドナルド・トランプの躍進など、世界は不確実性に満ちていますが、これが今の時代の当たり前です。不確実性がなくなるまで新技術に投資しないと言いはじめたらいつまで経っても投資のチャンスはやって来ないでしょう。

Cutting Human Bottlenecks

病院のベッド管理にRFIDを利用する場合には、医師や看護師の立会いの必要性や清掃スタッフの勤務パターンなど、ボトルネックとなり得る部分をあらかじめ潰しておかないと十分な効果を得られません。

Sensors Could Eliminate Second Brain Surgeries

脳の外科手術を行った後には頭蓋骨内部の温度と湿度を図るためにしばらく頭蓋骨内部にセンサーを埋め込んでおく必要がありますが、必要が無くなった時点で取り除く手術は患者に大きな負担をかけることになります。この問題を解決するため、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の研究者は頭蓋骨の内側で分解・吸収されるNFCセンサータグの開発を進めています。

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