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2016/06/25

RFID World Watcher Monthly May 2016

今月の特集記事はアメリカ国防総省の超小型タグ。とても面白い取り組みなので民間にも波及効果があるといいなと思います。ニュース記事のほうはRFID Journal LIVE!が終わったばかりなので製品、アプリが充実しています。

RFID World Watcher Monthly May 2016 (PDF形式、393KB)

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2016/06/22

RFID Journal 抄訳 2016/06/22号

今週気になったニュースはImpinj社の6千万ドルのIPOです。2011年に計画したIPOが流れた後、5年経ってまたIPOにチャレンジできる環境となったこと、RFID業界の発展の証拠として喜びたいです。

面白かったのはペットグッズの店でのRFIDの利用。犬に着せるベストにRFIDリーダーを搭載し、グッズに貼付したタグを読み取ることでどのグッズを気に入ったかを分析するという使い方。昔似たような事例を見かけた記憶もあるのですが、それでも記事を読んだときには唸りました。盲点を突くような利用法と言うのはいくらでも出てくるのですね。

なお、元記事はこちらになります。

TSA Installs RFID-enabled Screening System at Atlanta Airport to Cut Wait Times

アメリカ運輸保安局はアトランタ空港でRFIDを利用した手荷物検査の迅速化のトライアルを実施しています。これは、手荷物検査のベルトコンベアで使うトレイにRFIDタグを貼付し、X線検査で怪しい点があった荷物を再検査用のレーンに動かす時にどの貨物を動かしたかの管理を自動的に行うものです。

Impinj Hopes to Raise $60M From IPO

Impinj社はIPOで6千万ドルの調達を検討しています。同社は2011年にも1億ドルのIPOを計画しましたが、その際は市況の低迷により中止しました。今回は調達額を約半分にした一方で、キャッシュフローは2011年時点から大幅に改善しています。

RFID Delivers Benefits to Air Canada Cargo

Air Canada Cargo社はRFIDを利用して取扱貨物のハンドリングを行っています。同社は貨物と航空コンテナにUHFパッシブのRFIDタグを装着し、物流センターへの入出庫を管理します。ソリューションの導入はFranwell社が担当しました。

Trailiner Automatically Manages Trucks, Trailers in Its Yard

アメリカの冷蔵トラック輸送大手のTrailiner社はRFIDを利用した車両管理を行っています。同社は200台のトレーラーヘッド、300台のトレーラーを保有しており、オクラホマ州の駐車場で管理しています。同社は2006年にアクティブRFIDタグを利用したシステムを導入していましたが、電池切れが多発し手間とコストが大きくなったためUHFパッシブタグを利用したシステムに入れ替えました。新たなシステムの導入を担当したのはQuikQ社です。

Toronto Expands RFID-Enabled Bike-Sharing Program

トロント市は自転車シェアリングのためにRFIDを利用します。同市は市内120ヶ所のステーションに千台のシェアリング用の自転車を導入しましたが、自転車にHFパッシブタグを、ステーションの駐輪台にリーダーを取り付けて管理を行います。ソリューションはPBSC Urban Solutions社が開発したもので、同社のソリューションはシカゴでも導入されています。

Company Fetches Canine Shoppers With RFID

ペット用グッズのメーカーBark & Co.社はニューヨークのアンテナショップBarkShop LiveでRFIDを導入しました。飼い主がペットを連れて店に行くと30ドルで30分間RFIDリーダーを組み込んだ犬用のチョッキが貸し出されます。ショップの中にあるペット用グッズにはUHFパッシブタグが組み込まれており、その犬がどのグッズの近くでどれだけ過ごしたかを知ることができます。

RFID News Roundup

  • リゾート施設Great Wolf Lodge Southern CaliforniaがPDC社のRFIDリストバンドを導入
  • TSL社がTagit Ice社の宝石トラッキングアプリケーションとの互換性を発表
  • Vizinex RFID社が小型金属タグSentry Shortie 270を発表
  • Handheld Group社がAndroidタブレットALGIZ RT7にICカードリーダーを追加
  • Visa社が2016年リオ五輪に決済用NFC指輪を提供

RFID Journal LIVE! 2016 Report, Part 1(有償記事)

5月3~5日にオーランドで開催されたRFID Journal LIVE! 2016は3千人の参加者を集めました。当日のプレゼンテーション資料を公開します。

What Companies Don't Know

多くの企業がRFIDを利用した資産・在庫管理を行っていない理由には、それら企業が現在の管理状況がいかに劣悪化に気づいていないという点があります。問題点として気付いていない以上それを改善する動機もないため、それら企業への導入はなかなか進みません。

A Circular Economy: An Untapped Opportunity for the IoT Industry

リサイクル経済への移行は、製造者・購入者の責任の追及や利用している素材の確認といったトレーサビリティーを必要とするため、IoT業界に対して巨大なビジネスチャンスになります。

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2016/06/16

RFID Journal 抄訳 2016/06/16号

今週気になったニュースはImpinj社の6千万ドルのIPOです。2011年に計画したIPOが流れた後、5年経ってまたIPOにチャレンジできる環境となったこと、RFID業界の発展の証拠で嬉しいですね。

面白かったのはペットグッズの店でのRFIDの利用。犬に着せるベストにRFIDリーダーを搭載し、グッズに貼付したタグを読み取ることでどのグッズを気に入ったかを分析するという使い方。昔似たような事例を見かけた記憶もあるのですが、それでも記事を読んだときには唸りました。盲点を突くような利用法と言うのはいくらでも出てくるのですね。

なお、元記事はこちらになります。

TSA Installs RFID-enabled Screening System at Atlanta Airport to Cut Wait Times

アメリカ運輸保安局はアトランタ空港でRFIDを利用した手荷物検査の迅速化のトライアルを実施しています。これは、手荷物検査のベルトコンベアで使うトレイにRFIDタグを貼付し、X線検査で怪しい点があった荷物を再検査用のレーンに動かす時にどの貨物を動かしたかの管理を自動的に行うものです。

Impinj Hopes to Raise $60M From IPO

http://www.rfidjournal.com/articles/view?14565

Impinj社はIPOで6千万ドルの調達を検討しています。同社は2011年にも1億ドルのIPOを計画しましたが、その際は市況の低迷により中止しました。今回は調達額を約半分にした一方で、キャッシュフローは2011年時点から大幅に改善しています。

RFID Delivers Benefits to Air Canada Cargo

Air Canada Cargo社はRFIDを利用して取扱貨物のハンドリングを行っています。同社は貨物と航空コンテナにUHFパッシブのRFIDタグを装着し、物流センターへの入出庫を管理します。ソリューションの導入はFranwell社が担当しました。

Trailiner Automatically Manages Trucks, Trailers in Its Yard

アメリカの冷蔵トラック輸送大手のTrailiner社はRFIDを利用した車両管理を行っています。同社は200台のトレーラーヘッド、300台のトレーラーを保有しており、オクラホマ州の駐車場で管理しています。同社は2006年にアクティブRFIDタグを利用したシステムを導入していましたが、電池切れが多発し手間とコストが大きくなったためUHFパッシブタグを利用したシステムに入れ替えました。新たなシステムの導入を担当したのはQuikQ社です。

Toronto Expands RFID-Enabled Bike-Sharing Program

トロント市は自転車シェアリングのためにRFIDを利用します。同市は市内120ヶ所のステーションに千台のシェアリング用の自転車を導入しましたが、自転車にHFパッシブタグを、ステーションの駐輪台にリーダーを取り付けて管理を行います。ソリューションはPBSC Urban Solutions社が開発したもので、同社のソリューションはシカゴでも導入されています。

Company Fetches Canine Shoppers With RFID

ペット用グッズのメーカーBark & Co.社はニューヨークのアンテナショップBarkShop LiveでRFIDを導入しました。飼い主がペットを連れて店に行くと30ドルで30分間RFIDリーダーを組み込んだ犬用のチョッキが貸し出されます。ショップの中にあるペット用グッズにはUHFパッシブタグが組み込まれており、その犬がどのグッズの近くでどれだけ過ごしたかを知ることができます。

RFID News Roundup

  • リゾート施設Great Wolf Lodge Southern CaliforniaがPDC社のRFIDリストバンドを導入
  • TSL社がTagit Ice社の宝石トラッキングアプリケーションとの互換性を発表
  • Vizinex RFID社が小型金属タグSentry Shortie 270を発表
  • Handheld Group社がAndroidタブレットALGIZ RT7にICカードリーダーを追加
  • Visa社が2016年リオ五輪に決済用NFC指輪を提供

RFID Journal LIVE! 2016 Report, Part 1(有償記事)

5月3~5日にオーランドで開催されたRFID Journal LIVE! 2016は3千人の参加者を集めました。当日のプレゼンテーション資料を公開します。

What Companies Don't Know

多くの企業がRFIDを利用した資産・在庫管理を行っていない理由には、それら企業が現在の管理状況がいかに劣悪化に気づいていないという点があります。問題点として気付いていない以上それを改善する動機もないため、それら企業への導入はなかなか進みません。

A Circular Economy: An Untapped Opportunity for the IoT Industry

リサイクル経済への移行は、製造者・購入者の責任の追及や利用している素材の確認といったトレーサビリティーを必要とするため、IoT業界に対して巨大なビジネスチャンスになります。

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2016/06/09

アメリカ国防総省が進める超小型偽造防止タグSHIELDプロジェクト

アメリカ国防総省が偽造防止目的に利用する超小型のタグを開発するプロジェクトを進めている(RFID Journal: DOD Sees Tiny RFID Chip as a Way to Verify Electronics)。このプロジェクトの名前はSHIELD、Supply Chain Hardware Integrity for Electronics Defenseの頭文字を取って命名された。

このプロジェクトで目を引くのは何といっても利用するタグ(このプロジェクトでは「dielet」と呼ばれる)の小ささだ。その大きさ、実に0.1mm角。1ペニー硬貨の裏側、リンカーンの頭の大きさよりもまだ小さい。

Shieldpennyexample

従来の「超小型タグ」の大きさは概ね0.5mm角程度のものが多かった。日立のミューチップしかり、エスケーエレクトロニクスのUHFタグしかり。これはサイズが小さくなるほどアンテナが受け取る電力が小さくなり、読み取り距離が短くなってしまうことが理由だ。このSHIELDタグもプローブ上の専用リーダーを利用し、実質的にタグに接触させて読み取ることになる。

読取距離を犠牲にして小型化したこのタグの用途は何か?それはICの偽造防止だ。SHIELDタグはICのマークを付けた場所に埋め込んで利用することが想定されている。この用途に合わせ、温度上昇を検知する特殊なセンサーが内蔵されている。これは電子基板の処理時に発生する220℃以上の高温が何回発生したかを記録するためのもので、この情報を読み取ることにより、ICが偽造されたかだけではなく、別の基板から取り外されて再利用されたかを確認することもできる。

また、これほどの小ささでアンテナごと製造するためコストもきわめて安い。タグの単価は1セントになると想定されている。製造プロセスへの統合が上手く行けば軍用だけではなくすべてのICを対象にすることも可能だろう。

ちなみにこのプロジェクトのスケジュールは以下の通り。決して未来のプロジェクトという訳ではなく、2019年には量産と普及が始まることになる。

  • 2015年2月~2016年7月:試作品の製造と基本的な機能の確認
  • 2016年7月~2018年1月:量産設備の建設、全機能の検証、1000個のサンプルの製造
  • 2018年1月~2019年1月:サンプルのICへの搭載と実環境でのパイロットの実施
  • 2019年のどこか:量産、正式導入

タグの読み取り条件が厳しく偽造防止に特化しているため、RFID業界全体へのインパクトは限られると思う。また、これほど小さく、アンテナからの電力供給も限られるタグが十分な強度のセキュリティを搭載できるかについても個人的には疑問だ(関連資料をいくつか読んだが具体的なセキュリティについての説明は見つからなかった)。だが、コストと小型化については、いよいよここまで来たか、という感慨も大きい。将来何らかの形でより汎用的なタグに繋がってくることを期待したい。

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2016/06/02

RFID Journal 抄訳 2016/06/02号

今週は技術開発に関する興味深い記事が2件ありました。

一つはアメリカ国防総省が進めるセンサー付きの超小型タグ。0.1ミリ角の大きさです。この種のタグは以前から存在していますが、復活してきた理由が気になります。

ディズニーのUHFパッシブタグの読み取りに関する研究も興味深いですね。一回の読み取りで存在の有無を確認するのではなく、複数回の読み取りの分析から有効な情報を獲得するというのは世の中のトレンドど真ん中。もっと面白いことができるのではと思います。

なお、元記事はこちらになります。

DOD Sees Tiny RFID Chip as a Way to Verify Electronics

アメリカ国防高等研究計画局は部品の偽造防止用に超小型タグを開発するプロジェクトを進めています。このプロジェクトはSHIELDと呼ばれ、0.1ミリ角のサイズでアンテナと温度センサーを内蔵するHFタグです。プロジェクトはNorthrop Grumman社が主管しており、2019年に完了する予定です。

Disney Research Explores Ways to Add RFID Intelligence to Robots, Toys

ディズニーの研究部門Disney Researchは安価なUHFパッシブタグを利用して日常生活の中で発生する様々な動きを迅速・生活に識別するための研究に関する論文を多数発表しました。これらは一連の動きに関連するタグを複数読み取り、その電波強度の変化などを元に状況を推測するものです。これら技術は家庭用ロボットが自然な動作を行うために画像認識と共に利用されます。

Indraprastha Apollo Hospitals' ICUs in Delhi Use RFID to Track Equipment

インドのIndraprastha Apollo病院では器材の管理にRFIDを利用しています。利用している技術はUHFパッシブで、ソリューションはDolphin RFID社が提供しました。今後同病院ではスタッフの管理にRFIDの利用を広げていく予定です。

RFID Tracks Surgical Tools, Assets at Ixtapaluca Hospital

メキシコの病院Regional Specialty Hospital of Ixtapalucaでは手術器材の管理にRFIDを導入します。同病院では11,000個の器材を保有しており、そのうち500個を対象としたパイロットを行ってRFIDの有効性を確認しました。同病院がパイロットで利用したのはXerafy社の小型金属タグです。

RFID News Roundup

  • Thinfilm社がHopsy社に瓶ビール向けのRFIDシールを提供
  • Confidex社がNXP Ucode DNAチップを採用したセキュアRFIDラベルを発表
  • Genesis Health System社がRFID対応のナースコールシステムを導入
  • Turck社が工場へのRFID導入をサポートするARGEE技術を発表
  • Juniper Research社がビーコンがクーポンの利用率を上昇させるという調査結果を発表
  • United Lincolnshire Hospitals NHS TrustがRTLSを導入

A Call for Patience Among RFID Investors

RFIDの本格的な普及までにはまだ時間がかかります。RFID分野への投資家は投資回収を焦って普及時に得られるはずの成果を失うようなことはせず、腰を据えて成長を待つべきです。

Managing Surgical Instruments

島根大学付属病院やデンマークのRigshospitalet病院では手術器材の管理にRFIDを利用しています。手術器材の管理は患者の安全に直結し、また手作業を削減することが出来る、有効なソリューションです。

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