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2015/10/29

RFID Journal 抄訳 2015/10/23号

今週気になった記事はBlulog社のNFC対応温度ロガーです。スマホがNFC経由で吸い上げたデータをクラウドに送信する、というパターンはプライベートだけでなく業務用でもどんどん広がっていくのでしょうね。

今週の識者投稿はアイデンティティ管理。私自身知らなかった概念なのですが、記事を読む限りは複数のデバイス間のリンクや認証を個々に行うのではなく統合して処理できるようにするものかな…という印象を受けました。RFID Journalでは時々こういう日本に本格的に入ってきていない概念が出てくることがあるので、ちょっと調べてみたいですね。

なお、元記事はこちらになります。

Blulog Launches NFC Temperature Datalogger, Service

ポーランドのベンチャー企業Blulog社はNFCを用いた温度記録デバイスの開発を進めています。このデバイスはクレジットカード大で、NFC搭載のスマートフォンで記録を読み取りクラウドに送信することが出来ます。現在食品とヘルスケアの企業でトライアルが行われています。

At Expo Milano, RFID Tracks Thousands of Products

ミラノ万博イタリア館の売店では在庫・販売管理にRFIDを利用しています。毎日1万2千人の来館者全員がショップの中を通過する構造になっているため、販売や在庫管理を迅速に行ったり万引きを防いだりするためにはRFIDの利用が決定的に重要です。利用されている技術はUHFパッシブです。

FairWeigh Uses RFID to Ensure Cherry Pickers Are Correctly Compensated

ワシントン州立大学の研究者が作ったベンチャー企業FairWeigh社は収穫した果物の重さを量るソリューションを開発しました。これは作業者のリストバンドにUHFパッシブタグを貼付し、果物の計量時に作業者を識別するものです。

Harting's Roadshow Truck Takes RFID for Ride

ネットワーク器材とRFIDソリューションのベンダーHarting社はRFIDソリューションのデモ設備をトラックに搭載し、トラックで全米を巡回するツアーを行っています。

Retailers to Share New RFID Case Studies at RFID Journal LIVE! Europe 2015

11月9日~10日にロンドンで開催されるRFID Journal LIVE! Europe 2015では小売の講演枠が設定され、Marks & SpencerやGIKS Mode、Marc O'Poloなどの業界リーダーからの発表が行われます。

RFID News Roundup

  • Invengo Technology社が新しいチャネルパートナープログラムを発表
  • Stanley Healthcare社が高齢者コミュニティ向け緊急呼び出し用製品を発表
  • Nano Dimension社がRFIDに対応した銀ナノインクを発表
  • IDTechEx Research社がRFID市場レポートを発表。2015年の規模は100億ドル
  • ThingMagic社のリーダーがGen2v2のセキュリティ機能に対応
  • 世界のRFID血液モニタリングシステムの規模が2022年に5億ドルに

Maine Schools Adopt Affordable Emergency-Alert Solution(有償記事)

メイン州の16ヶ所の学校はPunch Alert社の緊急通報システムを導入しました。アメリカの学校では2012年の銃乱射事件以来非常時の通報をどのように行うかが大きな課題となっています。このソリューションはスマホのボタンを押すだけで非常通報が行えるもので、Bluetoothビーコンを用いて現在位置を同時に送信することが出来ます。

Signs of Accelerating Adoption

RFIDの普及は着実に進んでいます。小売りを中心にRFID Journal誌の購読やRFIDラボへの依頼は確実に増加しています。また、関連業界からのRFIDへの注目度も高まっています。

When Identity Management and the Internet of Things Collide, New Opportunities Emerge

パーソナル用途のIoTデバイスが広く普及するためには、プライバシーやセキュリティが確保される必要があります。そのためにはアイデンティティ管理(Identity Management)が重要であり、また新たなビジネスを生むチャンスでもあります。

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2015/10/25

RFID World Watcher Monthly September 2015

9月は配信が3回だったので全体にニュースは少な目。記事のバランスとしては一時のIoTシフトは薄れ、UHF、HF、ビーコン、RTLSと様々な分野に目配りした内容になっています。

RFID World Watcher Monthly September 2015 (PDF形式、221KB)

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2015/10/22

RFID Journal 抄訳 2015/10/16号

今週気になったのはNFC ForumがISO 15693タグの読み書きを標準化する新しい仕様を発表したという話。今までもNFC-Vとして読めていたとはいえ、正式に仕様がサポートしたことで対応アプリが増えると面白いなと思います。

今週の識者寄稿はフォルクスワーゲン、てっきり「IoTで自動車部品の監視をしていたら今回の排ガス不正はもっと早くに明らかになった」という話かと思って読んでみると(RFID Journalにはそういうスタイルの記事が多い)、単にフォルクスワーゲンの試作車部品管理の事例紹介記事でした。

なお、元記事はこちらになります。

Poltrona Frau Uses RFID to Track Leather Materials

イタリアの高級家具メーカー Poltrona Frau Group社は原料である革の管理にRFIDを利用しています。利用している技術はUHFパッシブで、データはERPに接続されています。

NFC Forum Releases Spec Supporting Use of ISO 15693 Tags

NFC Forumは新しい規格であるType 5 Tag Operation Specificationを発表しました。この規格の主な変更点は、ISO 15693準拠タグへの読み書きを標準化したことです。この機能はNFC-Vとして従来からサポートされていましたが、今回標準化されたことにより対応ソリューションの増加が期待されます。また、ピアツーピア通信時の電力消費削減と通信安定を目的としたアクティブ通信モードが追加されました。

Century Link America Opens Doors for RFID Partners

中国のRFIDタグベンダーCentury Link社はアメリカに拠点を作り販売の拡大に向けた活動をしています。同社は宝石用タグやEAS-RFID複合タグなど顧客ニーズに合わせたさまざまなタグを提供しています。

RFID-Enabled Walkie-Talkies Help Track Remote Workers

Hytera UK社はRFID対応の警備用トランシーバーを販売しています。このトランシーバーはHFパッシブリーダーを搭載しており、警備員の認証や警備ポイントへの到着を示すタグを読み取り、結果を送信することが出来ます。

RFID News Roundup

  • CDO Technologies社の道路資材管理タグRoadTagがデンバーで採用
  • Cellotape社、Smartrac社、Thinaire社の3社がNFC対応の雑誌の表紙で提携
  • Tyco Retail Solutions社がセキュリティーゲートの新製品を発表
  • Checkpoint Systems社が国利向けRF/RFIDアンテナを発表
  • Eventbrite社がRFID対応のセルフサービスチケット基盤を拡張

Community College Automates Inventory Tracking to Meet Government Audits(有償記事)

フロリダ州ヒルズボロー郡の短大ではRFIDを使って資産管理を行っています。管理対象は千ドル以上の物品17,000個で、ソリューションはSilent Partner Technologies社が開発しました。

Missing the RFID Adoption Wave

RFID導入を普及が本格化するまで何もせずに待つことにはリスクがあります。いざ導入が一般化した時に知見が無いと、経験の浅いベンダーを選んでプロジェクトが失敗するリスクが高まります。ベンダーの立場ではブームに乗り遅れブランドを築くことに失敗するのがリスクになります。

Volkswagen AG Forges Ahead With Transparent Prototype

フォルクスワーゲン社は試作車用の部品をRFIDで識別するTransparent Prototypeプロジェクトを進めています。このプロジェクトはVDA(ドイツ自動車工業会)の標準に準拠したもので、Transparent Prototypeプロジェクトはインダストリー4.0に準拠した最大規模の企業間アプリケーションの一つです。

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2015/10/17

RFID Journal 抄訳 2015/10/09号

今週気になった記事はAeroScout社のWiFiタグの産業分野向け事業をExtronics社が引き継いだというものです。市場が小さいながらも成立しているものは引き取り手が現れるのですね。

識者投稿のIoTによるハードウェアのサービス化の話も興味深かったです。この記事には何故か出てきませんでしたが、このビジネスモデルで一番有名なのは航空機エンジンですよね。IoTの普及により、こういうモデルがより低価格で監視が難しいハードウェアにも広がっていくのかもしれません。ちなみに記事タイトルのSales Funnel(セールスファネル)はマーケティング用語で、潜在顧客がコンタクトリストから見込み客、受注へと絞り込まれていくことを漏斗に例えたものです。

編集後記に出てきた「現在アメリカのベンダーと潜在顧客はRFIDの導入ペースが予想より遅いと考えている」という記述にちょっと引っかかりました。記事自体は「だがそれは誤解だ。なぜなら~」と続くわけですが、編集長のMark Roberti氏はときどきこういう形で正面から書けない内容を匂わせることがあります。アメリカの業界の雰囲気がどうなっているか気になります。

Extronics to Market AeroScout Wi-Fi-based RFID Tags, Software to Industrial Sector

防爆機器メーカーのExtronics社がAeroScout社のWiFiタグの産業分野向けの販売とサポートを引き受けることになりました。AeroScout社は成長が見込めるヘルスケア分野に集中するため産業分野向けのWiFiタグの販売を終了すると2ヵ月前に発表していました。

Generation Tux Finds RFID Well Suited to Its Mission

タキシード一式をオンラインでレンタルするベンチャー企業Generation Tux社はRFIDを用いて貸し出し管理を行っています。同社はジャケットとパンツ、ネクタイ、シャツ、靴にUHFパッシブタグを貼付し、入出荷の管理に利用しています。バーコードを使わないことでこれらの見栄えが良くなることもRFIDを利用する理由です。

GIKS Mode to Open Seventh RFID-enabled Store

ベルギーのファッション小売りチェーンGIKS社では商品管理にRFIDを利用しており、このたび7店舗目の導入を終えました。同社はRFKeeper社製のEASとUHFパッシブRFIDの複合タグを利用しています。

Beacon Technology Teaches International Students About Their Surroundings

ポーランドのウッチ大学では外国人留学生の生活ガイドをBluetoothビーコンを使って行っています。同大学には1,200人の留学生がいますが、ポーランド語や英語に不慣れなため従来は十分なサポートができていませんでした。導入したビーコンはKontakt.io社製で38個、アプリケーションはLinteri社が開発しました。

Industry Leaders to Discuss Benefits of RFID at RFID Journal LIVE! Europe 2015

11月9日・10日にロンドンで開催されるRFID Journal LIVE! Europe 2015では、各業界のリーダーがプレゼンテーションを行います。

RFID News Roundup

  • Trimble社が鉄道車両向けのハンドヘルドリーダーを発表
  • InfoChip社とXerafy社が掘削パイプ用に開発したUHFパッシブタグXplorerが認証を取得
  • Pantry社のRFID対応食品自動販売機がKeonn社のアンテナを採用
  • Ams社のAS3993 ICがTSL社のBluetooth対応UHFハンドヘルドリーダーに搭載

RFID in Retail and Apparel 2015 Report(有償記事)

9月17日に開催されたRFID in Retail and Apparelには100人の小売店とメーカーが参加し、RFIDのメリットについて最新の情報を受けとりました。当日行われたプレゼンテーションをご紹介します。

How RFID Adoption Will Accelerate

多くのRFIDベンダーや潜在的なユーザーはRFIDの普及速度が予想より遅いと考えていますが、これは新しい技術の普及時にはしばしば起こることです。多くのユーザーはアパレル業界でRFIDが業界標準になるかどうかを見定めようとしており、それが起きると他業界への本格的な浸透が始まるでしょう。

The IoT Will Kill the Sales Funnel

IoT技術の普及によりハードウェア販売の事業モデルが変わりつつあります。ソリューションのクラウド化が進み、ハードウェアの管理やモニタリングがIoT技術によってクラウドから行えるようになると、ハードウェアをモノとして売り切るのではなく、ソリューションが価値を提供するための要素の一部として扱えるようになり、サブスクリプション型の契約への変更が進むでしょう。

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2015/10/08

RFID Journal 抄訳 2015/10/02号

今週は興味深い記事が並びました。

クムホタイヤが工場での原料管理にMojixを利用する件、へぇと思いました。ゴムという素材の特殊性はあるのでしょうが、資材管理にUHFパッシブRTLSを適用可能なのであれば、この分野の潜在的なマーケットが大きく広がりますね。

特集記事は組み込み式RFIDリーダー。実際に組み込み用モジュールを販売しているベンダーも掲載された実践的な内容です。小規模にDIYをやっちゃおうという案件よりももう少し大規模な、自社用の端末を委託開発するようなケースが主なターゲットでしょうか。

識者寄稿は作業現場用ウェアラブル端末。これ自身面白い分野ですが、技術の多様性を示すために作成された「ウェアラブル周期表」がなかなかツボでした。これ使ってプレゼンやってみたいな。

なお、元記事はこちらになります。

At Kumho Tire Factory, RFID Drives First-In, First-Out Process

韓国のタイヤ大手クムホタイヤ社は、工場での原料ゴムの先入先出の管理にRFIDを利用しています。広大な工場内で大量のゴムの管理を行うために、同社はMojix Starsystemを導入しUHFパッシブRTLSを採用しました

RFID Helps Tile Maker Keep Costs From Going Through the Roof

タイルメーカーのMaruhachi Ceramics of America社は在庫管理にRFIDを利用しています。同社はUHFパッシブ技術を採用し、 Portable Technology Solutions社のソフトウェアを導入することで、190人時かかっていた棚卸し時間を4人時まで短縮しました。

Geisinger Tracks Patients With Disposable RTLS Wristband Tags

アメリカの病院Geisinger-Community Medical Centerでは使い捨てのリストバンドを使って患者の病院内での所在管理を行っています。このリストバンドはCenTrak社の製品で、ビーコンが発信する赤外線信号を受信し、UHFの独自プロトコルでIDを発信します。

Beacons Cast Spell on Mobile Gaming

スマホゲームBattleKastersを開発するArtifact Technologies社は、シアトルで開催したファンイベントでBluetoothビーコンとゲームとを連動させました。ゲームに参加したファンは、ビーコンが配置された場所に行くことで、魔法やカードを有効化したり、罠を作動させたりすることができます。

RFID Journal LIVE! Brasil 2015 to Feature Two Co-located Events

10月7日~8日にサンパウロで開催されるRFID Journal LIVE! Brasilでは、IEEE Brasil RFID 2015とCPqD's International Workshop on RFID and the Internet of Thingsという2つのイベントが同時開催されます。

RFID News Roundup

  • HID Global社が小型タグMini SlimFlexとプリント基板向けタグPCB Coinを発表
  • IDTronic社がNFCリーダー搭載のスマートフォンを発表
  • Nordic ID社がRFIDエリアリーダーを発表
  • Google社がスマートフォンケースEditionシリーズにSmartrac社のNFCタグを搭載
  • Identiv社とCisco社がInternet of Things用アクセス管理システムを発表
  • Swirl社が長電池寿命のBluetoothビーコンを発表

What You Need to Know About Embedded RFID Readers(有償記事)

ディズニーを始め様々な分野で組み込み型のRFIDリーダーの利用が注目を集めています。いくつかの会社はオールインのリーダーモジュールを提供しており、それを買ってきて組み込むことでリーダーを開発することが出来ます。

What Is RFID's Value in the Warehouse?

先日RFID Journalが開催した倉庫でのRFID利用に関するWebセミナーには通常の2倍近い450人の参加者を集めました。この分野への関心の高さを示すものですが、この分野での投資対効果に関する定量的な調査は小売やサプライチェーンと異なり行われていません。きちんとした調査を行い、根拠を持って具体的な投資対効果を説明できるようになれば、多くの企業を導入に踏み切らせることが出来るでしょう。

An Elemental View of Workplace Wearables

作業現場で手を開けたままデータの取得や入力を行えるウェアラブル端末には様々なメリットがあります。ですが、ここで利用される技術はいくつかに分類され、その分類の中に複数の技術が存在しているため、その全体像を把握しておくことが重要です。

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