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2015/04/26

RFID Journal 抄訳 2015/04/17号

今週号にはまだRFID Journal LIVE! 2015のレポートが掲載されておらず、やや地味な内容になりました。

今週の記事の中で気になったのはNFCの新規格Signature Record Type Definition (RTD) 2.0です。書き込むデータの完全性を認証する機能のようですが、不勉強で具体的な内容を終えていません。具体的にどのようなユースケースを可能にするものか、気になります。

特集記事は酒類業界でのRFID利用。NFCを用いた偽造防止やUHFパッシブを用いたサプライチェーン管理など、さまざまな事例が紹介されています。

なお、元記事はこちらになります。

Weatherford Laboratories' RFID Solution Reduces Risk of Losing Offshore Earth Samples

石油・ガス業界の採掘物分析会社Weatherford Laboratories社は現場で採掘したサンプルを研究所に輸送する際の識別にRFIDを利用します。利用されるRFID技術はUHFパッシブです。

R-pac Releases EPC UHF Label for Spirits, Wine, Cosmetics

包装資材メーカーのR-pac社は酒類・化粧品向けのUHFパッシブラベルを発表しました。このラベルは瓶の首に張り付けるタイプで、首が金属箔でラッピングされていても5mの読み取り距離があります。

ID Integration, InfinID Offer Active RFID System for Aerospace and Government Sectors

航空業界を顧客とするSIベンダーID Integration社とInfinID社は共同で航空業界向けRFIソリューションを提供します。これはInfinID社が提供する2.4GHz独自プロトコルのアクティブタグV-Tagを利用するもので、工場内での仕掛品・工具管理を行うものです。

Bluetooth Beacons Help Palm Beach Aggregates to Reduce Errors

フロリダ州の鉱山会社Palm Beach Aggregates社は20種類の異なる製品を毎日トラック100~150便出荷します。正しい製品を適切なトラックに間違いなく搭載するため、同社はトラックの識別をBluetooth Low Energyタグを用いて行います。ソリューションはTACinsight社が開発しました。

New NFC Security Feature Tightens Controls on Tag Data

NFCフォーラムは新しい規格Signature Record Type Definition (RTD) 2.0を公表しました。これはNFCタグに書き込まれるデータの完全性を認証するための規格で、第3者が悪意あるデータをNFCタグに書き込むことを防ぎます。

RFID News Roundup

  • Alien Technology社が自動調整機能を持つ企業向けリーダーなどを発表
  • DELO社とMuhlbauer社がRFID用接着剤のカートリッジで協業
  • Checkpoint Systems社が美容・健康業界向けのRFIDラベル新製品を発表
  • Juniper Systems社がBluetooth RFIDリーダーを内蔵したノートブックを展示
  • IDTronic社がAndroid OS搭載のRFIDハンドヘルドリーダーなどを展示
  • HID Global社がMicrosoft社の認証ソリューションを用いたリネン向けRFIDタグを発表

A Toast to RFID(有償記事)

酒類業界はNFCを含むRFID技術を偽造防止やサプライチェーン効率化のために利用しています。

Big Data Gets Down and Dirty

ノースダコタ州立大学の研究者が設立したベンチャー企業c2sensor社は畑に鋤き込んで湿度を計測するUHFパッシブセンサータグを開発しています。

Making RFID Work for All

RFID Journal LIVE! 2015でAirbus社はRFID導入に際して行った部品サプライヤーとの協力について講演しました。Wal=Mart社やMacy's社も同様のサプライヤーとの協力を行っています。現在RFIDの導入を進めている企業はこれらの先行事例から学んでいます。

Pretesting Software Speeds Deployments

RFIDソリューションを導入するためには事前に十分なテストが必要です。ソリューションのデータフローを設計し、最初はシミュレータが生成するダミーデータで検証し、続いて実際の読み取りデータで検証をするというのが手順になります。

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2015/04/19

RFID World Watcher Monthly March 2015

RFID Journal LIVE! 2015も終了しましたが、今月号は開催前のニュース。開催直前になると少し記事が減るのは例年と同じですね。NFC・iBeaconはもとよりLFパッシブから独自規格915MHzアクティブまでと、ソリューションの幅は広かったです。

RFID World Watcher Monthly March 2015 (PDF形式、206KB)

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2015/04/16

RFID Journal 抄訳 2015/04/10号

いよいよアメリカではRFID Journal LIVE! 2015が開催となりました。どのような商品が出てくるか報道を楽しみに待ちたいと思います。

今週もっとも興味深かった記事はUHFパッシブタグを用いた店舗内ビーコンシステムです。タグには個人情報を紐付けず、タグの来訪履歴だけを使ってプロモーション情報の提供を行うという仕組みです。日本で固有ID問題として知られるプライバシー問題が発生しうる話ですが、iBeaconの時代だしオプトインなので問題にはならないということなのでしょうね。

編集後記はRFID Journal LIVE! 2015にUHFパッシブのセンサータグが多数出展されているという話。用途の開発はこれからの話だと思います。どういう面白い話が出てくるか、楽しみです。

Contractors Use RFID Sensors to Measure Strain in Seattle Rail Tunnels

シアトルで建設中の鉄道路線The Northgate Link Extensionのトンネル工事でRFIDを利用した圧力センサーが利用されています。このセンサーはUHFセミパッシブタグとして動作し、Phase IV Engineering社が提供しています。

RFID Delivers Location-Based Data at Helsinki Mall

ヘルシンキのショッピングモールCitycenterではUHFパッシブタグを用いた来訪者の位置管理システムを利用しています。来訪者にはUHFパッシブタグを内蔵したキーホルダーが配置され、店内に配置されたリーダーで読み取られます。キーホルダーには個人情報は紐付けられていませんが、どの店舗にどのような頻度で立ち寄ったかが分析され、それに基づくクーポンの発行などが行われます。ソリューションを提供するTBWA Helsinki社はこのソリューションを「物理クッキー(Physical Cookie)」と呼んでいます。

IGC Brand Services Tags Diamonds, Jewelry

シカゴの宝石卸IGC Brand Services社ではダイヤモンドの在庫管理にRFIDを利用しています。ダイヤモンドを入れるビニール袋にHFパッシブタグを貼付した商品カードを同梱し、リーダーで読み取ることで所在を管理します。

Pyhasalmi Mine Will Expand RFID System to Boost Safety

フィンランドのPyhasalmi鉱山はRFIDを用いた入退場管理システムを導入しています。坑内に入場している従業員の管理はHFパッシブタグで、入場する作業車両の管理はUHFパッシブタグで、それぞれ管理を行っています。

RFID News Roundup

  • Dolphin RFID社がRFID利用の非常時点呼システムを発表
  • Nedap社のUHFパッシブ車両アクセス管理システムがミズーリ州の集合住宅で採用
  • CAEN RFID社が危険環境向けのリーダーqIDminiTを発表
  • RR Donnelley社がスマートラベル設計・製造サービスCustomWaveを発表
  • IDTronic社が多様なアプリケーション向けのUHFアンテナ新製品を発表
  • CenTrak社が内視鏡管理システムを発表

RFID Adoption Heats Up(有償記事)

RFID技術は成熟し、利用がより簡単に、導入リスクがより小さくなっただけではなく、複数の効果を狙った導入も行えるようになりました。これにより、様々な業界でRFIDの導入が加速しています。

The Year of the Sensor

今年のRFID Journal LIVE!の特徴の一つは多くのパッシブUHFタグベースのセンサーが出展されることです。Smartrac社の湿度計タグ、Farsens社の電圧計タグ、Phase IV Engineering社の圧力計タグなどで、会場では様々な業界から注目を集めるでしょう。

Get Hip to BOPIS

「buy online pickup in store」を略したBOPISという言葉があります。ですが、BOPISを試そうとすると、オンラインでは在庫切れになっている品物が店舗に行くと棚に並んでいるという状況に頻繁に出会います。これは小売店が在庫管理の精度に自信を持てないため余裕を見込んだ数をオンラインショップの在庫として表示しているために起こります。この問題を解決するためにはRFIDを導入することが有益です。

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2015/04/12

RFID Journal 抄訳 2015/04/04号

今回気になった記事はUniqarta社による紙の上へのUHFパッシブタグの直接形成です。この技術が改善されていけば、書類の管理が劇的に進歩する可能性がありますね。当面は梱包分野が主なターゲットになるのでしょうけれど注目していきたいと思います。

ロレアル社ののスキンケアブラシがブラシ先の寿命にRFIDを利用する話、業務用ではずいぶん昔から定番の用途ですが、いよいよコンシューマー向け製品にも降りてきたのだなと感じました。普及が進むと寿命の管理以外にもいろいろ面白い使い道が見つかりそうです。

なお、元記事はこちらになります。

Clarisonic Adds RFID to Its Skin-Cleansing System

ロレアルのスキンケア部門Clarisonicではスキンケアブラシのブラシ先交換をRFIDで監視する技術Smart Profileを導入しました。同社はISO 15693準拠のHFパッシブタグをブラシ先に貼付し、本体にリーダーを内蔵。ブラシ先ごとに何分利用したかをモニターできるようにしました。

British Startup Rolls Out RFID Bike-Safety System

イギリスのベンチャー企業Cycle Alert社は自転車と大型車両の異常接近を検知・警報するソリューションCycle Alertを開発しました。このソリューションは2.4GHzのアクティブタグを使って検知を行うもので、現在ロンドン市とヨーク市でトライアルが行われています。

Uniqarta Seeks to Commercialize Solution for Embedding Ultrathin RFID Chips in Paper

アメリカのベンチャー企業Uniqarta社は超薄型のUHFパッシブタグを紙に直接取り付ける技術の商用化に取り組んでいます。この技術が実用化すると2枚の紙でチップとアンテナを挟み込む従来の方式より大幅に薄く低コストでタグを製造することができます。この方式は包装だけではなく文書の管理などにも利用できる可能性があります。

Hotels, Retailers Try Cisco's Beacon-Management System

Cisco社はネットワーク管理ソフトウェアConnected Mobile Experience (CMX 10.0)でBluetoothビーコンのサポート機能を追加しました。このソフトウェアはBluetoothモジュールを搭載したWiFiアクセスポイントを利用することで、Bluetoothビーコンの現在位置を計算したりビーコンの移動を検知したりすることができます。

RFID Journal LIVE! 2015 to Feature Record Number of Exhibitors From China

4月15日~17日にサンディエゴで開催されるRFID Journal LIVE! 2015には今までで最も多い中国企業が出展します。

RFID News Roundup

  • Siemens社がUHF RFIDタグとハンドヘルドリーダーの新製品を発表
  • Century Link社がImpinj社のMonza R6チップを搭載したインレーを発表/li>
  • 米国土安全保障省が生物由来薬品・毒物の安全管理にRFIDの利用を検討/li>
  • サトーがヘルスケア業界向けにリアルタイム在庫管理機能付きのスマートキャビネットを発表/li>
  • SITAがRFIDの利用で航空手荷物の紛失率を下げることができるとのレポートを発表/li>

RFID Helps Fuel an Oil Boom(有償記事)

カナダのアルバータ州ではオイルサンド開発のためにパイプラインなどの建設が行われます。建設は何か月もかかり、途中で資材が雪に覆われるなどの環境で、何千ものパーツの所在を適切に把握するのは大変な仕事です。世界的な建設会社であるBechtel社はRFIDとGPSを組み合わせてこの管理を行っています。ソリューションはAtlas RFID社が開発しました。

 

Microsoft Offers a Lesson for RFID Companies

マイクロソフトは収益を生む主な源泉であるPC向けWindowsにとらわれ、タブレットやスマートフォンといった新技術にビジネスの軸足を移すことに失敗しました。スティーブ・ジョブズはiPodが主な収益源であったときにそれが過去の技術でありスマートフォンに移行すべきと判断し、不世出の経営者となりました。現在RFIDビジネスを行っている大企業はEASやバーコードなど古い技術を主な収益の源泉としています。そのような企業の経営者は自分がRFIDに対してスティーブ・ジョブズと同じ確信を抱いているかを自問すべきです。

A Bag Full of Thumbs

チップを体に埋め込んで建物のアクセス認証に使うというのは、我々が望む未来でしょうか?

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2015/04/04

RFID Journal 抄訳 2015/03/27号

今週気になった記事はGS1 USのRFID利用状況調査です。「RFIDについて知識がある」と答えた企業(全体の22%)限定とはいえ、タグの利用を開始している企業が半分弱というのは非常に興味深いところだと思います。

識者コラムはヘルスケア業界の動向。アーリーアダプターでの利用を超えマジョリティが関心を示し始めたということと、RTLS中心だったソリューションがパッシブUHFにも広がりつつあるという点が気になりました。

なお、元記事はこちらになります。

GS1 US Survey Finds Strong RFID Adoption

GS1 USはアメリカでアパレル・雑貨のメーカー・小売店を調査し、報告書"2014 GS1 US Standards Usage Survey"を公表しました。RFIDについて知識があると答えた企業(177社で全調査対象の22%)のうち、商品にRFIDタグを貼付して出荷しているメーカーは40%、RFIDタグを貼付された商品を受け取っている小売店は47%でした。

NFC Brings Focus to Eyewear Returns

世界最大手の眼鏡メーカーLuxottica社は返品の管理にNFCタグを利用しています。店舗から物流センターに送り返される眼鏡には再利用されるNFCカードが貼付され、検査時に読み取ることで履歴がSAPの業務システムに自動的に登録されます。

North York General Hospital Uses RFID to Restock Medication Trays

カナダ・トロントの病院North York General HospitalではRFIDを利用した薬品管理システムを利用しています。同院では薬瓶にUHFパッシブタグを貼付し、在庫量のや有効期限切れの確認を行います。

Tennessee Aquarium Uses Beacons to Engage Visitors

テネシー州の水族館Tennessee AquariumではBluetoothビーコンを用いた館内での情報発信を行っています。関内には20個ほどのビーコンが設置され、近づくとスマートフォンに子供向けの展示に関する質問カードが配信されます。

RFID News Roundup

  • RFIDアンテナメーカーArcadian社が新製品シリーズRFMAXを発表
  • HID Global社がHID Trusted Tagの販売を開始
  • CISC Semiconductor社とMET Labs社がGS1 EPC Gen2v2の適合テストで協業
  • Elpas社が乳児の誘拐・取り違え防止用のブレスレットを発表
  • EU域内企業6社がプリンテッドNFCタグ製造プロセスの開発組織PINGを結成
  • Tapcentive社がNFCとビーコンの開発に対応したSDKを発表

Italy Tackles Its Waste Problem(有償記事)

イタリアのゴミ回収企業組合Cosmariではゴミの管理にRFIDを利用しています。同組合ではUHFパッシブタグを埋め込んだゴミ袋を家庭に配布し、それを元に誰が出したゴミかの管理を行います。

The NFL's Next Generation Statistics

RFID Journal LIVE!ではNFLによるRFIDの導入事例の発表が行われます。NFLは先日プレイヤーの正確な位置をリアルタイムで測定するZebra社のRTLSソリューションを導入しました。これにより、NFLの試合ではより興味深い内容の解説が行えるようになります。

Hospitals Embrace Passive Applications

アメリカのヘルスケア業界ではRFIDへの関心がここ数カ月で大きく変化しつつあります。その一つはアーリーアダプターの成功を見てマジョリティの様子見の態度が解消されつつあること、もう一つはスタッフや高額機材のRTLSによる管理だけではなくUHFパッシブを用いたソリューションにも関心が高まっていることです。

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