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2014/06/10

RFID Journal 抄訳 2014/06/06号

先週はRFID Journalメルマガ本誌がメモリアルデーのために休刊でした。

今週の記事で面白かったのはInternet of Things(IoT)のRFID業界に対する影響をまとめた寄稿記事です。趣旨としてはIoTはRFIDにとってのインターネットのようなもので、標準化とオープンさ、そして規模の大きさにより既存のハードウェアやソフトウェアに大きな影響を与える、一方で巨大なビジネス機会を生み出す、というものでしょうか。奇矯な意見ではありませんがこういう形でまとめられたものを目にしたことはあまり無い気がします。

今週の特集(有償記事)は天井タイプのRTLS機能付きUHFリーダー。Mojix STARが切り開いたこの市場にも複数の製品が出てきましたが、なかなか製品間の違いや適した分野などが分かりませんでした。タイムリーな良記事ですね。

RFID Revs Up Pit-Stop Training for Crews of Two NASCAR Drivers

NASCARのレーシングチームMichael Waltrip Racingはピットクルーの作業の測定・改善のためにZebra社のUWB RTLSシステムを導入しました。Zebra社はMotionWorks Sports Solutionというアプリケーションを提供しています。

Carlsberg UK Expands RFID Keg-Tracking System

Carlsberg社は業務用のサイダー樽の管理にRFIDを利用しています。同社は以前LFタグを使ったソリューションを採用していましたが、現在はKegspertise社が開発したUHFタグを用いたソリューションを利用しています。現在同社は8万個のサイダー樽の管理を行っていますが、今後ビア樽を含む保有60万個の樽すべての管理に展開する予定です。

Hebrew University's Nanotech Lab Tracks Researcher Locations, Emergencies

ヘブライ大学エルサレム校では研究者の実験施設内での所在管理にRFIDを利用します。このシステムは、事故の発生時に研究者がRFIDバッヂのパニックボタンを押すことで危険の発生とその場所を共に通知できるようにするほか、実験施設の課金にも利用されます。採用されているのはLogiTag社の433MHzアクティブタグです。

Santa Rosa Ski and Sports Uses Bluetooth, Wi-Fi Tags to Track Customer Traffic

Swarm社はクラウドでスマホから使えるゲート通過計測ソリューションPortalを開発しました。このソリューションは大型店で行われている動線分析を小売店でも手軽に利用できるようにしようというもので、電池を内蔵した人感センサー付きのタグからWiFiやBluetooth Low Energyでスマホにデータを飛ばし、スマホからクラウドにデータをアップロードするものです。現在同社ではBluetooth Lowe Energy版のPortalをiBeaconとしても利用できるようにしようとしています。Swarm Portalタグの価格は79ドルで、クラウドの利用料は月額39ドルです。

Registration Now Open for RFID Journal LIVE! Brasil

2014年9月24日~25日にサンパウロで開催されるRFID Journal LIVE! Brasilの登録が始まりました。このイベントのコーナーストーンスポンサーはHewlett-Packard Brasilで、他にもHID GlobalやTristar Solutionsなどが出展を申し込んでいます。

RFID News Roundup

  • MAINtag社が航空機向けタグの百万枚出荷を達成、新製品FLYtag skinを販売開始
  • Kit Check社が医療器材ボックスの読み取りステーションの新製品を発表
  • アメリカ国防総省が電子部品調達の偽造防止対応を厳格化。RFIDに商機も
  • Lab ID社がUHFパッシブインレー2製品を発表
  • IDTronic社が組み込み向けUHFパッシブリーダーモジュールを発表
  • NXP社がアンドロイド向けMifare/Icode/NTAG開発環境を提供
  • Smartrac社とConfidex社がアメリカでの流通契約を締結
  • Tecsys社がLogi-D社を買収

What You Need to Know About Overhead RFID Readers(有償記事)

UHFパッシブ向けに、天井に設置し倉庫や店舗にあるタグを一括して読み取り所在を検知するタイプのリーダーはMojix STARが元祖ですが、Checkpoint Systems、Impinj、Sekuraなども製品をリリースし、現在ホットな分野の一つになっています。

Recognizing Kevin Ashton's Contributions to RFID Journal

Kevin Ashton氏はMITのオートIDセンターの共同設立者で、2004年から定期的にRFID Journalに記事を寄稿しています。彼の記事はその時代ごとのRFIDのビジョンを的確に示すものでした。

RFID Stakeholders Need to Prepare for the Internet of Things

Pew Research Centerは2025年のInternet of Thingsがどうなっているかについて2千人の専門家からアンケートを集めました。アンケートの結果、500億個から2000億個のセンサーがインターネットに接続されるという結果になっています。このような市場が急速に立ち上がることで既存のRFID業界には以下のような影響があり、RFID業界は早急に備えるべきです。

  • IoTに含まれる通信モジュールやCPU、センサーなどの価格が急激に低下し、RFIDハードウェアへの価格下押し圧力となる
  • オープンで標準的なハードウェアの活用が進み、RFIDハードウェアに影響を与える
  • IoTで使われる通信プロトコルの改善が進み、既存のプロトコルよりも優位になる
  • IoTのデータを扱うSaaSが立ち上がり、既存のRFID業界のビジネスモデルに予測できない影響を与える。
  • データそのものの販売や分析を行うビジネスが立ち上がる

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