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2014/03/08

リテールテックJAPAN / NFC & Smart WORLD 2014感想

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3月6日にリテールテックNFC WORLDを見に出かけてきた。個人的には、RFID関係の展示がもう少し盛り上がっていても良かったのになー、というのが正直な感想。UHFパッシブの導入は昨年と比べても着実に増加しているのに対し、会場の展示はそれなりの出展者・出展スペースがあったものの積極的に来訪者に働きかけていこうという感じは去年より後退した感じがする。NFCもハードウェアやコンセプト寄りの展示が多かった気がするな。特に意外だったのがBluetoothビーコンで、ずいぶん動きがあるし店頭プロモーションという訴求しやすいテーマなので展示が多いだろうと予想していたが、実際には会場で展示を見つけられたのは1ブースのみ。小売り関係は他にも重要テーマが多く、相対的な重要性はこんなもの、という感じなのだろうか。

【セミナー「流通システム標準化の最新動向」】

今回の参加の主な目的はセミナーセッション。流開とGS1が中心のセッションで彼らの発表が3コマ・3時間あったので期待していたのだが、うち2コマは流開が扱うIDとデータキャリア全体の説明(RFIDについてはごく簡単に触れたのみ)、そして最近話題の電子レシート。昨年発表になったEPC Gen2v2の話とか聞けるかと思って楽しみにしていたのでちょっと残念だった。

もっとも、残りの一コマ「フランスにおけるEPCglobal標準を活用したRFID導入について」は面白かった。RFID Journalなどをきちんと読んでいても、国単位でのRFID導入の状況というのはなかなか見えてこないんだよね。

特に興味深かったのはMetro Cash & Carryの事例で、DHLが一括物流を請け負ってのRFID導入は現在でも続いているとのこと。3年ほど前に取り組みが放棄されたという記事を見かけていたので(参考:消費財RFIDビジビリティプロジェクトの総括)、ちゃんと動いているんだということを知り嬉しかった。現在は物流センター6ヶ所に店舗91ヶ所、検品ゲートの配置を変えるなどの運用修正も行っているそうだ。

他には、店舗内利用の事例としてOxylane(ヨーロッパ最大のスポーツ用品チェーン)、Beumanoir(衣料品チェーン)、Cleor(フランス第2位の宝飾店チェーン)。サプライチェーン利用としてはKayPal(パレット梱包で用いる緩衝剤のレンタル事業者。緩衝剤の管理に利用)、Aution(フランス第2位のスーパーマーケット。野菜・果物輸送用のプラケースで利用)。Leclair(小売店。オンラインで入れた注文を倉庫でピックアップできるという業態で成長しており、ピックアップ前の商品の管理に利用)。トラックの荷台にUHFリーダーを取り付け、運転台のGPSの情報を組み合わせて読み取り結果を送信することで、各店舗にリーダーを設置せずに自動検品を行っているというLeclair社の運用が興味深かった。

【出展ブース】

〔極薄フィルム型Bluetooth(アプリックス)〕

上で書いたようにBluetoothビーコンの展示は会場でほとんど見かけなかったのだが、唯一Beacon関連の製品を見つけたのがアプリックス社のブース。日本でBluetoothビーコンの本格対応を始めた最初の会社の一つで、薄さ0.8mmという極薄のBluetoothモジュールを出展していた。フレキシブルプリント基板で電池もシート型のものを用い、電車の中吊り広告での利用を考えているとのこと。今までにない面白い使い道がありそうだ(日経産業新聞での紹介記事)。

〔PJM RFIDトンネルリーダー(サトー)〕

今回訪問したベンダーのブースの中で一番へぇーと思ったのがサトーのブース。リテールテックなのでラベルや印刷の関連ソリューションも出したいだろうと思うのだが、ブースはRFID一色の展示となっていた。ビデオもユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシングの事例紹介で、渋谷マークシティ店ではレジでの生産時間が60%減、棚卸し時間が開店前の1時間で済むようになったなど、具体的な数字が出ていて非常に参考になった。

また、今回は昨年11月に買収を発表したオーストラリアのMAGELLAN社の独自技術HFパッシブタグ製品デモが展示されていた。オリコンに入った品物をトンネルリーダーに通して読み取りを行うというもの。オリコンはかなり大きく内部には水の入った瓶や金属ケースなども一緒に詰められていて、それを一瞬で読み込む様子は迫力があった。日本での導入ターゲットは、システムがUHFと比較してどうしても高価になってしまうので、海外で導入実績があり価格負担力もある医療分野をまずは狙っていくとのこと。

〔輸きち(紀文産業)〕

紀文グループがカゴ車の紛失に苦しんだ末に生み出したRFIDによる管理ソリューションを他社にも広げていきたいと外販している「輸きち」。日本ではユーザ企業が前に出てソリューションを広めることは少ないのでいろいろなメディアで注目を集めている。以前にデモを見せて頂いた時からハード・ソフト共にいろいろ進歩しており、今回は初音ミクの声を利用したゲート通過結果読み上げシステムのデモを見せて頂いた。カゴ車管理システムはRFIDによる導入効果が非常に高いアプリケーションの一つで、導入によって効果が出ていることがこういう活動によって世の中にもっと広まると良いと思うなぁ。

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コメント

突然の掲載失礼します。
RFIDを利用したサービスに興味を持ち、色々探しているうちにこちらにお邪魔しました。

もし可能でしたら、当方が求めるRFIDを使ったサービスの構築が可能かどうかお教えいただけないでしょうか。
宜しければご教授いただけますようお願いいたします。

投稿: | 2014/03/11 21:02

はじめまして。コメント頂きありがとうございます。管理人のKoiです。

私自身はベンダーに籍を置いてはいませんので、私が知る事例のご紹介や、ベンダーの方への取次ぎをさせて頂ければと思います。

後はメールでやり取りさせていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

投稿: Koi | 2014/03/18 19:45

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