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2013/03/03

新世代Bluetoothタグの登場

従来アクティブRFIDタグの世界ではBluetoothはさほど重要な存在では無かった。Bluetoothタグが全く存在しなかったという訳ではなく、いくつかの製品は出ていたのだが、WiFiやZigBee(もしくはIEEE 802.15)に準拠した製品、あるいは独自仕様のものに比べて陰が薄い存在だったと言っていいだろう。その理由としては、消費電力や通信距離などの点で競合規格と比べて特にメリットが無かったこと、そして周波数ホッピングという特性上アクティブタグの重要な用途であるRTLSでの利用と相性が悪かったことが考えられる。

だが最近になりBluetoothに対応したアクティブタグ製品が多くのベンダーから発表されるようになった。この最大の原因はBluetoothに対応したスマートフォンの普及だ。自由に持ち歩きができてインターネットに常時接続ができ、自由にプログラミングが可能、しかもコンシューマーが保有しているスマートフォンはタグの使い道を大きく広げてくれる。スマートフォンが標準対応しているという点ではWiFiも同じだが、こちらはインターネット接続機能と干渉するため、スマホをリーダーとして使う分にはBluetoothよりは使い勝手に劣る。

もう一つの理由はBluetoothの新規格、Bluetooth 4.0の登場だ。以前のバージョンのBluetoothは比較的高レートでの常時接続を対象にした規格だが、Bluetooth 4.0はBluetooth Low Energy(BLE)とも呼ばれ低レート、間欠的な接続を想定しており、大幅な小電力を実現している。

この二つの特徴を生かした代表的な製品としてCambridge Consultants社が最近開発したDropTagがある(RFID Journal: DropTag Knows When a Package Has Been Handled With Care)。小包に取り付け、輸送中に限度を超える衝撃が発生したか、したならどの時点かを記録する製品だ。この種の製品は業務用では広く使われていたものだが、DropTagが画期的なのは3ドル程度という低価格、そしてスマートフォンで読みとりができるという2点にある。これは、DropTagが業務用ではなくコンシューマー向けに利用できるということを意味する。。将来的には湿度・温度センサーやGPSを搭載した後継機も検討中とのことで、思わぬ用途が今後生まれる可能性がある。

また、紛失物発見用のタグにもLow Energy Bluetoothが利用した製品が登場している。タグをスマホとペアリングさせ、信号が受信できなくなったらアラームを鳴らす製品は従来から存在していたが、StickNFind社は電波の強弱でタグがある方向を表示させる製品を開発した(ITPro: [MWC2013]鍵や財布など失くしたものをスマホで探せるBluetooth機器「StickNFind」)。この種の製品は従来から存在していたが、それらは専用のリーダーを必要としていた。Bluetoothの利用は、特に方向の判定などで専用製品と比べて精度が不足するだろうが、スマホで利用できるメリットは大きい。

パッシブの世界ではNFCタグがスマホで読みとれることを武器にして急速にシェアを伸ばし。アクティブの世界でもスマホで読みとれることを武器にしたBluetoothタグが普及していくのだろうか。

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