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2011/11/18

RFID World Watcher Monthly October 2011

今月の特集記事は先週のアメリカアパレル業界RFID事情。2号連続でこのテーマになった。今月は事例記事が結構多く、HF Gen2の承認などの規格系のトピックスも入っているのでそちらの方を期待して下さる方にも有益な内容になったのでは。

RFID World Watcher Monthly September 2011 (PDF形式、186KB)

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2011/11/12

アメリカのアパレルRFID導入状況

Wal-Martと国防総省のサプライチェーンRFID案件が尻すぼみに終わって以来、パッシブRFIDの「面白い」事例をはヨーロッパが先導する状態が続いてきた。ここで「面白い」と書いたのは比較的オープンだったり業務を変える事例が多いと言うことで、アメリカの事例は規模や金額は大きいもののどうしても手堅く内輪なものばかりという印象があった。

この状況が変わったのはこのブログでも何度も取り上げたWal-Martのアパレル個品RFID導入からになる。他にも大手企業が追従したり、業界団体での活動があったりというニュースは目にしていたが、今回RFID JournalがアメリカのアパレルRFID導入動向を取り上げた記事を掲載し(U.S. Apparel Retailers Drive RFID Adoption)、その広がりに改めて感嘆した。記事で紹介されていた動向は以下のようなものだ:

【導入済】

  • Wal-Mart(年商4320億ドル) - ジーンズと定番品の個品管理を全店舗で実施
  • JCPenny(年商180億ドル) - ブラジャー・ジーンズ・靴の個品管理を全店舗(1,100店舗)で実施。4年以内に全品目に展開
  • Banana Republic (親会社Gapの年商150億ドル) - 100 店舗に展開済

【導入中】

  • Macy's (年商260億ドル) - 来年中に全店舗(850店舗)に導入予定
  • American Apparel (年商5.3億ドル) - 100店舗に展開予定

【パイロット実施中】

  • Dillard's (年商60億ドル)
  • Jones Apparel (年商37億ドル)
  • Lord & Tailor (年商16億ドル)

これに対し、ヨーロッパでアパレルRFIDを導入したのは、大手でもCharles Vogele(年商16億ドル)やGerry Weber(年商6.9億ドル)で、アメリカと比べるとWal-Martは別格としてもJCPennyやMacy's、GAPなどとは規模が一桁違う。そして他に導入成功事例として報道されてきた企業はほとんどがブティック的な小規模企業だ。

これら大企業の参加に加えて、というか、複数の大企業が参加しているからこそ、本気の標準化も進みつつある。アメリカの流通標準化団体VICSによるRFID個品管理プロジェクトVILRI(VICS Item-Level RFID Initiative)には上記のほとんどの企業が参加している(参考エントリ: Macy'sがRFID在庫管理を全店舗に導入へ)。これら企業が本気で取り組んだ結果による標準規格は信頼の置けるものになるだろうし、そういうものが出来たのなら導入を考えても良いという企業が出てくるはず。そう、キャズム理論で言うレイト・マジョリティが参入する状況がアパレル分野において整いつつあるのだ。残念ながらヨーロッパのアパレル個品RFIDにはそのような組織が存在しない。

先のMacy'sのエントリでも書いたが、アメリカでのアパレル分野RFID導入の現状、アパレル業界の視点からの分析を読んでみたいものだ。

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