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2011/10/10

Macy'sがRFID在庫管理を全店舗に導入へ

久々に日本でも知名度のある大手企業でのRFID導入のニュースが流れた。アメリカの百貨店チェーンMacy'sが、同社のMacy'sおよびBloomingdale'sブランドの全店舗でRFIDによる個品管理を導入する(RFID Journal: Macy's Inc. to Begin Item-Level Tagging in 850 Stores, RFID24-7: Macy's expands item level tagging; will tag $8B worth of inventory by Q3 2012)。その明細は以下の通り。

  • 導入目的は店頭在庫切れによる販売機会損失の防止。現在現品棚卸は毎年1回しか実施できていないが、RFIDシステム導入により毎月数回実施できるようになり、店頭在庫切れを迅速に発見できるようになる。
  • 対象となる店舗数は全米850箇所のすべての店舗
  • 2012年度第3四半期にシステムが稼動。この時点で対象となる商品はすべての商品ではなく売上の30パーセントを占める定番商品のみ。これら定番商品は色柄やサイズ別に在庫が管理され、自動発注が行われている。
  • 2013年秋にすべての商品を対象にシステムを拡張する計画。
  • 利用する技術はGen2とハンドヘルドリーダ、EPCによるID付与
  • ベンダーによるソースタギングを想定しており、現行のラベルをスマートラベルに置き換えられるようベンダーを支援する予定。

Macy'sは以前からRFIDによる個品管理に取り組んできた。2008年にはBloomingdale'sの複数店舗でバーコード管理の対照群を置いた13週間の大規模なトライアルを実施、バーコード管理と比べて在庫精度が27パーセント向上するという結果を報告している(RFID Journal: Bloomingdale's Tests Item-Level RFID)。また、今年の前半には6ヶ所の物流センターで家具・ベッドを対象とするRFID個品管理システムを導入している(RFID24-7: Macy's extends RFID to six DCs for tagging furniture and bedding supplies)。

Macy'sはアメリカの流通標準化団体VICS(Voluntary Interindustry Commerce Standards Association)によるRFID個品管理プロジェクトの中核メンバーとして活動しており、物流担当上級副社長がプロジェクトの共同議長を務めている(RFID Journal:VICS Item-Level RFID Initiative Enters Phase II)。最近のアパレル個品管理を中心としたRFIDリバイバルとも言うべき動きはユーザによるプレスリリースの無い地味な形で行われてきた。今回の発表はMacy'sが標準化プロジェクトに関わっているために行われたもので近年の事例としては珍しく、アメリカのIT・流通メディアではそれなりに取り上げられている様子だ。

一方、僕の見かけた限りでは現時点ではほとんど報道を見かけない。このニュースをきっかけに日本でも海外のRFID動向に目を向けてほしいと思うのだが…。

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