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2009/12/15

究極の金属対応タグ(埋め込んだ中から読めるタグ)

このBlogの読者の方には今更言うまでもない話だが、RFIDタグは金属に弱いという言葉には2つの意味がある。RFID関連の記事で通常使われる意味は、タグを金属の上に貼り付けるとアンテナの周波数特性が変わり読み取り率が悪くなること。そして、(業界関係者の間では)余りに自明なのでわざわざ語られることの無いもう一つの意味は、タグを金属の後ろに置くと金属が電波を反射して読めなくなるということである。電波は周波数が低くなるほど廻り込む性質が強くなるので、アクティブの長波タグでは金属箱に閉じ込めても多少の隙間があれば読めてしまうのだが、電波は金属を通過できないので金属の内側にあるタグを読むことは原理的に出来ない、と思っていた。

ところが、そんな常識を超える技術がRFID Journalで紹介されていた(German Researchers Make Metal Objects With RFID Inside)。ドイツのFraunhofer-Institute for Manufacturing and Advanced Materialsという大学が開発した技術で、もともとは製造中に高熱になる鋳物にガラス管カバーのLFパッシブタグを埋め込むためのもの。金属粉を少しずつレーザーで焼結していくもので、熱量が少ないため通常の金属タグでも熱に耐えることが出来るという技術らしい。ところが、この技術で作った鋳物でテストしてみると0.1ミリまでの厚さであれば完全に金属にカバーされていても読めることが判明したというのだ。そんなことがありえるのだろうか。素人がぱっと思いつく理由は、村田製作所のマジックストラップのようにタグと鋳物が非接触結合して鋳物自体がアンテナになっているとか、あるいは電波が通れる微小な穴が開いているとかだが、何しろ研究者自身が「理由は説明できない。もっとテストをする必要がある」と言っているので、とにかく追試の結果を待つしかない。

「計測ミスでした」とか「実は穴が開いていました」とかのオチだったりしたらがっかりだが、本当だったらいろいろな応用分野が開ける技術だと思う。続報が楽しみ。

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