« コンテナ監視器材の導入をめぐる議論に対する考察(日本物流学会誌第17号掲載) | トップページ | RFIDマーケット底打ち(Baird RFID Monthly July 2009による) »

2009/07/15

Airbusによる部品サプライチェーンRFID利用開始

ここ最近はすっかりニュースを見ることが少なくなっていたMandate案件で久しぶりに大きな動きがあった。エアバス社がA350 XWBの部品サプライヤーに対してタグの取り付けを要請するとRFID Journal LIVE! Middle East 2009で発表したのだ(RFID Journal: Airbus Issues RFID Requirements, Expands RFID Usage)。この発表の直前までの情報は日経ITPro Webでのコラムにまとめたのでまずはそちらに目を通していただきたい(航空業界でのRFID利用の現状)。

上記のRFID Journal記事によると、要請の内容は以下のようなものとなっている。

  • 対象となる機体はAirbus A350 XWB。この機体のサービスインは2013年の予定。2011年かその前にタグの取り付けを求めることになる。
  • タグの取り付けの対象となるのは全ての部品ではなく、補修サイクルの中で利用されるものだけである。現時点では詳細設計が続いているため確定した数字ではないが、おおむね2000個から5000個の部品が対象となるだろう。
  • 使用するタグには、利用環境の違いによりGen2タグに加えてコンタクトメモリボタン(CMB・接触方式で読み書きを行う)、更に登録するデータ量によって512ビットの低容量タイプと4キロバイトの大容量タイプを使い分ける。エアバス社は部品サプライヤーに対し、部品ごとにタグ付けが必要かどうか、必要な場合にどのような種類のタグを取り付けるかのガイドラインを配布している。
  • タグに格納するデータ形式はATA Spec 2000を採用する。これは上記のITPro Webコラムにあるように、航空業界がタグ用に新規に策定し、6月に正式に成立した。

現時点ではまだ他のメディアでの続報は無いが、タグもデータ形式も出揃ったところであり違和感のある内容ではない。いよいよ業界の本気が問われることになるだろう。利用するタグの数量と言う面では既存の期待まで導入が広がった時点でもせいぜい百万個のオーダーで小売・アパレルに比べると小さなものだが、アプリケーションに関しては成功すれば新機軸の導入・技術の成熟・普及どちらの面でも大きな影響を持つことになるだろう。楽しみだ。

|

« コンテナ監視器材の導入をめぐる議論に対する考察(日本物流学会誌第17号掲載) | トップページ | RFIDマーケット底打ち(Baird RFID Monthly July 2009による) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/163335/45640734

この記事へのトラックバック一覧です: Airbusによる部品サプライチェーンRFID利用開始:

« コンテナ監視器材の導入をめぐる議論に対する考察(日本物流学会誌第17号掲載) | トップページ | RFIDマーケット底打ち(Baird RFID Monthly July 2009による) »