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2009/03/25

Yet Another オープンソースEPCISミドルウェアAspireRFID (の筈なのですが…)

先日のRFID Journal誌の有識者コラムにAspireRFIDというRFIDミドルウェアの紹介記事が載った(AspireRFID Can Lower Deployment Costs)。ヨーロッパの名前の通った研究機関がEUの研究プロジェクトAspireからの資金援助を受けて進めているプロジェクトで、EPCISやALE、LLRP、TDTのようなEPCネットワーク標準に加えEPCネットワーク非準拠のハードウェアを使うためのドライバ、ビジネスイベントの自動生成、ERPやWMSとのインタフェースなどを持っている。またNFC ForumやOSGi Alliance、JCPなどの団体の規格も取り込んでいる。

AspireRFIDは中小企業のRFID導入を支援するため低コストで導入できるRFIDミドルウェアを開発したいという動機で始められたプロジェクトで、ライセンスはLGPL v2.1のオープンソース。ギリシャのアパレルSPA会社Staff Jeansなどですでにパイロットが始まっているとのこと。

面白いプロジェクトだと思うけど、でもこれのコアの部分って以前に紹介したFosstrakと丸被りじゃん、何か関係はあるのかな、と思って調べてみると、AspireRFIDのサイトには「このモジュールはFosstrak由来で」みたいなことがモジュールごとに書いてある。繋ぎ合わせてみると、EPCISやALE、LLRPといったEPCネットワークのコアの部分についてはFosstrak由来らしい。が、全体としてFosstrakとAspireRFIDとの関係を示す文書はどちら側からも発表されておらず、両者の関係についての謎は深まるばかり。

本日Fosstrakの開発コミュニティの人に直接会ってこの話を聞く機会があったのがそこで話が斜め上の展開に。何と、AspireRFIDの側はFosstrakコミュニティに仁義を切らずに成果物を流用していて、Fosstrak側は非常に怒っていると。マジデスカ。僕も多少ITのバックグラウンドのある人間なのでオープンソースプロジェクトで本家分家争いが起きた話はいくつか知っているが、これはちょっと無しだろ系。筋論もともかくこういう形でプロジェクトを立ち上げられるとコミュニティの分断とか開発リソース・利用ユーザの分散とかが起きるので非常に困るとのことで、そりゃそうだろうなぁ。現在Fosstrak側では急遽広報担当者を置いて、近々声明を出すと共に交渉を開始する予定とのこと。

AspireRFIDの側の言い分は聞けていないので上記のFosstrakの言い分が正しいかどうかは確認を取れないが、少なくとも現時点で事故プロジェクトなのは確かなところ。AspireRFIDを使ってビジネスをしようとか考えているひとはしばらくは要注意と思う。AspireRFIDの独自部分も面白いので何とか話を付けてほしいと思うが…。

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