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2008/09/15

RFID World 2008 (Day 3)

RFID World 2008の3日目のレポート。午前は業務がらみの商談がありブースを中心に廻った。セッションのほうは気をつけるべきものは無いと思っていたのだが、後でパネルの参加者をふと見ると見ておかなければいけなかった名前を発見。オリジナルのパンフレットにも折込の修正用紙にも名前が載っていなかったのでぜんぜん気づかなかった。こういう運営をされると本当に困る…。

展示ベンダーもきちんと商談はしていたものもRFID Worldに合わせて派手な新製品発表を持ってきたというところはあまり見あたらない印象を受けた。実際にはいろいろ細かな発表があり報道はされている(RFID Update: RFID World 2008 Announcement Wrap-Up, Part 1 / Part 2)。正直、このレベルだったら情報収集のために日本から出かける意味はあまり無いような気がする。

ブース出展ベンダ

[eviga]
ISO 18000-7、つまりSaviの433MHzアクティブタグの互換製品を提供するベンダー。DoDの調達にも応募するという報道があり、パンフレットにもDoD 18000-7 RFID equipment guidelinesに対応しているとなっていた。展示されていた製品はSaviのそれとほぼ同等のもので、DoDの調達に応募するために作業してきたのならそれも当然なのだが、商業利用もできるということでRFID Worldに出展したそうだ。Saviとの違いはカスタムチップ(ASIC)を使って大幅なコストダウンが可能になったことらしいが、そのあたりまではちょっと突っ込んでは聞けなかった。

[METALcfaft]

名前のとおりGen2メタルタグのベンダーなのだが、Omni-IDのような特殊なアンテナ技術を持っているわけではなく、金属環境で読めるようにするテクニックはウレタンのインスレーター、ハードケース、フラッグなどの一般的なもの、ただこれだけのソリューションが一社で揃うというのはなかなか便利だと思う。この会社の売りの一つは印刷の強さで、普通にプラスチックの上に印字したように見える文字やバーコードがカッターナイフで削ってもまったく傷も付かない。

[富士通フロンテック]

今回出展していた日本企業は日立、東芝テックに富士通フロンテック(OMRONと日立アメリカは日本人のいないブースを出していた)とちょっと少なめ。その中でも富士通フロンテックは日系に限らず全ブースを通して一番忙しそうにしていたブースで、OMRONの知り合いから紹介されていたので挨拶しに行こうと思っていたのにいつ行っても接客中だった。
今回彼らが持ち込んだのはソフトリネンタグでそれ一本に展示を絞っていた。6cm×1.5cm×1.6mmというサイズで、シリコンゴムにタグを埋め込んだ形になっている。この種の形状のタグは世界を見回しても他に例が無いらしく、ユニフォームに限らないいろいろな引き合いがあったらしい。この展示会までは海外での売り上げはたいしたことは無かったそうだが、これを機会に大いに海外に進出してくれると楽しい。

午後はセッションに参加。どちらも時間枠は50分になっていたのだが、講師は30分で準備してきたようだ。2つのセッション両方ともそうだったので運営ミスではないかと思う。

Mixed-Mode Passive RFID/Active RTLS in Transportation

Zebraによる発表。このテーマなのでGen2製品とWhereNet製品の組み合わせ方を説明しているのだが、MojixやPINC Solutionsなどの最近のブレークスルーを踏まえたものになっていなかったのは残念。
この発表ではRFIDの技術を以下の3つに分けていた。

  • Presence : 精度が10m以上でリーダーの読み取り範囲に存在、WhereNetやWiFi RSSI
  • Proximity : 精度が1m~10mでリーダーの読み取り範囲に存在、WhereNetやGen2
  • Location : 精度が1m~3mで三点測量。USB、WhereNetやWiFi TDOA

レンタカーの管理システムを例にとり、ゲートの通過や洗車場の利用はProximity、車両の位置管理はLocation技術で、と、終わってみれば当たり前の内容だった。

Inexpensively Deploying High Value RFID Projects in Manufacturing Facilities

プレゼンテーションスライドでのタイトルは"The Value of Simple RFID Projects"。内容はそのものずばりで、特に既存の基幹システムとのつなぎこみをせず単体で動作しながらも高い価値を持つアプリケーションを作って使ってみようという内容。
"No-Software" RFID Applicationというテーマでは、ある場所にモノが存在することだけを確認するアプリケーションで、リーダーのフィルター機能を設定することでアプリケーション不要で利用できるというもの。機材が正しい場所に置かれている、機械に正しい部品がセットされている、など、このようなシンプルなアプリケーションでも気をつけてみると高い価値を持つ用途が存在する。
"Software Lite" RFID Applicationというテーマでは、何かの数/分量を数えるアプリケーションということで、リモートでの在庫管理や、在庫の先入先出し/貯蔵期間管理をテーマにしたもの。ここではERPとデータを連動させないというのがキモ。一種の通い箱管理のソリューションを例に挙げていて、トレイの置き場にリーダーを設置、使用できトレイにはタグ付きのクリップを挟んで置き場に置き、使うときにはクリップをはずして金属製の箱に入れる、それでトレイの在庫状況をリアルタイムで確認できる、というもの。
とにかく1つか2つのリーダーを買っていろいろ試してみようというのが結論で、個人的にはとても共感した。日本人の、特に製造業畑の人にとってはこういうのは外道もいいところで、システムを入れずにカイゼンで対応するのが正しいという感覚なのではないかと思う。それが違うなどとは僕はとうてい言えないが、別の対応方法もあってよいのではなかろうか。

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