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2007/12/01

HF Version 2 (a.k.a. HF Gen2)

HF(13.56MHz)帯を利用し、EPC Gen 2と同じプロトコルで動作する規格の開発が進んでいる、ということは知っていたが、この1年ほどは商業メディアでは進展が取り上げられず、ちょっと僕の視界から外れていた。この10月にそのプロトコルの開発を担当していたEPCglobalのHAGがヨーロッパで実験を成功させ、いくつかの業界紙に続けて取り上げられた(RFID Journal:Tagsys Introduces HF V2 Reader, Readying for Upcoming EPCglobal Tag Standard, RFID Update:TAGSYS Announces Pre-Standard HF Gen2 Suite)。

現在、TAGSYS社が動作するHF V2のリーダーを既にMedio L400という型番で発表しており、タグはNXP Semiconductorsがサンプル出荷の準備を整えている。これにIBMのアプリケーションを加えたものがトライアルキット(Serialization Pilot Kitと呼ばれている)として12万5千ドルで提供されることになっている。ここまで状況が具体化しているのなら標準の批准も早いはずで、BairdはEPCglobal内での批准が来年の1月、ISOでの批准(ISO 18000-3 Mode 3と似た扱いでの)は2009年の半ばから後半と推定している。

満を持して出てきた新しいプロトコル、ということでパフォーマンスが気になるが、TAGSYSがMedio L400のパフォーマンスとして発表した内容によると、読み取り距離が最大40パーセント増し、速度は最大6倍となっている。特に速度は現在HFのUHFと比較した大きな弱点であり、マーケットサイズから見た主戦場である医薬品分野での競争力に大きく寄与するだろう。

だが、個人的には、プロトコルがEPC Gen2 UHFと揃うことが最大のメリットだと思う。現時点では作りこむか高価な商用ミドルウェアがきめ細かく対応してくれる部分であるためあまり有り難味を意識することはないだろうが、今後RFIDの利用が進みアプリケーションの層が分厚くなってくるとEPC系のプロトコルだけをサポートする、といったアプリケーションがどんどん増えてくるだろう(ちょうど携帯電話のネットワークサービスがIP技術をベースにしたものに変わって行ったように)。使い道が違うから最適なプロトコルは違う、というのは一面の事実だが既存のアプリケーションの厚みの差が開いてくるとほとんど意味がなくなることは歴史が証明している。

その意味で、次のステップはアクティブRFID技術へのEPC Gen2プロトコルの導入であるはずなのだが、さてどのような形になるものか。

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