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2006/05/04

RFID@Work Gen 2 Demonstration Center (RFID Journal LIVE! Day 2)

RFID Journal LIVE!二日目。今日から本格的にいろいろな企業のセッションが始まる。朝から夜まで空き時間を作らずにセッションを受講したのだが、あまりピンと来なかったものもあり、面白かったものをピックアップしてレポートしたい。

- Securing RFID Systems

 大手ベンダThingMagis社の設立者が主にGen2タグのセキュリティについて語ったもの。最近RFIDのセキュリティ関連でセンセーショナルな報道が続いていたが、それらの報道の対象になった内容も押さえた上でセキュリティ全般にきちんと目配りをした内容で好感が持てた。RFIDの文脈でMan-in-the-Middle攻撃について語った資料を見るのは初めてのような気がする。 Gen2の評価は「現在のようなバックエンドでの利用であれば我慢できるが、ユビキタスやアイテムレベルタギングを睨むと不十分」というもの。妥当なところではないだろうか。そして、次世代のセキュリティとして必要な項目に、暗号の強化と認証の導入を挙げている。これも同意するほかない。

 個人的には電力解析攻撃についてのコメントを期待していた。上記のような文脈の中できちんと触れはしたものの、認証や暗号化に比べ優先度が低いということで僕が期待したほどには細かくは説明してくれなかった。きちんと聞き取れなかったのだが、電力解析攻撃の影響を受ける応答時間の遅延に付いてはプロトコルで定義がなされてないことが原因だが、ここをきちんと定義しようとすると通信速度が可変という柔軟性が失われる、と言っていた気がする。頭のどこかに入れておこう。

- RFID@Work Gen 2 Demonstration Center

 展示ブースで開催している20分程度の短いセッション。2箇所でやっていて、一つはベンダの共催、もう一つはRFID Alliance Labの主催。ベンダ共催の方は名刺を入れるとiPodが当たるようになっていて盛況だったのだが、内容はRFID Alliance Lab主催の方が面白かった気がする。僕が出た4つのセッションの内容は次のようなもの:

  • Gen1とGen2の比較。カタログスペック上は通信速度や通信距離の大きな改善があったGen2だが、実製品で比べてみるとタグやリーダーの製品の差が大きく、プロトコルによる差は観測できない。Gen1レベルの仕様でも実装技術が追いついていない感あり。
  • マルチプロトコルリーダーの動作。基本的にはGen1とGen2は全く別のプロトコルなので、タイムスライスなどで順番に読んでいくに過ぎない。Gen2タグのみが存在する場合はGen2専用モードにしないとパフォーマンスが下がり周波数帯域を無駄に使うことになる。また、マルチプロトコルモードではGen2のDenseモードが使えない。
  • 転送速度の最適化。Gen2ではFM0とMiller(M=2/4/8)の読み取り方式をサポートしており、読み取り速度は40-640kbpsと可変である。但し、現在入手可能なリーダーはこれらの読み取り方法を選択することができず、実質的にはユーザーによるチューニングは不可能である。
  • Gen2のQ値の動作原理や使い方。読み取り範囲内のタグの個数により理論的な最適値は異なるが、実際にはリーダーの修正アルゴリズムが上手く働くため、ユーザが明示的にいじる必要はほとんど無い。

- Tracking High Value Assets in Challenging Environments

 PowerIDというイスラエルの企業のセミパッシブタグ製品の説明。一般的なUHFパッシブタグ互換(Gen2には来年対応)なのだが、印刷技術で薄く折り曲げ可能な電池を取り付けており、読み取り距離や反応速度が劇的に向上するというもの。通常の環境ではアメリカの出力規制の下で純粋パッシブの読み取り距離が4mに対しPowerIDの製品は18mと。また金属や液体との共用にも強い。クレジットカードサイズで普通のタグよりちょっと厚め(だけど柔軟性あり)、電池寿命が1年程度で価格が1個150円というのは、潜在的には非常に大きなマーケットがある分野ではないだろうか。例えばオリコンなどの物流器材だ。印刷で電池を作成するといった特殊な印刷は日本メーカーも強そうな気がするのだが、日本でも開発の動きはあるのだろうか。

- Procter & Gamble's EPC Advantaged Strategy

 P&G GilletteによるRFID導入効果の評価。今後は製品をRFID適用によるROIのレベルに合わせて3グループに分け、それぞれに応じた導入戦略を取っていくと。

 今までのパイロットで特に効果的だったのはプロモーションや新製品の立ち上げであると。たしかにそれらでは店頭の動向がリアルタイムでつかめた場合に大きな効果があるのは分かる。しかし、例えば小売店に送ったPOPや陳列台が正しく展示されているかどうかとか、どうしてRFIDタグを付けるだけで分かるのだろうか?その当たりはもちろん独自ノウハウなのだから公開する必要はないのだが、何かごまかされている気がする。

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