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2006/05/14

QDR(Quadrennial Defense Review)とRFID

QDR(Quadrennial Defense Review)とはアメリカ国防総省が4年ごとに作成する国防戦略見直しレポートのこと(DoDの公式サイト)。表紙も含め113ページのボリュームの中に米軍の現状認識だとか対応策だとかがきっちりと詰め込まれている。

もちろんQDR全体のレビューをするのはこのBlogでは全然場違いなので興味をお持ちの方は全体を対象とした記事を見つけていただきたい(例えばやじゅんの世界ブログ:QDR(Quadrennial Defense Review)について思ったこと)。このBlogでQDRを取り上げるのは、RFID Journal LIVE!で米軍の担当者がQDR中でRFIDについて触れた個所があると発表していたからだ。QDRはPDF形式で簡単にダウンロードできる(ダウンロード先)。ロジスティクスに関する記述は1ページほどの分量で、単語自体は平易なのだが、特殊な概念に関連すると思われる部分があり気が抜けない。用語を確認しながら試訳を作ってみたので興味がある方は目を通してみて欲しい。経営的な視点が明確になっており、軍事や政治に興味が無くても得るものはあると思う。RFID関連の技術として取りげられているのが業界で騒いでいるいわゆるDoD Mandateではなく軍用機部品の在庫可視化であることが興味深い。

Managing Supply Chain Logistics

2001年のQDRを受け、国防総省は部隊の維持・展開のための有効性・効率性の向上を目的とした多くのアクションを開始した。これらのアクションは展開プロセスの改善、そしてロジスティクスの範囲と関連するコストの削減のための努力を含んでいる。また国防総省は、司令部に対し、統合されたロジスティクスの全体像を提供するために努力しており、ロジスティクスの意思決定ツールの作成を加速している。過去4年間に国防総省はロジスティクスシステムの決定、ドクトリンや部隊構成の要件定義などの作業を進め、実地の運用と実験の統合のレベルを引き上げた。加えて、既に述べたように、国防総省はロジスティクスの業務手順を、現行の作戦の必要性に適応したものに変更しつつある。

これらのアクションの結果として、国防総省は能力に基づいたロジスティクス手法への移行に向けて大きく進歩した。このQDRでは、国防総省はサプライチェーンロジスティクスのコストとパフォーマンスの可視性を高めること、そして継続的なパフォーマンス改善の基礎を築くことに焦点を合わせた。これらの目的を達成するための最初の戦略は、資材とサプライチェーン内での活動を紐付け、発生するコストを理解することである。また、国防総省は、民間のサプライチェーンの測定基準を評価し、資材の配送に必要なコストと所要時間を引き下げる目標値として利用できるかどうかを判定する必要がある。有望な既存のアクション、例えば単独の展開プロセス責任については、改善を継続し加速しなければならない。

最後に、資金投入とプロセス改善の手引きとするため、焦点となるロジスティクス能力について現実的かつ戦略的なパフォーマンス目標値を設定する必要がある。

国防総省はサプライチェーンの要求を満たすことを目的とした多くのアクションを実行中である。例えば、アクティブおよびパッシブのRFID技術は、自動化された資材の可視性と管理とを通じ、軍用機を対象とする知識ベースのロジスティクス支援において、国防総省のビジョンを実現するために重要な役割を果たしている。RFIDは戦術レベルから戦略レベルまでのデータの共用、統合および同期を可能にするようにデザインされており、サプライチェーン中の全ての拠点に情報を提供する。この情報は、資材と即応性の間の因果関係についてのより優れた考察を与えなければならない。このような事実に基づく考察は、リーン方式・シックスシグマ・パフォーマンス基準のロジスティクスなどの継続的なプロセス改善手法の導入と組み合わせられることにより、国防総省のサプライチェーン全体を最適化する助けになる。

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