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2006/03/12

海上コンテナでのRFIDの利用(3 of 6)

RFID Journalの海上コンテナでのRFIDの利用に関する記事、3回目です。先に(1 of 6)・(2 of 6)をお読みください。少しだけスマートコンテナの話は出てきますが、まだビジネス上の要件の話題が中心です。

今回翻訳分の記事のURLはこちら↓
http://www.rfidjournal.com/article/articleview/2120/3/82/

C-TPATに参加することによる税関国境保護局以外からのメリット

税関国境保護局が提供できるメリットが僅かなのであれば、なぜ企業はC-TPATに参加するのだろうか? P&G・ボーイング・スターバックス・Kmartなどからの参加者は、ビジネス面で充分な意味があると強調した。C-TPATに参加することは貨物の安全についての「道徳的な義務」を果たすことであり、自社のブランドを守ることになる。もしも自社の貨物がテロリストの攻撃に関係していたり異物の混入がなされていた場合、それが消費者への被害に繋がればその企業への信認は破滅するだろう。

だが、アメリカの輸入者5万社のうちC-TPATに応募しているのは4千社に過ぎない。全ての輸入者が高額貨物を扱っていたりブランドイメージに依存していたりするわけではなく、多くの中小業者はC-TPATに対応するための手間や費用を出すことに乗り気ではない。これはリスク要因になる。Saks Fifth Avenueの前副社長Ray McGuireは「サプライチェーンのうちC-TPATに参加していない企業が担う部分は特に脆弱である」と述べている。

貨物セキュリティへの支出は効率化に繋がるか

貨物セキュリティへの投資がサプライチェーンの効率化に繋がると示すことが出来れば、貨物セキュリティへの投資を正当化することはずいぶん楽になるだろう。何人かの参加者は既にそのような事例を持っている。P&Gとスターバックスの代表者は電子化された貨物追跡システムのトライアルの中でセキュリティと効率化の相乗効果を得られたと語った。P&Gの通関担当チームのRon Miller氏は「RFIDは加工・流通管理を確実にするだけではなく、必要な作業量も減らすことが出来る。貨物に触るとコストが発生する。貨物ごとに発生するコストは貨物に触れることに依存している」と述べた。P&Gは全ての取引企業にC-TPATへの参加を義務付けている。

スターバックスは「喋るスマートコンテナ」を利用し、同社の高品質なコーヒーの生豆や茶葉の清潔さや新鮮さを保障している。加えて、ある出展者は、アメリカの輸出入企業トップ100社の調査の結果、自動的に追跡が出来るコンテナを利用することによる利益はコンテナ一本当たり1,150ドルになると指摘した。この利益は在庫の削減や在庫切れの予防、そして作業待ち時間の減少と設備使用率の向上によるものとしている。

しかし、会議に参加した運輸業者は機材・システムの開発者に対し、貨物のセキュリティに関する要求と輸送機材の有効活用に関する要求を明確にするよう強調した。ある参加者は世界海運評議会(World Shipping Council)がこの問題について述べた資料に触れた。2004年に世界海運評議会が発行した報告書では、「コンテナ内部への許可されない侵入を防ぐための電子シールは、読取専用であり再利用は許されない。もしも提案にあるように電子シールにマニフェストや他の船積書類を格納できるようにした場合、セキュリティ面での脆弱性は非常に大きくなる」としている。

報告書はさらに以下のように続けている。「電子シールは物理シールと同様に税関などで内部の検査を行なうために輸送中に頻繁に破壊される。もしも電子シールに書き込み能力を持たせ、開封後に再度利用できるようにするなら、それは脆弱性を減少ではなく増大させてしまう。再利用のためには書き込みの権限を多くの関係者に与える必要があるが、その権限が漏洩せず適切に管理されているかどうかを把握することは不可能なので、データの改竄やその他のセキュリティ面での脆弱性を排除することができない。加えて、データの書き込みを許すことは、セキュリティの強化に一切役立たないままコストを大幅に引き上げることになる。

(4 of 6に続く)

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