2019/02/15

RFID Journal 抄訳 2019/02/15号

今週の記事で気になったのはUWB Allianceの設立。超高精度で測位ができる有望技術ですが、製品間の互換性が無かったり地域ごとに使える周波数が違ったりで今一つメジャーになり切れていない感があるので、標準化が進むことで普及が促進されると良いと思います。

RFID Journal LIVE!でSuperdryがケーススタディーを発表という話も楽しいです。久しぶりにRFID Journal LIVE!行ってみたいなぁ。

なお、元記事はこちらになります。

RFID Solution Enables Consumers to Manage Carbon Footprint at Stores

テクノロジー企業のEcoingot社はRFIDとブロックチェーンを組み合わせて消費者が店舗で手に取る商品のカーボンフットプリントを確認できるシステムを開発しました。このソリューションでは特定の商品のトラッキングのためにSmartrac社のHFタグ、NFCタグを利用し、スマホからその商品のカーボンフットプリントを確認できます。

South African Safari Retailer Boosts Stock Accuracy With RFID

南アフリカにあるサファリグッズを扱う小売店ではRFIDを利用して店舗の在庫管理を行っています。利用している技術はUHFパッシブで、Keonn Technologies社の製品を導入しています。

Superdry to Present Retail RFID Case Study

RFID Journal LIVE! 2019ではファッションSPAのSuperdry社がケーススタディーを発表します。同社は店舗の商品管理にUHFパッシブRFIDを導入しており、TrueVUE社のソフトウェア、Zebra Technologies社のハンドヘルドリーダー、Avery Dennison社のタグを組み合わせてTyco Retail Solutions社が導入しました。

NATO Samples New GPS-Based Tags, Expands Active RFID Use

イギリスのSCT Technology社はNATO向けに433MHzアクティブタグとGPSを組み合わせたトラッキングソリューションを納入します。このソリューションは従来から利用されてきたSavi社のインフラと互換性があります。

UWB Alliance Aims for Interoperability

UWB技術の標準化と相互接続性を担う団体としてUWB Allianceが2018年12月に立ち上がりました。UWBはIEEE802.15.4規格で標準化されていますが、標準化の対象は物理層とMAC層であり、上位層の標準は含まれていないためこの規格だけで製品間の相互接続を確保することはできません。UWB Allianceでは自動車関連のメーカーが活発に活動しています。

RFID News Roundup

  • JADAK社はUHF RFIDリーダーの組み込み用モジュールをThingMagicのOEMで提供
  • Identiv社とNXP Semiconductors社はIoT向けのNFCインレーで協業
  • KLAS Research社がCenTrak社のRTLS製品のサポートを開始
  • Cisco社がIoT環境向けのスイッチやルーターを発表
  • Dartford and Gravesham NHS Trust病院が患者のリモートモニタリングで再入院を削減
  • STMicroelectronics社がIoTデバイス向けの省電力降圧コンバーターを発表
  • Decawave社がUWBチップセットを用いたデバイスのトランザクション管理を発表
  • Industrial Internet ConsortiumとOpenfog Consortiumが合併
  • NFC ForumがAIMとIoTのリエゾン協定を締結、JasParと自動車分野でのパートナーシップを拡大

It Pays to Be Educated About RFID

ユーザー企業側のスタッフがRFIDの技術について学ぶことは、技術の可能性と限界、利用可能なオプションを理解することで、導入に関するより良い決定を下す役に立ちます。RFID Journal LIVE!で提供される認定トレーニングも多くのユーザー企業側のスタッフが参加しています。

Standing on the Threshold: IoT Predictions for 2019

2019年のIoT業界では、IoT技術そのものを提供する企業ととIoTを活用したソリューションを提供する企業の分離、現在は企業ごとに大きく異なる価格体系の収斂、政府による規制の拡大などが予想されます。

Hospital's Hand-Hygiene Rate Doubles With RTLS Technology(有償記事)

Marin General HospitalはRTLSを採用した手洗い監視システムSwipeSenseを導入してスタッフの手洗い順守率を45パーセントから77パーセントに引き上げました。SwipeSenseは独自の2.4GHz帯アクティブタグを採用しています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2019/02/08

RFID Journal 抄訳 2019/02/08号

今週一番興味深かった記事はバッテリーレスBluetoothセンサー。来年にも量産が始まり、3年以内には単価を10セント以下に引き下げることを目指すとか。気になる読み取り距離も現状で2メートル、将来は10~20メートルを目指すと。いろいろなIoTソリューションが生まれそうです。

Wiliot1

Stop and Shop社の無人バンを使った移動生鮮食品スーパーも面白いですね。日本でこそ需要があるように思いますが報道を見かけた記憶がありません。規制が厳しいのか、想定利用者(たぶん地方の高齢者)のリテラシーの問題なのか。

なお、元記事はこちらになります。

Driverless Mobile Store Leverages RFID to Bring Food to Customers

アメリカの大手スーパーStop and Shop社は生鮮食品を搭載した移動店舗車両の導入計画を発表しました。同社はスタートアップ企業Robomart社のソリューションを導入する計画で、顧客はスマホから無人の移動店舗車両を呼び出し、アプリで車両のドアを開いてRFIDタグが貼付された商品をピックアップ、決済も自動で行われます。

SML to Be Cornerstone Sponsor of RFID Journal LIVE! 2019

4月2日~4日にアリゾナ州フェニックスで開催されるRFID Journal LIVE! 2019で、SML社がコーナーストーンスポンサーを務めます。

Zebra Introduces Two New Handheld RFID Readers

Zebra Technologies社はハンドヘルドRFIDリーダーの新製品MC3330RとMC3390を発表しました。両製品はAndroid OSで動作し、小売、物流、工場などの幅広いアプリケーションに対応します。この製品の予想価格は3000~4000ドルです。

Wiliot Unveils Passive Bluetooth Sensor

ファブレス半導体企業のWiliot社は世界初のバッテリーレスBluetoothセンサーを発表しました。このセンサーは環境中の電波からエネルギーを受信して蓄積し、一定量の電気を蓄積するごとに電波を分割して送信します。現在のチップの通信距離は2メートルですが、次期バージョンでは10~20メートルの通信が可能になります。同社はこの製品の量産と販売を来年初めに開始し、3年以内に単価を10セント以下に引き下げることを目標としています。

RFID News Roundup

  • Tamarack Products社がRFIDタグへの印刷でLake Image Systems社の技術を採用
  • Luxochain社がNFC、RFID、ブロックチェーン、指紋認証などを統合した偽造防止サービスを発表
  • Amazon社がZigbee Allianceの取締役に就任
  • Rutronik社がInsight社のSiP Bluetooth無線のアンテナモジュールの取り扱いを開始
  • C3社がヨーロッパの電力大手Enel社にIoTとAIの技術を提供
  • Ericsson社が産業分野を対象とした携帯電話向けのIoTソリューションを導入

Observations from NRF's Big Show 2019, Part II

今年のNRF Big Showに出店したRFIDベンダー各社は、ハードウェアやソフトウェアに加え、小売業界を対象にした統合ソリューションの展示を行っていました。これは良い兆候です。

RFID and the IIoT for Industrial Tool Tracking

高価で保有数の工具の管理を適切に行わないと紛失による損失に加えて作業の遅延が大きな損失につながります。RFIDや産業向けIoTを用いたトラッキングは非常に有効な解決策になります。

NFC Helps Track Medication Use in Clinical Trials(有償記事)

Schreiner MediPharm社は薬の臨床試験の利用状況を把握するためのソリューションSmart Vial Kitを開発しました。Smart Vial Kitは、箱に入れられたそれぞれの薬剤ごとに患者がいつ取り出したかを把握するもので、NFC対応のスマートフォンをタップすることで情報を取り込むことができます。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2019/02/02

RFID Journal 抄訳 2019/02/01号

今週気になったニュースはNXPがCESに出展したスマートマーケット関連展示。目立たないところで粛々と導入を進めるのも大事ですが、少し先の未来を夢として提示することも必要だと思うのです。要素技術はじわじわ蓄積されてきている感があるので、どこか大手がドカンと大きな花火を打ち上げてほしいですね。

ロシアの鍵メーカーが住宅用の電子錠を開発、販売開始というニュースも面白かったです。日本で購入することはできるのでしょうか?

Esmart1

なお、元記事はこちらになります。

Daimler, BAE Systems to Keynote at RFID Journal LIVE! 2019

4月2日から4日までアリゾナ州フェニックスで開催されるRFID Journal LIVE! 2019ではDaimler社とBAE Systems社がキーノートスピーカーを務めます。Daimler社はサプライチェーンでの各種RFID技術の活用を、BAE Systems社は生産ラインでの活用をそれぞれ中心に発表します。

NXP's Smart Market Demonstrates RFID for Shopping Experience

NXP Semiconductors社は今年のCESで他の出展社と共同でスマートマーケットに関する展示を行いました。展示には、ウェアラブルNFCデバイスを用いたショッピングエクスペリエンスに加え、在庫管理や決済など幅広い内容が含まれていました。

RFID Tracks Goods at 750 French Menswear Stores

フランスの男性衣料品チェーンCelio社は750店舗のすべてにRFIDシステムを導入しました。このシステムは在庫管理、棚卸のほかPOSでの精算や店頭での商品探索にも利用されています。同社が導入したのはNedap社のソリューションです。

Russian Lock Company Provides Phone-based Home Access

ロシアの鍵メーカーGuardian社はNFCとBLEに対応した住宅用の電子錠ESMART Cyberを開発しました。この電子錠はスマホでドアの開閉を行うもので、2018年末に発売され注文数は増加しているとのことです。

RFID News Roundup

  • OmniAir ConsortiumがSTAR Systems International社の料金所向けリーダーを認定
  • iDTRONIC社がSMAアンテナ搭載のHPミッドレンジリーダーモジュールを発表
  • TexasがEV充電ステーションにBlink Charging社のICカードを採用
  • LoRa AllianceがLoRaWANネットワークのオペレーターが100社を超えたことを発表
  • Newave Sensor Solutions社とSmart Label Solutions社が提携

Observations from NRF's Big Show 2019

今年のNRF Big ShowではAIが大きなテーマとなっていましたが、実際には完全な判断を行う水準には達していません。またAIが正しい結果を返すためには正しいデータが必要ですが、正しいデータを提供するためにはRFIDが必要です。

Are Smart Cities Secure?

世界のスマートシティープロジェクトの中にはサイバーセキュリティに関する要件が不十分なものがあります。スマートシティでのサイバーセキュリティでは監視と計画が重要な役割を果たします。

Ocean Floor Data Transmitted With Help from Lobsters(有償記事)

調査会社のGloucester Innovation社はSigfox LPWANを用いてロブスター籠に取り付けたセンサーからデータを収集しています。籠が水中から引き上げられて通信可能な状態になった時に、他の近距離通信プロトコルのようなアクセスポイントとのペアリング、アソシエーションといった手順を必要とせずに直接通信が可能になるため、構成がシンプルになるのが特徴です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2019/01/27

RFID World Watcher Monthly December 2018

12月のRFID JournalはややIoT寄りの記事が多め。10月にはIoT系の記事が少ないと感じたのですが、記事が出てくるタイミングのようなものがあるのでしょうか。技術とユースケースの記事量はバランスが取れている印象です。

RFID World Watcher Monthly December 2018(PDF形式、225KB)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2019/01/25

RFID Journal 抄訳 2019/01/25号

今週興味深かった記事は、通常記事と特集記事でそれぞれ出てきた、カナダの地方自治体が独自でLoRaWANインフラを整備し、広域IoTソリューションのパイロットを行っているというもの。両方カナダというのが不思議で、政府の補助が付いていたりするのでしょうか?

識者投稿は位置情報ベースソリューションの今年の展開。展開の大規模化のほか、複数の技術の統合、新たなソリューションの開発などもその通りでしょう。興味深いソリューションが出てきてほしいものです。

なお、元記事はこちらになります。

RFID Brings Visibility to Hummingbirds at UC Davis

カリフォルニア大学デービス校の研究者はハチドリの行動観察にRFIDを利用しています。利用しているのは15センチの距離で読み取りが可能なLFパッシブタグで、皮膚の裏側に埋め込まれています。

Canadian City Plans IoT Pilots With New LoRa Infrastructure

カナダのフレデリクトン市は独自のLoRaインフラを整備し、駐車場の利用状況や川の水位観測、芝生の水分などの観測を行っています。これは市のスマートシティーエコシステム整備計画の一環で、インフラはeleven-x社が導入しました。

LIVE! 2019 to Feature RFID Professional Institute Certification and Fast-Track Training Course

2019年4月2日~4日にフェニックスで開催されるRFID Journal LIVE! 2019では、RFID Professional Instituteの認定試験とその速習コースが実施されます。この速習コースを提供するのはRFID4U社です。

UHF RFID Reader Systems Capture Laundry Tags in Motion

Datamars社は高密度に梱包されたリネンを高速で読み取るためのトンネルリーダーを開発しました。従来はケーシングされたリーダーの中で一旦停止して読み取る必要があったため、一連の作業の効率が大幅に上昇します。

RFID News Roundup

  • SML RFID社が在庫管理、盗難防止向けのインレーの新製品を発表
  • Nedap社がオムニチャネルリテール向けのRFIDソフトウェアプラットフォームを発表
  • STMicroelectronics社がBluetooth/LPWANデュアル対応のIoT開発キットを発表
  • Bsquare社がAmazon Web ServicesとIoTの導入の加速で提携
  • PREMO社が自動車向けの磁気エミッタアンテナを発表
  • Altizon社とAXISCADES社が未来の工場向けの製品で提携
  • Taoglas社がThinkWireless社を買収
  • Bluetooth Special Interest GroupがSmart Homeサブグループを設定

The State of Omnichannel Retailing

アメリカの小売業者はBOPIS(ネット注文の実店舗受け取り)の導入でヨーロッパよりも遅れているという調査結果が出ました。OrderDynamicsの調査Omni-2000 Research:Globalによると、BOPISを導入している企業はアメリカでは28%だったのに対し、イギリスでは64%、フランスでは50%、ドイツでは43%と、いずれもアメリカより高い導入率となっています。

Real-time Location Based Services: Four Predictions for 2019

2019年に位置情報ベースサービス分野では以下のようなことが起こります。

  • 製造業、運輸業、産業向けIoTなどの分野を中心としたより大規模な導入
  • UWB、BLE、GPSなど複数の即位技術を統合したソリューションの普及
  • 携帯電話ベンダーの位置情報ベースサービスへの進出
  • 測位精度の向上を受けたスポーツの解説などの新たなソリューションの登場

Calgary IoT Solution Helps Manage Garden Conditions, Golf Carts(有償記事)

カナダのカルガリー市はLoRaWANを用いた広域IoTソリューションのパイロットを実施しています。現在実施されているのは、温室やショッピングセンターの空調管理、市営のゴルフ場でのカートのトラッキング、騒音のモニタリングなどです。同氏はSemtech社のネットワークを利用しています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2019/01/18

RFID Journal 抄訳 2019/01/18号

今週興味深かった記事はパルマ大学が発行したRFIDの導入状況レポートです。アパレル小売の分野ではRFIDの導入は既にアーリーマジョリティーの段階を通過したとしていますが、業界標準になったホールプロダクトは存在していないはずなので、その見立てで合っているのかな、と個人的には思います。

識者投稿の産業向けIoTの見通し、いろいろ面白い切り口もあるように思いますが、かなりエッジコンピューティングのプロパガンダ集が強いように感じ、本当のところはどうなんだろうなぁと思います。例えば5Gが普及してくるとデータを全部集中管理して、というのもやりやすくなるはずで。

なお、元記事はこちらになります。

Irish Lift Equipment Company Offering HF RFID-Based Inspections

アイルランドのエレベーターメーカーAnderco Lifting社は、機器の検査効率の向上のためにRFIDを利用しています。導入しているのはCoreRFID社が提供するCheckedOKというソリューションで、NFC対応のAndroidタブレットで動作します。

RFID Enters Early Majority Phase in Retail

パルマ大学を中心とするグループは「RFID Barometer in Retail」というタイトルのレポートを出版しました。これは2001年から2018年にかけての報道されたRFID導入事例を調査したもので、アパレル小売の分野ではRFIDの導入は既にアーリーマジョリティーの段階を通過したとしています。

RFID Journal LIVE! 2019 to Host IEEE RFID 2019

2019年4月2日~4日にアリゾナ州フェニックスで開催されるRFID Journal LIVE! 2019はIEEE RFID 2019との共催になります。IEEE RFID 2019はRFIDに関する最大規模の学術イベントであり、過去12年間RFID Journal LIVE!と共催されてきました。

RFID, BLE Take Sting Out of Beekeeper Data Management

カナダのベンチャー企業Nectar社はミツバチの巣箱の様子を遠隔監視するソリューションをIoTで行うソリューションを配置しました。このソリューションは巣箱に2つの温湿度センサーを設置して携帯電話ゲートウェイを経由してクラウドに情報を送信するとともに、センサーの設置時にIDを自動登録するためのNFCタグも貼付されています。

RFID Boosts Gaming Experience for Florida Entertainment Centers

フロリダ州で複合エンターテインメント施設を運営するGameTime社はゲーム代金のプリペイドカードを磁気カードからHFパッシブRFIDカードに変更しました。同社はこの変更に際しスマホのNFC機能の利用も検討しましたが、ゲームセンター内でのスマホの置忘れを増やすという懸念もあり断念しました。同社は従業員のアクセス管理のもHFパッシブRFIDを利用しています。

RFID News Roundup

  • Apex Supply Chain Technologies社とZebra Technologies社が戦略的OEM契約を締結
  • Schreiner ProTech社が国際対応の金属向けRFIDラベルを発表
  • Tonnjes社がUtsch Tonnjes International社のUtsch AG社持ち分を買収
  • eX2 Technology社がアイオワ州交通局向けにスマートなトラック駐車システムを提供
  • Kerlink社とElectronica Elemon社がラテンアメリカでのIoT普及に向けて提携
  • PodM2M社がすべてのIoTコネクティビティ製品で監視と脅威発見を提供

Tech Companies Hate the Physical World

大手テクノロジー企業はRFIDに対してそれほど熱心ではありません、企業向けのビジネスでRFIDによる情報収集・分析がどれほど価値を生み出す可能性があるかを考えると奇妙に思えます。その原因は、企業の現場でRFIDを読み取ることはデジタルなデータをサーバの中で分析するよりもはるかに複雑だからでしょう。

Edge Computing and the Industrial Internet of Things in 2019

2019年の産業向けIoTでの7つの予想は以下の通りです。

  • エッジで処理されるデータが現状よりも急激に拡大する
  • 上記の変化を受けてエッジコンピューティングに対する認識が変化する
  • MLやAIがエッジで動作するようになる
  • MLやAIはクローズドループで完結するようになり、報告すべき変化のみがクラウドに送信される
  • 産業向けIoTクラウドはマルチクラウド、ハイブリッドクラウドに対応したものになる
  • 音声・画像センサーの普及が高まり、エッジでの徹底的な学習が必須になる
  • 予測的メンテナンスから規範的メンテナンスへの進化が起こる

RFID in Aerospace and Defense 2018 Report(有償記事)

2018年12月12日にヴァージニア州アーリントンで行われたRFID in Aerospace and Defense 2018でのプレゼンテーションの内容をご紹介します。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018/12/30

2018年RFID重大ニュース

今年はニュースを10個選べなかったので「十大ニュース」ではなく「重大ニュース」。普及規模は大きくてそこそこのペースで導入が進んでいる(国内外共に)はずのアパレル業界では、ユニクロを除いてはあまり大きな報道が出てこなかった。本格的な普及の前の足踏み状態という側面と、そもそも現実的な普及期に入ったらハイプ期ほどの盛り上がりはないといことの両方なんだろう。

一方でコンビニ電子タグ計画で要素技術が着実に進展していそうなこと、UHFパッシブRFIDの読み取りを解析して各種の高度なセンシングに使う研究が出てくるなど、次の世代に向けた仕込みのようなものが伺えた一年でもあった。このあたりの技術、来年には大いに盛り上がってほしい。

☆コンビニ電子タグ計画の進展

2017年に経産省が発表したこの計画(RFID a GoGo!:コンビニ5社RFID無人レジ導入計画(よりもずっと凄い話なんですよコレ))、関連技術が整うまでは展開ができないため今年の報道は地味だったが、計画自体は動いてるんだろうな、ということを感じさせるニュースがぽつぽつ出ていた。

現時点で中心となってコンセプトを発信しているのはローソンで、ユーザ企業でありながらCEATECにRFID利用のウォークスルー決済ができるモデル店舗を出展したことが話題になった(Internet Watch:ローソンの“歩いて決済”店が金曜まで限定オープン、弁当やおにぎりを購入可。CEATECブース内の実験店)。

技術開発の面では、何といっても東レがUHF帯のプリンテッドRFIDタグを2019年に実店舗テスト導入というニュースが大きい。従来品より1ケタ安く、タグを個別に読み取っていく用途にはすでに実用レベルという話は衝撃的だった。その後報道は表に出てきていない(化学工業日報の記事もリンク切れになってしまっている)が、地道に裏で開発が続いていると期待したい。

☆ファストリRFID利用の進化

ファーストリテイリングが去年のプレスリリース通り2018年春夏商品から全ブランドの全商品にRFIDタグを貼付を開始。全商品RFID貼付はユナイテッドアローズやオンワード樫山でも開始されているが、話題性の牽引という意味ではやはりユニクロの存在感は大きい。

今年の目玉はダイフクが物流に関するパートナーシップを締結して1000億円を投資というもの(日経xTECH:目玉はRFIDと自動倉庫、ファストリ1000億円投資)。RFIDを活用した自動倉庫の全世界展開も視野にということで、ぜひ積極的な情報発信もお願いしたいところ。

☆日本国内でのNFC(非Felica)対応決済の拡大

東京オリンピックの開催とクレカEMV対応のための決済端末入れ替えを受け、非FelicaのNFCでの拡大が始まっている。現時点で対応している大手チェーンはマクドナルドとローソン、またジャパンネット銀行やイオンカードは既存カードのNFC標準搭載を進めている。

スマホのNFC対応でも、イオン銀行がNFC搭載スマホでのATM取引を開始、Androidの楽天EdyアプリがNFC対応機種からEdyカードへのチャージに対応といった動きがある。個人的にはもっと広がっていって欲しい。

☆UHFパッシブRFIDの高機能化

技術面で今年面白いなと思ったのがUHFパッシブRFIDを使った各種のセンシング技術。従来はアンテナの特性が周囲の環境で変化することをセンサーとして利用する、という技術だったんだけど、今年出てきたのは普通のUHFパッシブタグを読み取った情報から環境特性を測定するもので、MITではミルクのメラミン汚染や酒類のアルコール濃度を測定する技術(TechCrunch:RFIDステッカーからの信号で食品の汚染が分かる)、カーネギーメロン大学では物体の形状や動きを測定する技術(ZDNet:RFID tag arrays can be used to track a person's movement)をそれぞれ発表している。データ解析技術の進歩というのは凄まじい。この分野での技術の進展が続くとUHFパッシブRFIDがIoT分野でも中心技術の一つになると思う。

☆IATAによる航空手荷物タグRFID対応義務付け

IATAが2020年1月から航空手荷物タグのRFID対応を義務付けるという件につき、業界の動きが報道に出始めたのが今年。この業界が長い人には「ようやく」という感慨があるものだろうけど、今回はぜひ成功してほしい。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2018/12/28

RFID Journal 抄訳 2018/12/28号

今週気になった記事はDecathlon USAのRFID棚卸ロボットの導入。ポテンシャルの割に導入事例が表に出てこず心配しているのですが、このまま普及していってほしいものです。

Simbe1

Orbcomm社が冷蔵海上コンテナと双方向通信を行うIoTユニットを開発したというニュースも興味深かったです。輸送中のコンテナの設定を直接書き換えることができるそうなのですが、どの程度ニーズが存在するものなのでしょうか。

なお、元記事はこちらになります。

RFID Reading Robot Automates Decathlon Store's Inventory Management

大手スポーツ用品小売チェーンDecathlon社はアメリカの店舗でRFIDロボットを利用した棚卸しを行っています。同社は従来から店頭での商品管理のためにRFIDタグを商品に貼付していましたが、RFID棚卸ロボットの導入により棚卸作業を自動化することができました。同社が導入したロボットはSimbe Robotics社のTallyというモデルです。

California Brewer Gains Peace of Mind With IoT-Managed Chiller Temperatures

カリフォルニアのビール醸造所Savagewood Brewing社は発酵槽と冷蔵庫の温度の監視にRFIDを利用しています。同社が導入したのはCalAmp社のゲートウェイを採用したDirect Communication Solutions社の製品です。

Companies Testing New IoT Devices for Refrigerated Container Monitoring

Orbcomm社は冷蔵海上コンテナと双方向通信を行うIoTユニットを開発しました。このユニットを利用すると、冷蔵コンテナの温度をリアルタイムで確認することができるだけではなく、輸送中のコンテナの設定を直接書き換えることができます。

Service Bureau, IC Company Team Up on Low-Cost Printed Labels

Smooth & Sharp社とPragmatIC社は、それぞれが持つフレキシブルRFIDチップとプリンテッドアンテナ技術を組みあわせ、低コストのHFパッシブ/NFCタグを開発するために協力しています。

RFID News Roundup

  • Supply Insight社とBrady Worldwide社がRFID対応の個品追跡システムで提携
  • Frost & Sullivan社がオムニチャネルコマースでの顧客体験管理でRFIDの利用が増加していると発表
  • Armstrong International社がRFID対応のスチームトラップ(復水排出弁)を発表
  • Avnet社がSoftweb Solutions社を買収
  • Nordic Semiconductor社が携帯電話IoTモジュールを発表
  • KORE社がASPIDER-NGI社を買収

RFID Data Equals Business Intelligence

ビジネスインテリジェンスの専門家は企業が顧客行動や在庫に関する理論データしか持っておらず、物理世界の実データを持っていないことに無頓着です。そのようなデータはRFIDを利用することでしか収集することはできません。

Digital Health Care: What Lies Ahead in 2019?

ヘルスケア業界でのデジタル活用の2019年の主要なトピックは、スマートホスピタル、ウェアラブルデバイスによる遠隔モニタリング、デジタルツイン、分析用の単一データソースの確立などです。

How to Create a Patient-Centric Supply Chain: A Simple Guide for Hospitals(有償記事)

医療機関がサプライチェーンを構築する際には以下の点を考慮する必要があります。

  • 臨床データと作業データを完全に同期させる
  • トラブルを事前に予防できるようにする
  • サプライチェーン全体で接続性を向上させる
  • 作業に適したテクノロジーを選択する
  • 看護師が看護師としての仕事に集中できるようにする
  • AIの威力を活用する

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018/12/27

RFID World Watcher Monthly November 2018

11月のRFID Journalは製品紹介、事例、標準化など盛りだくさんの内容でした。先月はIoT系の記事が少ないと書きましたが、今月はしっかり記事数が回復していて、ほっと一安心です。

RFID World Watcher Monthly November 2018(PDF形式、223KB)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018/12/21

RFID Journal 抄訳 2018/12/21号

今週目を引いた記事はフランスのベンチャー企業が開発中のUHFパッシブ-UWBのハイブリッドタグ。UHFパッシブで電力と命令を受け取り、UWBで信号を発信して高精度の測位を行うって、とてもクールなアイデアだと思います。実用的な製品が出てくるのかはこれからですが、期待して待ちたいと思います。

今週の識者投稿も負けず劣らず興味深かったです。HPのブラジル支社が商品のパッケージに電子透かしでシリアル番号を印刷し、RFIDとリンクさせた個品管理を行っているという話。記事の中のユースケースも面白かったのですが、この技術、Amazon Goのような画像認識タイプのレジ無し店舗の可能性を大きく広げる可能性があります。

ザルツブルクの「きよしこの夜」初演100年記念キャンペーンでのBLE、NFC利用の話もいいですね。それほど難しい技術ではないのでどんどんあちこちで使ってほしいものです。

なお、元記事はこちらになります。

Multinova Reduces Time Required to Separate Orders By 60 Percent

ブラジルの梱包資材メーカーMultinova社は発砲プラスチックロールの出荷管理にUHFパッシブRFIDを利用します。従来はバーコードが利用されていましたがロールは高く積み上げられるため読み取りのための作業員の負荷が高いのが問題でした。

Beacons, NFC Showcase 200 Years of 'Silent Night

オーストリアのザルツブルク州観光局は観光客の誘導にBluetoothビーコンとNFCを利用します。クリスマスソングの「きよしこの夜」は100年前にザルツブルクで初演され、同州ではこの曲にまつわる名所を巡るキャンペーンを実施しています。観光客は最初に専用アプリをスマホにインストールし、名所の近くに近づくとBluetoothビーコンで案内を受け取ります。建物の周りを探してNFCタグをタッチすることで様々な情報を受け取ることができます。

Incubator Program Yields BLE and NFC Credentialing

Exponent社は緊急対応作業員がスマートフォンを用いて身元確認を行うプログラムKantara Initiative, Identity and Privacy Incubatory (KIPI)を開発しています。このプログラムはBLEとNFCを利用します。

French RTLS Company Joins EU Initiative for Flexible Electronics Innovation

フランスのベンチャー企業UWINLOC社は小型のRTLSタグを開発しています。このタグはUHFパッシブRFIDと同じ通信でリーダーからの指示と電力を受け取り、UWB信号で返信します。現在のタグの大きさは6cm角ですが、同社はこれを1cm角に小型化するための作業を行っています。

RFID News Roundup

  • Spanset社がCoreRFID社を買収
  • Central Admixture Pharmacy Services社とKit Check社が薬剤入り注射器にRFIDタグを貼付
  • STMicroelectronics社がAmazon FreeRTOS向けのNB-IoTスターターキットを発表
  • Libelium社がIoT機器向けのクラウド接続サービスを発表
  • ソラコムがIoTイノベーション向けのアクセラレータープログラムを発表
  • Tuya Smart社が顔認証を用いたスマートホーム向けIoTセキュリティシステムを導入

Who's to Blame for the Relatively Slow Pace of RFID Adoption?

RFIDの導入が業界の期待通りに進まない原因の一つは、ベンダーがマーケティングに予算を使わないからです。ジェフリー・ムーアが「エスケープ・ベロシティ」で「企業は製品開発と同じ予算をマーケティングに充てるべきだ」と書いている通り、ベンダーが良い製品を開発したとしてもユーザーがその価値に気づいていなければ売り上げは上がりません。RFID業界は今までマーケティングについて十分に取り組んできませんでした。

Expanding the Digital Value Chain With Digital Printing

HPブラジル支社は商品のパッケージにシリアル番号を含む電子透かしを印刷し、RFID情報とリンクさせて個品管理を行っています。これにより、リサイクルへの取り組みへの消費者の反応を得るなど、さまざまな調査が行われています。

Active RFID Tracks Conditions for Exhibits Worldwide(有償記事)

Fortecho Solutions社は美術館・博物館に展示されている作品を監視するRFIDソリューションを販売しています。このソリューションは433MHzアクティブRFIDで動作し、加速度センサーに加えて対タンパセンサーや温湿度計も搭載可能です。この製品の特長は長寿命と長距離通信で、電池は7年間交換不要です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

«RFID Journal 抄訳 2018/12/14号