2018/02/24

RFID Journal 抄訳 2018/02/23号

今回目を引いた記事はRFIDタグの所在をVRで示すソリューションです。現在は専用端末での提供ですが、コンシューマー向けのスマホ・タブレットで使えるようになるとショッピング体験を変える力がありそうですね。

Stealthmatrix2

それに比べると地味ですが、床下に設置するタイプのゲート式リーダーの話も興味深かったです。確かに最近の店舗は出入り口が広々と取ってあるので読み取り装置の設置は困難になっていたのでしょう。

編集後記はRFID企業がジェフリー・ムーアの言う「ゴリラ」になるためのステップ。目新しい話はないものの、こういう内容を定期的にリマインドしていくのは重要なことだと思います。

なお、元記事はこちらになります。

RFID Couples With Gaming Technology for 2D Mapping of Tagged Goods

Stealth Network Communications社はRFID個品タグ付けを導入した環境でタグの位置をVRで示すソリューションStealthMatrix ARCを発表しました。このソリューションはRFIDリーダーとカメラを搭載したモバイルデバイスを利用し、求めるタグの所在をスクリーン上に矢印で示すものです。

New Checkpoint Antennas to Bring RFID to Wide-Open Store Entryways

Checkpoint Systems社は床下に設置するタイプの小売店向けゲート式リーダーNEOを発表しました。近年は小売店舗で開放的な出入り口を設置することがトレンドになってきていますが、出入り口の幅が広くなると従来のドア横に設置するリーダーでは確実な読み取りを行うことができません。このため、床下にリーダーを設置し、確実に読み取りたいということがNEOの開発の動機です。

LIVE! 2018 to Feature RFID Professional Institute Certification, Fast-Track Training Course

4月10日~12日にフロリダ州オーランドで開催されるRFID Journal LIVE! 2018では今年もRFID Professional Instituteによる認定試験と短縮教育コースが提供されます。

Small Murata IoT Component Links BLE, NFC

村田製作所はIoTセンサー向けの小型チップMBN52832を発表しました。このチップはARM Cortex M4コアと64kbのRAM、512kbのフラッシュメモリを搭載しており、オンボードBLEアンテナか外部接続のNFCアンテナで通信を行うことができます。本体のサイズは7.0mm×7.4mmです。

RFID News Roundup

  • 富士通のアメリカ子会社がセンサー・データロガー機能を持つBLEビーコンを発表
  • 旭化成エレクトロニクスが送信専用のBLEビーコン向けICを発表
  • DeltaTrak社がBLEを用いた無線モニタリングソリューションを発表
  • Frost & Sullivan社がSmartrac社のRFIDソリューションを表彰
  • Inmarsat社がIoTは農場従事者の保護で重要な役割を果たすと表明

Creating an RFID Gorilla

RFID業界で、ジェフリー・ムーア理論で言う「ゴリラ」(デファクト製品を持ち市場全体をリードする企業)になるには以下の点が重要です。

  • ホールプロダクトを販売すること
  • 製品を購入してくれそうな顧客向けにマーケティングを行うこと
  • ピンポイントで広告を打つこと
  • RFIDイベントで顧客にアプローチすること
  • 顧客の問題点が解決できることをアピールすること
  • 顧客の口コミを次の顧客の獲得に利用すること
  • ある業界内で普及が始まったら業界内イベントやWebサイトで広告を行うこと
  • 一つのマーケットを確実に抑えた後に次のマーケットに移ること

Can the IoT Rekindle Consumer Love for Cable Operators?

ケーブルテレビ事業者は多くのアメリカの家庭にとってインターネット接続の入り口になっています。このため、家庭内機器のIoT対応は、AmazonやNetflixなどに主導権を奪われたケーブルテレビ事業者にとって、事業立て直しのチャンスになります。

Understanding Beer Drinkers, One RFID-Enabled Pour at a Time(有償記事)

ビアハウスを営むPacific PourHouse社はiPourIt社のRFID対応のセルフサーバーを導入しました。これは、来店者がリストバンドを受け取り、それを用いて自分でビールを注ぐことができるというものです。リストバンドをレジに返すことで精算を行えるほか、来店者の飲み過ぎを防止するなどの監視効果もあります。iPourIt社の製品は2014年に発売され、現在タップ数で2500個以上が導入されています。

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2018/02/17

RFID Journal 抄訳 2018/02/16号

今週気になった記事はAmazon Goが一般公開されたことを踏まえてのMark Roberti氏の編集後記。画像認識には箱の中や棚の奥にある商品を読み取れない、サイズ違いなど外見にほとんど差が無い商品を識別できない、といった問題があり、画像認識とRFIDは互いに不得意な分野を補い合うことになるという認識はその通りと思います。本件については本ブログでも発表直後の2016年12月に取り上げました(Amazon GOとレジ無し決済のコンセプト(とRFID))。基本的には現時点でもほとんど修正する必要が無いと思っています。

識者投稿はウェアラブルなどのパーソナルなIoTデバイスのセキュリティリスクに関する記事。良くまとまった内容ですが基本的にこの責任を利用者に負わせるのはデバイスの特性上無理で、製品のベンダー、通信事業者、政府などが分担して対応するためのガイドラインが必要だろうと思います。

なお、元記事はこちらになります。

Hospital Pharmacies Using RFID-Enabled Medication from QuVa Pharma

医薬品の調合会社のQuVa社はRFIDを利用して薬局に出荷する調合済み薬剤のトラッキングを行います。調合済み薬剤を取り違えなどの事故を起こさず利用期限内に使い切るように管理することは病院にとって大きな作業負担となりますが、RFIDを利用することでこの負担を下げることができます。

RFID Helps Parents Find Lost School Uniforms

オーストラリアのベンチャー企業RagTagd社は学校の制服などの拾得物の持ち主を知るためにRFIDを利用するサービスを開発し、100校以上に導入しています。これは、提携する学校の制服にUHFパッシブタグを貼付して出荷し、利用者が購入時にタグに表示された番号をSMSで送信して登録、学校の職員が落とし物を見つけた時にリーダーが設置された箱の中に入れると、落とし物の連絡が自動的に保護者に送信されるというものです。

General Motors, Boeing to Keynote at RFID Journal LIVE! 2018

4月10日から12日までフロリダ州オーランドで開催されるRFID Journal LIVE! 2018では、 General Motors社とBoeing社がキーノートスピーチを行います。

Bluetooth Low Energy and Internet of Things Make House Calls

訪問医療ソリューションを提供しているHeal社は患者の見守りをBLEで行うソリューションWellbeのテストを行っています。Wellbeは患者宅のコンセントに差し込むだけで利用でき、適切なBluetoothビーコンと組み合わせることで認知症患者の徘徊や薬剤が適切に服用されていることの検出、また血圧や血糖値のデータの取得などが行えます。BLEで取得したデータはHeal社のアプリケーションの中で統合されて表示されます。

Tieto Corp. Beacon Solution Brings Intelligence to Offices

フィンランドのITベンダーTieto社は建物の中で従業員の所在を管理するシステムを提供しています。このソリューションはQuuppa社のBluetoothビーコンを利用するもので、例えば社員が会議室に入ったときにその会議室を自動的に使用中にしたり、別の社員の所在をスマホから確認したりすることができます。

RFID News Roundup

  • A2B Tracking社のソリューションがZebra Technologies社の認証を取得
  • Smart Technology Group社がスタートアップ企業のコンテストMassChallengeでトップ10位入り
  • STMicroelectronics社がIoT対応組込みシステムのオンライン教材を公開
  • Teracom社がIoT対応の温湿度記録計を発表
  • Cisco社が自動運転車向けのスマートシティのソリューションに投資
  • Impinj社がQ4 2017の決算を発表、Q1 2018の見通しを引き下げ

Is Video a Threat to RFID?

Amazon Goで利用されている画像認識技術がRFIDを置き換えるのではないかという意見がありますが、私はそうは思いません。どの程度のコストがかかっているのかは不明ですし、導入時の店舗ごとのカスタマイズにも大きな手間がかかるはずです。また、箱の中や棚の奥にある商品を読み取れない、サイズ違いなど外見にほとんど差が無い商品を識別できない、といった問題もあります。画像認識とRFIDは互いに不得意な分野を補い合うことになるはずです。

How to Secure Customer Identities in the Era of Data Breaches and the Internet of Things

IoTデバイスのハッキングによるセキュリティ侵害が話題になっています。これを防ぐためには、ファイアウォールなどの侵入防止策、デバイスと独立したユーザ認証、ユーザとデバイスの適切な関連付け、必要最小限の権限を与えられる細かなアクセス管理などが必要です。

Conference Improves Attendee Flow, Meal Planning via RFID(有償記事)

軍需産業の業界団体であるCharleston Defense Contractors Associationは、展示会の参加者の管理をRFIDで行っています。同団体は参加者にUHFパッシブRFIDタグ入りのバッヂを配布し、会議室や展示場の出入り口にリーダーを設置することで、参加者の移動情報をリアルタイムで見ることができました。同システムはProSoDel社が提供しています。

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2018/02/08

RFID Journal 抄訳 2018/02/08号

今週興味深かったのは有償記事のMy Special Aflac Duck。感情に応じた反応を返すアヒルの人形を子供の癌患者に無償で配布していて、その感情を示すためにRFIDタグを使っているとのこと。とても良い使い方だと思います。

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RFIDとカメラを組み合わせた試着のモニタリングの記事も興味深かったです。技術の組み合わせにはいろいろアプローチがありますね。

なお、元記事はこちらになります。

Men's Clothing Store Brings RFID Intelligence to Fitting Room

男性向けアパレルブランドのUNTUCKit社はRFIDを使って試着のモニタリングを行うパイロットを実施します。このソリューションは顧客の動きを判断するカメラからの画像解析とシャツを識別するためのUHFタグを組み合わせて利用するものです。RFID関係の機材はSATO Global Solutionsが提供しました。

Small Children Jam to NFC-Enabled Jukebox

ベルギーのベンチャー企業MuuseLabsはNFC対応のジュークボックスJookiを販売しています。現代では音楽を聴くためにはスマホやタブレットなどのデバイスを使うことが普通ですが、Jookiを使うと子供がそれらの機械を使わずNFC内蔵の人形を置くことで再生が可能になります。Jookiの価格は199ユーロです。

T-Systems, Embratel Announce IoT Partnership

ドイツの携帯電話事業者T-Systems社とブラジルのEmbratel社はIoT事業のパートナーシップ契約を締結しました。これにより、Embratel社がブラジルでT-Systems社のIoTサービスの提供を開始します。

Activa-ID Launches 'IoT Place' Project

ブラジルのActiva-ID社は'IoT Place'というブラジルでのIoT技術導入プロジェクトを立ち上げました。これは各種のIoT技術を体験できる複数の部屋を提供するもので、パートナーにはZebra Technologies社やAlien Technology社などが含まれます。

RFID News Roundup

  • Center for Supply Chain Studiesがブロックチェーンに関する研究プロジェクトを立ち上げ
  • Synapse社がBLEデバイスのクロスプラットフォーム開発ツールを発表
  • Smartrac社がFrost & Sullivan社の年間優秀企業賞を受賞
  • Seldat Technology Services社がRFID倉庫管理システムを導入
  • eCOUNT Embedded社がRFIDリーダーとIoTクラウド接続を持つLCDモニタコントローラーを発表
  • Venture Research社がRFIDとIoTをサポートする4G LTEモバイルソリューションを発表

Update from NRF's Big Show

全米小売業協会のBig ShowではRFIDベンダー各社からの新製品や情報の発表が行われました。

RFID: Considering the Future of Modern Buildings

現代の高層建築での安全管理においてRFIDが果たせる役割は多くあります。建設資材の適切な所在管理であったり、火災の監視などがそれに該当します。

RFID Duck Fits the Bill for Caretakers Comforting Kids With Cancer(有償記事)

保険会社のAflac社は全米の3歳~13歳の子供の癌患者に感情を和らげるためのアヒルのぬいぐるみMy Special Aflac Duckを配布しています。このMy Special Aflac DuckにはRFIDリーダーが組み込まれており、子供が自分の感情を示すタグを持って触ることでその感情に応じた反応を返します。このソリューションはSproutelが開発しました。

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2018/01/31

RFID Journal 抄訳 2018/01/31号

今週も製品紹介の記事が目立ちました。

その中でも気になった記事がAvery Dennisonのソリューション紹介記事。鮮度管理系のソリューションをのパイロットを実施しているという記事の後半に、電子レンジによるショートや加熱を避けるためにデザインされた特殊タグをリリースしたという記述がさらっと。この部分もうちょっと詳しく読んでみたい気がします。

BLEを使って携帯電話モデム経由で貨物の状態を送信するソリューションも、コンセプトは以前からありますが、技術の進歩に伴って着実に改善が続いているんでしょうね。どこかでブレークしてほしいです。

なお、元記事はこちらになります。

RFID Pilots Address Perishable Foods, Beauty Products

Avery Dennisonは生鮮食品や化粧品などの鮮度管理のためのソリューションFreshmarx Food Safetyのパイロットを複数の小売業との間で実施しています。同社はソリューションの中で利用されるタグの開発も行っており、電子レンジによるショートや加熱を避けるためにデザインされた特殊タグをリリースしました。

Companies Testing IoT System When Goods Are 'On the Road'

Barcoding Inc.社はBLE対応のタグを用いてトラックで輸送中の貨物の状態を送信するソリューションActive Asset Trackerを開発しました。このソリューションではタグはWiFiもしくは携帯電話モデムを持つリーダーと組み合わせて利用されます。現在廃棄物回収会社と物流会社がこのソリューションのトライアルを実施しています。

IoT Aims to Track Free-Ranging Reindeer in Finland

フィンランドのトナカイ放牧業者の組合はトナカイの群れの位置を把握するためにLoRaWANベースのソリューションを導入しました。このソリューションではDigita社の製品が利用されています。

Hybrid RFID Tag Links Worker Safety to Access Control

イギリスのExtronics社はWiFiとパッシブHFに両対応したセキュリティバッヂを発表しました。この製品は大手石油会社により東南アジアの拠点で利用されています。

RFID News Roundup

  • SML社がアパレル以外の市場への参入を発表
  • ImageFIRST社が手洗いと白衣の管理ソリューションを発表
  • FineLine Technologies社がFerm RFID Solutions社を買収
  • 中国聯合通信の研究所がZigBee Allianceに参加
  • NFC Forum社がInnovation Awardsへの参加者を募集
  • Unified Office社がIoTインフラ管理を提供サービスに追加
  • Thales eSecurity社と451 Research社がビッグデータのセキュリティに関するレポートを発表

Deja Vu at NRF's Big Show 2018

小売業界最大の展示会 NRF Big Showではビッグデータやオムニチャネルなど毎年さまざまなバズワードが登場します。ですが、これらのバズワードが示す利益を実際に得るためには、在庫を正確に把握し、販売機会を無駄にしないようにすることが必要です。そのためのオペレーションにはRFIDの利用が必須になります。

Using the IoT as a Crystal Ball

IoTを利用することで機器の障害が発生する前にその予兆を捉えて対応する予知保全が可能になります。予知保全にデータを活用にするために重要なことは、データ収集時にどの情報を優先するかを把握すること、データ分析時には利用する指標を確立することが重要になります。

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2018/01/28

RFID World Watcher Monthly December 2017

今月の特集記事は2017年のRFID十大ニュース。2018年にはどんな展開になるのでしょうか。ニュースはパッシブ関係の事例が多めでした。

RFID World Watcher Monthly December 2017(PDF形式、373KB)

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2018/01/25

RFID Journal 抄訳 2018/01/25号

今週も先週に続いて製品紹介の記事が多かったですが、興味深い製品も増えました。

一つはハズブロが出した音楽ゲームDropMix、NFCリーダーを内蔵したデッキの上にNFCカードを置いていき、それによって楽曲をチューニングするというもので、こういうユーザーエクスペリエンスの部分にNFCって効くんだよなということに改めて気づかされました。

Dropmix

NFC関係ではSmartrac社のタンパリング検知機能を持つNFCタグも興味深かったです。偽造品の検出に利用する以上、この機能のニーズはありますよね。

なお、元記事はこちらになります。

Police Track Children During Holy Hindu Pilgrimage

インドのケララ州の山地で毎年行われるヒンズー教の巡礼では、10歳から50歳までの女性の参加が認められないため参加する子供が迷子になることが問題になっていました。このため州警察はHFタグ入りのリストバンドを巡礼に参加する子供に無償で提供し、迷子情報を迅速に共有できるようにしました。

South Africa's The House of Busby Slashes Inventory Labor via RFID

南アフリカのアパレル小売チェーンThe House of Busby社は南ア全体で150店舗を展開しています。同社はRFID在庫管理ソリューションをヨハネスブルクの1店舗で導入しました。この結果、棚卸に要する時間が2日から30分に激減しました。導入したソリューションはMilestone Integrated Systems社が開発しました。

Small RFID Tag from SML Group Offers 30 Percent Sensitivity Boost

RFIDタグベンダーのSML Group社はアパレル向けの小型UHFパッシブインレーの新製品GB4U8を発表しました。この製品は42mm×16mmというサイズで、NXP Semiconductors社のUCODE 8チップの採用とアンテナデザインの改良により、従来製品から感度を30%改善しました。

New NFC Tag Detects Tampering, Transmits That Status to Readers

Smartrac社はタンパリング検知機能を持つNFCタグCircus Tamper Loopを発表しました。タンパリング検知機能はNXP Semiconductors社のNTAG 213 TTチップを採用することで実現されています。このタグは自動車用オイルやベビーフード、ブランド品などでの利用のためにサンプル提供が開始されています。

NFC Brings Music Mixing to DropMix Board Game

玩具メーカーのHasbro社はHarmonix Music Systemsと共同でNFC対応の音楽ボードゲームDropMixを発売しました。このゲームはNFCリーダーを内蔵したボードとNFCカード、Bluetooth対応のスマホで構成されており、演奏する楽曲やそのチューニングの方法をNFCカードで指定することができます。

RFID News Roundup

  • Nedap社が薄型のアクセス管理用リーダーを発表
  • 富士通フロンテックが薄型のリネン用タグを発表
  • Tyco Retail Solutions社が店舗向けソリューションでGoogle Cloudを採用
  • Ambiq Micro社がBluetooth 5 Low Energy用マイクロコントローラーを発表
  • INIT Innovation in Transportation社が非接触決済ソリューションでSTid社などの製品を採用
  • Atlas RFID Solutions社がモバイル器材でバーコードスキャン機能を追加

The Best Retail RFID Deployment

Marks & Spencer社のRFID導入は、下記のような点で他社のお手本になるものです。

  • 忍耐強く技術に取り組んできたこと
  • 明確な評価基準を持っていること
  • 先行導入者になることを恐れないこと
  • 導入内容を公開することを恐れないこと
  • イノベーションを継続すること
  • 結果を真剣に評価すること

The Internet of Things Journey: Trends to Consider for 2018

2018年のIoTの主要トレンドは以下の5つです。

  • ビジネストランスフォーメーションがIoT導入を牽引する
  • IoTのセキュリティに関する信頼が向上する
  • IoTがエンタープライズITの不可欠な一部になる
  • LP-WANがIoTの新たなイノベーションを可能にする
  • IoTの導入がビジネスに予想外の利益をもたらす。

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2018/01/18

RFID Journal 抄訳 2018/01/18号

今週は製品紹介、それも比較的地味な製品の記事が並びました。

識者投稿で出てきた選挙ウォッチャーのネイト・シルバーの「シグナル&ノイズ」、私も存在を知らなかったのですが数年前に話題になった本なのですね。データ分析の面白い実例が載っているようなので、探して読んでみようと思います。

なお、元記事はこちらになります。

U.K. Hospitals Testing Passive Ceiling-Mounted RFID for Real-Time Location

Harland Simon社はUHFパッシブRFIDを用いた測位ソリューションにPervasid社の天井取り付け型リーダーSpace Ranger 9200を採用しました。同社のソリューションはイギリスの病院でトライアルが実施されています。

Small RFID Tag from SML Group Offers 30 Percent Sensitivity Boost

SML GroupはUHFパッシブインレーの新製品GB4U8を発表しました。この製品はアパレル向けの省スペースモデルで、NXP社のUCODE 8チップの採用とアンテナデザインの改善により同等のサイズの他製品より30%長い読み取り距離を実現しています。

Alien Offers Sled Reader With Multi-Antenna Polarization Options, 24-Hour Battery Life

Alien Technology社はiPhone/Androidと組み合わせて利用するハンドヘルドリーダーの新製品ALR-S350を発表しました。このリーダーは電池で24時間稼働します。

Fleet-Management Company Uses IoT Network Across Borders

車両管理システムのベンダーDRVR社は複数の携帯事業者のエリアにまたがるトラック輸送のリアルタイムに監視するため、900社以上の携帯事業者と提携し、独自の通信ネットワークを構築しています。

Smart Label Solutions, Brazil's Mozaiko Sign RFID Partnership

ブラジルのRFIDソリューションベンダーMozaiko社はアメリカのSmart Label Solutions社と販売パートナーシップを締結しました。これによりSmart Label Solutions社はMozaiko社のソリューションVoilaをアメリカで販売します。

RFID News Roundup

  • ベルゲン空港が待ち時間短縮のためにBLIP Systems社のソリューションを導入
  • RAIN RFID Alliance社がRFIDを世界で導入している小売ブランドを発表
  • Schreiner ProTech社が輸送機材管理にRFIDラベルを採用
  • CEVA社のBluetooth 5 Low Energy IPをEllisys社が認証
  • Global Net Solutions社がIoTバッヂを利用したセキュリティシステムを発表
  • Runtime社がメッシュネットワークプロトコルThreadの商用サポートを開始
  • CAEN RFID社がキーホルダー式Bluetooth UHF RFIDリーダを発表

How Will U.S. Companies Spend Their Tax Cut?

アメリカでは大幅な法人税減税が行われることが決まりました。減税によって生まれる資金をRFIDの導入に振り向けることは、効率性や収益性を向上させるために有益な方法です。

Finding the RFID Signal in the Noise

選挙ウォッチャーのネイト・シルバーのベストセラー「シグナル&ノイズ」にあるように、ビッグデータに含まれる情報には予測に必要なシグナルと予測を狂わせるノイズが含まれます。Noiseに惑わされずにSignalを取り出すためには、現実に応じてモデルを柔軟に修正していく能力と、それを支える組織の運営能力が必要です。

RFID in Aerospace and Defense 2017 Report(有償記事)

2017年12月13日にアーリントンで開催されたRFID in Aerospace and Defense 2017には120名の出席者がありました。そこで行われたプレゼンテーションの内容を公開します。

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2017/12/30

2017年RFID十大ニュース

今年は個人的に忙しくてRFID関連のニュースをあまり深掘りすることができず、それほどニュースが多くなかった年だったかなと思っていたが、振り返ってみると普及に関連する色々なニュースがあった年だった。特に日本に関係するニュースが多く、それも海外のブームに乗っかるというよりは人手不足を中心とする日本独自のニーズを踏まえて必然的に出てきたもの、という印象のものが多い。来年以降は日本から海外へのRFID事例の発信が増えてくれると良いなと思う。

☆コンビニ電子タグ1000億枚宣言

今年のRFID業界の話題といえばやはりこれがトップに来るだろう。このブログに記事も書いた(コンビニ5社RFID無人レジ導入計画(よりもずっと凄い話なんですよコレ))。発表後は主にローソンが中心となって活発な情報発信を続けており、また電子レンジでの過熱に耐えるタグなどの技術開発も進んでいる。チャレンジングな目標ではあるので完全に達成できるかどうかは不透明だが、できるところまで頑張ってほしいし、開発した技術やユースケースは積極的に他の業界にも還元してほしい。

☆ユニクロのRFID本格導入

数年前からずっと噂になっていたし、GUで先行導入が進んでいたりしていたので驚きはなく、ようやく辿り付いたか、という感慨が強い。日本のRFID導入の一つのメルクマールだと思う。その後もジーユー横浜港北ノースポート・モール店でのRFIDショッピングカートの導入などの攻めの姿勢を続けており、今後の展開が楽しみ。

☆日本のアパレル分野でRFID普及が進む

上記のユニクロが代表例だが、他にも日本のアパレル大手でRFID導入が進んでいる。しまむらが導入を検討しているという報道が出たのには驚いた。タグ単価もアパレル向け大口で5年前から3分の1に低下したと報道されており。着実な進展は心強い。

☆棚卸ロボットへの取り組みの進展

棚卸ロボットへの取り組みは去年の初めにイオンリテールがチェックポイントシステムズの製品でトライアルを行ったというニュース(イオンがRFID棚卸ロボットを試験導入)以降はしばらく見かけなくなり、ブームが去ったのかなと思っていたが、今年の夏ぐらいからじわじわと日本のメディアでニュースになりはじめ、秋にはパルコでトライアルが行われるという報道が出てきた。冒頭に書いたように深刻な人手不足という問題を抱える日本では棚卸の自働化を何とかしようという取り組みが本気で行われているのだと思う。要素技術としては日本が得意な分野でもあるし、海外に展開できるソリューションに育ってほしい。

☆AppleがiOS 11でCore NFCに対応

前年のNFC搭載に続く動きで、個人的な予想よりも早かった。AppleはNFCを囲い込みに使うことは諦めて、主戦場を音声認識など別の分野にシフトさせたんだと思う。もちろんRFID/NFC業界としては非常に歓迎すべき動きだし、スマホからのNFC利用が更に活発化している印象がある。加えてApple自身も日本でApple Payのエクスプレス予約対応やNFC決済対応(従来は日本モデルはFelicaのみ利用可能だった)を進めているなど活発に活動しており、今後が楽しみ。

☆NFCのIoT対応のための制度の整備が進む

上記のAppleのCore NFC対応を受け、NFCをIoT目的で利用するための様々な制度の整備が進んでいる。従来のカードやチケット以外の特殊なタグを読み取る場合のパフォーマンス認証であるとか、あるいは食品のスマートパッケージに向け業界団体とパートナーシップを結んだりとか。読み取りに当たり利用者が明示的にタッチを行う、というのもIoTの重要なUXの一つであり、それを生かした活用が今後更に進んでいくのではないだろうか。

☆NFC対応製品のFelicaサポート進まず

昨年にNFC ForumでFelicaが必須仕様に含まれるようになり(NFC ForumでFelicaが必須仕様に)、2017年に出てくるAndroidのSIMフリー製品でFelicaが利用可能になることを期待していたのだが、どうもその気配が全く無い。何らかの裏事情があるのだろうけど、個人的には当てが外れて非常に困っている。2018年はさすがに何とかなるのだろうか。

☆IoTの広域利用での技術開発が進む

IoTを広域利用するための技術進展が進んでおり、LPWA(Low Power Wide Area)を用いて直接インターネットにセンサーデバイスを接続する事例が増えてきた。その一方でBLEのメッシュネットワークへの対応など従来技術の広域対応も進みつつあり、今後は様々な技術が共存していくのか、それともLPWAへの収斂が進むのか、注目される。

☆中国QRコード決済ブームの影響

RFID/NFCそのもののニュースではないのだが、中国のITへの注目度が高まり、QRコードを使ったスマホ決済への注目度が高まった。その過程でスマホのNFC決済が時代遅れというような言説が散見されるようになった。QRコードを用いたスマホ決済の意味は、オンラインで超低コストの決済プラットフォームが先に確立され、それがプラットフォーム効果でリアル店舗でも利用されるようになったという点にある。ガワであるQRコード決済をNFC決済と比較した場合、UXは圧倒的にNFCの方が勝る。この点は冷静な論者から発信されるようになってきているが、まだ十分広まっているとは言えないように感じている。

☆人体へのタグ埋め込み事例が欧米で登場

今年の夏にはスウェーデンの鉄道会社で人体に埋め込んだタグをチケットとして利用する事例が登場し(スウェーデンでの人体埋め込みタグをチケットに使うトライアルについて)、それに続いてアメリカのマーケティング企業が人体埋め込みタグを入退出管理や社内売店での決済に利用する事例を発表した。その後に類似事例は報道されていないとはいえ、欧米でのプライバシーに関する感覚の変化を表しているかもしれず、長い目で影響を追っていきたい。

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2017/12/29

RFID World Watcher Monthly November 2017

今月も記事紹介のみ。記事紹介は今月も製品に関するものが多め。先日の運営体制変更の後は、どうも過剰にブラジルの比率が高くなり、他国の製品・事例と比べてわざわざ取り上げる必要があるのかという記事が多くなっている気がします。

RFID World Watcher Monthly November 2017(PDF形式、207KB)

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2017/12/27

RFID Journal 抄訳 2017/12/27号

今週興味深かった記事はNFCタグを紙への印刷で製造する技術。記事以外にも様々なところで研究が進められているはずで、全体としてどこまでの水準に達しているのか気になります。

編集後記はRFID in Aerospace and Defenseの開催結果。参加者が90人から120人へと大幅に増えたそうですが、この一年で業界にそれほど大きな動きがあったかな、とちょっと不思議に感じました。

なお、元記事はこちらになります。

Levi's Tests RFID Use Successfully

ジーンズメーカーLevi's社のブラジル法人は店舗での商品管理にRFIDを利用しています。利用している技術はUHFパッシブで、導入はiTag Tecnologia社が担当しました。

French Researchers, Paper Company Release NFC Printing Method on Paper

フランスのグルノーブル・アルプス大学がNFCタグを紙への印刷で製造する技術を開発しました。通常はタグを印刷で製造する場合にはプラスチックの支持体が利用されますが、これを紙にすることで廃棄時のCO2排出削減や、将来的にはパッケージへの直接印刷が期待されます。同大学は技術を製紙会社PowerCoat社に提供しています。

Shoe Shop Doubles Sales via RFID

ブラジルの靴小売店Sapati社は店舗での商品管理のためにRFIDを導入し、売上を倍増させました。顧客は靴を店舗内の端末にかざすことで注文を行うことができます。ソリューションはSetaDigital社が導入しました。

RFID Opens the Door for Residents at Multiple Sclerosis Housing Facility

オーストラリアの病院で多発性硬化症のため体が自由に動かない入院者が自動的に扉を開けるためにRFIDが利用されています。患者はUHFパッシブタグを内蔵したカードを持ち、自分の病室など入室が許可された扉の前に来るとカードが読み取られて自動的に扉が開きます。

RFID News Roundup

  • Ams社がワイヤレス温度ロガー対応のNFCセンサーICを発表
  • デンソーがスマホを自動車の鍵に利用する技術を持つInfiniteKey社を買収
  • RS Components社が業務用コントロールパネル向けのRFIDリーダーを発表
  • InfluxData社がEclipse Foundationのメンバーシップを取得
  • ZigBee AllianceとThread GroupがIoT向けの仕様Dotdotを発表
  • NFC Forumが2018年のConnections Summitに向け発表者を募集

Some Defense and Aerospace Companies Are Becoming Serious About RFID

12月初めに開催されたRFID in Aerospace and Defenseの参加者は120人で、昨年の90人から大幅に増加しました。この種のイベントでは最後のセッションが途中退席者のために人数が減るのが一般的ですが、今年は最後まで多くの人が会場に残って議論をしていました。

Will the Internet of Things Deliver?

IoTへの投資は、業務効率の改善のような短期間で結果が出るものと、カスタマーエクスペリエンスの改善のように中長期の効果を期待するものがあり、後者についてはビジネス全体のIoTへの適合やビジネスルールの更新などを継続していく必要があります。

Florida Fire and Rescue Supplier Extends Visibility via RFID

フロリダ州にある消防局Bonita Springs Fire Control and Rescue DistrictとそのサプライヤーQuadMed社はRFID対応資産管理システムを導入しています。このシステムはSilent Partner Technologies社のもので、UHFパッシブを利用しています。導入により棚卸しの作業時間が30%削減されました。

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