2016/09/23

RFID Journal 抄訳 2016/09/23号

今週興味深かった記事はNFLがUWB RTLSを使った試合のモニタリングを拡張するというものです。選手のショルダーパッドにタグを入れたという話は一般紙も含めて大きなニュースになりましたが、対象範囲を地道に広げているのですね。

最後の記事、世界経済フォーラムの技術普及予測は興味深かったです。記事の3ページ目にRFID以外にも様々な新技術の普及が2025年までにどれだけ進むかが書かれていますのでぜひ読んでみてください。

なお、元記事はこちらになります。

The NFL RFID-Tags Its Footballs

Zebra社とNFLはUWB RTLSを利用して試合の状況をリアルタイムでデータ化するソリューションを拡張します。従来はNFLの選手にUWBタグを装着していましたが、今後はボールにもUWBタグが埋め込まれます。

NFC RFID Activates Israeli Digital-Entertainment Complex

イスラエルのデジタル・エンターテインメントパークMogo ParkではNFCリストバンドを使った来訪者向けのサービスを提供しています。リストバンドを利用することで、ゲームを起動したりそのスコアを記録したりすることができます。

'Proximity Button' Has a Beacon to Keep At-Risk Individuals From Straying

イギリスのベンチャー企業Proximity Care社は認知症患者の介護者を支援するソリューションにBluetoothタグを採用しました。このソリューションはBLEタグとスマートフォンで構成され、BLEタグからの電波がスマートフォンに届かなくなるとアラームが発信されます。

Cardiff Blues Rugby Team Welcomes Beacon Technology

イギリスのラグビーチームCardiff Bluesは競技場で開催したファン向けイベントでBluetoothビーコンを利用し、入場者の居場所に合わせてクーポンを発行しました。利用したのはGCell社のビーコンで、太陽電池で動作する製品です。

SML to Host RFID Pop-Up Retail Store in Conjunction With RFID Journal's RFID in Retail and Apparel Event

10月6日にニューヨークで開催されるRFID in Retail and Apparelで、SML社がRFIDを利用した仮設店舗を出店します。この仮設店舗では同社の最新のRFID製品の他、小売業向けのClarityソフトウェアが動作していることを実際に見ることができます。

RFID Journal to Provide Education to Address Accelerating RFID Adoption in Aerospace, Defense

RFID Journal社は10月20日にカリフォルニア州ロングビーチでRFID in Aerospace and Defense 2016を開催します。アメリカ空軍やDelta Air Lines社、Northrop Grumman社などのケーススタディが発表される予定です。

RFID News Roundup

  • Thinfilm社とSarine社がNFCを使ったダイヤモンドのシンガン判定で提携
  • Invengo Technologies社がフランスに新拠点をオープン
  • Global Tag社が金属タグの新製品Raptory RFIDを発表
  • Estimote社が映像スクリーンと連動して動作するBluetoothビーコンを発表
  • Aspire社の不妊治療施設がRFIDを導入
  • アメリカ陸軍が落下傘のトラッキングシステムのRFIを公表

On the Menu: RFID(有償記事)

ファーストフード業界では、注文の配膳や事前予約、食材のモニタリングなど、さまざまな分野でRFIDが利用されています。

Aerospace and Defense Catch Up on RFID

航空・防衛分野ではRFIDの利用が大口顧客(Airbus社、Boeing社、アメリカ国防総省)からの貼付要求に応えるためだけに留まっている時期が長く続きました。最近になり、企業が自社の利益のためにRFIDを利用する事例が増えてきています。10月20日に開催されるRFID in Aerospace and Defenseではそのような事例の報告が多数行われます。

The Rules of Encoding

同一の識別番号をRFIDとバーコードの両方で保持する場合、値の表記方法が異なることで問題が生じることがあります。値の表記方法はGS1 Bar Code/RFID Interoperability Guidelineを参照してください。

Experts Weigh In on RFID's Tipping Point

昨年世界経済フォーラムがTechnological Tipping Pointsという調査を行いました。これは技術がいつ社会のメインストリームに入ってくるかを専門家への聞き取りから調査するものです。1兆個のワイヤレスセンサーがインターネットに接続されるのはいつか、に対する回答の平均は2022年でした。

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2016/09/22

iPhone7のFelicaサポートについて気になっていること

Appleが9月7日にiPhone7とApple Watch Series 2を発表し、ApplePayでのFelicaのサポートが報告された。今回サポートされるのはJCBの「QUICPay」と三井住友カードの「iD」、ドコモdカード、au WALLETクレジットカード、そしてSUICAになる。

これは日本のFelica事業者、特にJR東日本が積み重ねてきた努力の結果であることは間違いない。今年の5月にFelica対応をNFCスマホの必須対応項目として認めさせた(RFID A GoGo!:NFC ForumでFelicaが必須仕様に)ことを踏まえた、満を持しての本丸Appleによるサポートということになる。だが、Appleの従来の方針とは整合しない、気になる部分が残る。

一つはSuicaへの対応の内容だ。上記の通りSuicaはApplePayに追加して利用されるが、独自の「Suicaアプリ」も提供される。また、Suicaについては、指紋認証を飛ばして決済できる「エクスプレスカード」も提供される(NIKKEI STYLE:iPhoneにSuica JR東のキーパーソンを直撃)。これはAppleが他国のNFC事業者に取ってきた態度とは明らかに異なる。例えばオーストラリアの銀行協会はApplePayを介さない独自のNFCアクセスをAppleに要求しているが、Appleはこれを拒否している(The Register:Apple says banks can't touch iPhone NFC without harming security)。Appleの言い分は、同社のセキュリティ基準はハードウェア、ソフトウェア、サービスのすべてを深く統合することで満たされるもので、銀行アプリケーションがNFCにアンテナにアクセスするだけで求めるセキュリティが失われてしまう、とまで言っている。これを前述のSuicaへの待遇と比べるとその差は明らかだろう。また、NFCスマホのFelica対応が必須化されるのは2017年4月になる。それを待たず前のめりのスケジュールでFelica対応を行ったことも気になる。

もう一つはiPhone7とApple Watch Series 2のFelica対応が日本モデルだけという点だ。一方で日本モデルはNFC-A/Bの利用は行えない。この点については日本と外国でハードウェアが異なるのではないか、という憶測もあったが、分解調査の結果すべてのモデルでNXP製のNFCチップ「67V04」が採用されていることが分かっている(iPhone Mania:iPhone7のNFCチップは海外版も日本版と同じFeliCa対応と判明!)。モデルごとにNFCの一部の機能を殺すことにメリットがあるとは思えないし、利用者に不便だけをかけることになる。これはAppleが外国の事業者に対し、日本は事情が違う特殊な国なんですよだからハードも分けてるんです、と言い訳するためのものではないか、ということも考えてしまう。

上記2点はただ単にスタート時の混乱に過ぎないのかもしれないし、あるいはAppleのNFCに対する方針が変わったことを示唆するのかもしれない。今後気を付けてウォッチしていこうと思う。

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2016/09/09

RFID Journal 抄訳 2016/09/09号

今週一番興味深かった記事はイスラエルのベンチャー企業Pixie社の個人向け紛失物発見用の製品です。Bluetoothでは複数の会社から製品が出ていますし、UHFパッシブではU Grok Itがありますが、同社の製品はUWBを使用。どのような原理なのか非常に興味があります。

今週の特集と編集後記はRFIDと労働生産性。事例が多めでちょっとポイントがぼやけていたかなと思いますが、それでもこういう骨太な記事をしっかり掲載してくれるというのは有難いことです。

なお、元記事はこちらになります。

DOE's BENEFIT Initiative Seeks Low-Cost Building Sensors

アメリカのエネルギー省は家庭向け省エネルギー技術開発支援プログラムBENEFIT(Buildings Energy Efficiency Frontiers and Innovation Technologies)を進めています。このプロジェクトは総額1900万ドル規模で、アクティブ・パッシブのセンサータグを扱う案件3つが含まれています。

Utility Maintenance Workers Gain Efficiency With RFID

デンマークの水道会社Hofor社はRFIDの導入によってバルブの保守にかかる時間を40%削減しました。同社はメンテナンスしているバルブの半分、8万個にUHFパッシブタグを貼付し、取り付け時にハンドヘルドリーダーで読み取り、GPS情報とともにクラウドに保存しています。

Pixie Wants to Find Things for Consumers, Businesses

イスラエルのベンチャー企業Pixie社はUWBを利用した個人向けの紛失物発見用の製品を販売しています。同社の製品Pixie Pointというギターピック大のタグで、見つけたい品物とスマホにタグを貼付、タグはUWBで互いに通信し、その結果をBluetoothでスマホに送付することで、スマホ上で品物の位置を確認することが出来ます。品物は最低一つから動作しますが、タグを付けた品物が複数存在するとより精度が向上します。基本セットの価格は69.95ドルです。

Liverpool John Moores University Adopts Beacons to Provide Wayfinding, Discounts, Alerts

リヴァプール・ジョン・ムーアズ大学は学生向けにBluetoothビーコンを使ったアプリを提供します。このアプリでは位置情報を元に学生にクーポンを配布するほか、道案内をしたり警告を通知したりする機能を持ちます。このソリューションはMando社が提供しています。

RFID News Roundup

  • Ubisense社がAngleIDリーダーの新バージョンを発表
  • Grand Rapids社がゴミ箱にBrady社のラベルソリューションを採用
  • ABI社がBLEとUWBが既存のRTLSを置き換える可能性があるとのレポートを発表
  • Kontakt.io社が自社のBluetoothビーコン製品に位置追跡機能を追加
  • World Wide Technology社とAwarepoint社がクラウドベースの位置ソリューションで協業
  • TagMaster社がフランスのRFID企業Balogh社を買収

RFID and Productivity Growth: Behind the Economic Statistics(有償記事)

RFIDの導入は労働生産性の向上に役立ちます。作業時間や作業量の削減という直接的なメリットに加え、顧客満足度の向上や従業員の士気の上昇という間接的なメリットがあります。RFIDの導入は当初は在庫管理の分野で行われてきましたが、対象となる業務が広がるにつれより多くの企業がRFIDの導入メリットを得られるようになっています。

RFID, Productivity and Workers

RFIDによる生産性の向上は従業員からある種の単純作業を奪いますが、同時により多くのよりクリエイティブな仕事を作り出します。

Creating Smaller, Cheaper Passive UHF Tags

ノースカロライナ州立大学の研究者は、整流器を利用しないUHFパッシブタグ用のチップを研究中です。これによりチップのコストを25%削減することが出来る見通しです。

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2016/08/31

RFID Journal 抄訳 2016/08/31号

今週興味深かった記事は輸送機材レンタル会社の器材管理の事例です。完全に成熟してしまい、あまりニュースバリューも無い分野と考えていて、実際にしばらく記事を見かけなかったのですが、久しぶりに見かけて嬉しかったですね。

寄稿記事のNB-IoTは今までチェックしていませんでした。IoT用途に特化した携帯通信仕様なのですね。既存のテレメトリングをどう超えていくのか、注意して見ていきたいと思います。

なお、元記事はこちらになります。

RFID Helps Greek Rail Service Save Money

ギリシャの鉄道会社TrainOSE社は貨車の管理にRFIDを利用しています。同国には鉄道が接続する近隣国から貨車が入ってくるのですが、これら貨車は一定の日数以内に国外に送り返さないと延滞料金が発生します。同社は車両にRFIDタグを取り付け、リーダーを要所の線路沿いに取り付けることで貨車の所在を管理します。利用されているのはUHFパッシブタグです。

VarodaRent Uses RFID to Manage Rented Moving Equipment

オランダの輸送機材レンタル会社VarodaRent社はRFIDを用いて機材の管理を行っています。同社は100種類・50万個の機材を保有しており、それらをUHFパッシブタグで管理しています。同社はRFIDの利用により貸出・返却にかかる人件費を半減させました。

IoT Platform Creates Single Interface for South African Meat Company

南アフリカの精肉会社Cavalier Group社は冷蔵庫の温度センサーや監視カメラ、入退室のバイオメトリックチェックなどのさまざまなセンサー類を利用して来ましたが、管理が複雑になっていたことに悩んでいました。同社は自国のベンチャー企業IoT.nxt社のソリューションを導入し、これらのセンサー機材を統一したプラットフォームで扱えるようにしました。

San Diego Airport Uses RFID, Sensors to Manage Taxis

サンディエゴ国際空港ではRFID技術を利用してタクシー利用者の混雑の計測を行っています。同空港が導入したのはBlip Systems社のBlipTrackというソリューションで、利用者のスマホが出すWiFiやBluetoothのMACアドレスを利用します。タクシー待ちエリアにBlipTrackのリーダーを配置し、MACアドレスごとに最初と最後の読み取り時間を計測することで、乗客の待ち時間がどれくらいかを知ることが出来ます。

RFID News Roundup

  • 富士通がGlobalRangerブランドの製造業向けIoTソリューションをBaker Hill Industries社に提供
  • ABI Research社がBLEビーコンの産業別の成長可能性に関するレポートを発表
  • HID Global社が汎用のRAIN UHF RFIDタグを発表
  • SML社はRFIDアプリのプラットフォームにiOS、Android、Windows 10 mobileを追加
  • NFC支払対応のNFC RingがInfineon社のチップを搭載

Spain's Hospital de la Vega Gets Connected(有償記事)

スペインの病院Hospital de la VegaはBluetoothを利用して院内での患者や機材の所在を管理しています。同病院が導入したのは MySphera社のIoTプラットフォームです。

My Wall Street Journal Op-Ed on RFID

私(Mark Roberti編集長)がWall Street Journal誌に投稿した ”How Tiny Wireless Tech Makes Workers More Productive”というOp-Ed(専門家による署名記事)が掲載されました。過去数年間Wall Street JournalやThe New York Timesに5~6本の署名記事を投稿してきたのですが、掲載されたのは今回が初めてです。このことはメインストリームの新聞の編集者の間でもRFIDに対する肯定的な認識が広がりつつあることを示します。

NB-IoT Standards Are Final: Now What?

2016年6月に携帯電話の標準化機関3GPPはNB-IoT(Narrowband Internet of Things)の仕様を確定しました。これにより、携帯電話網をIoTに利用する様々なアプリケーションの普及の促進が期待できます。

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2016/08/28

RFID World Watcher Monthly July 2016

今月は特集記事に手が回らず(面白そうなネタが無かったこともあります)、事例紹介記事のみの掲載となりました。ニュース記事は事例・製品紹介ともに特定分野には偏っておらず、どの分野に軸足を置いていこうか模索しているような印象を受けます。

RFID World Watcher Monthly July 2016 (PDF形式、290KB)

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2016/08/25

RFID Journal 抄訳 2016/08/25号

今回興味深かったのはオムニチャネルコマースを扱った社説です。Macy'sが実店舗100店を閉鎖し、Wal-Martが通販大手のJet.comを買収するという動きは、消費者がまだオムニチャネルコマースのネットで買って店舗で受け取りというビジネスモデルを信頼していないからだとのこと。確かにそういう側面もあるかと思います

インドのLCCでビーコンを使ったチェックインという話も興味深かったです。スマホは今後も今まで専用端末が扱っていた分野にどんどんリーチを広げていくのでしょうね。

なお、元記事はこちらになります。

RFID Makes Managing Hospital Porters More Efficient

インド第3位の医療グループManipal Hospitalsは、傘下の病院へのRFIDシステム導入を、器材管理ではなくポーター(院内作業員)の所在管理から始めることにしました。ポーターは病院の中で車椅子を押したり書類や薬品を運んだりする仕事を担当しており、従来は呼び出しに30~40分かかっていましたが、RFIDシステムの導入により5~6分に短縮されました。採用されたのはEkahau社のWiFiタグです。

SpiceJet Uses Beacons, NFC RFID to Automate Check-in

インドのLCC航空会社SpiceJet社はハイデラバード空港でBluetoothビーコンとNFCを用いたチェックインシステムを導入しました。乗客はスマートフォンに対応アプリをダウンロードし、空港ロビーでビーコンを受信して内容を確認するか、ロビー内のNFCタグにスマートフォンをタップすることで、チェックインを行うことができます。

In Illinois, RFID Makes Its Easier for Residents to Pay as They Throw

イリノイ州ウィートン市ではゴミの回収にRFIDが用いられています。同市はゴミの回収をLakeshore Recycling Systems社に委託しており、同社はゴミ箱にUHFパッシブタグを貼付してどの家庭がどれだけの量のゴミを出したかを計測、課金に利用しています。

Density Sees Health-Care Applications for its Foot-Traffic Sensors

サンフランシスコのベンチャー企業Density社はある場所を通過する人間の数を数えるためのソリューションを開発しました。通常この用途には水平の赤外線ビームが腰の高さで遮られることを検出するセンサーが用いられますが、これは複数の人間が同時に通過することを検知できません。同社は代わりに、赤外線ビームを円錐状に発信する手法を用いて誤検知を解決しました。

RFID News Roundup

  • SML RFID社が小売り在庫向けの新インレー7種類を発表
  • U Grok It社とtagMonkey社が共同で中小企業向けRFIDソリューションを提供
  • Trimble社の小型RFIDリーダーThingMagic Sargasが出荷開始
  • Confidex社がネジ型のUHFタグX-Boltを発表
  • L'Oreal社がシール型のNFC対応紫外線センサーMy UV Patchの正式出荷を開始

London's CityPoint Modernizes Building Security(有償記事)

ロンドンの大規模オフィスビルCityPointでは、作業員による館内の見回り作業の記録を自動化するためにRFIDを利用します。同社はHID Global社のNFC対応セキュリティーソリューションMyTag.ioを導入し、館内の数百か所にNFCタグを貼付、作業員が訪問した際にNFC対応のタブレットでタッチするようにしました。

The Changing Nature of Retail

アメリカでは多くの小売業がオムニチャネルコマースの立ち上げに苦しんでいます。これは多くの消費者が「オンラインで注文したものを店舗で受け取る」ことが実際には上手く行かなないだろうと感じているからです。この消費者の意識が変わるためにはRFIDを利用したリアルタイムの店舗在庫が広がる必要があります。

What Does Brexit Mean for the Internet of Things?

イギリスのEU離脱はビジネス環境に大きな不確実性を作り出します。これはベンチャー企業にとっては脅威ですが、同時に新たなビジネスチャンスを生む可能性もあります。

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2016/08/19

RFID Journal 抄訳 2016/08/19号

今週の記事は地味なものが多かったです。

編集後記はRFIDのティッピング・ポイントに関するもの。「ティッピング・ポイント」って、一般名詞ではなくMalcolm Gladwell氏の著書で広められた概念なんですね。編集長のMark Roberti氏はキャズム理論が好きなので、今回の様な文脈だと「ティッピング・ポイント」ではなく「トルネード」という表現をしそうだったのでそこがちょっと意外でした。

事例で興味深かったのはHeinekenのGPSとBluetoothビーコンを組み合わせたロイヤリティプログラム。Pokemon GOで位置情報ソリューションが注目されていますが、ビーコンやNFCとの組み合わせで更に面白いユースケースが出てきそうな気がします。

なお、元記事はこちらになります。

Armed With RFID, Star Trek Exhibit Boldly Goes into Museums

EMS Entertainment社はオタワとニューヨークの博物館にRFIDを利用したスタートレックの展示を導入しました。これは、来訪者にRFIDブレスレットを配布し、展示エリア内で見た展示品の情報や撮影した写真を後で利用できるようにするものです。

Heineken New Zealand Uses Beacons to Beckon Consumers

Heineken社はニュージーランドでバーでの顧客とのコンタクトのためにBluetoothビーコンを利用します。同社が配布するHeineken LIVEというスマホ向けの優待プログラムアプリは、GPS情報を元に近隣にある提携バーを開催中のイベント情報と共に表示し、ビーコン情報で入店を確認して優待プログラムのステータスを上昇させます。

Gophr Uses Wireless Sensors to Map Pollution

イギリスのバイク便会社Gophr社はロンドンの輸送担当者の作業環境管理のためセンサータグを利用します。担当者は排気ガス濃度を示す一酸化炭素センサー付きのBluetoothタグを持ち、計測データがスマートフォン経由でクラウドに送信されます。

Avocado Farmer Senses a Way to Cut Costs

アボカドは多量に水を必要とする植物です。900本のアボカド農園を営むKurt Bantle氏は、湿度を管理し給水を最適化するために湿度センサーのネットワークを導入しました。氏は当初ZigBeeのメッシュネットワークを検討しましたが通信ボトルネックが発生するために諦め、LoRaを利用することにしました。

Wireless Sensors Help Oyster Farmer Cope With Growing Threat

気候変動に伴って貝類の養殖の条件が変化しつつあります。ワイヤレスセンサーがこのような変化の研究の中で利用されています。

Community Hospital Finds RFID Is a Good Fit(有償記事)

オハイオ州の病院Wayne HealthCareはIT資産と患者の所在管理にRFIDを利用します。利用しているのはUHFパッシブタグで、患者の所在を直接把握するには適さなかったため、代わりにベッドと紐付けての管理を行うことにしました。

RFID's Tipping Point

RFIDが爆発的な普及期に入った(ティッピング・ポイントを超えた)とはまだ言えません。着実に普及が進むアパレル分野でもタグが付いた商品の比率は全体の1%以下に過ぎません。ですが、その瞬間は着実に近づいています。

Commercial Behavior of an Emerging Technology (RFID) in a Secondary Emerging Market

先進国の大手企業はリスクを取って最新技術からの利益を得ようとしますが、新興国の企業は実績がありパッケージ化されたソリューションを導入してコスト削減などの確実な効果を得ることを好みます。RFIDベンダーもこの点を理解してマーケティングを行うべきです。

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2016/08/09

RFID Journal 抄訳 2016/08/09号

今週面白かったのは個人経営の食肉店がワイヤレスセンサータグとクラウドを使って冷蔵庫の動作を監視していた話。日本でも何か出来そうな気がしますが、事業としての収益モデルを作るのが難しいかな。

病院での手洗い励行ソリューション、経営層の継続的なサポートが無いと改善効果が消えてしまうというのは興味深いというか、「気付き」を与えるソリューションなんで、それを無視していいという雰囲気が出てしまうと効果が消えてしまうのが当然ですよね。

なお、元記事はこちらになります。

Researchers Say RFID-Related Process Improvements Require Managerial Commitment

RFIDバッヂを利用して病院での手洗い励行を促すソリューションの効果を大学の研究者が分析しました。その結果、導入直後は手洗いの順守率が最大20%改善されるもののの、経営層の継続的なサポートが無い場合には改善効果は消えてしまうことが判明しました。

Wireless Sensors Help Ye Ol' Geezer Stay Cool

ユタ州の個人経営の食肉店Ye Ol' Geezer Meat Shopではセンサータグを利用して冷蔵庫が正しく動作しているかどうかを監視しています。同店の13個の冷蔵庫に取り付けられたセンサーは10分ごとに温度を計測して店のWi-Fi経由で結果を送信、異常があれば店主の携帯にSMSで通知します。同店はMonnit社のクラウドベースのソリューションを利用しています。

Manure-Processing Equipment Maker Employs NFC

農業向け廃棄物処理器材のメーカーNutrient Control Systems社はNFCを使ったユーザー支援システムを導入しました。同社は自社製品にNFCタグを貼付して出荷し、顧客はNFC対応のスマートフォンでタグをタップすることでマニュアルを読んだりユーザーサポートを呼び出したりできます。一方で同社はどんなマニュアルがどのような状況で読み取られたかを知ることができます。

WestLotto Hopes to Get Lucky With BLE Technology

ドイツでロトを販売するWestLotto社は来店者に対してBluetoothビーコンでプロモーションを行います。同社は店舗ごとに2台のビーコンを設置し、一つは店頭に設置してユーザーにQRコードでクーポンを送信し、もう一つは売り場に設置してクーポンの受信者が来店したかを判断します。また配信したQRコードを読み取ることでさらに詳しい来店者情報を記録できます。

RFID News Roundup

  • Century RFID社がIT資産向けとバーコードラベル置き換え向けのUHFパッシブタグを発表
  • デンソーウェーブ社がアメリカでUHFハンドヘルドリーダーを発表
  • STMicroelectronics社がams社のNFC/UHF RFIDリーダー事業を買収
  • オーバーン大学のRFIDラボがPLUS Location Systems社のRTLSを導入
  • Infinite RF Holdings社がL-Com社を買収
  • GS1オーストラリアがアパレル・フットウェア向けの導入ガイドラインを発表

Believe What You Read About RFID

RFIDの導入による業務改善効果はしばしば劇的なものになります。トライアルの結果そのような劇的な効果が得られた場合には、過剰に懐疑的になることなく導入を進めましょう。

Middleware Finds a Home

RFIDミドルウェアをサーバ側とリーダー側のどちらに置くかについては一長一短があります。リーダーに置く側の大きな短所の一つはカスタマイズが困難な点でしたが、AndroidやLinuxで動作するRFIDリーダーが増えてきたため、この短所は解決されつつあります。

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2016/08/05

RFID Journal 抄訳 2016/08/05号

今週気になった記事はNXP社のRFIDナンバープレートの読み取り試験の話です。UHFパッシブタグによるナンバープレートの読み取りは既に実用化されていていくつかの国で導入されていますが、今回の様な悪環境でのテスト、またGen2v2に準拠した暗号化というのはさらなる普及のために重要な意味があります。今後はETC分野でもUHFパッシブを利用することが当たり前になっていくのでしょうか。

編集後記はImpinj社のIPOが成功裏に完了した件について。従来はRFID専業のベンチャー企業は大手企業に買収されるしかエグジットの方法が無かったので、今回のIPOの成功は業界にとって大きな意味を持つ、という指摘はなるほどと思いました。

なお、元記事はこちらになります。

Minnesota Vikings Take Fans on an RFID-enabled Voyage

NFLチームのMinnesota Vikingsは本拠地スタジアムに来場者向けの体験施設を設けました。その中の一つに選手と同じフィジカルチェックを受けられるジムがあり、参加者は結果をNFCリストバンドに記録できます。

Tonnjes, Kirpestein and NXP Complete Yearlong Vehicular ID Field Trial

NXP社は車両登録システムのTonnjes社、ナンバープレートメーカーのKirpestein社と共に1年間のRFIDナンバープレート読み取り試験のトライアルを終えました。これはRFIDナンバープレートが困難な環境でも利用できることを示すものです。利用されたのはNXP社のUHFパッシブチップ、UCODE DNAを搭載したタグで、Gen2v2に準拠した高いセキュリティ機能を持っています。

Sharp Chula Vista Uses RTLS to Locate Patients, Manage Beds

カリフォルニア州のSharp Chula Vista病院はTeleTracking Technologies社のRTLSアプリケーションを導入しています。同病院では患者の所在をリアルタイムで把握し、またベッドが空いたらすぐにベッドメイキングを行うなどの業務改善にも利用しています。RTLSとして利用しているのはCenTrak社の赤外線/ビーコン複合タグです。

Nextbike Uses RFID to Simplify Bicycle Rentals

ドイツ・ライプツィヒ市で自転車レンタルを行うNextbike社はNFCで自転車の識別を行います。車体にNFCタグを埋め込み、駐輪ステーションの固定部にリーダーを埋め込むことで、正しい自転車が返却されたかどうかを判定すると共に、貸出時間を自動的に計算できます。

RFID News Roundup

  • Vizinex RFID社がSentry UltraSlim 270 RFIDタグを発表
  • Global Tag社がRFIDタグMetallyとFiberyを発表
  • Champion Healthcare Technologies社とVueMed社が医療器具のトラッキングで提携
  • 参考書RFID for the Supply Chain and Operations Professionalの改訂版が発売
  • New York & Company社の店舗でShopkick社のアプリとビーコンを導入

Belgian Company Gets an ROI from Its Warehouse-Management Solution(有償記事)

ベルギーの設備会社ENGIE Fabricom社は8ヶ所の物流拠点にある9万個の器材をRFIDで管理しています。同社が利用しているのはHFパッシブタグです。

Impinj's History-Making IPO

7月にImpinjのIPOが行われ、初日に売出価格から28%上昇する成功を収めました。従来RFIDベンチャー企業が一定以上の規模に拡大する経路は大手企業による買収に限られていたことを考えると、同社のIPOの成功はRFID業界の発展という面で大きな意味を持ちます。

Wearables Bring Back the Golden Age of Travel

ウェアラブルデバイスは、フライトチケットの表示、飛行経路の最新の状況の通知、手荷物受取場所での荷物の場所の表示など、フライトに関係する様々な情報を通知することで、旅のエクスペリエンスを大きく変化させます。

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2016/07/30

RFID World Watcher Monthly June 2016

今月はRFID Journal LIVE!の報告や出展製品・サービスの解説も終わり、ちょっと地味な紙面になりました。特集記事はNFC ForumでのFelica対応義務付けの話です。

RFID World Watcher Monthly June 2016 (PDF形式、354KB)

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