2012/05/27

ディップスイッチのRFID化

RFIDの大きな特徴としてデータの書き込みが可能というものがある。データの書き込み先は当然メモリであるため、書き込まれたデータをメモリから読み出して利用するという使い方はかなり前から構想されていた。だが、それらのほとんどはコンセプトレベルに留まり、実用化されることは無かった。その原因はユースケースの欠如だと思う。器材がメモリを読み出して利用しようというからにはその器材は電子回路と電源を搭載しているわけで、素直に考えればその電源を利用して通常の無線機能(WiFiなりBluetoothなり)を利用すればよい。通信プロトコルにRFIDを利用する必要は無かったのだ。

最近、パッシブGen2チップで標準的なシリアルバス(I2CやSPI)を搭載したモデルが登場し、新たな用途が開拓されつつある。それは電子機器のサプライチェーン中での設定。従来は梱包を開きディップスイッチの切り替えで行なっていた設定をタグメモリへの書き込みで行なう。また、設定作業を行なうまでは起動できなくして、盗難を抑止する効果もある。言うまでも無くケースを開いて細かい操作をすることに比べハンディリーダを当てて書き込みボタンを押すほうが作業負荷は少ない。この用途では電子機器の通信機能は電源が投入されていない状態でずっと待ち受けを続けなければいけないので、パッシブタグになって実用的に利用できるようになったのだ。

実用化事例としておそらく最初に出てきたのがIntermec社のラベルプリンタPM43とPM43c。SPIポートを搭載したEM Microelectronic社のEM4325チップを搭載し、デフォルト用紙やイーサネット設定などの設定時間を従来の20分の1に短縮したそうだ(RFID Journal:Intermec Simplifies Printer Configuration Via RFID)。この事例で利用されているEM4325チップには4キロビットのメモリが搭載されており、また電池を補助的に用いセミパッシブモードで動かせば書き込み距離を長く取ることが出来る。

一方で、今年のRFID Journal LIVE!でIntelがぶち上げたのが、今年後半に出荷するWindows 8タブレット用の基盤にバス付きGen2チップを組み込むという計画。プレゼンテーションを見る限りではサプライチェーン中での盗難の抑止に重点を置いているようだ。利用されているチップはImpinjのMonza X Dura。こちらはI2Cバス搭載で、メモリが2キロビットと4キロビットの2つのバージョンがある(RFID Journal:Impinj Releases Embedded RFID Chips for Consumer Electronics, E-Labels)

この種の製品の走りはNXP社が2010年に発表したUcode I2Cで(RFID Journal:NXP to Unveil New UHF, HF Chips)、事例がニュースに流れないのでどうしたのかと思っていたところこの春になりいろいろな話が出てきて一気にホットなトピックになった。

家電機器はプリンタやタブレットに限らずどんどん高機能化・ネットワーク化が進みソフトウェアに依存するようになってきているので、外部から設定変更が出来る、簡単なパッチなら当てることが出来るというニーズは強いはず。それでもこれだけの用途であれば決定力に欠けるかもしれないが、家電機器の本体にRFIDチップを組み込み個体管理をしたいというニーズも以前からずっと存在してきており、この2つの用途を組み合わせればいよいよ家電製品のソースタギングが実現するかもしれない。期待をこめて見守りたいところ。

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2012/05/13

RFIDソリューションEXPO 2012

今年もRFIDソリューションEXPOが開催され、5月9日に出かけてきた。会場はかなりの混雑だったが併設の他の展示会のもので、RFIDソリューションEXPOのブースはかなり端に追いやられて客の導線から外れていた印象。今年はM2MだとかスマホだとかRFIDの近接分野の展示会も同時開催されていた(但しそれらの中でのRFID/NFC関連の展示は少ない)ので、上手にコーディネートすればもっと盛り上がったのにと残念に感じた。

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【講演】

RFIDソリューションEXPOとしての講演は今年も2本。一つ目の講演はRFIDを排出権の小口流通に使おうという実証実験に関するものだったのだが、率直に言って内容が理解できなかった。RFIDをクーポンに埋め込み物理的に回収することが新しいというのだが、IDだけで決済できない理由(2Dバーコードで今でも出来ているのに!?)とか、RFIDを使ってどのようなオペレーション上の優位が得られるのか(偽造防止か、読み取りオペレーションの迅速化か)の話が全く無く、消費者が排出権を買うことに積極的だとかいうRFIDと全く関係の無い話ばかりをしていたのだ。こういう講演をさせるべきではないと思うのだが…。

一方でもう一つの講演、住金物産の山内氏による「RFIDはアパレル生産性向上の救世主となりうるか?」は非常に充実した内容だった。日本のアパレル業界を取り巻く状況を整理し、それを踏まえてRFIDをどのように利用していくかを述べた内容で、聞いた人全てが何がしかの気付きを得られたと思う。個人的に興味深かったのはI.T.'S.internationalの事例で、3年前の原宿店への展開は知っていたのだが現在は全国13店舗に導入が完了しており、しかも生産委託先からレジまでの完全な一貫利用、そして試着室にリーダーを置いての試着履歴まで取得しているとのこと。ここまで念の入った利用は世界的にもまだそれほど多くないはず。もっと世界に向けて発信していくべきではないだろうか。

【電子ペーパータグ(TOPPAN FORMS)】

上にも述べたように今回の展示スペースはやや少なめだったのだが、加えて各ベンダーの展示がUHF新周波数対応に集中していてあまりワクワクするようなものが少なかった。このエリアで今回一番目を惹いたのがTOPPAN FORMSのバッテリーレス電子ペーパータグ。製品自体は2年前に出たものだが着実に進歩しており、クレジットカードサイズの製品で単価が1,500円(大ロット時の値引きあり)まで下がってきたとのこと。また、従来は独自プロトコルのHF対応だったのが、ISO準拠への目処がついたとのこと。こちらも楽しみ。

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【ウェアラブルRFIDリーダー"TECCO"(ゴビ)】

もう一つ、展示で目立っていたのがこの手甲型RFIDリーダー。手袋っぽい部分がアンテナで掌の上下が読み取り範囲になる。HFだったり指での操作が出来なかったりとちょっと残念な部分もあるが、ともかくこの製品デザインにはインパクトがあり多くの人が足を止めていた。

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【低消費電力WiFiウェイクアップモジュール(NEC)】

同時開催のワイヤレスM2M展にも足を運んでみたのだがこちらのエリアの展示のメインはテレメトリングで、WiFiやFOMAを利用する製品がほとんど。そんな中で目を惹いたのがNECが出展していた無線LAN用の低消費電力ウェイクアップモジュール。消費電力1mWで2.45GHz帯の信号待ち受けを行い、信号を受信したら待機していたWiFiモジュールを起動するというもの。特殊な信号パターンを利用することで誤動作を防止するが、その信号は既存の無線LAN機器上で動作するソフトウェアから送信できるとのこと。2.45GHz帯の混信って結構シビアなので実環境でどれぐらい信用できるかは試してみないと納得できないが、本当であればワイヤレスセンサーでWiFiを利用する優位性がぐっと高まる。

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2012/05/05

RFID普及のためのもう一つのアプローチ

今年のRFID Journal LIVE!も無事に終わった。終了後の報告の中で目に留まったのが、参加者数が2500人ほどで2010年からずっと横ばいだという話(RFID Journal: More Industries Approach the RFID Inflection Point)。この2年の間、アメリカではアパレル個品管理向けに大規模な導入案件が動いているはずだし、実際にABI Researchの調査によると向こう5年間年率20%の成長が続く(The RFID Market Will be Worth over $70 Billion Across the Next Five Years)。

そうであるのにRFID Journal LIVE!の参加者が増えていないということは、RFIDの案件が横に広がっておらず、規模が大きくなりながらも同一の業界、同一の関係者の中でグルグルと廻っている可能性がある。実際、6年前に始まったCompTIAの業界標準RFID資格・RFID+も2011年末で試験実施を終了している(参考記事)。

これは決して悪いことではない。従来は充分な売り上げの立たない小さな案件を廻して食いつないでいたRFID業界人たちがようやく安定したキャッシュフローを得られるようになってきたということでもある。だが、RFIDはもっともっとさまざまな分野で使われて世の中を変えていくはずのテクノロジーで、特定分野の人しか興味を持っていないというのはよろしくない。RFID Journalもそのような危機感を持っているのだろう。少し前はあれほど「Low Hanging Fruits」(すぐに成果を出せるこなれた案件)を強調していたのに、最近はキラーアプリが成熟していない分野を幅広く取り上げるようになっている。今年のRFID Journal Awardでも、従来RFIDの導入を牽引してきたサプライチェーン、アパレル個品、e-ペディグリーなどの案件がほとんどノミネートされなかった。

この問題は日本で活動する僕らにとってはより深刻だ。もしアメリカ内部ですらRFID案件の横展開が起こらないのなら、アメリカから日本への案件の横展開はなおさら起きないのではないか?そうであるならば、RFIDの普及のきっかけになる何か別のアプローチを試みなければならない。

心強いことに実際に日本ではその種のアプローチが動きつつある。今回の記事では2つの動きを紹介したい。

その一つが1月末に八重洲にオープンしたRFID/NFC Real Touch Shop(リンク日本橋経済新聞の紹介記事)。RFID専門のリアル店舗は世界的に見ても非常に珍しいと思うが、より重要なのはこの店舗が小口案件に特化した店舗であるということ。実は以前はRFIDタグを小ロット(数十枚)で買うことは非常に困難で、タグベンダーの担当者と面識を得てサンプル用という名目で入手するぐらいしか方法が無かったのだ。その後、エース工業が小ロットでの通信販売の対応を開始し、その反響を受けてオープンした実店舗がこのRFID/NFC Real Touch Shopということになる。

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必ずしも広くは無い店舗だが、店内には珍しいタグや面白いソリューションがずらりと並ぶ。そのほとんどが自腹で買って遊んでみることができる構成・価格。常駐しているスタッフは並んでいる製品はもちろんのこと国内外のRFID製品やソリューション動向に精通している。彼らが言うには、RFID/NFCの小口のタグを売って儲けを出すことは考えていない、それよりも技術好きの人々が自分で買って試してみたいというニーズに応えたいと言う。始めは扱いやすいNFCから入ることになるだろうが、そのうちより長い読み取り距離、より大きな同時読み取り性能とどんどんニーズが高くなってくる。そうやって企業の中に「RFIDをもっともっと使ってみたい人たち」を増やしていきたいのだと。

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ここしばらくのNFC対応Android製品の市場投入により、来客数は当初の見込みを超えて増加しているのだとのこと、とても頼もしい。

もう一つはNFCアイデアソン・ハッカソン。AndroidのユーザーグループNFCラボが主催するもので、アンドロイドのNFC機能を使ったアプリケーションのアイデアを出すアイデアソン、それを1日の開催時間で実際に実装してしまう(!)ハッカソンというイベントが、過去に2回行なわれている(日経ITPro: NFCの可能性に挑戦したアイディアソンとハッカソン)。僕も4月13日に開催された第2回のアイデアソンに参加したが、AndroidからNFCの世界に興味を持ったハッカーたちが多数いてとてもとても新鮮だった。

上記のように草の根でNFC/RFIDを面白がる輪を広げRFIDに理解と好意を持つ層を開拓していくのはRFID普及へのもう一つの重要なアプローチだと思う。海外のエンジニアコミュニティで、メンバーが将来性のある技術に向け綺麗に組織・動員されて動いていくのは時々うらやましく思えることがあるけれど、RFIDではどうやらそれは上手く廻っていないようだ。ならば、日本なりのやり方でコミュニティを広げていこうじゃないか。僕もこのブログをもっと頑張ろう。

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2012/05/04

RFID World Watcher Monthly March/April 2012

4月はとうとう記事を投稿できなかった。あれこれネタは仕込んでいたのだが…、お恥ずかしい限り。代わりというわけでは無いがRFIDニュースについて3月と4月の合併号とした。RFID Journal LIVE!があったため新製品関連のニュースがかなり充実している。来月以降は毎月早い時期にさくっと出す予定。

RFID World Watcher Monthly March/April (PDF形式、189KB)

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2012/03/31

RFID World Watcher Monthly February 2012

今月号の特集はNFC & Smart WORLD 2012。最近はRFID JournalでもNFC関連の記事が多くなってきたので事例紹介のレイアウトを少し変えることを考えている。今月はそのほかにもGen2関係の事例が多く、アクティブ、HFの事例は少なめ。

RFID World Watcher Monthly February 2012 (PDF形式、475KB)

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2012/03/08

NFC & Smart WORLD 2012

3月6日から9日まで東京ビッグサイトで開催中のNFC & Smart WORLD 2012に出かけてきた。期末の慌しい時期だと思うのだが会場はかなりの混雑。会場はリテールテックJAPANやSecurity Showとの共催で、NFC & Smart WORLD 2012エリア自体はかなり狭かったのだが、実際にはリテールにせよセキュリティにせよRFIDやICカードを使った事例が多数。しかもタブレットやスマートフォンと組み合わせた事例が多く、このジャンルへの関心の強さが伺われた。一方で意外だったのがNFC機能が標準搭載されるWindows 8を使った事例をほとんど見かけなかったこと。Consumer Preview版が出たので、もうちょっと何かあってもいいかと思っていたのだが。

【セミナー】

今回見ることができたのはホール内開催の30分セミナー2本。ある意味好対照な内容で非常に興味深かった。

〔おサイフケータイの現状と今後/フェリカネットワークス〕

おサイフケータイの現状を手際よく説明したもの。現在携帯のNFC機能を決済用に利用した事例はNFC Timesによると世界で181個あるが、日本以外の国ではすべてトライアル止まりで実用化されたものは一つも無い。このため、海外勢は日本でおサイフケータイが成功した理由を学びたいと本気で考えるようになったという手ごたえを感じていると。ただ、キャリアが主導しての標準化がやりやすかった日本と違い、欧米ではキャリアも端末事業者も多く、それらを束ねていくのは大変だと。個人的にはこの壁を破る可能性が一番あるのはiPhoneだと考えているけど、さてどうなることか。

その他NFCとフェリカとの関係だとか今後のロードマップだとかは既出のものが多かったが現状をよく整理できていたと思う。2013年ごりにdocomoからフェリカとNFCの両方のアプリをサポートする「フェリカプラス」対応機が出るというのは今回知ったので楽しみ。

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〔GS1モバイル/流通システム開発センター〕

あまりNFCとは関係が無い、リテール系の発表だったのだが、GS1でリテールB2C向けのソリューション標準化を行っているというお話。モバイルサイトを使ったトレーサビリティーや表品情報提供、クーポンの発行などは日本は個別企業が対応しているが、欧米では多対多の企業間で利用するために標準化をコード・自動認識技術・メッセージ・業務プロセスについて行っているとのこと。作業メンバーにはWal-Martやメトロ、クラフトフーズ、ネスレ、ジョンソン&ジョンソンなどどこかの業界で馴染みのある名前が並んでいるのだが、GS1での活動だしある意味当然か。標準化作業では当初日本企業のノウハウが期待されていたが積極的な参加が見られなかったので見切りを付けられたと残念そうだったが、個人的にはこの面子の中に日本のスーパーなり食品メーカーなりが入っても全然旨みが無いのでやむをえないと思う。中国やASEANの企業が噛んでいるなら別だけどね。

【展示】

〔アパレル小売店向けソリューション(東芝テック)〕
先日IT'S internationalに導入されたソリューションをデモ用に展示していた。棚卸部分はタブレットを使うなどその後の技術の進歩を踏まえて改善したが、POS部分はほぼ同じものとのこと。かなり洗練されたアプリケーションだなという印象。

〔NFCリーダー搭載業務用Androidタブレット(パナソニック)〕
パナソニックシステムネットワークスが7インチと10.1インチの業務用タブレットを出展していた(関連記事: パナソニック、Android 3.2搭載の企業向け堅牢タブレット「JT-H580VT」「JT-H581VT」(ITmedia))。いずれもいかにも業務用という無骨な外観がいい感じで、ToughBookでこの分野の経験を積んだパナソニックらしい。リーダーはNFCIP-2(ISO-21841)準拠なのでFelicaのほかにType A・Type Bを読めるが通常のHFタグを読むことはできない。お値段は7インチモデルで5万~6万円、ロットがまとまれば大幅値引き可能ということ。どこかで小売しないかな(笑)

〔IPCS bluetooth RTLSシステム (9solutions)〕
Bluetooth Low Energy(Bluetooth 4.0)を利用したRTLSシステム。タグの読み取り距離は20~30mで、ボタン電池で電池寿命は5年間。リーダーは各部屋に配置しメッシュネットワークで相互通信するのでコンセントさえあればネットワーク配線不要。位置測定は三点測量ではなくリーダーとの近接を利用するので「どの部屋に存在するか」ぐらいの精度になる。
単純にRTLSとして見れば導入工数が低く価格も手ごろなシステムということになるが、このソリューションの意義は何といってもbluetoothを使っていることだと思う。NFCの例でも分かるように、携帯電話でタグを読めるということはものすごいビジネスチャンス。タグの検知というだけならWiFiも条件を満たすけど、タグと携帯の間で通信をしようとなるとやっぱりbluetoothになるだろう。今後どのように進化していくか、とても楽しみ。

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〔RFID/NFC Real Touch Shop〕
八重洲に1月にオープンしたRFID/NFC Real Touch Shop、予想以上に反響があり、しかもその場で買って帰る人がとても多いとのこと。日本のRFIDシーンにちょっと自信を持てる話。NFCは携帯との絡みで使う人はこれからどんどん増えていくだろうけど、システムを(簡単なものであっても、プライベートなものであっても)作った経験のある人が増えることはきっとビジネスの拡大に繋がるはず。

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2012/02/29

RFID World Watcher Monthly January 2012

今月は忙しかったのと目立った記事が無かったのとで特集記事を書けなかった。申し訳なし。ニュースではいくつか事例を取り上げたのだが、いろいろある用途でほとんどがGen2を使っていたのが印象的だった。

RFID World Watcher Monthly January 2012 (PDF形式、118KB)

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2012/01/31

RFID World Watcher Monthly December 2011

今年はRFID Journalで十大ニュースが発表されなかったので代わりに独自の視点で選んだものを掲載した。読者のコメントを頂ければ幸い。ニュースはSmartrac社のUPM RFID事業買収やアーカンソー大学によるアパレルサプライチェーンでのRFID利用など。

RFID World Watcher Monthly December 2011 (PDF形式、204KB)

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2012/01/27

2011年RFID十大ニュース(俺版)

毎年この時期には昨年のRFID十大ニュースのエントリを書いているのだが、困ったことに今年はRFID Journalの方でRFID十大ニュースを取り上げていない。まぁ、大盛り上がりというニュースは無かったし、ビジネスとして確実に廻り始めているアパレル関係の事例は業界内で話が完結して外野が提灯をつけるような雰囲気ではなくなっているし、あんまり書くことも無いなぁという気分は分からないでもない。ただ、それもちょっと寂しいよなぁということで、僕の独断と偏見で2011年のRFID十大ニュースを選んでみた。

☆パッシブUHF周波数帯のコンバージェンス
日本でのUHF周波数帯移行の議論に続き、ヨーロッパでも915MHz帯をパッシブUHF利用に開放しようという動きが出てきた(参考エントリ:ヨーロッパにおけるUHF帯RFIDパッシブ周波数変更議論)。この動きを受けて期待したいのはタグ、特に金属などの特殊用途タグの性能の向上。現時点では2バンドならば実用的な性能を出せるとのことだが、1バンドになることで更に思い切った性能向上を期待したい。

☆「5セントタグ」が現実に
アパレル分野での導入成功によりタグの量産規模が拡大し、ウェットインレイの大ロットでの単価が5セントまで低下した。現在ではウェットインレイのままで利用可能な用途、例えば既存の紙ラベルの余白に直接貼り付ける方法なども存在するし、スマートラベルに加工してもインフレを考慮すればブーム当時の5セントに相当する。一方で「5セントまで下がらないと利用できない」と言われていた用途での利用は拡大していない。改めての掘り起しが必要ではないだろうか(参考エントリ:インレイ不要のスマートラベル製造プロセス)

☆MicrosoftのNFC取り組み強化
海外大手ITベンダの多くがRFID関連機能のサポートを表に出さなくなって久しいが(但し戦略レベルの話として。製品レベルの対応改善が地道に行なわれているかまではフォローできていない)、昨年はMicrosoftがNFCサポートを強化するという発表を相次いで行なった。Windows 8でNFCにネイティブ対応すること、またスマートフォン対応のID入力システムMicrosoft TagでNFCに対応したことがそれである。Microsoftの視点で見れば、ネットだけではないリアルとの接点としてGoogleとの差別化、フリックやピンチなどのタッチ系のUIとは違うインタフェースとしてアップルとの差別化の意味でNFCに注目することは非常に理にかなっていると思う。今後取り組みが更に広がっていくかどうか注目。

☆北米でのアパレルRFIDの水平展開成功
2010年にはWal-Martの事例のみ先行して報道され、広がりについて一部で懐疑的な見方もされていたアパレルでの個品RFIDの利用は、アメリカでMacy'sを筆頭に他社事例が報道されることで認知がほぼ確立した。従来のヨーロッパの事例との違いは導入企業の規模の大きさで、従来は中小規模の専業チェーンであったのに文句なしの大企業が大規模導入をしていることが大きい。その割りに日本であまり話題にならないのが不思議な気がする(参考エントリ:アメリカのアパレルRFID導入状況Macy'sがRFID在庫管理を全店舗に導入へ)。

☆標準化活動の息切れ
HF Gen2の制定やTDSの改定など若干の話題はあったが、全体としては2011年はGS1 EPCglobalの活動があまり目立たなかった。ハードやソフトの互換性の確保が一段落して個別企業での導入が廻り始め、その一方で現時点では次世代のハード・ソフトの標準は興味を引かないしアプリケーション標準化や共同トライアルはノウハウの流出を懸念して動けないということであれば、あまりやることが無いのは構造的にやむを得ない。一方でアメリカのアパレル業界はVICSなどを通じた活動に乗り出しており、こちらは久々に見る業界団体主導の標準化の動きになる。

☆Gen2チップのコモディティ化
Gen2チップ各社が毎年RFID Journal LIVE!に合わせて新製品を投入し、感度がどれぐらい上がった、メモリをどれぐらい積んだということが騒ぎになっていた時代は過ぎたようだ。現時点では適切なアンテナを組み合わせてタグを設計すれば多くの用途では妥当な性能、コストのタグを作れるようになり、チップの性能が上がれば今まで出来なかったことが可能になる、という熱気は薄れたように思う。RFID Journal LIVE!に投入されたのは、書き込みの高速化などのニッチな改善、あるいは不要な機能を削除してコストを下げたモデルであった(参考エントリ:RFID Journal LIVE! 2011雑感(Gen2チップとトルネード))。

☆スマートフォンでのNFCサポート
NFCや3Gインターネット接続を標準搭載、ローカルで自由にプログラムを動かせる、そしてもちろん携帯性は抜群ということで、スマートフォンとNFCとの親和性は非常に高い。現時点ではキラーアプリを模索している段階だが、提案されているソリューションや周辺機器はわくわくするものばかり。噂どおりiPhone5にNFC機能が搭載され、さらに面白いアプリケーションが登場することを楽しみにしている。

☆ソーシャル分野でのRFID利用の増大
タグの読み取りデータをソーシャルイベントに結びつけるのはセキュリティへの対応に悩んできたRFID業界にとってコペルニクス的転換だった。現時点では手入力の置き換えに留まる初歩的な利用に留まるものが多いが、複数のNFCタグを読み分けさせるなどの手法が洗練されていけば驚くような事例が出てくるのではないか(参考エントリ:RFIDとソーシャルメディア)。

☆進まないMandate案件
エアバスA350XWBへの貼付が始まる航空部品トラッキングの世界では着実に導入が進んでいるようだが、それ以外の大型Mandate、アメリカのe-ペディグリーや航空手荷物などは導入への動きが聞こえてこない。導入に関してはそれなりの必然性もあるし、技術的な制約は相当部分が取り除かれているはずなのだが。RFIDに限らずこの種の新技術の導入には多数の落とし穴が潜んでおり、Mandate案件ではその落とし穴を現場の工夫で取り除くことが出来ないのが難点なのだろうなぁ。

☆センサータグの立ち上がり見えず
RFID Journalではセンサータグが次のビジネスの種と見ているようで活発に記事を書いているのだが、なかなか大きなトレンドとなるものが見えてこない。確かに「何かに使えないかな」という想像をいろいろ掻き立ててくれるし、ビッグデータというITの世界での主要テーマとも合致する。だが、そこそこの規模のマーケットで「こういう使い方をすれば利益が出せる」という方程式が見えた、というものがまだ存在しない。しばらくは手探りの状態、個別企業や特殊業界での小規模な導入が続くのだろう。

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2011/12/30

RFID World Watcher Monthly November 2011

今月号は元メールが11月分の配信が3回しかなかったので内容が薄め。特集はTRONSHOW 2012。来月号は2011年のRFID十大ニュースになるはずなのだが、果たしてどんなランキングが出てくるだろうか。

RFID World Watcher Monthly November 2011 (PDF形式、132KB)

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